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紙の本
暴力より音楽を 銃声よりショパンを
2015/12/04 10:17
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ひろし - この投稿者のレビュー一覧を見る
「さよならドビュッシー」から連なる、岬洋介シリーズの3作目。一言で言うなら、「音楽と推理物が見事に融合」した作品。先の2作も素晴らしかったけれど、それらに勝るとも劣らない素晴らしい本作。誰にでもお薦めしたいけれど、とかく私のようなクラシックファンには感涙の一作。手持ちのショパンを聴きながら読むと、胸に色んな感情が吹き荒れます。また物語終盤には、シリーズを通して読んできたファンに嬉しい描写があったりもします。
ショパンの生まれ故郷、ポーランド。その首都ワルシャワで5年に一度開催される世界一権威のあるピアノコンクール、「ショパン・コンクール」が物語の舞台。ところが物語の冒頭で、ポーランド首相の乗った飛行機がテロによって撃墜されてしまう。その後もポーランドで次々と起こる、連続爆破テロ事件。さらにはコンクール会場の参加者控室で、10本の指が切り落とされた死体が発見される。犠牲者がどんどんと増えて行く中、それでもコンクールは中止とされない。それはまるで、歴史上幾多の苦境を乗り越えてきたポーランド国民の、テロへの挑戦状の様相を呈していた。
世界一の名誉を勝ち取ろうと集まった若き天才達の中に、日本からは岬洋介と盲目の天才、榊場龍平がいた。極東の国の人間に、ショパンの心など決して理解は出来ぬとの下馬評を覆し、二人は素晴らしいピアニズムを持って演奏を披露し、一躍優勝候補の一角となっていく。ポーランド中の期待を背負った名家出身の若き天才ピアニスト、ヤン・ステファンスは最初こそ他国の参加者達が本当のショパンを理解出来る事等ありえないと見下していたが、岬や榊場を始め次々と披露される他国参加者の言語道断に素晴らしい演奏に、自分の未熟さに気が付いていく。そして目の前で起こる悲しいテロ事件、愛しい者との不条理な別離。短い間にヤンは自分のピアニズムを成長させていく。
そして運命の、コンクール決勝が始まる。さらに物語はアフガニスタンの戦場にまで物語は広がっていき、岬の奏でるショパンがコンクールの枠を超えて、戦場にも奇跡を起こします。
先日のフランス連続テロ事件があった後に読んだだけに、強く感じる物がありました。テロ事件の犠牲者に深い哀悼の意をささげると共に、本当に音楽が世界中の暴力を一つでも、無くしてくれる事を心から祈ってやみません。音楽の力と素晴らしさを、もう一度認識させてくれた一作でした。
紙の本
音楽のちから
2023/07/22 14:30
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投稿者:りら - この投稿者のレビュー一覧を見る
ショパンコンクール中に頻発する爆弾テロ事件。
緊迫感と恐怖の高まる中でありながら、事件を自分なりに受け止めて演奏に反映させていく力、精神力は純粋にすごいと思う。
そして、音楽がひとの心に染み渡る。
ノクターンを聴きながら読むと、ホント涙が出てくる場面がある。
そうなるように意図して演奏しているわけではなくとも、その演奏にこめられた感情というか気持ちが伝わるということなのだろうか。
テロリストがどういう人なのかもテーマの一つではあったと思うが、この本に関しては、このノクターンの場面こそが最大の山場であって、それまでの場面はすべてそこに至る前置きとすら感じられた。
もちろん、ポーランド人若手ピアニストの成長譚でもあるが。
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まるで音楽家が書いてるような迫真の演奏表現にも注目
2023/04/20 13:20
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投稿者:ちんたろ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ミステリー小説でありながらまるで音楽家がまさに演奏している迫真の表現にただただ引き込まれていきます。ストーリーはもちろん言葉でここまで演奏の本質を表すことができるとは、、、。まるで自分が演奏してるような実感まで湧いてくる作品でした。
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表現力
2023/03/15 02:53
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投稿者:MR1110 - この投稿者のレビュー一覧を見る
またしても中山氏の表現力に感動し、地下鉄内で涙を我慢するのが大変でした。特に戦場に岬洋介の演奏が流れた場面。音楽は流行りのJ-POPくらいしか聞きませんが、ジャンルを問わず音楽には人の心を動かす力があると私も思います。
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音楽の力
2022/01/30 18:38
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投稿者:マー君 - この投稿者のレビュー一覧を見る
岬洋介シリーズ。
他の作品とは少し噛み合わないこともあるが、岬洋介がショパンコンクールに参加したときの作品。
突発性難聴にも関わらずコンクールに参加し、決勝で発症。しかし彼の音楽は平和をもたらす。
推理小説としても秀逸。
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皆に読んでほしい
2021/02/28 21:18
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投稿者:ひな - この投稿者のレビュー一覧を見る
突発性難聴を患いながらもショパンコンクールのためにポーランドに行く。
ショパンコンクールに出れるだけでもすごいのに難聴という爆弾を抱えてなんて…。
私にはまねできません。勇気をもらいました。
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いつまでもショパン
2021/12/12 00:16
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投稿者:ケロケロ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ショパンコンクール中にテロ事件が発生します。
ショパンのことやピアノについて、全く知識はありませんが、サクサク読めました。
面白かったです。
ベートーベンも読んでみたいと思います。
紙の本
書き下ろし短編「間奏曲」
2017/07/17 09:59
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投稿者:黒猫ニコル - この投稿者のレビュー一覧を見る
巻末に収録されている「間奏曲」を目当てに文庫版の方も購入。
おやすみラフマニノフの晶くんのその後のお話。
今回は電話だけの登場だけど、もう岬先生が出てくる
だけできゅんとなる私はかなりの重症かもしれない。
あとがきは、映画化「さよならドビュッシー」で
岬洋介役を演じたピアニストの清塚信也さん。
電子書籍
岬洋介再登場
2023/01/03 21:23
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本から岬洋介と、盲目の天才である榊場龍平が参加します。ショパンには、日本人は無理との下馬評を覆し、二人は素晴らしい演奏を披露して、一躍優勝候補の一角となります。音楽と、ミステリーの融合した作品でした