電子書籍
エライ人ねえ……
2022/07/24 19:46
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
クスッとしてしまいました。しかしまあ、いちいち、納得できることの多いこと……。そうだったなぁ……と、思いだしました。結局、あやふやのことの多いことー。気になったのは、感情に任せた筆使いかな……もう少し冷静に書いて欲しかったです
紙の本
言葉を蔑ろにする者たちへのアンチテーゼ。
2021/09/21 14:20
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゲイリーゲイリー - この投稿者のレビュー一覧を見る
国民の未来のため、被災地復興のためと大義名分を振りかざし強行した東京五輪。
国民や被災地の方が望んでいないにもかかわらず自らの利益を追求するために、国民の声を捏造する。
政府は、あなた方のためを思ってやっているんですよ、という態度を常々取ってくるが一度でも国民の声に耳を傾けようとしたことがあっただろうか。
本書ではそうした「偉い人」たちに対し言及していく。
その対象は政治家だけに留まらず、本来批判的立場を取るべきにもかかわらずどこまでも政府に従順なメディアや、自身の思想を信じて疑わない作家や評論家等々多岐にわたる。
本書で言及されている人たちに通ずるのは、どこまでも言葉を蔑ろにしているということ。
自身への質問に対し質問の仕方が高圧的だと被害者面をし回答を拒否する行為や、約束事を平気で反故する彼らの言動は、言葉の存在価値そのものを貶める。
そんな彼らに対し異議を申し立てると異議を申し立てた側に対して、まぁまぁ落ち着こうよと諭すようなことを言ってくる人々が一定数いるという事実に絶句。
政府、メディア、国民が手を取り合って現状維持と保身を第一と考える状況は果たして正常なのか。
批判や冷笑的態度、抵抗という概念が一方的に悪であると弾圧される社会に変化の余地はない。
そんな社会に対し、批判と冷笑そして抵抗を貫く著者。
彼の態度を特別視しヒーローとして持ち上げるのではなく、私たち一人一人が自身の頭で考え抵抗していかなければならない。
ディストピアといっても過言ではない現代社会のおいて、これ以上従順である必要は全くない。
自らの保身や言い訳のためだけに言葉を使い、言葉を蔑ろにする人たち。
彼らに対して、言葉の価値を信じ的確な指摘を繰り返す著者の筆致にはどこか爽快感さえ覚える。
追従ではなく抵抗を選択する人を一人でも多く増やすための起爆剤となるであろう作品だ。
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投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
「偉い人」という人が、どのような人を示すのかは、語る場面で異なるであろう。しかし、主な仕事が隠蔽・改竄・忘却・密約ではないかと疑われている人たちが偉い人であり、その逃げ足がとにかく早い、と著者は記す。現代日本社会の時事問題に、突っ込みを入れ、言葉をもてあそぶなという。言いっぱなしである政治家の、あるいは評論家たちの、発する言葉への責任は、自覚してほしいものである。
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【「このまま忘れてもらおう」作戦に惑わされない。】偉い人が嘘をついて逃げ出し、国民は監視され、言葉の劣化が加速し、メディアは無責任……。「現代の危うさ」に警鐘を鳴らす一冊。
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私たちはいつから、偉い人が間違っていることをしたことに対して声を上げられなくなってきたんだろう。
偉い人だけじゃなく、大衆に異論することに臆病になってしまったんだろう。
一人の大人として情けなく、このままではいけない。声を出していこうと鼓舞された思いです。
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著者がタモリ倶楽部に出て以来、注目していたが、本作の主題は秀逸だと思う。「こんまり」とは真逆に居たい、との発言に激しく同意。
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この本を読み終えた今日、2021/8/5、またしても一体何度目かと言う緊急事態宣言下。昨日の感染者数は全国で14,200人(東京4,166人の他、十数県で過去最多)。菅首相は、重症患者以外は自宅療養を基本とする、と新たな方針を打ち出しいている。「国民の命と健康を守るため」だそうだ。現場の医師たちが、「この病気は急に容体が変わることがある、重症化するかしないかを自宅療養で見分けるのは難しい、救える命が救えないくなる可能性が高い」と言っているのに、だ。
それでも、オリンピックは相変わらず行われている。
「偉い人ほどすぐ逃げる」なんて秀逸なタイトルなんだろう、と笑ってしまいながら、読み進めていた本書。
いつもながらの冷静な視線と、時には皮肉たっぷりの指摘に、痛快な気持ちすら持ちながら読んでいたのだが。
ここ数日の状況に、段々笑っている場合じゃないな、と思い、読み終わった時には、暗澹たる気持ちになってしまう。
だって、「偉い人は逃げ」ちゃうんですよ。
「このまま忘れてしまう」作戦に乗せられて、史上最多のメダル獲得に浮かれまくって、次の選挙でも「偉い人」たちは特にダメージを受けることなく、またこれから先も「俺は偉いんだぞ、と叫びながら逃げていく」んですよ。
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「天邪鬼」「ひねくれ者」という呼ばれ方は、自分にとっては長らくほめ言葉だと思ってきた。
だが最近では、そういう人を「面倒くさい人」「ウザい人」として社会が忌避するばかりか、公式非公式に弾圧すらされるようになってきたと感じる。
武田氏の著書で叫ばれる「当たり前さ」は、こういう世の中で「天邪鬼」でいることの誇りを取り戻させてくれる。
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武田砂鉄は、1日にどれだけの文章を読んでいるのだろうか。さまざまな話題と引き出しの多さに驚く。皮肉の効いた言い回しが冴えている。語彙の多さとピタッとくる言葉遣いは素晴らしいと思う。
なんとなくスルーしてしまいそうな言葉遣いにも敏感で、わたしはもう忘れてた、言われてみればそんなことあったよな、ということをしっかり思い出させてくれる。しかもきちんとした裏付きだ。毎月「プレミアムフライデー」も今でも、きちんと追ってくれている。
そういうバイタリティあふれる批評精神を見習いたい。
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偉い人ほどよく逃げる、というタイトルに惹かれて購入。確かにそんなコトばかり。歯切れのいい評論ばかりで、素直にうなずける内容ばかり。
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”災間の唄”の感想で書いたように、本作者の幕間コメントに大いに惹かれた身としては、単著たる本作は、どうしても読みたくなる一品。すぐ逃げる偉い人と言われると、真っ先に現&前首相が浮かぶ訳だけど、本書における矛先はそこに留まらず、企業のトップとか、各業界の権威にまで及ぶ。卑怯な逃げ方のオンパレードに、いい加減うんざりしてしまうんだけど、切り返しの妙が素晴らしくて、何なら笑えてしまうような文言まで散りばめられていたりして、実に痛快。言われてみれば確かにそうだよな、って大いに納得できる反面、でもそれ、自分で考えて自分で判断できなきゃいかんな…って、ちょっと自信喪失してしまったりもする訳だけど、”偉い人ではない人の思いを汲み取って、自分なりに反撃するのが仕事(だいぶ意訳)”という、著者の宣言が実に頼もしい。
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これほどまでに「ほんとそうだよな!」とイラついた記憶がふつふつと甦るタイトルそうそうお目にかかれない、秀逸すぎる。
ほんとに何回も何回もあの人達は逃げ出した。
言いたいことも許してないことも忘れててないことも沢山ある。後は法は絶対に犯さずに自分が出来る行動(投票)などで自分の意思を表明していきたい。
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安倍政権から続く世の中の不条理、理不尽を作者が爽快にぶった切りする一冊。
読んでいくうちにそういえばそんなことあった、こんな事言っていたというのを思い出した。
最初のうちは大多数は怒るがそれが
↓
半数ほどが怒りを残す
↓
一部しかもう怒っていない
↓
大多数が忘れ結局なかったみたいな事に繋がる。
これを忘れてもらおう作戦と筆者は名付けている。
去年から色々ありすぎて、何が起きたかほぼ忘れていて気付けば結局ずーっと同じことを繰り返す。
菅政権になってもそれは一緒。
これらをスパッと切った筆者は爽快である
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これはもうタイトルが絶妙過ぎて笑う。与党政治家、ネトウヨ作家、出版社社長、大手マスコミ…。この国に蔓延る不誠実で無責任な発言の数々にしっかりと対峙し、精緻に批評して見せる武田砂鉄氏の論説は、私に胸のすく思いをさせてくれる。読んでいて何度も快哉を叫ばせてもらった一冊。
#武田砂鉄
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この本を読んで、「ホントそうだよ!よく言ってくれた!」とスッキリして、何もしないのが一番悪い、と自分に言っておく。