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台風による大雨の影響で登場人物たちが館に閉じ込められてしまい、次第に水没していくタイムリミット系クローズド・サークル。名探偵の苦悩、怪しい一族、首のない死体など本格のガジェットが満載で、本筋ではない細かい謎を解いては新たな手掛かりを得て本筋の推理を補強していく流れは中だるみせず解決編もドラマチックでしたが、真犯人の思惑通りに行きすぎでご都合主義的な感がありました。
とはいえ、本格好きの読者なら満足出来る一冊になっていると思います。
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2022このミス5位
読み応えのあるとても面白い作品でした。
シリーズ2作目とは知らず読み始めましたが、特に問題なく楽しめました。
迫り来る洪水と殺人鬼に終始ドキドキさせられました。1作目も読んでみたいです。
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「紅蓮館の殺人」に引き続き、今回も連続殺人と迫りくる災害の緊迫感がたまらないミステリ。前作で失意を抱え、不登校になってしまった葛城に会うため、青海館を訪れた田所と三谷。やがて起こる殺人と、豪雨による洪水。果たして謎を解き生還することができるのか、そして葛城は「名探偵」として復活できるのか。かなりのボリュームの作品ですが、読み始めると止まりません。
前回の心の傷を抱えたままの葛城がとにかく痛々しくて苦しいです。彼の家族の姿も、一見理想的に思えるのにその裏にはとてつもなく不穏で息苦しいものがありました。祖父の死にまつわる疑念、起こった殺人に関する疑心暗鬼と、身内の体面を守るためにのみ見せる強い結束。なんだか怖すぎるぞこの一族。
そして最も愛し信頼していた存在を喪ってしまった葛城は、もはや再起不能なんじゃないかとすら思えてしまいました。あまりに耐え難い。読んでいるこちらまでつらくなります。葛城を必死で立ち直らせようとする田所もなかなかに悩んでいるし、三谷の存在がなければ救いようがなかったかもしれません。彼、いいキャラだよね。
新たに彼らが見出した「名探偵」としての存在意義にも感動。名探偵は○○○○。素晴らしい! 家族それぞれの抱えた嘘と苦悩を穏やかに繙いてゆく解決も実に見事です。そして犯人もまた凄絶でした……これ、ミステリ史上に残るレベルの名犯人かもしれません。恐ろしすぎる。
このシリーズ、もっと読みたい気はするのですが。そのたびにこんな災害に遭ってしまうのは気の毒すぎる気もするので(苦笑)。悩ましいところですねえ。
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「紅蓮館の殺人」に続く第二弾。探偵観を完全否定されて失意のまま閉じこもった葛城を訪ねにいく田所と三谷。そして台風と洪水によりクローズドとなった葛城家の館「蒼海館」で巻き込まれた殺人事件。
葛城が覚醒?してからは怒涛の展開で一気読みしてしまった。葛城家の面々が本音を言わない状況での推理に至る過程が読み応えあったし、個人的には第一作よりも面白かった!
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3.5くらいだけど、四捨五入して4って感じ
前作の続きだから、前を読んでからの方が良さそう
犯人は分かってしまうけど、最初の家族のイメージからどんどんと人が死んで洪水もやばくやっていくのがドキドキして面白かった
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一気に読み終えたという意味で、暇つぶしにはなった。
ただ、ミステリ小説はそういうものと言ってしまえばそれまでだが、設定の全てが非現実的なので、感情移入は一切できず。
小説を楽しむというより、パズルを解くのを楽しむのと同じ感覚。
少年探偵。館。災害。冗長な台詞回し。どれもがわざとらしくて興醒め。
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人間関係やトリック、事件が起きる環境等々、さまざまなものが絡み合った濃厚な内容だった。
後半、絡まった糸が解けて行くところは、すっきりとする反面、犯人の手口のえぐさが不快だった(褒めている)。逆に言えば、犯人に同情の余地がないとも言えるが、動機がちょっと釈然としない。それだけでここまで周りを巻き込む?という感じは否めなかった(目的に復讐が入っているなら、描写の少なさを感じてしまった)。
加えて、登場人物のしゃべりが現代っぽくなく、"作られた"感じが気にかかり、とっつきに難さがあるのが前作同様気になる所。ただ、中盤からの、連続に起きる事件やダイナミックかつ細かなトリック、華麗な謎解きで、気にならなくなりページがどんどん進むので、最後まで読めてよかった。
それはそれとして、葛城くんと田所くんの友情は良い感じで、次も読んでみたい。さらに、三谷くんが二人の生真面目さをほぐしていて面白かった。続きがあるなら、この万全の体制になった高校探偵・助手コンビが挑む事件を読んでみたいです。
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2021/09/26 読了。
図書館から。
ちょっと中だるみしたけれど、なんとか読み終えた。
淡々とって感じだったのでちょっと疲れた。
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紅蓮館の殺人の続編。個人的には前作より今作の方が面白かった。犯人があの人とは……。全くの予想外で謎解きと共に犯人の狡猾さに驚かされる。葛城くんが探偵として成長したなぁ、と思った。
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シリーズ物。こちらが2作目だった~。1作目を読んでいないからかな~葛城と田所の人物描写があんまりなく、どんな感じかつかみにくかったかな。
内容はクローズドサークル。まあ面白いです。
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葛城くんが動き出すまでに時間がかかってモヤモヤしてたけど、最後の畳みかけが凄かった!!
推理にびっくりして本を閉じて、また開いて読んでびっくりして閉じての繰り返しでした。
読後に一言「こんなの絶対わかんないじゃーん!」と叫ぶくらいに犯人が分からなかった……。
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途中少し昔っぽい台詞や仕草だなぁと思うところはあったが、予想外すぎる展開に手が止まらなかった。読み終わったあと、改めて犯人の行動を思い返してみると様々な事が最初から仕組まれており、本当に作中に出てきた蜘蛛という表現が合ってるなと思った。後半からどんどん話が展開されておもしろくなると思います。
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前作よりずっっと面白い。
ハラハラドキドキ。
葛城の厨二病的なセリフも結構ツボ。
なんてったって青春探偵だからね‼️
今回は図書館で借りたけど
これは、本屋さんでゲットしてきます。
再読したい程面白かった。
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前作で探偵としての自信を喪失し、引きこもり状態になった葛城を見舞うため、田所は友人の三谷とY村にある葛城家の本宅「蒼海館」を訪れた。この日は葛城の祖父の法要が行われており親族が集結。始めは麗しい関係の一族に見えたが不穏な空気が。台風で足止めを喰らい田所達は館で一晩過ごす事になるがその夜散弾銃による顔無し死体が発見される。更に事件は続く中洪水が発生し濁流が館に迫る…。葛城が探偵としてなかなか復活しないのでじりじりしたけど動き出してからはピースがぴたりぴたりと嵌っていく快感に痺れた。前作では色々詰め込み過ぎて過剰に思ったけど今回は精密な伏線の束が過不足なく回収されていくのが素晴らしかった。よく考えると色々無茶だけどそこがまた良い。前作のネタバレはない…いや気になる箇所はあるから「紅蓮館」は先に読もう。
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本格ミステリとして優れていて面白い部分も多いのに、細かい部分で首をかしげたくなるところが混ざっているせいで物語に入りこみきれなかった。
入れかわりトリックに無理があるのでは? あの状況で家族を含むみんなを騙すのは不可能だとしか思えず。それからいくら主人公が高校生とはいえ探偵論について深く思い悩んだあげく、行きつく結論がやや浅いというかそれはないだろという気持ちになった。