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江戸の罪と罰 みんなのレビュー

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一般書

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みんなのレビュー2件

みんなの評価4.5

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紙の本

歴史書の重みを感じる

2011/01/30 21:16

7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 著者の平松氏は歴史学者で名古屋大学教授を務めていたが、58歳の若さで他界された。本書はその平松氏の業績のうち、いくつかを選んで一冊の書にまとめたものである。これらは本書のタイトル通り「江戸の罪と罰」をテーマに集められたものである。

大きく3つの部分に分けられている。最初が「近世法」である。2部が江戸時代の裁判、「史実・江戸の罪と罰」が登場し、これが本書の主旨である。その他「人足寄場の成立と変遷」が詳しく述べられている。3部は講演録もあるが「東海の大名たち」、「列藩巡歴」などである。

 いずれにしても平松氏は法制史を専攻する学者なので、専門的な立場からの著作や講演が多い。冒頭の「近世法」を読み始めたのだが、法律用語が頻繁に現れるので、これは最後まで貫徹するのは難しいかもしれないと思った。しかし、読み進むに従って、まったく理解できないというものではないことに気がついた。素人が読んでもある程度は分かるように書かれており、配慮がなされている。

 2部になると時代劇にもよく登場する刑罰が登場する。磔、火罪、獄門、死罪などに引廻之上などが付く場合もある。どのような場合に適用されるかなどが詳しく述べられている。しかし、江戸時代の刑罰の根幹はいわゆる追放刑なのだそうだ。これが後々様々な対策を要する原因となる。時代劇に登場する罰の種類やその軽重などが紹介されており、なかなか興味深い。西洋との比較をしても軽かったようだ。勿論現在とは比べものにならない。

 追放刑が主流であると、その結果、当然藩内にはいられなくなるので、他藩へ行く。そこでまた犯罪を犯すと再び追放される。これの繰り返しが起こる。この結果が元の馴染みの土地に戻ってくるということだ。これは重罪になるが、どうしても増えてしまう。追放者を藩同士でたらいまわしにしているようなものだ。

 そこで、江戸では人足寄場が作られる。これは松平定信が案出して、長谷川平蔵、すなわち鬼平が実践したと言われる一種の矯正策である。このようなことは200年前の東京で為されていた施策である。200年を長いと見るか、短いと見るかで異なるのだが、今から100年前といえば大正元年である。自分の祖父母の時代である。そこからさらに100年前はその祖父母の時代である。わずか200年前の出来事の詳細が、研究によってようやく詳らかになるわけである。

 平松氏の本書における著作を読んでいると、歴史研究の基礎はやはり史料の収集であることが分かる。また、この史料を見つけることがかなり困難である様子も分かる。現在から200年後の人々が今我々のいる時代の出来事を調査することは、それほど難しいことではないかもしれない。たしかに記録は多く遺されていることだろう。しかし、情報は意味のあるテーマでまとまっていなければ、単なるゴミに終わってしまうわけで、多ければよいというわけではない。さすれば、ことの真偽を調べることは、情報が膨大であるだけに、より困難な事業となるかも知れないのだ。

 本書を読みながら歴史の学問としての特徴や面白さの一端を感じ取ることができた。専門書という分野の限られた書とはいえ、優れた書は大きな影響力を与えるものであることを改めて印象付けられた。

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江戸時代の法律

2020/09/02 14:55

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:福原京だるま - この投稿者のレビュー一覧を見る

江戸時代の裁判や追放刑や諸々の法制度が興味深く読めた。追放刑が徒刑に変わっていく編纂など面白かった。

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