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女性歴史学者としての冷静で緻密な分析で迫る姿勢は脱帽です
2019/02/16 21:35
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:多摩のおじさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
今から20年以上も前に先日亡くなられた梅原 猛氏の「隠された十字架 法隆寺論で今までとは異なった古代史論や想像力溢れる
自由闊達な関 裕二氏の持論に出雲をはじめとする古代史~特に藤原氏と蘇我氏に興味を持ち続けていますが、書店で本書を手に
取ってみたのですが、そのはしがきを読み、またお二人とは異なった女性歴史学者としての視点での冷静で緻密な分析で迫る姿勢は
脱帽です。
藤原の娘でありながら、幼馴染で夫である聖武天皇を支える半面、やはり藤原の血を絶やすべく藤原仲麻呂と政治を主導する姿の
二面性が、生母である橘三千代や父である不比等との微妙な関係の中での光明皇后を様々な資料で解き明かされ、また母としての
実子の次期天皇を期待しつつ早世した基王や娘の孝謙天皇への思いが、女性の目を通して描かれています。
その中で三つの顔を持つ阿修羅像を自身が生んだ基王と娘の孝謙天皇、そして県犬養の出である広刀自と夫・聖武天皇との間に生
まれた安積親王の比定(p.113~114)では、像が安置されている興福寺・西金堂に関わり光明皇后に「金光明最勝王経」を教導
した道慈との関係からの著者の鋭い洞察力には唸らされました。
「あとがき」にある「従来には試みられなかった視点から切り込んだこともあって、通説とはまったく別の光明子像」とあるように特に、最終
章の専横を極める藤原仲麻呂と、夫・聖武天皇の思いを一身に正統な後継者と自負する娘・孝謙天皇との対立を描く「娘への遺言」
では、夭逝した基王の母親・光明皇后からすれば夫の血を引く安積親王の死を境に仲麻呂の起用(p.228)は、読んでいても何故と
思わせる内容でしたが、それまでの仲麻呂への信頼((p.233)と人の心を巧みに捉える仲麻呂が影響したと判り、とは言え必死に娘と
二人で夫の思いを繋げようとする姿を決して感情的でない著者の冷静な資料の分析で逆に鮮明に、また辛いほど伝わってきました。
特に、孝謙天皇の必死な抵抗~仲麻呂が推した淳仁天皇での改元の拒否(p.248)、淳仁天皇の父への舎人親王への尊称拒否と
光明皇后の諭し(p.250~252)~また、淳仁天皇の「前聖武天皇の皇太子」の公言に対し、その半年後に草壁皇子から聖武天皇に
繋がる「黒作懸佩刀」を聖武天皇で打ち切りることで、淳仁天皇にはおろか娘・孝謙天皇にも継がせまいと「国家珍宝帳」から除物した
光明皇后の信念の強さと、これと同じように除物された陽宝剣と陰宝剣が大仏の足元から発見されたこと(p.260)で、その事実が明らか
となったことには驚かせられました。
そのような中で、「続日本紀」の737年の皇后宮での父・不比等の娘で夫の聖武天皇の生母である宮子の奇跡的回復と、聖武天皇と
の36年ぶりに再開(p.9)では、聖武天皇が生まれ以来母の顔を見ずに育ったことへの不思議さは示すものの、これを境に聖武天皇が
反藤原へと変わったとされることへの言及がなかったのは少し残念でしたが・・・
巻末の略年譜は光明皇后の理解を深めるにあたり俯瞰でき、大変助かりました。
ただ、理解を深めるために、それに加えて巻末の索引や、目次にも小見出しの表記があると更に助かりますね。
光明皇后は美智子皇后様と同じ存在
2018/01/04 15:54
3人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nobita - この投稿者のレビュー一覧を見る
国民目線で国民を救おうというお考えがあった。
光明皇后の女性らしさに注目。
2017/11/30 10:02
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:名取の姫小松 - この投稿者のレビュー一覧を見る
光明皇后の政治家の面ではなく、家庭での姿に注目しての論考。ただ論考の基になっている説の論拠の説明が注釈や過去の著者の本まで知っていないと、わかりにくい箇所がある。新書ての紙数の関係なのか、そこが残念。光明皇后のきょうだいは藤原四子だけでなく、橘諸兄、佐為、牟漏女王もいるので、かれらの存在も論じてほしかった。
皇后であり母でもある
2020/04/26 17:58
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
施薬院や悲田院を始めとする、慈愛に満ちた人柄が伝わってきます。実の娘・孝謙天皇との確執など、望まないまま権力争いに巻き込まれた晩年がほろ苦いです。
わかりやすい
2017/11/24 21:49
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:iogimi - この投稿者のレビュー一覧を見る
光明皇后に焦点を当てた本はあまりない。
古代史と女性という視点は面白い。
史実として推測される事柄から解明されており
流れがわかりやすく書かれている。
欲を言えばもう一世代前から書き起してもらえば
より一層流れが頭に入ったかと思う。
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