投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
短編+エッセイの全8篇の作品
表題にもなっている「信仰」
考えさせられましたし、すごくしっくりきた世界観。
カルト商法で買った浄水器と原価の何倍もの価格で買ったブランド品、どちらが騙されているのか?どちらも騙されているのではないか?時に人は嘘を見て見ぬふりをして幸福に浸り、もう一方でそれは嘘だと糾弾する。信じたもので人は幸せになれるのではないか、例えそれが間違った信仰だとしても。私は何を信じているのか?現実なのか、現実に見えている偽りの世界なのか…
そして、このエッセイが秀逸だなぁと
彼らの惑星へ帰っていくこと・エッセイ
心の傷を癒すために作り上げたイマジナリー宇宙人、彼らと過ごすことで本来の自分を取り戻している感覚になるが、いつからか地球に自分は必要な時にだけ出掛けていく赴くことを楽しみにし始めている。発想の逆転。自分は地球に遊びにいく感覚になってるのが面白い。
気持ちよさという罪・エッセイ
個性と多様性。認めようとする社会の本質は結局はただの受容であり、異物のラベリングでしかないと感じる作者の気持ち。
2つのエッセイは強烈なメッセージだなぁ
何が普通なんだ?多様性を認めるって誰目線なんだよって。
作者ご自身が「クレイジーさやか」の名称についても語られています。
皆さまはこの名称をどう感じましたか?
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
しばらく積読してたけど、読み始めたら一気読みでした!(一話一話が短かったから、星新一のSS感覚で)
日曜日の夕方に読むのは、読後感が良くなかったですね。
『信仰』は、現実的なストーリーでスリルがあって面白かった。全てのシーンがリアルな映像で思い浮ぶというか、映画を観てるみたいでした。(映画化するなら、主人公は、門脇麦or満島ひかりがしっくりくる)
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
面白かった。自分が信じているものと他者から見たものは違うし、正義は人それぞれだなと。
村田さんの作品は、新しい視点に気づけるので
毎度楽しく読んでいます!
短編でサクサク読め気づいたらあっという間に
読み終わってました
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
めちゃくちゃ面白かった……!!!!!!
大学1回の時くらいに“殺人出産”を読んで結構なトラウマで(未だに収録作の「トリプル」は忘れられない……!いい意味で!)それ以来ずっと村田さんを避けてきてしまってたけど、この“信仰”は即買いしてしまった(信仰には色々と興味と憎しみがあるので)
もう一度いう、めちゃくちゃ面白かった……!
何がカルトかなんて、本当にわからんよね。人によって信じるものなんで全然違うし、現に私も今信じてるものが正しいと思ってしまってるところあるし。本当に危ないけど、じゃあ何を信じていったらいいの?自分の好きとか思いを捨ててまで信じるべきことなの?と、めちゃくちゃ考えさせられたなあ
収録作「書かなかった小説」もすごい面白かった。全シーン読みたい。
収録作「気持ちよさという罪」には胸がグッときました。村田さんの言葉の言い回しとか使い回しにすごく親近感湧いた。めちゃくちゃわかるよ……ってなった!近しいものを感じたことに嬉しさを感じたし、この世界観にとっても惹かれました!
避けてきてしまってたことを後悔。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
独特の世界観
表題を含む最初のいくつかの短編は面白かった
細かい部分にも気を使っていて、
きっと繊細な方なんだろうなと思った
ただ、
中盤からの短編は
星新一の出来損ないみたいな話で
眠たくなった
(僕の読んでた時間も悪いんですが…)
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
冒頭の「信仰」では、怪しげな宗教にハマる人と、鼻の穴のホワイトニングや土器のような食器に価値を感じる人たち、原価が全てという考えの主人公の対比が面白かった。そこに大きな差はないよな、どれも信仰なんだ、とハッとした。
「気持ちよさという罪」は村田さんの小さい頃からの感覚や自分がキャラクター化されることで、人がどう感じたか、が描かれていて、彼女の人間性を垣間見れた。なんでこの人の作品は一見不気味なのに、こんなに惹かれてしまうのかわかった気がする。ああ、私この人好きだわ。このエッセイは何度も読み返したい。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
「信仰」村田沙耶香(著) (株)文藝春秋
2022年6月10日 第一刷発行
2022年6月14日読了
表題作の「信仰」を含む
「生存」「土脉潤起」「彼らの惑星へ帰っていくこと」「カルチャーショック」「気持ちよさという罪(エッセイ)」「書かなかった小説」「最後の展覧会」からなる短編集
村田沙耶香の更なる内側が見えてくる。
村田沙耶香ファンは絶対に買って読むべきだな。
うん。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
『新しいジャンルにハマって狂いたいよなんかくるってる人の方が楽しそうに見える私も狂いたい狂ってる方がSNSでは強そうに見えるし……でもなんか狂えない……今流行ってるアレに手をつけたら狂えるかな?』ってしてるオタク女、たぶんいっぱいいるし、身に覚えもある。その時の、狂えないことへの焦燥感を思い出して辛くなってしまう。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
短編、中編ですぐに読めるが、その内容はどれもうっすらと背筋が寒くなるような話だった。フィクションではなくどれも現実と繋がっているような気がしてしまう。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
「箱を開けると、フリーズドライになった自分のクローンが入っていた(P121)」
村田沙耶香さん結構久々の新作は、エッセイと小説が混ざったような不思議な短篇集。表題の「信仰」は、帯の「なあ、俺と、新しくカルト始めない?」というセリフからカルト宗教の話かと思ったら、展開はかなり斜め上で面白かった。フリーズドライのクローンが購入できたり、65歳時点での生存率わかるといった近未来の話が多く、いつものクレイジー感満載だった(エッセイでクレイジー沙耶香の二つ名に悩む村田さんも見れる)。村田沙耶香さんの作品好きにオススメの一冊。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
独特な世界観が面白かった。原価は、本気で計算したら損しかないと思った。高価なものの価値は、頑張ったご褒美だったらその頑張りも含めての価値だったり、プレゼントならその気持ち含めての価値だったり、その気持ちごと現実を見せられるってこと。主義や価値観は自由だけど押し付けたことで嫌われてしまうのは、原価いくら?ってこと以外にもたくさんあるから、自分は気をつけたいと思った。
人間の真似をして生きているっていう感覚は、ぼんやりとわかるような気もした。たぶんほとんどの人はコミュニティによっては、周りに気を遣って、嫌われないように相手の顔色を伺って必死に私も同じです。ってアピールしてその中で排除されないように頑張っていると思う。納得してないことが起きていても、自分の感情を押し殺して頷いたり、同調したり、そうすることで仲間になれて好かれるからそれが1番安定した居場所を作る方法だとわかっているから。
私自身が感覚でわかっているが、文章にできないことが綺麗に作品になっている気がした。
・私自身も、幼稚園で、学校で、「地球人っぽく」振る舞っている、という感覚があったからだ。
・異物になってはいけない。私は周りの子供の真似をし、できるだけ普通の子供であるよう、目立たないように必死に振る舞った。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
表題の信仰が印象的だった。
信仰は宗教だけではなく、盲目的に何かに
執着や正しさを自分のみならず他者にも
それが一番良い事だと押し付け、それが
善意や正義だと思い込みその考えを共有出来ない
人はおかしいと断罪してしまう。
これは、どんな人にも少なからずある様な気がする。
他の短編も、不思議な内容だが生活していると
人に馴染めず異物感を感じる事は自分も
良くある。
そして、自分の事は自分で分かったつもりでも
気が付かない何かがまだ有るのかも知れない。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
村田沙耶香ワールド全開。特に文學界発表の4編「信仰」「生存」「カルチャーショック」「書かなかった小説」は秀逸で短編で上梓するのが勿体ない。コンビニ人間ぐらいの文量で仕上げてもらいたいものだ。読み始めてすぐにワールドに引き込ませる文章力は流石。じっくりと浸らせてくれる中長編を期待したい。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
さすがとしか言いようがない表題作を始め、全8篇の短篇とエッセイを収録した作品集。160ページという薄さでこの本数なので、読み足りなさは感じてしまう。でもたとえショートショートであっても、それはやはり村田さんの世界なのだ。この作家の特異さを強く感じた。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
【目次】
-信仰
-生存
-土脉潤起
-彼らの惑星へ帰っていくこと
-カルチャーショック
-気持ちよさという罪
-書かれなかった小説
-最後の展覧会
村田さんの作品を読むと、この世界にやっぱり正解はなくて、それでもみんな何かしらを信じて生きているんだと考えさせられる。