幽霊絵師火狂　筆のみが知る みんなのレビュー

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　大店の料理屋「しの田」の一人娘・真阿。12歳で胸を病んでると言われ、部屋に篭り絵草子や赤本を読む日々を送っていた。ある日、しの田の二階に有名な絵師・火狂が居候する事になる。怖がらせる絵を描くと言うが、彼には普通の人では見えない物が見えている様で…

　火狂の絵を見た真阿が、その絵に描かれた背景を夢で読み解き、幽霊達を救って行く。真阿と火狂の目に見えない物に通づる絆が不思議ではあるけれど、とても良いコンビですね。

　火狂の家族の話は救いようがなくて切なかったけど、ちょっとお転婆な真阿が可愛らしくて、火狂も救われた所もあったのかもしれないですね。姉が大好きだった役者の娘である真阿が供養してくれたのも、縁だったと思います。

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料理屋「しの田」の一人娘・真阿と、店に居候することになった絵師の火狂こと興四郎。
二人はそれぞれの方法で絵が訴えてくる謎を解明していく。
ラストで終わりかと思ったが、続編もあるかも。

「絵師と少女のバディが謎に挑む幽霊×絵画ミステリ!!!」という帯はちょっと軽い。

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面白かった。
ぞくりともするし、ふわっとした終わり方なのも良い。
でも真阿がなぁ。
居候させている料理屋の娘とはいえ、火狂を呼び捨てしたりちょっと態度が鼻につく。

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大きな料理屋「しの田」に居候する絵師・火狂は、
普通の人には見えないものが見えている。
幽霊たちとの出会いが、胸を病んで部屋にこもる
「しの田」のひとり娘・真阿を変えていき…。

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こういう雰囲気好きだなあ。
静かで美しいけれど怖い。
火狂が描く幽霊絵を目にすることはできないけれど、文章を読めばイメージが湧いてくる。
その絵が秘めた謎と幽霊との関係性。
その意味を知った後はいつも少し切ない。
師弟関係である真阿と興四郎のやりとりも良い。

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大店しの田の娘が病気と偽り、ずっと軟禁され続けていた。そこに火狂と名乗る有名絵師が転がり込んできて、色々な絵を通して真実を明らかにしていく話。

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料理屋「しの田」に居候をすることになった絵師の火狂と、彼の描く絵に惹きつけられる料理屋の娘・真阿。普通の人には見えないものを見ることができる火狂と、不思議な夢を見る真阿の二人が、絵に潜む物語や謎を解き明かす、怖さもあるものの穏やかな読み心地のホラーミステリです。
箱入り娘であるにも関わらず、案外と世間知らずでもなくって醒めた目線で物事を見ている真阿のキャラがいいなあ。そんな彼女だからこそ、さまざまな真相を導き出すことも受け止めることもできるのですね。彼女がどのように成長するのか見届けたい気がしました。
お気に入りは「若衆刃傷」。とある謎と真相は最初から真阿の夢で提示されていたにもかかわらず、彼女の行動の謎だけが謎として残っていたのだけれど。これは分かった時に何とも言えない気持ちになりました。単なる悲劇とは言えないのだけれど、彼女の選んだ決断があまりに強くて、やるせないです。
「彫師の地獄」もぞっとさせられます。一見穏やかそうに見えて、これって最高の復讐だったのか。

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ミステリー要素のつまったこういう設定の時代小説、読む前からワクワクする。幽霊画を得意とする絵師、その絵師のところに持ち込まれる掛け軸は、どれもいわくつき。まだまだ回収されてない伏線もある。ドラマになってもおもしろそう。

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独特な雰囲気の和製プチホラー短篇連作。
ショートストーリーだから纏まっているのだが、だからこそか全体としてはとっ散らかった印象。
さくっと暇つぶしに。

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初読。図書館。幽霊と絵と謎。江戸の名残りのある明治初期という舞台設定も面白い。ミステリーあり、ファンタジーあり、怖さあり、優しさあり、登場人物のキャラも魅力的。シリーズになるかなあ。

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舞台背景は明治初期。
大阪の料理屋の二階に居候する幽霊画家火狂が、
料理屋の訳あり箱入り娘真阿と、
二人の身の回りで起きる人には見えない怪奇を
読み解く不可思議な人情ミステリ。

中にはかなり強引なものもあったけど、
掛け軸にまつわる不可思議な謎が
真阿がみる夢と火狂の推理で解きほぐされるさまは
読んでいてとても興味深かった。

最後の最後に火狂と真阿の因縁、
縁が明かされるのもよき。
シリーズ化していただいて、
この二人の物語をもっともっと読みたいです。

二人の過去にまつわる話、
「座敷小町」「筆のみが知る」が強く印象に残ってる。
「筆のみが知る」は北斎の娘葛飾応為や、
暁斎の娘河鍋暁翠を連想しました。