これはただの夏 みんなのレビュー

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夏の終わり（もはや冬のはじまりか…）にぴったり。
どの場面も自分の出来事のような感じがして、淡々と。燃え殻さんの読了感がとっても好きだ。

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ノスタルジックな気分にさせられ
現実の寒さを忘れ（読了中冬）
夏の匂いを感じてた。

あんな夏あったよなあ
たまにふと思い返される夏の日

その時は楽しく
来年も同じように過ごせると思ってたけど
同じ夏は来ないんだよなあ

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暑い夏の大切な記憶。自分だったのか誰かの話だったのかわからなくなる様な、その時の人物が何を考えてどんな言葉を飲み込んだのか、そんな様なことを追って考えてしまう一冊。ひたひたと言葉にできない複雑な気持ちが折り重なって、プールをめぐる数日間の出来事がとても印象的でぐっと胸を掴まれる。余白をグッと開けた、休符を描くのが素晴らしい作家。言わなかったことを描くのがうますぎて、色々な感情を刺激される感じ。うだるような暑さと様々なやり切れなさが誰にも錯綜するこの夏に読めてよかったと思う。

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やっぱり燃え殻さんの考えてることが好きだ
彼の紡ぐ言葉は、カッコつけじゃなくて、謙虚で、だけど不器用で、だからこそ心の奥にあるやるせなさとか繊細な気持ちまで拾ってくれる。
幸せとか、そんなものはカッコつけても生き急いでも手に入らなくて、幸せになる方法なんていくらわかっててもそんなの意味なくて。
気持ち悪い自己啓発なんていらない。

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また『大切な本』に出会ってしまった
私が燃え殻さんの好きなことろをひとつだけあげるとしたら
『文章がそのまま映像になる』ところで
今回も読んでいてとても気持ちよかったです

「ここがすごくよかった！」
とか
「めちゃくちゃどきどきした！」
とかではなく
『日常』が『リアル』で…
『リアル過ぎて』息が詰まりそうになりました

燃え殻さんが描くその『リアル』は
幸せとか不幸とかそういった言葉では表せない
心の隅にある小さな、なにか特別な物に
もしくは特別だったものに手を差し伸べるような
触れられたいけど触れられたくない
そんな『リアル』でした

22歳の女が何言ってんだ
って話なんですが
『夏』ってだけで特別なんですよね
「いいこと」や「悪いこと」
何が起きても『夏のせい』にできてしまう
そんな季節だと個人的には思います

最近は特に生きにくい世の中ですが
この本の中に入ると久しぶりに息ができました


燃え殻さん、素敵な本をありがとうございました

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はっとりさんの書評があまりにも八月の陽炎だったので買ってしまった
読み終わってから書評を読み返して、これは半分この本の話で、残りの半分ははっとりさんの話なんだなと思った（書評の感想）

やっぱり夏って季節の流れの中で急に切り取られたみたいに別物みたい
後悔しないように、手遅れにならないように、と思ったりするけれど、そうやってもたもたしているうちに過ぎ去ってしまうからこそ夏らしいのかも、ね！

夏のハッピーセット、後悔の燃えかす付き

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本文に出てきたので、サザンを聴きながら読みました。ひと夏に色んな偶然が重なって、人生が回りだしたと思ったら、季節を含めて自分以外の全ての者が通り過ぎてしまった。
始めからなかった事のようにスッカリ元通りなのに、何かがスッポリ抜けてしまった、そんな感じ。

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テレビの制作会社の下請けで働くボク。ある日、新郎のお祝い動画の制作を通じて、結婚式に出席することになった。そこで知り合った優香。隣の部屋に住む少女の明菜。三人と仲良くなったことにより、普通の夏とは違った夏になった。
優香の秘密を知ったり、先輩の病気が大変だったりと驚くことが続くが、それでも懸命に生きていく。


時代設定は現代ですが、どことなくちょっと昔の雰囲気がありました。ネットとは違い、生身の人間同士だからこそ感じる人の温かみや表情などが表現されていました。

一見普通の文章なのですが、後からじわじわと感じる余韻が良かったです。共感できたり、一つの文章から感じる以上に余白があって、多くの想像が思い浮かぶような感覚がありました。

それは音楽の歌詞と似たような感覚があり、一つ一つの文章が心に響く部分もあって、単行本としては少なめの量でしたが、それ以上に読んだ感じがありました。

ある夏の部分を切り取った作品で、特に大きな事件が起きたということはありません。ちょっとした驚きはありますが、長い人生の中では、一瞬の出来事かもしれません。

出会いがあると、いつかは終わりがきます。それは突然かもしれませんが、以前の自分とはちょっと違った自分に成長しているかもしれません。その一瞬が人生に影響すると考えると、人生って面白いなとも思いました。

劣悪な環境かもしれませんが、捉え方は様々です。自分自身が直向きに一生懸命に生きていれば、それでいいのかもしれません。そこから幸せを感じることで、より良い人生へとつながるのではと思います。

どんな状況でも、前向きな文章で書かれていたので、気持ちとしては沈まずに切なさはありましたが、気軽に読めました。

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手にしたかったものが目の前を駆け抜けたような気がした


手にしたかったものと現実のギャップの中で生きる
「この夏」「祭り」はいずれ去る

全部読んだあとカバーの絵を見ると切なさが押し寄せてくる

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めちゃくちゃ夏、夏の夜にぴったりの本だった。
暑くてダルくてうざくて来てほしくないのに、儚くて切なくて終わってほしくないのにすぐ終わってしまう夏が好き。

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これはただの夏。

夏と同じで幸せな時間もいつか終わりが来る。

読み終えた後のこの切なさがたまらないです。

夏が終わる。夏が終わった。

大好きな作品。

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ノスタルジックな気持ちになれた。
夏は終わるが、また、夏は来て、思い出だけは、
確かにそこにあるということを実感できた。夏の終わりに読んで欲しい本。優香と僕との関係を疑問に感じていたが、弁当を他の客にもそれぞれ作っていたという展開に驚いた。みんな、簡単には心を開いて話せず、色んな事情があるということを痛感した。来年の夏も読んでみようと思う。