感想がすんなり出てこないくらい、
2024/03/16 16:47
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投稿者:びずん - この投稿者のレビュー一覧を見る
自分の中に落とし込むことができず難しかった。だけれども、私の中にも検閲者がいることや赤の他人に傷つけられるくらいなら信頼されている誰かに傷つけられたいと思う気持ちとか、部分的には共感できることがあったから、九段さんてどんな人だろうと関心が湧いた。そしたら同い年やないの。距離がグッと縮まった。(勝手に)たくさん本を読む人なのだろうと思う。そうじゃないと、言葉ひとつ発する度にそこに含まれる意味を考えないと思う。そして、私たちが育った時代背景が影響を与えていると思う。
仮想ではなく現実
2024/02/09 18:12
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投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
自信過剰な37歳の「建築家の女の人」である「牧名」が主人公。
ザハの国立競技場が存在し、AIがより発達し、カタカナ語が氾濫する近未来の東京を舞台にしたパラレルワールドの物語だが、未来小説・SF小説感はなく、むしろ現実のユートピアとディストピアを描いているような面白さがある。
生成AI、カタカナ語への置きかえ、多様性や平等主義の暴走への違和感がリズミカルに表現されている。書き出しの一文から良い。
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投稿者:テラちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
東京に建設された、犯罪者を収容する施設。と言っても刑務所とは些か違うらしい。合わせてAIに因る文章や、片仮名文字に対する反抗なども盛り込まれている。これまでにない小説と評価は出来るが、村上春樹の文体に似ている気もする。これからの作品を読んでみないと……採点は難しい。
0.000001ミリの、ウルトラファインバブル搭載のシャワーヘッドから、言葉のシャワーを浴びせられた
2024/01/23 15:14
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投稿者:みつる - この投稿者のレビュー一覧を見る
読了後、新聞のインタビュー記事で
「言葉によって解決することをあきらめたくない」
と言う、作者の思いを知り、
この本の中に込められている、言葉のひとつひとつが
読者に対して、強く何かを訴えてきていると感じました。
建築家の牧名沙羅が、ドローイングに集中できずに、書き殴ったのは、建築案ではなく、言葉の数々だったこと
常に彼女が自らをコントロールしていると唱えているマントラ。
(コントロールできているかどうかは、ともかくとして)
また、機械と人間との対話や、人間は機械に答えを求めるようになってしまった現代。と言うのも、言葉を意識しての書き方だからなのかな。とも思えました。
芥川賞と名のつく元になった、芥川龍之介が
まさか、機械によって小説が書かれるようになるとは
思ってもいなかったでしょうが
それと同じく、刑務所を当たり前とし
毎日毎日、誰かの刑が確定し、刑務所に誰かが送られる今日
トーキョートドージョートーのような建物、システムが出来上がるのも、もしかしたら時間の問題かもしれません。
何故あなたは犯罪者ではないのか?
この問いをかけられた時
押川剛さんの
「「子供を殺してください」という親たち」と
宮口幸治さんの
「ケーキの切れない飛行少年たち」
の内容が思い出されました。
どちらも漫画でしか読んでいませんが
育った環境が良かったから、犯罪者にならなかっただけではないか。と言われれば、反論ができずにいました。
私に未来は見えないので、いつかこの塔のようなものができるかもしれませんし
復興支援にあてるべきだと言われていた、国立競技場の件も
大阪万博を取りやめたり、縮小して、能登地震の支援に
と言われれば、全て同じような道を辿っているのではないかとも思えてきます。
一文一文の力が強すぎて、読み終えた時には
脱力してしまいましたが
最初に作者のインタビューでの言葉を聞いた時に
本当に言葉の強さを知っているな。と感じました。
AIに手直ししてもらった部分もあるとのことですが
言葉の大切さと強さを知らなければ、書けない本だと感じました。
まさに0.000001ミリの、ウルトラファインバブル搭載のシャワーヘッドから、言葉のシャワーを浴びせられたようでした。
"「何が怖いんですか?塔内だろうが塔外だろうが、みんな同じ世界に生きる、同じ人間ですよ」"95頁
"ひとつ。言葉は、他者と自分を幸福にするためにのみ、使用しなければなりません。
ひとつ。他者も自分も幸福にしない言葉は、すべて忘れなければなりません。(中略)
幸福な場所を未来永劫守るために、不幸を招く言葉、ネガティブな言葉はすべて、お忘れください。"115〜116頁
東京にはもう「強い」建築は実現できないのか?
2024/01/19 07:54
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投稿者:kamosan - この投稿者のレビュー一覧を見る
世間はもう新国立のザハ案のことは忘れてしまっただろう。(当時と同じような論調で今度は万博の木造リングで藤本壮介さんが叩かれているようだが。)
2020年にオリンピックが強行され、ザハ案新国立が実現した東京を描いた作品。
作中の新国立はおそらくコンペ時パースのザハ案が最も美しかったプランで実現したようだ。
最初のパースには首都高を超えるブリッジがザハ案にはあるが、同情塔とそれで新国立競技場が接続しているような描写がある。
ザハと対になり調和している超高層建築(71階建なので350mくらい?)と書かれてなんとなく外観、プロポーションが想像できるのは
やはりザハの強い形態、プロポーションのイメージのおかげだろう。
作中では用途(タワマン刑務所ユートピア)のせいで炎上するが、外観は非常に美しいと評判のようだ。
現実の東京の再開発超高層ビルはほとんどが大人しいデザインなので、
東京にも、主人公サラ・マキナ設計のような目立つ超高層ビルが作れないだろうか。
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第170回芥川賞受賞作
九段理恵『東京都同情塔』
主人公は、通称シンパシータワートーキョーと呼ばれる新しい刑務所の建築に携わる建築家、牧名沙羅(マキナサラ)。
本人は、このシンパシータワートーキョーという通称に抵抗を覚えている。
この女性の思考は、とても興味深く、感銘を受けた。
頭の中に検閲者がいて、発する言葉一つ一つを取捨選択する。更に、この言語を積み上げ、作り出して行く事が、建築という自分が携わっている仕事に繋がっていくと信じている。いや信じたがっている。
本書を読み、そこで感じるもの、思う事を今、ここに記している訳だか・・・
本当に伝えられてる?
本当に分かって貰えてる?
そんな事を考えさせてくれる良作だと思った。
人は、言葉で表現し、言語を使い思考を表現するが、言語のみで思考するのだろうか?
喜怒哀楽を言語で表現する為に言葉に変換しているのであれば、奇しくも本書に登場する生成AIの様ではないかなどとも思ってしまった。
日本語を母国語とする我々日本人は、器用に外国語を取り入れ、翻訳し使いこなすが、外国人には、嘘つき呼ばわりされ信用されてないとも言われている。
言葉は、進化している。
古事記、枕草子、源氏物語は、もはや原書では、読めず、現代語訳や解説が必要であろう。
芥川龍之介も夏目漱石もしかり、江戸川乱歩も横溝正史も読みずらいと思う昨今
日本語は、何処にいくのだろう?
感情や思考を表現する言語は何処に?
などと考えてしまう作品でした。
改めて芥川賞受賞おめでとうございます。
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世にも美しい犯罪者に寛容な刑務所、東京都同情塔。ワクワクするような設定だと思ったが、そこは芥川賞受賞作品。難解な言葉のオンパレードで、理解が追いつかない。やはり、芥川賞との相性が悪い。この設定で直木賞受賞作品が読みたい。
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芥川賞受賞作。
登場人物の思っていることを、改行なしで続けて書かれているところは、読んでいて眠くなった。
でも、よくこんな取り留めのないことを書けるな〜と思った。
日本語って、カタカナにすることでなぜか遠回しな表現になるよなと思った。
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新潮 12月号より
なかなか、いや、なかなか読み進めるのに時間がかかった。序盤はハンパなくワクワクし、この作品の可能性に笑みが溢れるほど良かっただけに、わかりづらさが、かなり残念。
実際にあったはずの別の未来。パラレルワールドな近未来を描いた作品で、現実の社会とリンクしており、正に今の文学であり、文学の今である。ホモ・ミゼラビリス
=犯罪者 この言葉が脳裏に焼き付く。
タイトルの東京都同情塔も韻を踏み、ラップのように心地よい。シンパシータワートーキョーより確かに良い。東京タワーが東京タワーであった今をしみじみ思う。
言葉は言霊って本当ある!って最近、とみに思う。言い回しひとつで言葉は凶器にもなり、救いにも、希望にも、安らぎにもなる。あるいは歴史にもなるのだろう。
作者の言語への思いに触れ、正に生成AI、chatGPTへのアンチテーゼであると感じる。そして建築物と人。人が生まれることが終わりへの始まりのように、建築物が建つことは倒れること、壊れることを前提とすること。その大前提の元、それでも立ち続ける。そこに意味はない。立つから立つのだ。建っているだけだ。この話から漂うディストピア感は半端なく、プンプン匂いますが、これが今の、そう、言葉だけが一人歩きしている今の世の中、ユートピア化してそうでディストピアに向かう今を切り取っているのではなかろうかと思う。
サスティナブル?都合良く、綺麗事並べてイメージ先行みたいな。しかし、最近のカタカナ用語は本当、聞こえ良くって使いやすい。だから乱用するけど…。
いかんせん読んでいる最中がきつかったが、読後、なんだかんだ色々考えさせられて、考察したくなる作品である。
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2024年 18冊目
東京都同情塔というタイトルがまず面白い。
生成AIを駆使しつつ、ページの下段に余白を作ったり、フォントを変えたりなど新しさを感じた。それにしても、なぜ人は塔に惹かれるのだろう。
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ハディド案の国立競技場が建築され、2020に東京オリンピックが開催された世界。犯罪者は同情すべきという考えで新たに作られる刑務所シンパシータワートウキョー。横文字にすることで真実が隠されるような気持ち悪さ。
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第170回芥川賞候補作 新潮2023年12月号より
⚫︎受け取ったメッセージ
行き過ぎた配慮を具現化した
シンパシータワートーキョーという名の刑務所。
社会生活を営むには、
言葉を選択し使い続けるしかない。
日本語表記を避け、カタカナ語で導入し、
語感を弱く曖昧に表現することで、失うものは何か。
本音はどこへ?
本音はどこへも行ってはいない。
しかし思考は言葉で作られることを我々はすでに知っている。
建前は、ますます「美しく」なっていく。
ゆえに、本音も変容し、言葉によって曖昧にぼかされたイメージを許容していく可能性がある。
言葉が持つ力とは?
⚫︎あらすじ(本概要より転載)
第170回芥川賞候補作!(2023下半期)
日本人の欺瞞をユーモラスに描いた現代版・バベルの塔
ザハの国立競技場が完成し、寛容論が浸透したもう一つの日本で、新しい刑務所「シンパシータワートーキョー」が建てられることに。犯罪者に寛容になれない建築家・牧名沙羅は、仕事と信条の乖離に苦悩しながらパワフルに未来を追求する。ゆるふわな言葉と、実のない正義の関係を豊かなフロウで暴く、生成AI時代の預言の書。
⚫︎感想(ネタバレ注意)
・読んでいると、ついカタカナに目がいってしまった。
著者の術中にはまったのだと思う。
・虚構と現実のバランスが絶妙だった
・現実にはならなかった日本の過去から2030年までの虚構→ザハ案の新国立競技場のデザインとコロナ禍で強行された2020開催の東京オリンピック
・一方で未来のChatGPT の進化版を思わせるものや某アイドル事務所の問題も取り上げられているため、現実感がある
・言葉を取り扱ったテーマは個人的にすごく好きなので、大変興味深く、共感した。共感だけでは面白い作品とはいえないと思うが、設定、展開が見事で最後まで惹きつけられた。
・比喩や人物設定がよく考えられていて、素晴らしいと思った。
例えば(言葉の土台をもつ)私と建築物。どちらも出入り可能、いつかは倒れる、しかし今は立っている。
・いくら言葉を取り繕っても内心は?
セトは美しい概念(犯罪者をホモ・ミゼラビリス=同情されるべき人々と言い換えた)を発表したが、自身が不法侵入者に対して著者で語った内容と真逆の態度をとったあげくに殺された。
・牧名沙羅。主人公の建築士。昔、元恋人にレイプされた経験から、シンパシータワートーキョーというネーミングに強い違和感を持つ。AIのように自分の言葉も慎重に慎重を重ねる人物。牧名という名前に、映画「エクス・マキナ」(精巧な人型AIが主人公)を思い出した。
・自称レイシストのマックス
「日本人が日本語を捨てたら、何が残るんだ?」
・拓人は
美しく、そして若さゆえにか、「柔軟に」社会の価値観に適合していく。違和感も時間が経てば薄れる…を体現している。
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「ポリティカル・コレクトネスによって身動きのとれなくなってしまった近未来の話が、芥川賞を取った」
そんな書評に興味を持って本書を読み始めた。
本書の語り手・牧名沙羅。彼女は東京の巨大タワーを設計している。
"私が設計したものに勝手に名前付けられるのは、レイプされた気持ち"
"特別な才能と、明晰な頭脳による計算が必要な建築家は、美術館にお絵かきを飾るオシゴト(美術家のこと)よりも崇高"
"自分の作品(設計した建物)に人間どもが出入りしてるの見るのがスゲー愉快。一番のモチベーション"
以上のような沙羅の心理が描かれる。どうやら彼女は、個人主義と個性尊重を「こじらせ」ているようだ。
沙羅には東上拓人という若いツバメがいる。彼との会話の中で、清潔で完璧な肉体を求めたり、カタカナ語が嫌いだったり、ポリコレに合致した正しい言葉を常に意識したりと、彼女の神経症的なこだわりが描写されている。このような彼女の性格は、昔憧れていた男にレイプされた過去が影響している旨も書かれる。
ザハ・ハディドが出てくる。
このあたりで、どうやら本書の設定がハディドの競技場が計画どおり造られ、東京オリンピックが開催された後の世界。つまり現代日本の平行近未来ということが判る。
沙羅が設計するタワーの具体的なプランも判明し始める。
これは『シンパシータワートーキョー』という刑務所である。ハディド競技場の近く。つまり東京のど真ん中に建つことが計画された豪華な高層刑務所なのだ。
そもそものプランナーはマサキ・セトという幸福学者。彼のベストセラー本『ホモ・ミゼラビリス』が元になっている。マサキは本の中で、犯罪者は社会の脅威ではなく、同情するべき、助けるべき隣人だと理論を展開する。特に取材のおり出会ったA子さんに影響されて執筆したと主張する。A子さんは不幸な子供時代に妊娠してしまい家出をする。窃盗などの犯罪を糧に子育てをして、刑務所を行き来してる。彼女こそは典型的な同情すべき犯罪者であり、全ての犯罪者はすべからく救うべき存在だという。
この理論が元になってタワーは計画された。
沙羅にとってのタワー設計の構想目的は、マサキ・セトの計画とは違う。
その構想はハディドの競技場(スタジアム)が影響しているようである。
"スタジアムの庭園は鬱蒼としている"
"スタジアムは妊娠中の母体であり、塔の出産を待っている"
"中が水浸しになって朽ち果てる"
"彼(塔)が私に建てられることを望んでいる"
タワー構想について、隠喩とは言えないほど直接的な表現が次々に出てくる。
ハディドの競技場プランが「女性器を連想させる」ということで、同じ東京で造られるタワー(塔)を対応させる。女性器と男性器というわけだ。
「沙羅のタワーとハディドの競技場」は男女の性器というイメージによって「拓人と沙羅」に対置している。その意味は、性的関係と親子。つまり沙羅の近親相姦願望(というかプレイ)なのだ。
そして拓人との会話の中で、このタワーが本来名乗るべき名前『東京都同情塔』が現れてくる。
ここから語り手は拓人に代���る。
彼は沙羅を「母親のようだ」「支配欲が強いから建築家になった」と的確に分析する。
そして彼の生い立ち、境遇が次第に明らかになってくる。
数年後、タワーは完成しそれぞれの登場人物のその後が描写される。
拓人は刑務官となり、タワーに住んでいる。沙羅は「目的を達成した」ため建築家を辞めている。マサキ・セトは亡くなっている。
(以下ネタバレ注意)
最終盤ではそれぞれの関係が明かされる。
マサキ・セトは殺されていた。犯人は拓人であり、彼らは父子であった。
沙羅の「構想目的」は「復讐と浄化」であったようだ。昔、沙羅をレイプしたのがマサキ・セトだということが匂わされている。
そしてA子さんは拓人の母親であったのだ。彼女はタワーに住んで(収監されて)いる。(終)
この物語をどう解釈したらよいだろう。
一つは、ポリティカル・コレクトネスを騙る者(マサキ・セト)の実体が醜悪な存在であった、という寓話。
もう一つは、現代社会の倫理に翻弄され、ポリコレ強迫症にも罹患した沙羅が、支配欲の強いルッキストで、強烈な近親相姦願望の持ち主である「復讐者」になってしまった、という皮肉。
いずれにしろ、現実社会の混乱の真相をイメージした告発、あるいは未来を想定するためのシュミレーション、という物語なのだろうか。
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理解力が低いのか、スッと落ちてこなかった。ただ、AI が取り入れられたりと時代なのだとは思う。
きちんと理解できなかったのでもう一度読もうと思う。
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最後までちょっと変わった内容だった
世にも奇妙な物語てきな、現実と非現実が薄気味悪く混ざり合った話だった
ただ、一冊を通して言葉について訴え続けている
言葉は人を癒すことも、喜ばせることも、楽しませることもできるけど、そこに悪意(故意でなくても)があれば一瞬で傷つけることもできてしまう
人と人を繋ぎ、そして引き裂くことができる言葉
無機質なAI、傷つけることも楽しませることもない
傷つけられる対象になり得る同情されるべき人間のための塔、心の要塞、怠惰の楽園
私はカタカナをデザインした人間とは酒が飲めない。
美しさもプライドも感じられない味気ない直線である上に中身はスカスカで、そのくせどんな国の言葉も包摂しますという厚顔でありながら、どこか一本抜いたらたちまちただの棒切れと化す構造物に愛着など持てるわけがない。
何度か嘘をついて見て、一度嘘をつくコツを偶然に習得したときがあって、でも嘘かわあまりになめらかになりすぎると、自分でもそれが嘘だったか本当だったか区別がつかなくなる。精神的な負荷がかかり割に合わないと気付いてからはやめた。