紙の本
養母と妻に救われるシリーズ。
2020/11/30 08:03
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:satonoaki - この投稿者のレビュー一覧を見る
男たちと悲劇のヒロインの女たちで構成されている話だったら、切なすぎて読まなかったかもしれない。
毒見役が裏では人を斬っているなんて、蔵人介の日々もたいへん切ないと思う。
別れや死といった悲しいことばかりなのを救ってくれてコミカルな場面にほっとできるのは、養母・志乃と妻の・幸恵の存在があるからだと思う。
ちらりと出てくる実父・孫兵衛もいい。
脇役たちに癒してもらっているのは私。
脇役たちに頭が上がらないのは蔵人介。
投稿元:
レビューを見る
鬼役第4巻。
ラストが今まで以上に切なかった。
凧が空に消えていくところとか特に。
不正を暴くために色んな手を尽くすのが今回の大筋だけど
こんないい人が暗殺をやるはずない!と思ってたけど
やっぱり…というオチ。
それにしても、女性達の活躍がよく目立った。
結局妻と養母には頭が上がらない…
妻の幸恵は弓の免許皆伝の腕前。
弓競べに参加して度肝を抜く勝負強さ。
そして毎度のことだけど
養母、志乃さんは本当に強いなぁと。
家宝の国綱を操るところもそうだけど、今回は仇討ち。
凄まじい女性達だわ…
小説だけど…
投稿元:
レビューを見る
橘右近から、呼び出された主人公 矢背蔵之介は、橘の管理する目安箱が盗まれたのを取り戻せ!と、命じられる。
その目安箱は、仙台藩の伊達家に関わりがある。
目安箱の中には、勇魚(いなさ)神社雄神官が、
廻船問屋の「鯨屋」の悪事を訴えたものが入っている。
神官も、仙台藩に忍び込んだお庭番も暗殺されていたのだ。
それは、龍涎香と言う抹香鯨の腸内から取れる香料で、それを蔵人介が、見つけ出し、鯨屋を脅かして、悪の元を見つけ出すのだが、、、反対に、しびれ薬の塗った矢が、肩に刺さり、気を失ってしまう、、、、
どうなることやら、、、途中で、本をやめる事が、出来なくなってしまった。
そして、磯貝新兵衛が、後継ぎの新吾が、いびり殺され、その妻は、その事を不審に思って、自らを差し出して、騙されてしまっていたことを聞かされた。
そして、その敵を討つために、蔵人介の義母志乃へ頼るのである。
幸恵の弓競べにも、ハラハラドキドキと、読んでしまった。
しかし、報復が、、、、、
礒貝老人の死。
目安箱の訴えへの百姓たちの訴状でも、江戸にやって来たものは、打ち首になると、、、
お多福面の潮田藤左衛門も、イジメられて、職を無くして、悪の用心棒、、犬の身分になってしまっていた。
最後には、蔵人介の刀の露となってしまった。
何か、人が良くて、悪い事を「悪い」間違いだ!と、言った者たちが、消されて行くのには、、、少し寂しい感じがした。
しかし、志乃と幸恵の豪快な弓競べなどの活躍が、この本の中で、良かったと、思う。