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投稿者:はいどん - この投稿者のレビュー一覧を見る
アンブロークンアローから13年ぶりの続編
前作より空戦の描写が増え、若き深井零を彷彿とさせる新キャラも登場
著者も公言しているように、雪風完結をめざす5巻の前哨戦のような本書
13年の歳月に「撃墜」されてしまったあなたも、手にとって「戦線復帰」してはいかが?
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投稿者:コンドル街道 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ジャムの地球侵攻を察知したFAF特殊戦は地球の軍への訓練目的と称してアグレッサー部隊を編成する。ジャム役に選ばれたのは雪風とレイフ。アグレッサー部隊の訓練が始動した時、ジャムの活動も活発化する。
前作とは打って変わって空戦アクションが印象に残る。
新キャラの日本空軍大尉田村伊歩がいい味出している。これからの活躍に期待。
アグレッサーズ 戦闘妖精・雪風
2022/06/14 05:51
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投稿者:mahiro - この投稿者のレビュー一覧を見る
次作では今作品で登場した(雪風に請われた)新たな人物の活躍が展開されるのでしょう。楽しみです。
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少しグッドラック、アンブロークンアローのかなりシビアな雰囲気から少しユーモラスな戦闘機妖精雪風の時の雰囲気へ戻ったような。
かなり思弁的な前作と比べると現実世界(?)のアクションが増えている。
ただ、ジャムとの関係はよりシビアになってるのは間違いないので今後どうなっていくのか。
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「グッドラック」「アンブロークンアロー」が二段組の重厚長大な大長編で読み辛かったのに比べると、本作は初代に立ち返ってライトになった。初代がショートショート的な短編エピソードでそれぞれ面白かったのに比べると、続く二作は「機械とは」「人間とは」を問い掛ける哲学的小難しさがあった。本作は「言葉」という、神林作品の底流を反映したテーマで、新しい魅力的なキャラクターが登場する。何より、初代以来感じられなかった、絵に浮かぶような戦闘シーンの再登場は歓迎したい。しかし、ちょっとだけだしコンバットコミュニケーションもあまり無くて正直物足りないけど。
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謎の異星体・ジャムと、各国から選ばれた精鋭を集めたフェアリィ空軍(FAF)との戦いを描くシリーズの4作目。
ぼくは神林さんの小説がデビュー作から苦手で、雪風もずっと手を出さなかった。きっかけは忘れたが、2014年にやっと1作目(2002年刊行の改訂版)を読み、とても楽しめたので驚いた。そして2016年に2、3作目を読んだが、進むにつれて理解し難くなっていった。
本作は13年振りの続篇だが、シリーズを逆に辿るような印象で、最初の小難しさがクライマックスに向けての序奏となっている。おもしろかった。
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戦闘妖精雪風 第4巻
ジャムとの戦いで覚醒した、戦闘機=AI雪風。
パイロット深井大尉、FAFもその知性、考えに気づく。
そして、雪風と深井大尉の混成チームとしてのアグレッサー部隊を創設。
ジャムの存在と、戦闘妖精の存在、人間、FAF、それぞれの立場とだ互いがはっきりと姿を表してきた。
そして、新たなる戦いに続く。
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短編集ということで、『アンブロークン・アロー』よりも読みやすい内容。
現在のA/I技術などの動きを踏まえると若干時代がかった世界ではあるものの、地球外知性(ジャム)や機械知性の思考は人間と同じではない、という大前提に対して、人間はどう振る舞うべきか、という思考実験の本質は変わらず。展開も新たなフェーズに入り、この世界がどこに向かうのか、今後も気になるシリーズ。
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このシリーズは、もはやSFという枠を超えた何かだと思う。
神林御大の作品はどれもそうだけど、人と機械知性の関わりという形を取った哲学書のようにも思える。「ものがたり」という形を取ることでしか表現することの出来ないものがあるのだなあと実感させてくれる。
もちろん、そういう理屈っぽい部分が本質ではなく、あくまでも主体はエンタメでありSFであるところが最高に格好いいわけですが。
タイトルの「アグレッサーズ」は、敵部隊のように振る舞うことで戦闘をシミュレーションする役割を持った舞台のこと。
と書くだけで、ここまで雪風の物語を追ってきた読者はどういうお話になるのか容易に想像できると思う。本作では新しいキャラクタが登場して、物語の奥行きを広げている。こういうキャラクタを生み出せるのがマジで強いなと実感させてくれる。
本書はなかなかのボリュームではあるものの、ここから始まる新しい展開の導入部という感じかなと読後に感じた。シリーズの幕引きに向けて進んでいくのかなと感じられるけど、どうなるか本当に楽しみ。
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けっこう、面白い!という感想が多いので迷わず購入しましたが、個人的には良さがわからない。これならグッドラックやアンブロークンアローの方が難解だけど面白かったなぁ。やっぱり雪風といえば一作目にかぎるかなぁ、、、?あの面白さやワクワク感はこのシリーズではもう味わえない気がしてきましたね。次いつなのかわかりませんがもうアグレッサーズで終わりにしてもヨイかと個人的には思う。
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「ジャムは対人類戦に勝利したようだ。地球はすでにジャムに汚染されているとみて間違いない」
冒頭から突然のブッカー少佐の宣言に、なんだって?!と驚きのシリーズ4作目。
今回はシンさまの仰る通り前回よりも分かりやすく、久々に皆の休日の様子も見られて嬉しかった!
けど…
こんな、こんな気になる所でまた次は10年後?!神林さん80歳?!『マッドマックス怒りのデスロード』でも監督さんが70代であの熱量の作品を作り上げた事に度肝を抜かれたのですが、70代までライフワークのように哲学SFである雪風を描き続けてる神林さんも凄い!!
地球どうなってしまってるんだ!と冷や冷やしますが、ジャムに寝返ったと言うかジャムになりたい男、元FAFのロンバート大佐が地球に向かっていたのですが、フェアリイ星に帰ってきたー!!戦士が帰ってきたぞー!!(もののけ最高ですね、暑さで脳がやられてます)
今回は、ジャムの脅威を地球に広めたジャーナリストのリンもいよいよフェアリイ星へ。ジャムにインタビューしたいという彼女。果たしてジャムと交信できるのか?!10年後にしか分からない…
今回も前半は哲学。シュレーディンガーの猫に準えてFAFを表すブッカー大佐。以前にひまわりめろん師匠が「神林さんは人以外のもので人を描く」と仰っていたのでそれも念頭に置いて読んでみました。
ジャムは既にフェアリイ星にいない。ジャムは勝利した。我々は敗北した。と思い込んでいるFAFのコンピューターが自らスリープ状態に入り「哲学的な死」の状態。
そうなると、対ジャム組織としてしか存在意義のないFAFも哲学的な死を迎えてしまう。地球にお払い箱にされる。
なら!ジャムを呼び戻し、生き帰れば良いじゃない!!FAF内での政治的やりとりも大変そうでしたが、特殊戦の司令官、クーリィ准将が凄い手腕を見せて地球軍にジャムと戦えるのはFAFしかいないと思い知らせるために、模擬戦を計画。
零と雪風、無人機のレイフ2機がジャムとなって地球軍を迎え撃つアグレッサー部隊となります。
アグレッサー部隊とは、簡単に言えば敵部隊の飛行を模倣する専門の飛行隊の事です。
これには、本物のジャムを誘き出す意図も含まれています。
ここまでが本当に難しかった!!前作よりも、ふぁ?!とはならなかったけれど、何度か戻って読み返しました。が!やっぱり面白い!前作よりもパワーアップしている面白さ。
雪風と零の絆も何だかんだで更に深まってるし、予想外にメインキャラになった桂城少尉も、最初は零と同じような機械のような人間だったけど、零と良いペアになって来ているし。
雪風が「哲学的な死」により眠っているコンピューターを叩き起すくだりはワクワクしました。
さて、終盤は待ってました、胸熱の地球軍vsアグレッサー部隊!
地球からやって来たのは、田村伊歩。幼い頃から暴力衝動が抑えきれず、戦闘機乗りになった凄い女性。有能だけど中々の問題児。訓練生に実弾で警告射撃しをした件で懲罰を受けてフェアリイ星行きに。
ところがこれが偶然ではなかった、とまた若干の哲学。
伊歩大尉は実は対ジャムに対して雪風が彼女を欲する程の能力を有していました。
模擬戦…かっこいいぃぃ!!
伊歩の乗っている機体は、日本空軍で約立たず扱いされていた「飛燕」からとってHIEN。(ラバウルに持っていく際に27機中12機がエンジントラブルで大破、パイロット3名も殉職という凄い子。その後はなんとか頑張ってました。)
でも伊歩のHIENは有能of有能。飛ぶ!回る!当てる!かっっこいいぃー!!!
この哲学で脳を掻き回された後の、アドレナリン大放出の空中戦…。テンション倍プッシュ!!(使い方あってんのかな)
2作目以降から、時々一人称の視点で章が進むのですが、今回のリン視点と伊歩視点もそれぞれの立場がよく分かって面白かったです。
雪風と無人レイフがジャムそのもののような有り得ない動きをするのに流石の伊歩もびっくり。
と同時に、自身の暴力性を発散させる相手はジャムだと確信しFAFに移籍する事に。
雪風が伊歩に対して送ったメッセージに、早く零と桂城と伊歩の共同戦線が見てみたい…!!と期待が高まるものの…
続きは10年後…orz
追いついて漸くファンの皆様の気持ちが分かりました、気になって禿げそう!!
地球では本当にジャムの侵略が始まってるのか?だとしたら、それはどのような形で?地球軍はジャムの存在を目の辺りにしてどう変わるのか?雪風はどこまで進化して行くのか…?!
全部、10年後…orz
今回のラストはシリーズ中で1番良かったです。
雪風と零のデートシーンを見られるとは思わなかった。デートだよね?あれ?
ちょっと1人にしないでよ、寂しいじゃないのよ、1人で休まないでよ、って会いに来る雪風…可愛い。
でも続きは…10年後…orz