村上春樹氏の独特の世界が幕開き、読者をその世界にどんどんと引きずり込んでいきます!
2019/04/22 08:50
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、独特の世界観で読者を魅了してきた村上春樹氏の『騎士団長殺し』文庫版の第3巻です。同巻では、森の奥にひっそりと佇む山荘に飾られた4枚の絵を眺めていた絵画教室の少女とその叔母の前で、その絵が一つの大きな物語を浮かび上がらせます。その物語の中には、奇妙な話し方で主人公の「私」に謎かけをする騎士団長もいます。そして、次第に山荘の持ち主である老画家の歴史が明らかになってきます。一体、その歴史とはどんなものなのでしょうか?読者はいてもたってもいられない感情にさいなまれます。
摩訶不思議な展開に、抗うどころか心地よく魅せらせていく。
2023/01/17 10:30
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投稿者:mitu - この投稿者のレビュー一覧を見る
母親を早くに亡くした中学生まりえ。
まりえの父親である可能性がある免色。
そして、妹を少年時代に亡くした画家の主人公。
雨田具彦邸の屋根裏部屋で見つかった絵画「騎士団長殺し」を軸に、奇想天外な物語が静かに進んでいく。
小田原の静かなはずの邸宅のそばで見つかった「穴」。
摩訶不思議な展開に、抗うどころか心地よく魅せらせていく。
物語がゆるやかに流れ始める
2019/12/24 12:08
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投稿者:たあまる - この投稿者のレビュー一覧を見る
秋川のふたりの女性が登場することで、物語がゆるやかに流れ始める。
免色の挙動に変化がきざし、関係を絶っていたユズの動向も垣間見える。
老画家の過去についても、南京事件など旧日本軍との関わりも示唆される。
村上さんは、一貫して日中戦争には関心を払い続けているので、
別に不思議ではない。
そして、まりえが姿を消す。
ここまで村上春樹の長篇にしては、淡々と来た感じだが、
さて、ここからどう流れていくか。
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投稿者:ごんちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
秋川まりえちゃんがいなくなり緊迫したところで3巻はおわってしまいましたが、騎士団長や面色さんなど秘密を抱えたキャラが性格を表しながら精神構造を文章にしたようで最終章が楽しみです。
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第2部(上)。
何だか樹海に迷い込んでいるのに、どんどん進んでしまうような。
未だに謎が深まるばかりなのですが、心地よい混沌に引き込まれて一気に読んでしまいました。
次巻で終わりなのですよね。収束できるのかな。ま、結局謎のまま終わるのも村上ワールドではありですから。
とりあえず先に進むしかない感じです。
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作中で流れた音楽を聴きながら読んだ。薔薇の騎士、ドン・ジョバンニ、
シュトラウス
などクラシック
オペラは普段聴かないが、とてもおもしろかった。
阪急線で薔薇の騎士を聴きながら読んですばらしい思いをした。
下巻に出てきた昔の洋楽も聴いてみた、そちらもよかった。
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第1部の上巻、第1部の下巻、第2部の上巻、第2部の下巻、という阿漕な文庫化商売。
感想は第2部の下巻に。
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主人公は普通では考えられない世界に入り込み、もうストーリーの3/4読んだことになるのに、まだ結末の予測がつかない。先が気になる~。
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絵のモデルになった無口な少女まりえ。その叔母笙子。私は「秋川まりえ」の絵と「森の石室の穴」の絵を並行して描いている。スタジオには雨田具彦の霊(?)らしきものが、そして過去が徐々に明らかに…。四枚の絵が導くその先は——。下巻に続く。
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おもしろい。
面白いんだが、最近、村上春樹はストーリーおもしろいし文体も私好みだから、サクサク読めすぎてしまうなと思う。
消費しちゃっている気がする
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◇帯
少女は森の小径を抜けて
真夜中の鈴とみみずくの羽音に導かれ、4枚の絵がパズルのピースのように、一つの物語を語り始める。
……
メモあり。
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第二部上巻。
一つ一つの日常をこなしていくような、一種の倦怠感漂うような物語の中で、読者は世界を受け入れ、そのために異常が異常と感じられなくなっていきます。たっぷりと非日常世界に慣れたところで、いよいよ下巻に向かって物語が動き出す。登場人物それぞれが、これからどのような役割を果たしていくのか。
第一部では「イデア」が早々に出てきたのですが、ここではまだ「メタファー」は出てきていません。遷ろうからでしょうか。下巻が楽しみです。
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13歳の少女が出てきて、その出生の秘密とか、だんだんと面白くなってきた。
登場人物がみんな魅力的。
村上春樹の小説はみんなそうだけど、素敵な生活をしてるなぁ。
私も古いジャガーとか乗ってみたいよ。
さて、続けて4巻目に行きます。
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起承転結の転に当たる、第2部の上。まりえの肖像画を描くのが中心に進むのかと思いきや、雨田具彦の過去が分かってみたり、ユズの今が分かってみたり。こう拡散させてどう収束させるんだろうと思ったら、事件発生。気になるところで4巻目の下へ。とりあえず、メタファーって何だって気になるな。
5月の週末で読み進め、復活した出張の飛行機で読み終えました。
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ー あたりが暗くなってくると私は台所に行って、缶ビールを飲みながら夕食の支度をした。ブリの粕漬けをオーヴンで焼き、漬け物を切り、キュウリとわかめの酢の物を作り、大根と油揚げの味噌汁をつくった。そしてそれを一人で黙って食べた。
語りかけるべき相手もいないし、語るべき言葉も見当たらない。その簡素なひとりぼっちの夕食を食べ終えかけた頃に、玄関のベルが鳴った。どうやら私があと少しで食事を終えようというところで玄関のベルを鳴らそうと、人々は心を決めているらしかった。
一日はまだ終わってはいなかったのだ、と私は思った。長い日曜日になりそうな予感がした。私はテーブルの前から立ち上がり、ゆっくりと玄関に向かった。 ー
村上春樹の作品はどの作品も正確に何が起こっているのか分かりにくい作品が多い。今回も本当の意味で何が起きていて何が起きていないのか、よく分からない。
まぁ、最終巻を読むか。村上春樹は最初から村上春樹でしかないのだから。