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投稿者:ねむこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
山内の世界がおかしくなっていたのは・・・
神の母にされるお人よしと言われる娘。
運命に逆らい、娘を守った母。
いずれも、愛情ゆえのこと。
シリーズの中では、ちょっとテイストが違いますが、よかったです。
ますます面白くなる八咫烏シリーズ
2020/02/13 23:52
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投稿者:うれい - この投稿者のレビュー一覧を見る
八咫烏と猿の戦いが熾烈化するのか――と思いきや、今回彼らはなんと脇役。最後まで読んでから表紙を見ると感慨深い。最初は山神の恐ろしい姿に怯え、猿と烏が同じ空間にいながら戦っていないことに混乱していたが、志帆が戻ってきてからは一転、若干ユーモアも交えつつ100年前に起こった出来事の核心に迫っていく。今回大好きな八咫烏たちは脇役だったが、作者からすればこの玉依姫こそがエピソード0、この物語が出来て初めて八咫烏たちの物語も生まれたのだという。八咫烏シリーズは巻を重ねるほど益々面白くなっていく、稀有な物語だと思う。
緻密な構成による摩訶不思議な世界を十二分に楽しめました。
2018/08/16 11:44
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投稿者:ナミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
緻密な構成による摩訶不思議な世界を十二分に楽しめました。1から4巻まででも時間・空間の錯綜に目を白黒させられたが、本作では一瞬何か間違えてるのではと思う程でした。しかし、しっかりと4巻に続いており、これまでの謎が徐々に解き明かされてくる展開にどんどん引き込まれました。詳細は下記の別メモに委ね、実に興味ある事実を記述して置こう。
自著を語る-『玉依姫』によせて<355~357>によると、異界「山内」を中心とした「八咫烏シリーズ」の執筆を開始したのは2008年だが、八咫烏を脇役とした『玉依姫』は高校生の時に既に書かれていたという。八咫烏シリーズ1~4という長い道のりを経て、時空を超えてシリーズ5として『玉依姫』が再生されたという。作家・阿部智里と高校生・阿部智里との合作であり、作品・作家ともに時空を超えて共鳴し合った作品という点に何とも言えない感動を覚えた。
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烏シリーズ第5作は、エピソード0でした。
突然人間界から始まって、んんっ?となりましたが、それでも惹き付けられて一気読みです。面白かったです。
山内が何なのか、烏と猿の関係は…など、これまでのことがわりと明かされました。
八百万の神を畏れ敬わなくなった現代…時代のせい、と言われればそうかも、と思ってしまいます。だから、こういうお話が好きなのかもしれません。妖怪とか。
最後にはまたどんでん返しがあって、この作家さんはやっぱりミステリーなのね、と思いました。好きです。ラストも良いです。
次巻で第一部終了。楽しみです。
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八咫烏シリーズ、エピソード0!
このシリーズは年一で発刊されるので、ここ数年の年一のお楽しみとなっています。
単行本が出版された時点で、このエピソード0は賛否両論というのは知っていて、どうやら今までコテコテのファンタジーだったのが変わる、と。そんな前評判を聞いていたので、ドキドキしながら(私もこのシリーズの熱、冷めちゃうのかなぁなんて思いながら)読み進めました。
初っ端から人間界、しかも奈月彦が完全な脇役というのにはやはり衝撃はあった。あぁ、金烏ファンは衝撃受けて当然だろう、なんて思ったけど、私はストーリー自体に惚れ込んでいるファンなので、これはこれで全然あり!そりゃあ、好きなキャラ(雪哉)は全然出てこないし、ますほ久々の登場でも全然喋らない(言葉が違う)し。
でもでも、この先の展開どうなるの!?という物語の引力は凄まじく、あれよあれよという間に読み終えてしまいました。
これで一部完って、二部はどんな展開なんだろう?今から来年が楽しみ。
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【大ヒットシリーズの世界の謎が明らかに】八咫烏シリーズはここから始まった――女子高生・志帆が、故郷の山奥で遭遇したものとは。ついに明らかになる異世界「山内」の秘密。
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八咫烏シリーズの5冊目。
外伝みたいなお話かと思ったが、作者が語るところによれば、この話が一番最初に書かれ、ここから八咫烏シリーズに展開したみたい。
元よりマンガみたいなシリーズであるが、今回はまた輪をかけたお話で、村人に生贄を要求する山神とそれに仕える烏と猿、そして生贄として差し出された女子高生という図だが、この差し出された志帆という子が何ともけったい。
天狗が出てきたり、途中からは日本古代の神々の話になり、これは「RDG」に似てきたなと思っていたら、巻末には阿部智里×萩原規子の対談が載っており、さもありなん。
荒魂やら和魂、生贄譚と巫女、八百万の神々への信仰など、色々語られる割に分かったようで分からない話で話を締められ、何だか消化不良だわな。
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主人公は女子高生の志帆。かつて、史帆の祖母が飛び出して行った山内村を、訪ねてみると、恐ろしい儀式に巻き込まれてしまうことに。
儀式は、人身御供として山神に捧げられ、その母親としての役目を負わされるというものだった。
前回の終わりで出て来た山神、そして、味方がわからない八咫烏の長である奈月彦と大猿。
話が進むにつれて山神が化け物から人間らしくなり、そして、ちゃんとした神となる。その過程の志帆の献身さがとっても良かった。
また、ずっと八咫烏視点で話を読んで来たので、この話は違う視点になりおもしろかった。
ただ、山神と「英雄」の関係には途中の荒魂と和魂というバレバレの伏線がちょっと残念だった。
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前作までとは趣が違う。正直言うと,こちら側との関係を持ち出してほしくなかった。せっかく作り上げた世界観が薄れてしまう。
あらすじ(背表紙より)
高校生の志帆は、かつて祖母が母を連れて飛び出したという山内村を訪れる。そこで志帆を待ち受けていたのは、恐ろしい儀式だった。人が立ち入ることを禁じられた山の領域で絶体絶命の少女の前に現れた青年は、味方か敵か、人か烏か?ついに八咫烏の支配する異世界「山内」の謎が明らかになる。荻原規子氏との対談収録。
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『八咫烏シリーズ』の最新刊。
本書で作中世界における重大な謎が明かされる。謎自体は割と予想の範囲内ではあるのだが、パズルを嵌めるように明らかになって行く手順が良かった。デビュー作でもあり、シリーズ第1作の頃からそうだけども、ジャンルとしてはファンタジーでありながら、構造としては完全にミステリ。
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架空の山内でのお話だったのに、今巻では突如として現代日本が舞台となったことで、
不思議な世界が実はいつでも自分の隣にあるのではないか、と妄そ……空想してしまいます。いい大人が。
八百万の神さまを畏れ敬い、祀ることのなくなったこの国。時代の流れとひとくくりにするのは淋しさを感じてしまいます。
せめて自分は、様々なものへの感謝を忘れないようにしたいです。
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前作が経草院での雪弥の話だったので、その前の『黄金の烏』の話は記憶が薄かったのだが、すでに終わりのところで人間界に山内が飲み込まれていっているという描写があったのだなぁ。
突然に現代の話になって、いままでの雰囲気とはちょっと違うように思ったけれど、山内が何故できたのか、八咫烏と猿の関係なども明らかになった。
英雄の正体は、なんとなくそうではないかと思っていたとおりだったが、途中に古来からの日本神話の神々の話が挟まれているせいか、納得できるものだった。
ずっと文庫で追ってきたこのシリーズだが、一部完結となる次の話が待ちきれない。
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こちらの世界では志帆。山内の世界では…
少女の選択が先の道を造る。自覚を持ち、覚悟が要ることだ。そうして出来た道はしなやかで強いものになる。進んで行こうどこまでも、椿と共に。
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八咫烏シリーズのエピソード0!
文庫になるのを待っていた
あの山内がどのように人間界につながっていたのか…
なるほどうまいこと考えてある
山奥の古い山村で昔から語り継がれている生贄伝説
その土地に住まう神と日本古来の神々の伝説が
うまいこと絡まって納得のいく物語になっている
次の巻はもう文庫になるまで待てない(笑)
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シリーズ第5弾にしては、前巻までの方が作品として洗練されているような気が…… 特に主人公の志帆が“心変わり”する急展開と、その後の言動の変わり方が大きすぎて、ちょっと戸惑いを覚えたほど。
あとがきで知ったのですが、本作は作者が高校生の時に書かれた一番最初の作品だったのですね。改訂したようですが、上記の点までは改められなかったようで……
けれど、その先の話は意外と心にグッと刺さりました。
志帆が母親として、恐ろしい化物然としていた椿に対して真摯に接することで、椿が子供らしくなり、そこから美しく成長して行く様子。それは心の成長と外観の成長が比例しているということなのでしょうか。
椿が、自分の言動によって傷つき悲しむ志帆の姿を見て、その痛みを知り、その度に幼子から少年へ、そして青年へと姿を変えて行く様を見、そのように思いました。
読んでいて、これがあるべき親子像なのかと思わされます。志帆が、椿の圧倒的な力を伴った怒りを前にしても、ひるむことなく寄り添う姿に感動しました。
そして結末。椿に関しては「ゲド戦記 影との戦い」を連想させる内容(一つの全き人間or神になるところ)で、個人的には“なるほど”と納得。対して、急激に現実世界とリンクした山内の世界についてはその先が不明瞭なので、山内の住人たちが今後どのような物語を見せてくれるのかがとても気になります。