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みんなのレビュー127件

みんなの評価4.0

評価内訳

110 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

日本一ハッピーな翻訳家に、翻訳とは癒しなりと教わった

2007/06/12 23:31

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:mikan - この投稿者のレビュー一覧を見る

まず私個人のことを書いてしまうと、翻訳家になりたいと思ったことはないし、最近では小説もほとんど読みません。実は村上春樹の翻訳小説も読んだことはありません。それでも偶然この本を手にとってみたら、とてもおもしろかった。そして癒されました。

「テキストの文章の響きに耳を澄ませれば、訳文のあり方というのは自然に決まってくるものだと、僕は考えています」「誰かと何かと、確実に結びついているという。そしてその結びつき方はときとして「かけがえがない」ものであるわけです」

…そう、こういうのが読みたかったのよ!他人の言葉への目配りなく自意識だけが並ぶ文や、身の丈に合わない仰々しい言葉ばかりの文に疲れを感じる今日このごろ。他人の言葉を好きになって、自分の中の感覚とすりあわせながら聞きとろうとしている人、他者の言葉をこつこつと置き換えていくことが癒しだと感じる人の言葉は、理屈ぬきに読んで嬉しいものでした。

そういった翻訳の根っこの話とは別に、実際のテクニックの話も面白かった。「僕」と訳すか「俺」と訳すか?ダジャレの翻訳はどう処理するか?etc.。英文和訳に無縁に生きてきた私にはかなり意外なトピックでした。

さて、この本は、翻訳学校の生徒さんや若手翻訳者たちとの質疑応答などでできているのですが、読み終えてみると、実際に翻訳で頑張っている人たちは村上春樹のようにハッピーに翻訳するだけではなかなか済まんのだろうな…というのも感想です。

村上春樹はプロとして自分の文体やリズムを持っているし、自分の文に合う作家も自分でわかる、好きな作家を好きなペースで訳せば発行してもらえて読者がついて、お金も入る(自前のエッセイ・短編よりずっと安いとのことですが)、そして何より、翻訳で得たものを本業・小説に活かすことができる…翻訳で食べていこうとする普通の人には絶対にありえない環境なわけで…。ただ、そんな生活レベルの話を脇に置いてみると、翻訳の仕事の核の部分には、他人の言葉に無心で取り組むハッピーさがあるんだな、というのは初めて知りました。これは、他のお仕事にはなかなかないかもしれません。

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紙の本

翻訳海彦山彦

2020/08/04 15:00

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る

村上&柴田の黄金コンビが、翻訳家の卵&若手的な方々向けに行った3回のフォーラムの記録集。参加者の質問に対して、対談形式で答えるその内容は、翻訳に関しての初級・中級・上級編という感じもあって読み応えがある。しかし、この本でいちばんのおススメは、ポール・オースターとレイモンド・カーヴァーの村上&柴田競訳コーナー「海彦山彦」だと思う。巻末には英語原文と、柴田版オースターと村上版カーヴァーも同時収録という徹底サービスぶりだ。
読者は、まず、ざっと読んで、次に比較読み、時々原文に当たるという、じっくり読みが可能で、翻訳家が違うとほんとにこんなに違うんだぁ...という発見、それ自体が面白い。

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電子書籍

良かったです

2018/09/29 09:18

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:晴耕雨読なわたし - この投稿者のレビュー一覧を見る

翻訳本は訳者でほんとうに大きく違いますよね
オースター最近は読んでなかったけれど十代の頃したしんでました。
好きなお二人の諸本でした。

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紙の本

翻訳家を目指す人あるいは春樹&柴田ファン

2003/02/11 19:54

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:りゅう - この投稿者のレビュー一覧を見る

 翻訳の細かい話にはついていけないところがあるが、その他の部分つまり具体的には東大教養部の学生との話とかは面白いと思う。小説家としての姿勢と翻訳家としての姿勢云々などは、なるほどなあと素人なりに思うのである。
 村上春樹あるいは柴田元幸ファンにとっては、いわば生の声を聞くことができるわけで、それだけでもうれしい一冊であろう。
 そして、近刊のサリンジャーの「ライ麦……」を楽しみにさせる一冊でもある。

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紙の本

翻訳家を目指す人はぜひ読んでおきたい新書

2002/02/23 14:19

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:古祇  - この投稿者のレビュー一覧を見る

 言わずと知れた翻訳家・柴田元幸氏と、小説家であり趣味で翻訳をしている・村上春樹氏の共著。ほとんどは、このふたりの対談で構成されている。以下に内容を紹介する。

 (1)村上春樹氏まえがき

 (2)東大助教授である柴田氏の授業に、村上氏を迎えて行なわれた対談。途中、東大生たちからの質問を交え、村上・柴田両氏が、翻訳に挑む姿勢や、翻訳に対する愛情を語る。

 (3)翻訳学校の生徒たちと、村上・柴田両氏による質問会。例えば、原文による「私」は、そのまま「私」と訳すのか、それとも「僕」か「俺」なのか、など、翻訳における実践的なお二人の考えが聞ける。

 (4)両氏の「競訳」。カーヴァーの『Collectors』とオースターの『Auggie Wren’s Christmas Story』をおふたりがそれぞれ訳す。おなじ物語なのに、それぞれの訳を読み比べてみると、雰囲気や登場人物像が微妙に違っている。翻訳は裏方と言えども、訳には訳者の「色」はしっかり出るものなのだなあ、と感じた。

 (5)若い翻訳家(岸本佐和子・坂口緑・畔柳和代・都甲幸治・前山佳朱彦・岩本正恵)と両氏の対談。(4)に関するディスカッションや、翻訳を進めていくうえでのそうれぞれの思いが熱く語られる。

 (6)柴田元幸氏あとがき

 (7)(4)の原文

 新書なのでサイズは小さめ。しかし、翻訳のことだけでなく、村上氏は小説家としての自身のことを語るなど、村上ファンも必見の充実ぶり。内容が濃いので読み応えがある。また、これから翻訳家を目指す人たちの参考書にもなると思う。
 両氏の主な翻訳書は以下の通り。読んでみるとこの新書の奥深さがさらによく解る。

 村上春樹 『レイモンド・カーヴァー全集』、ジョン・アーヴィング『熊を放つ』、マイケル・ギルモア『心臓を貫かれて』、ほか多数

 柴田元幸 ポール・オースター『幽霊たち』『偶然の音楽』、スティーブン・ミルハウザー『イン・ザ・ペニー・アーケード』、リチャード・パワーズ『舞踏会へ向かう三人の農夫』、レベッカ・ブラウン『体の贈り物』、ほか多数

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紙の本

ビートとうねり

2001/03/10 09:46

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:よんひゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

 ずいぶん売れたらしいけど、たしかにそれだけのことはある。とても刺激的だった。

 内容は、柴田と村上で行った翻訳に関する三つのワークショップの記録と、カーヴァーとオースターの短編の原文、それに対する村上、柴田それぞれの競訳である。「海彦山彦」と題されているのが、おもしろい。

 柴田はずいぶん前から村上の訳書について語学面のチェックを行っているということだが、そういう協力関係が続いていることからもわかるように、このふたりの文章のタイプは「海彦山彦」というほどは異なっていない。カーヴァーとオースターというふたりの作家も、それほど技巧を凝らした文章を書くタイプではなく、当然訳文にも意味上の大きな違いはない。というか、訳者によって意味が違っちゃったら困るけど。ともかく、にもかかわらず、訳者が違うと小説の味わいとでもいうべき部分が大きく変わってくるのがとても興味深い。結局それが村上と柴田の文章の「ビートとうねり」の違いなのだろう。

 「ビートとうねり」というのは、ワークショップの中で村上春樹が使っている言い回しで、ふつうなら文章の「リズム」というところ。村上が翻訳するときは、基本的に一語一句テキスト通りにやるが、文章の切れ目を決める、つまりひとつの文章をいくつかに分けたり、いくつかの文章をひとつにまとめることはあって、それは、自分自身の文体のリズムに従って行っているとのこと。

 で、そのリズムというのは、大きく「ビート」と「うねり」に分けられる。「ビート」というのは、フィジカルな実際的なリズム。たとえば句読点のつけ方などを添削すれば直すこともできるもの、と書けばわかりやすいかな。これは、柴田の発言だけれども。

 「うねり」というのは、もっと大きいサイクルのもの。「ビート」は意識すればある程度身に付けられるけど、「うねり」はむずかしい。「うねり」のある文章というのは、「人の襟首をつかんで物理的に中にひきずりこめるような文章(村上)」。

 翻訳ということを離れて、文章を書く、読む、ということ自体をあれこれ考えたくなる。

 それにしても、村上春樹はしゃべってもやっぱり村上春樹だなぁ。

(初出は「キムチの気持ち」。若干改稿しています。)

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2004/09/20 22:21

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2004/10/07 22:30

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