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みんなのレビュー45件

みんなの評価4.0

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40 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

人間の営みは民主主義にむかない?

2005/10/15 16:09

7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:hisao - この投稿者のレビュー一覧を見る

先生の歴史観を結論的に言うと
①マルクス史観的発展史観は誤りである
歴史の歩みは何らかの一つの理念・方向に向かうものではない。
②国民国家は終焉を迎える
戦争に強いという偶発的要因で広まった“国民国家”と言う政治形態が永続する理由はない。
国家・国民・国語すべてのアイデンティティは人間の観念が創り出した物に過ぎない。
③民主主義など成立しない
大多数の人間は自分がしている事を自分で解るだけの頭もなく、自分の生き方を自分で決めるだけの強さもない。
だから民主主義には向かない。
人間は生まれながらに不平等(国民国家は“みんながみんなを持つ”と言う論理矛盾である)である
と言う事になりましょうか。
矛先は“正統中華民族”の国家を標榜する中国に向けられます。
先生は数々の著作で歴代の中国王朝の“正統性”がまやかしである事、国家擁護・国家目的の影に隠れた中国支配層の権力主義、保身主義の欺瞞を暴きます。
確かにそれが声高に叫ばれる程、現代の国家とか民族の虚構性には空しさが感じられます。
しかし日本史上の中国文明からの影響を全否定し、
日本の鎖国性・封鎖性が近代日本国家を形成せしめたかのように結論づけるには無理があるようです。
中国文明に拘わらず権力は常にその“正統性”を主張するものです。
現に民主主義を否定する先生自身、
“君主制では権力が世襲されるのではない、人格(文化伝統と権威)が世襲されるのである”と立憲君主国家の優位性を主張し暗に”権力に依存しない“日本天皇制の”正統的“を誇られているかのようです。
先生が言われる迄もなく人間は生まれながらに不平等かも知れません。
でも複雑な歴史を一義的発展史観で括る過ちは避けなければなりませんが、
見果てぬ夢かも知れぬ平等、民主をひたすら求め国家とか民族を通しての同胞愛の為に戦ってきたのも
人間の歴史で有る事、膨大な歴史書を読破されて来られた先生にとって充分ごぞんじな筈ですが。

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紙の本

ユニークな見方でなかなか面白いけれど、「普遍的」って難しいねぇ

2008/03/12 13:42

6人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:りっちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

 著者によると、「直進する時間の観念」「時間を管理する技術」「文字で記録をつくる技術」「ものごとの因果関係の思想」の4つがそろうことが、歴史が成立するための前提条件だそうな。
で、インド文明には、輪廻転生の思想があるから、時間がくり返されてしまい、歴史のない文明と断定。イスラム文明も「イン・シャー・アッラー」で、因果よりも神の意思尊重だから、基本的に歴史はない。ただ、地中海文明の国々に対抗するために、文字で書かれた記録があるとする。アメリカは歴史を否定して憲法で作られた国。中国には歴史はあるが、司馬遷が創った「史記」で、「武帝こそ正統の天子」という観念がその後の歴史書にも継続され、停滞する歴史となったと言う。
 マルクス主義の歴史観、経済の仕組みによって政治制度が変わるというのは、わかりやすいようだが、非現的だ、とか、世界の変化は偶然の事件の積み重なりによって変化しだのだというのはどうかなぁ。それって、歴史から学んで、未来をよりよくするための人間の叡智とか努力というものまで否定することにならないかなぁ?
 時代区分は、「むかし」と「いま」という2分法で、13世紀のモンゴル帝国から世界史がはじまるとする。現物交換または金本位から、不換紙幣にかわり、信用取引が行なわれたから。現代は、二つの革命が起こり、政治形態が劇的に変化した19世紀から。
 世界史なんて、すっかり忘れている私としては、単純で判りやすいねぇ。「国民」とか「国家」なんて概念も「国民国家」ができてから、とかいうのも「なーるほど」だし、何で国民国家が流行ったかと言うと、徴兵制導入で強い軍隊が持てたからとか、最初の歴史書なんて、自分の国の君主皇帝を正当化するために書かれたものであって、それが本当のことでも、歴史でもないと断定している所がすっきりしてていいや。
 でも、歴史へのロマンを期待する一般人には一寸淋しいやね。「草原の香り」がするから、『元朝秘史』に書かれているのは全部本当のことだと信じちゃうモンゴル人の学者には親しみが湧くよ。
 どうもね、著者は自分を『よい歴史』を書ける「普遍的個人」と思っているようだよ。「国民国家」というのが観念上のものとすれば、「普遍的個人」もそうで、下手すれば、「独断」や「偏見」になりかねない。難しいやね。
 朝貢について、あれは中国皇帝に対しての個人的プレゼント。宗主国との隷属関係ではなく国内向けにそうであるかのように宣伝したものと説く。でも、まず、個人的プレゼントってことはない、権力があるからプレゼントが有効なのだから・・・後者についてはどうもそうらしい。だって、韓国・朝鮮の人たちが、秀吉の朝鮮出兵や第二次大戦の日本の侵略には「恨」を抱くのに、中国に対してはないもの。
 だから、「朝貢」をしていたからと言って、朝鮮や韓国が日本にコンプレックスを抱いていると言う説も矛盾している。相手がコンプレックスを抱いていると言う場合、たいてい自分の方が気にしていると言うことなんだけどなぁ。で、この方の場合、神話を歴史でないと断定しているにもかかわらず、「天皇陛下が姿をあらわせば、それは日本の歴史そのもの」なんて言うんだよねぇ。生き延びたから偉いって、みんなそうなんだけれど?私が生きているってことは、天皇の神話時代にも私のご先祖も生きていたって訳で。ただ、私たちにはそこまでの記録が残っていないのと、他の国の君主は、政治的経済的権力も握っていたから、殺されることが多かったけれど、天皇家は、それほど権力なかったからねぇ。・・・まぁ。珍しい存在ではあるけれど・・・日本を素直に誇れない人ほど天皇制にしがみつくのはなぜなんだろう?
 もう一つ、矛盾しているのが、隣国との歴史のつき合せについて。「国民国家の垣根を越えた共通の歴史認識を持つということが、いかにむずかしく、危険なことであるか」って。でも、結語では、「長い目で見れば・・・文化の違いや個人の好みを超えて、また書かれた時代を離れても、多数の人を背得できる力が強いということだ」とも書いているんだよね。長い先を見越して、まずつき合わせてみればいいじゃん、と思うね。今、無理に一致させる必要はない。いつかは、国民国家の枠が外れるだろう。
 著者も言っているけれど、国民国家はそろそろ限界。戦争がたくさんの一般人の犠牲を伴うものになってしまったからね。戦争をするための国民国家はもういらないというふうになるだろう。EUができたのもその証左と言っている。
 アメリカ合衆国憲法の民主主義についても、「神の前に平等に作られている」という前提が大うそだって。フランスの「平等」も偽善だって。
 「われわれ一人一人が経験で知っているとおり、人間というものは、生まれながらにして不平等なものだ。生まれついての能力にしても、育った環境にしても、みんなそれぞれ違う。それなのに、民主主義の制度は人間はみなそれぞれ、自由な意思で決断し、自立的にふるまう能力を持っている、ということを前提にして、作られている。現実には、大多数の人間は、自分がしていることも自分でわかるだけの頭もなく、自分の生き方を自分で決めるだけの強さもない。つまり民主主義には向かない。」
 オホッ、説得力ある発言。でもね、動物の中で見たら、何の特別な能力も持たないという特殊な動物なんだよね。そのかわりに、考える、努力する、工夫する、成長するという能力を持っている。他の動物と比べたら、人間同士の差なんてたいしたことないよ。確かに生まれながら不平等だよ。だからこそ、民主主義の理想、憲法上の理念、国民とのお約束を大事にしていかないといけないんじゃないかな?
 学者として、途中までは、柳田国男とおなじように語源を丹念に拾っている。だけど、結論が飛びすぎで乱暴。柳田さんの謙虚さがないねぇ。「と思います」じゃなくて断定しちゃうから・・・「普遍的学者」とは言いがたいけど、個人的考えを遠慮なく言っているあたりが、一面的だけど鋭いとも、面白いとも言えるかな。

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紙の本

恐らく口述筆記と思われる

2021/05/31 21:53

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:719h - この投稿者のレビュー一覧を見る

口語的な文末表現と比喩が
多用されているので、
書いたと言うよりは、
話した内容をまとめた本なのでしょう。

一般向けなので細かな論証を
省いた分だけ、著者の主張の
大胆さが目立つ結果になっています。

これを読むよりは、
著者の「世界史の誕生」を繙くことを、
個人的にはおすすめしたいです。

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2004/09/20 08:40

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2008/06/16 18:05

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2008/08/12 23:26

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2009/05/21 18:49

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2010/02/01 15:56

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2010/03/11 00:38

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2011/10/01 15:50

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2012/01/14 00:21

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