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みんなのレビュー7件

みんなの評価4.7

評価内訳

  • 星 5 (4件)
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7 件中 1 件~ 7 件を表示

紙の本

ナチスが政権をとり、ヒトラーが首相になった前後のドイツを15歳の少年の目を通して描いた傑作です!

2020/04/29 10:45

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書は、ドイツの小説家クラウス・コルドン氏によって著された代表作であると同時に大傑作とも言われる一冊です。岩波少年文庫では上下2巻シリーズで刊行されており、同書はその下巻です。内容は、ナチスが政権をとった後、主人公である15歳の少年が住むアパートの近所にも徐々にナチスの支持者が増えていきます。一方、ナチスに脅威を抱く人々も見られ、街には両者の深い亀裂が生まれ、それがどんどんと深くなってきます。そんな中、ヒトラーが首相に任命されます。主人公の少年はヒトラーにこの上ない恐怖を感じます。同書は、ちょうどヒトラーが政権をとった際のドイツ社会を15歳の少年の目を通してみていきます。ぜひ、多くの方に読んでいただきたい一大傑作の書です!

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紙の本

「壁を背にして」~背水の陣のゲープハルト一家の行く末

2020/10/28 11:11

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:kapa - この投稿者のレビュー一覧を見る

下巻はヒトラー内閣成立と松明行列という不穏な雰囲気で始まり、国会議事堂炎上により怒涛の展開となる。合法的に生まれたナチ政権に敵対するものは、非合法の烙印を押され、弾圧の対象になる。ゲープハルト一家も巻き込まれ、ハンスの身にも危険が迫る。第二部のタイトル「壁を背にして」Mit dem Ruecken zur Wandのとおり、背水の陣の展開となる。第一部では、ヘレは革命軍の伝令・武器弾薬運搬人となってベルリン市街地を駆け回るが、第二部では、ハンスは、兄ヘレと元赤い水兵で革命の闘士ハイナーの脱走とモスクワ亡命の手助けをする。この場面はハリウッド・スパイ映画さながらの緊迫した描写である。
第一部での言葉「たとえどんなことがあっても、闘っているのが自分一人じゃないことを示し続けるんだ。それがなければ、理想のためにがんばっても本当に意味がない。」を思い出したか、本作のライトモティーフになる、ヘレを革命へと誘った赤い水兵ハイナーの言葉「つまり未来に賭けるというんだな?」はハンスに受けつがれ、ミーチャと二人でナチにささやかながらも反撃の狼煙を上げ、これからも二人で抵抗することを誓う。わずか三人の「白バラ抵抗運動」を彷彿とさせる。そのメンバーの一人の名前はハンスであったのは、偶然か著者の仕掛けか。また、ヒトラーを攻撃する匿名の葉書を公共の建物に置いて立ち去る夫婦に抵抗運動もあった:『ベルリンに一人死す』(ハンス・ファラダ 著みすず書房)。絶望から希望へ。第三部に希望と未来はどのように引き継がれていくのだろうか。
第一部にもあったが、本書には著者のちょっとした「仕掛け」がある。よく読んで理解しないと、それとは認識できないが、なかなか含蓄のある「仕掛け」である。
ミーチャとのデートで見た映画がエイゼンシュテイン監督『戦艦ポチョムキン』。回想?映画は反乱軍の勝利で終わるが、実際にはその後反乱兵は逮捕されたという。著者はドイツ革命の一時の処理と挫折を暗示するものとして二人に見せたかったのかもしれない。
次にAEGで突撃隊に因縁をつけられたハンスに唯一味方となってくれたのが、ヴィリー・ヴェストホフという社会主義労働者党員。彼は1933年1月ヒトラー内閣成立を受けて、臆病で、意気地がなく、ろくでなしをこうもあっさりと強い男に変えてしまうドイツを見限り外国に逃亡する。この「ドイツ社会主義労働者党」Sozialistische Arbeiterpartei, SAは当時のいわゆる「破片政党」の一つだが、かつては社民党発足時の名称でもあった。また、この党で活動したのが、後に西ドイツ首相となる社民党のヴィリー・ブラントであった。実在したヴィリーはナチスの弾圧を受けドイツを脱出しスウェーデンで反ナチ活動をすることになるが、こちらのヴィリーはさっさと逃げてしまった。社民党に対する著者の皮肉なのだろうか。
前作でもそうだったが、本書でも、例えば突撃隊によるユダヤ人への罵詈雑言、また、テロの場面の表現など、映画だとR15指定とか、当時の社会情勢を理解るために、表現は変更していないとか、のコメントがあるだろうが、本書(たぶん原作にも)にはない。語り口のわかりやすさから少年少女向けではないと思うが、例えば、労働者の一夜を過ごした尻の大きい金髪娘のことを「そりゃもう、歩くパンケーキ」で、「機関車の緩衝器が二つ付いていたみたいなもの」のような想像力を掻き立てる下品で猥雑な発言をそのまま載せている。本当に少年少女向けなの、と思うが、本書は「銀の石筆賞」Zilveren Griffelという最も権威あるとされるオランダ国内の子どもの本の賞を受賞しているので、やはり少年少女向けなのだ。

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2020/07/01 22:52

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2021/01/07 19:23

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2020/12/17 20:19

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2021/02/23 23:34

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2021/09/15 12:37

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