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北条政子の見方が変わりました
2023/05/31 14:15
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投稿者:high29 - この投稿者のレビュー一覧を見る
鎌倉殿の13人を見終わったあとに
永井さんの北条政子を読みました。
頼朝が清盛に殺されて
伊豆に流される事がなかったら
政子さんの人生も
北条氏の繁栄もなかったと思ったら
本当に歴史っていうのは不思議です。
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大河ドラマ「鎌倉殿の13人」ももうすぐ終わりますが
2022/11/02 16:46
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投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
『北条政子』は1969年に刊行された長編歴史小説で
1979年の大河ドラマ「草燃える」の原作にもなった作品。
(この時の政子を岩下志麻さんが演じている)
御家人たちの内部抗争が激しい時代であるが
永井さんの文体にそれほど悲壮な重い印象はない。
むしろ、どちらかといえば現代風だ。
政治の世界の政子というよりも、
頼朝の妻として、大姫や頼家、実朝の母として、
またのちに実朝と殺害することになる孫の公暁の祖母として
描かれているといっていい。
もし、政子が悪女とあったとすれば、子供の育て方の間違いかもしれないが、
それもこの時代特有の乳母との関係の悩ましさともいえる。
永井はこの作品を公暁による実朝暗殺とその公暁の死までで終えていることで
承久の乱は描かれていない。
永井路子にとっての北条政子の長い物語は
孫の死で完結していたのだろう。
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北条政子の視点で歴史を
2022/01/24 10:31
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投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
北条政子を主人公として、伊豆の田舎に生まれた女性として、その視点から、歴史の転換点を見つめる物語。一人の女性として、源頼朝の妻となったことは幸せであったかどうかは、一概には決めることはできない。母として子は孫を、次々に亡くさざる得なかった時の流れに、哀しいものを感じる。
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辛すぎる運命
2023/08/13 20:19
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投稿者:earosmith - この投稿者のレビュー一覧を見る
初めて読んだ時、子ども達、孫達のあまりにも辛すぎる運命になんとも言えない思いがしました。永井路子の描く北条政子は愛憎が激しいとはいえごく普通の女性であり、実家の為に子どもたちを見殺しにしたわけでもなく、何故このようなことになってしまったのか悲しすぎます。また乳母、乳母夫に注目した人間相関図がとても興味深く、説得力がありました。
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愛情深く、妻として母として感情に従って行動した北条政子
2022/02/22 18:39
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投稿者:しん - この投稿者のレビュー一覧を見る
政治に介入し、時には悪女とも呼ばれた北条政子を、愛情深く、妻として母として感情に従って行動した女性と解釈してその目線から平安末期~鎌倉3代将軍の時代を描いた作品。
政子の目線から印象に残った事件を政子の目から見えた範囲でつづった作品であり、焦点を人間関係に当てている作品であるため、鎌倉時代が成立する時期の歴史を知りたいという目的には向かない。一方で、比企一族と北條一族の権力争いや頼朝の孫公暁と三浦一族のたくらみなども描いていて、歴史の教科書だけではわからない事件の裏がわかる。
政子の解釈としては、歴史の表に祭り上げられ、かの有名な演説をした女性が、ただ感情に任せて短絡的に動きがちで、往々にしてたくらみに知らずして乗せられてしまっている、というのは納得できず、もう少し政治的情勢を理解していたのではないかな、と思ってしまった。
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【2022大河ドラマで話題の北条一族の中心にいた政子の生涯
】伊豆の豪族北条時政の娘は流人源頼朝に恋をする。源平の合戦、鎌倉幕府成立、歴史の激流にもまれ乱世を生き抜く女を描いた歴史長編。
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歴史上に名を残した女性の中でも特に有名であろう、尼将軍、北条政子。
将来の見えない流人の頼朝と恋に落ち、結婚したところから彼女の運命は大きな歴史の流れに飲み込まれていく。
感情のままに行動してしまう自分を持て余しながらも、夫や子ども、孫を愛し支えようともがく。子どもたちへ愛情が伝わらないもどかしさや信頼関係が築けないことへの絶望感、孫からの裏切り‥。
のちに御家人たちを力強く鼓舞した政子とはかけ離れた、生身の女性の悲哀が印象的。
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学生の頃から存在は知っていたんですが、「女性が書く戦国物(鎌倉ですが)は女性寄りの恋愛絡みのものになるから読みたくない」という偏見のもと、読まないままでした。炎環を先に読んでたら、絶対に読んでた、とは思う。
とはいえ、偏見はそんなに外れてなかったかな、と。
今、自分が歳をとったから、夫との関係、子供との関係も共感しながら読めるけど、学生の時に読んでたら、理解出来なかったと思う。
女の立場から見た、家族の安全のみのことしか考えてない主婦的なものではなく、自身をとりまく政治関係までちゃんと理解した御台様としての視点も描かれていたの良かった。
「女性的な見方」というのは、今までの社会の「妻はこうあるべき」という偏見から生まれたものであって、悪女というのもその視点から生まれた物なんだろうな、と反省もしました。政治に口を出して社会を惑わす悪女、というのは男の世界に口を出すな、の現れだけど、それが社会を維持するための口出しなら、それは男も女も関係ない。ただ、男がプライドのために「口出しするな」と言っているに過ぎない。
政子が深層の姫君ではなく、黎明期から共にしたからこそ、家々の立場を理解して立ち回ってるの、凄いと思う。女性であることも捨てず、社会の役割を果たす。戦後書かれた小説なのに、今の女性進出の世相をよく現しているように思う。
そしてどこの鎌倉を読んでも、「三郎兄さん…好き…♡」てなるので、ほんとに良い人は早く死んでしまうのね…とつくづく思う。
来年の大河、楽しみです!
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日本3代悪女と言われた北条政子だが、本当は自分に素直で情が深い人だったんだと思いました。その情から生涯悲劇を招いたようですね。ふと思ったのが、夫の源頼朝が長生きしたら悲劇が繰り返され無かったのかも。また、頼朝の浮気癖がかわいい。
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頼朝の妻として、大姫、頼家らの母として
そして女としての政子。悪女との誉れ高き政子の生涯を永井路子先生の本で読んでみて益々2022年の大河ドラマが楽しみになった。
時代は平安末期の伊豆、あの政子にも女の子らしい悩みもときめきもあった。そして妻になり嫉妬に燃え、母としての様々な怒濤のような悩み、出来事。歴史上の女性であったとしても間違いなくひとりの人間、ひとりの女で、辛さも悩みも涙も私たちと何ら変わらない。辛い生涯を描くこの小説のそのまた後にも尼となり生き抜く逞しい女性に『悪女』というレッテルはまさしく似合ってしまうのか…。
永井路子先生の小説で私は日本史が好きになりました。
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教科書に記載されてる退屈な字面以上の意識しか無かった鎌倉時代が、政子の嫉妬や愛情、後悔など生身の人間感を通して一気に立体的に色がついたイメージに変わった。
おかげで、鎌倉時代からそれ以前の時代物も興味を持てる様になった。
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大河ドラマ『鎌倉殿の13人』を観るにあたり、知識を補おうととっさに浮かんだ本作。政子自身の妻や母親の視点で書かれているが、鎌倉時代の大きな流れを理解するには適切な選択だった。
『吾妻鏡』などの資料をもとに永井さんは政子像を描いている。そもそも女性は歴史資料に残っていないことが多く、「政子」と云う名も、三代将軍実朝の時代になり朝廷から官位を授かった際に、父の名から一字もらってつけられている。頼朝の時代に果たして”政子”とは呼ばれていたのだろうか。平家との争いだけでなく、乳母一族との権力争いも凄まじい。はからずも将軍の妻、そして将軍の母になってしまった政子が、子を愛したい、子に愛されたいと願いながらも立場上許されず、夫の頼朝や大姫ら4人の子供と孫にまで先立たれてしまった悲しみに胸が痛んだ。
小説に登場する人物たちに、ドラマで活躍する役者の顔を重ね合わせて一気に読み終えることができた。
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それにしてもすさまじい一生である。
北条というと、頼朝のと血のつながる者たちが亡くなったおかげで幕府の実権を握れた一族。ただ、政子の立場からすると、長女は政略結婚の末の悲劇を嘆いて若くして亡くなり、長男は精神を病み、次男は長男の子どもに殺されるいったように、これ以上不幸なことはないというひどい目に合う。
これらもすべて日本で初めての武士の政権の確立のために仕方が無かったといってしまえばそうなのだが、政子の中ではいかばかりの葛藤があったのか。本書では、そうした政子に思いを馳せる。
物語は、実朝が殺されたところで終わる。自分の人生を狂わせた幕府を憎むこともあっただろうが、承久の乱では政子は幕府を救う。本当に強いひとなんだと思う。
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北条政子。まさに波乱万丈の生涯であった女性の物語である。夫である頼朝、大姫、三幡、頼家、実朝、そして公暁と次々と身内をなくしていく。
母であり、女である政子は、最後には尼将軍として、京の都に対抗すべく、坂東武者の世の中を支えていく。
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大河ドラマの題材の元となった歴史小説は、年に一度読んでも良いなと思うくらい面白かった。強い女性、ファーストレディー、承久の乱前の演説のイメージしかなかったが、生々しく、嫉妬深く、ひたむきな女性としての北条政子が描かれている。『ひたむきで潔癖な大姫と頼朝はおそらく生涯平行線を辿るだろう。』