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○第一部
・掛け値なしの成功を求めたまえ。鈴振り鳴らす馬鹿者になっては困る。頭と誠実な心とさえあれば、技巧を弄さなくとも演説はおのずからできる。
・他の人を責めるのには、いくら言ってもいい足りない気持ちだったのだ。人のしたことが悪いと見えると、まだその黒さが足りないように思って、一層黒く塗ったんだわ。そして自分は高みの見物で、偉そうな顔をしてたんだわ。ところが、今は自分がその罪にさらされている。
○第二部
・変わり者め、大威張りでやってゆくがいい。だがどんな愚かな、或いは利口なことを考えようと、およそ先人の既に考えたことならぬはないと、気が付いたら奴もさぞ悔しいだろうて。
・治してなどもらいたくない。私の心は健全だ。治されたら世の凡俗者流になりさがるだろう。
・名を挙げたこともなく、気高い志も持たぬ者は、元素に還るだけのことです。
・支配権を得るのだ、それに所有権だ。事業が全てで、名声は空なるものだ。
・絶えず努め励むものを、われらは救うことができる。
・すべて無常のものはただ映像にすぎず。及び得ざるものここには実現せされ、名状しがたきものここには成し遂げられぬ。永遠なる女性はわれらを引きて昇らしむ。
○註釈
・多くの近代のものは、それが新しいものだからではなくて、弱く、病的で、病気でもあるが故にロマンチックなのであり、また古代のものは、それが古いからではなく、強く、清新で、快活でかつ健康だからクラシックなのである。
・統治者は孤高の境に住すべきで、享楽をすると一般低俗者流に堕する。
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面白い!ツルゲーネフのファウストを読んで以来気になっていたファウスト。読んでみました。面白かった!天界の会話とファウストの思想が面白い。文章が硬くてもぐいぐい読めてしまいます。
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中世ドイツのファウスト伝説をゲーテが独自の解釈を交え戯曲化したもの。
対照的な錬金術師ファウストと悪魔メフィストフェレスが、恐ろしくもどこか滑稽で、矛盾に満ちたやりかたで自らの生の意味を探し求める。
いま世の中にあるもののどれほど多くがここにルーツを持っているのだろう。何か途方も無い気持ちに襲われる。200年経ってなお親しみやすさと斬新なみずみずしさを湛えているのは圧巻である。
「光」≒「快活な理性の力」≒「神」 という図式のようなものは、日本にいるとどこか空々しいけれど、この世界でははまり過ぎるくらいである。それほど闇と混沌からのイメージの氾濫は激しく、光溢れる南欧への憧れという生理現象が彼らの美学を形成する原動力になっている。
読んでいる数日間、寒くて薄暗い雨の日が続いたので、久しぶりの晴れ間にやたら有り難さを感じたのはファウスト効果だったかもしれない。
これを読む前にはギリシャ神話を少しかじっといた方が楽しめると思う。中世キリスト教的世界観もかもしれないが、現代日本に生きているだけでこちらは結構馴染みがあるもののようだ。
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風邪で寝込んでいる間に読んでみました。
さすが世界の名作で、面白いです!
スピルバーグ監督で誰でも味わえるように
映画化してほしい作品。
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第一部だけでは楽しめなかった。会話文だけの文章に戸惑い、登場人物も忘れかけた。
第一部の後ろにある第一部•第二部の解説を読み、早く第二部を読もうと思った。
不断の努力により最後に救われるというところが山場らしい。。
神かぁ。あんま興味ないなー。
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オペラを少しみてから、歌のすばらしさに感動して
本編を読んでみたくなりました。
誰もお前さんたちの話なんか聴きたがりはしないよ。
わたしたちはもう少し高望みなのさ。
なぜって、人の心を本当に動かすのは、
やはり心の奥底から出てきたものだけだからね。
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エンデの作品中の言葉から気になって。第二部まで読了。
ファウストで最も魅力的な役、
善をなそうとして悪をなし、悪をなそうとして常に善をなすメフィストフェレス。
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世界的古典。
古臭い演劇かと思って読んでみれば、とんでもない勘違いだった。
登場人物はみな、それぞれが現代でも通用する人格・歴史・苦悩・理想・哲学を背負ってファウストたちの前に現われては通り過ぎていく。
時空を超え、この世の快楽を究めつくそうとした大学者・ファウストが出した答えとは?
神々の話は知識不足でよく分からなかったが、それでも10年おきぐらいに この作品を読んでみたいと思えた。結末のあの名言もさることながら、最初にメフィストフェレスを召喚するまでの場面なども、読んでいてゾクゾクする。
というか、この話、マンガにしたら凄く相性いいんじゃないか?
…と思ってたらすでに手塚治虫が描いていたので、今度読んでみようと思
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友人に借りたので一回しか読んでません。
話自体はすんげー分りやすい・読みやすいので元ネタ読みたいよ的な動機で読み始めて大丈夫です。
元ネタになるだけあって新鮮味はあまりないかな。
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読めば読むほど味が出てきます。
「前狂言」の章で、大勢の人を楽しませるにはどうしたらよいか。それならいろいろな物を詰め込んでみればいい。そうすればきっと何かしら一つは好みのものを見つけてもらえる。とあるように、盛りだくさんの内容です。だからこそ1回読んだだけでは味わいきれず、ただすごいすごい、という感じで終ってしまいます。
さすがゲーテだけあって詩句も見所の1つです。訳者さんの腕もあるんだろうけども、切ない恋の歌から珍妙な魔女の詩までテンポもセンスもよく楽しめました。中でも「グレートヒェンの部屋」の章でグレートヒェンが詠ってる詩は格別です。
主人公であるファウストは私からするととても素直な人のように思えます。自分が知りたいことに対しては懸命に努力し、自分が求めていたものが得られないと知ると深く絶望し、グレートヒェンに恋をした時はただひたむきに愛をかかげる。とても真っ直ぐな人だと思います。その真っ直ぐさは人間の一番美しい部分の一つなんではないでしょうか。ただ、それは純粋であればあるほど、他人を気にかけないエゴになってしまいます。
実際のところ、私たちは自分の気持ちのみに忠実に生きていくことはできません。社会の制約が、また人との関わり合いがそうすることを拒みます。それでも、その純粋さを究めた人、それこそがファウストです。彼の姿にはそういった美しさがあります。しかし、その陰では犠牲になったものも多く、それが故にこの物語は美しさを伴う悲劇なのです。
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ゲーテが24歳で書き始め、82歳で書き終えた作品。
迫力がありますし、
主人公のファウストと少女グレートヘンとの恋愛は
美しくせまってきます。
学問の無力に絶望したファウストは、
悪魔と契約を結ぶ。
享楽の世界に堕ちるのか、
それとも、精神は正しさを失わないのか、
賭けである。
神は悪魔の賭けを許した。
さて、ファウストは。
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『数学大明神』に『ファウスト』のペンタグランマ(五芒星)の話が出て来たので、どこで出てくるのか確認したくて読んでみました。
この作品の本当の良さをわかろうとしたら1回読んだくらいでは駄目かもしれません。私は1回読んだ所、初めて夏目漱石を読んだ時みたいな気持ちになりました。これが教科書に載る程のものなの?みたいな…。(なので★3つです)
原文は脚韻を踏んでいるので、日本語で読むと訳の分らん所が原作では美しい韻律となって人々の心を打つのだと思います。…つまり、何が言いたいかと言うと、邦訳を読む場合、細かい部分の意味を取ろうとすると先に進めなくなってしまうと思います(少なからず脚韻のために嵌めこんでる言葉もあると思いますので、意味だけでは理解に限界があると思います)。私は思いっきり流して読みました。流したら流したで読めるものです。
行間で重要な出来事が起こっていて、舞台上ではそれからかなり時間の経過したシーンを描くと言う独特なスタイルも、この話を読みにくくしている原因かと思います(これが文学上いいのか悪いのかは私にはわからない)。
ただ、この作品でとても興味深かったのが、この時代のドイツになお残っていた迷信の類に関する記述でしょうか。日本の昔話にはない発想力にいたく刺激を受けました。
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世界文学の名作の誉れ高いゲーテのファウスト。戯曲仕立てだから一気に読むのだ。第一部は若返ったファウストの火遊びが起こす悲劇でわかりやすい。
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ゲーテが24歳から死ぬ直前までかけて書いた本。プロット自体は面白いけど、全体としてそこまで面白いとは思えなかった。黒澤明の「生きる」の下敷きになってるのかなと思われる。
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厭世哲学者の苦悩を非常に共感しながら読んだ。これは人生の意味に悩んだものなら一度は深刻に対峙する苦悩であろう。引き込まれて読み進めると、第一部はあっという間に終わってしまう。無論、善と生との合間に引き裂かれるこの部のラストは十分な読み応えのあるものだし、豊かな指摘表現はゲーテと訳者の面目躍如である。しかしながら、まだやや物足りなさが残る。これ以降を読み進めるのが楽しみだ。