歩君はとってもいい子
2017/11/16 18:47
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投稿者:ヤマキヨ - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公歩は圷家の中で、唯一バランス感覚を持った常識人。母はミーイズム、父は寡黙なアスリートで、姉はエキセントリックなトラブルメーカー。こんな家族の中にいたら、空気を読んで目立たぬようによい子を演じるキャラになっていくのだろう。
しかし、上巻後半に登場した親友ヤコブとの交友から何やら、そんな読み方は表面をなぞっているだけの気配が。
とりあえず上巻だけ購入したのですが、続きが気になり下巻まで購入して一気読みしてしまいました。最後まで読んでみて、「そういうことだったんだね」
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投稿者:みみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
西加奈子さんの文章の力強さ逞しさが存分に表れている。結構分厚い本かなと思っていたけれど、どんどん読めてしまう。続きもすぐ読みたくなること間違いなし。
直木賞、本屋大賞を受賞した西加奈子氏の傑作です!
2019/05/28 14:15
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、直木賞と本屋大賞を受賞した西加奈子氏の傑作です。同書は文庫版では、上中下の三冊に分かれています。上巻では、父親の赴任先で先であるイランで生まれた歩と姉が、イラン革命で帰国を余儀なくされ、その後しばらく大阪で暮らしますが、姉はなかなか日本に溶け込めません。そんな折、父親の次なる赴任先としてエジプトに行くことになります。彼らはそこで、どんな生活を送ることになるのでしょうか。
西加奈子にはずれなし
2019/01/17 22:56
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投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
昔、もてていた主人公は30歳代に突入して仕事が激減したうえに剥げだした。かつて付き合っていた女性からは数段落ちる女を彼女にしていたがその女にも裏切られてしまう。まるっきり冴えない男が主人公だ。いつも男は「今の自分がぱっとしないのは周りの人間のせいなのだ」と母や姉を恨んでいる。とくに姉はかつてなるほど世間的に姉であることを公言することが恥ずかしい存在であったことは確かかもしれないが。紆余曲折をへて主人公は小説化をめざすことになるのだが、なんとか成功してほしい。30歳代後半にさしかかった彼を精一杯応援している結局何になりたかったのかわからずに50歳代後半を迎えようとしている私がいる
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西加奈子ワールドが若干苦手なところもあって最近敬遠してたけど、これは面白い。さすが直木賞受賞作。
イラン・エジプトと日本と異なる文化に戸惑いながらもなじんでいく、素直な子どもの気持ちが書かれてる。ってか、「猟奇的な姉」は西加奈子本人でしょ笑。
中巻に続く。
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まだ序章という感じでジワジワ引き込まれる感じ。後半にかけて期待値も高くなって来た。中、下巻が楽しみになる上巻でした。
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前半は主人公の目線で主人公の姉のことがメインで書かれていたが、その話が長かった。直木賞受賞作なので、期待したけど西加奈子さんの文章はやっぱりあまり好きじゃないのかもしれない。
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まず上巻。
ヤコブとの別れは胸が苦しい。
物語の全貌が全く見えない!
宗教は大きなテーマか?
「サラバ」とは?
中巻もすぐに読めそう。
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主人公である歩の幼少期。
猟奇的な姉、感情的な母と物静かな父に囲まれて育つ。
そしてエジプトでの暮らし。
そこで心の友ヤコブとの出会と別れ。
人生は自分以外の人間によって決められ、それを受け入れるしかない諦観の精神を植えつけられる。
この物語がこの先どうなって行くのか予想がつかない。
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子供の頃の感覚や友情などの瑞々しい気持ちを思い出させてくれた。エジプトと言う異国での体験が生き生きと描かれ読んでいてワクワクさせられる。
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文庫出るの待ってましたー!の勢いで上巻一気読み。ちょ、姉のインパクトwww同じ一人称で書かれた「i」や「舞台」に比べて主人公がクセがない(今のところ)ので、読み易いと思う。周りは凄いけどwこれは西さんにしか書けない小説。いいなぁと一緒にエジプトで生活した気になってみた。一つの国で暮らすも幸せ、広い世界を知るも幸せ
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上中下の三分冊を、まずはこの上巻だけ買ったが、ちゃんと『こちら、上で宜しいですか?』と確認された。しっかりしてるな、紀伊国屋の店員さん。
父の赴任先のテヘランで生まれた歩。イラン革命で日本に帰り幼少期を過ごすが、小一の時に再び父の仕事で今度はカイロで暮らすことになる。
存在感のない父、生活感のない母、問題児の姉とともに親戚のおばさんや大家さんやメイドや運転手などに囲まれて過ごす日々。
テンポ良く進む話で、物語のkey wordであろう“サラバ!”も出て来たが、まだこの話の肝が見えず。
生まれながらの格差、世界の中の日本人、マイノリティの生き方、一人の少年の波乱万丈の生涯…。
さてさて、これからどうなるの?ナイル河に現れた白い生物の謎とともに、中巻へと続く。
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圷家inエジプト。
中東の人というとなんとなく「厳しい」イメージがあったけれど(顔つきがくっきりしているということもあるかもしれない・・)、人懐こくて寂しがり屋という面があるのだと知れて勉強になった。
あとヤコブの存在感が尊すぎて、二人が離れなければいけない局面は私もなぜか辛かった。
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なるほど、一代記モノか。タイトルからは内容が全然読めんかったけど、とりあえず本上巻を読み終えた時点で、このタイトルには納得。これだけ連呼されると、もうこれ以外には考えられないですね。こういう作品の場合、キャラ設定の出来・不出来が、まんまダイレクトに物語の出来映えに反映されちゃうけど、そういう意味では素晴らしいです。”サラバ!”。あと、「キミハヒワイダトッ」事件もサイコー。そんな感じで散りばめられる笑わせどころも満載で、かつそれぞれが普通に面白い。逆に上巻の最後はちょっとしんみりした感じで、抑揚のつけ方も素敵。これがまだあと2冊分も読めるってのは幸せですね。存分に味わわせて頂く次第。
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家族の関係をメインに、恋人、友達との関わりの内容である。そして、海外での暮らしについて、、、。
世間と交流がもてない姉がパートナーと出会ったことかきっかけで、家族と向き合い、逆に主人公が世間から身を隠すような生活をしていく経過は驚きだ。長編小説で難しい。
何度か読み進んでいくうちにわかるだろう。