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二百十日・野分(新潮文庫) みんなのレビュー 新着

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一般書

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みんなのレビュー45件

みんなの評価4.1

評価内訳

45 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

白井のような旦那を持つと奥さんの苦労が絶えないね

2019/02/05 23:13

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

「二百十日」は豆腐屋の息子、圭さんとその相棒碌さんが阿蘇山を目指す話、とにかく金持ちが嫌いな二人は息の合った掛け合いでその手の人間をこき下ろしてゆく。「野分」は理想主事が高じて中学教師を首になった白井道也、その白井の元教え子で貧困にあえぐ高柳、その友人で裕福な中野を中心に描かれていく。白井は「金を持っているだけなのに、才能があると勘違いしている輩」と裕福だけれど文才のない商人たちを憎む、その考えに感銘する高柳、とことん善人の中野、終盤の白井の演説には迫力があるが、その反面、意地を張る前に奥さんをもっと幸せにしてやれよと思わないでもない

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紙の本

エール

2015/01/27 19:39

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:一匹狼 - この投稿者のレビュー一覧を見る

野分がすごく好きです。

難しく考えることができないので読んでそのまま感じたことを書くと、この作品は夏目漱石が若い人、夢を持っている人たちへのエールなのだと思いました。

野分を読み終えたときはいつもの読後感に受ける物語への感動とは違った衝撃がありました。それはたぶん感謝のようなものだと思います。漱石が丁寧に励ましてくれた気が確かにしたのです。勇気が湧いてくるような、暖かい応援を感じました。

かなり抽象的な感想でしたが、頑張っている人、頑張ろうとしているひとに読んでもらいたい作品でした。

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紙の本

間延びの詩学

2004/09/15 22:33

4人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:脇博道 - この投稿者のレビュー一覧を見る

さりとて浴場にて飛び散る湯垢をこうも詳細に描いた小説は寡聞にして
存じ上げないわけではあるが一体主題を如何なる視点に設定してこの
小説を書いたのか今もって皆目検討がつかないにもかかわらず何度も
何度も読み返してしまうのはこのすさまじいまでの2人の会話の間延び
した雰囲気がかもしだすアトモスフィアが無類に面白いからに他ならず
昨今でいうならばボケとツッコミとでもいうべき不思議な会話が延々と
続くのであるがああこのような会話のみで総てが完結するがごとき旅行
が出来たならばなんとも心の洗濯になるであろうと思うのであるがどう
も真面目とも不真面目ともつかない会話の奥底には漱石特有のニヒリズム
が通底しているのではないだろうかなどと深読みをしてしまう事もない
わけではないがこのような文学理論的分析を行なうことはこの小説を読む
という行為の快楽をすぐさま半減してしまいかねないので即刻止めにして
再び二人の会話にどっぷりとつかりながら存分に味わう事がこの小説の
本道的読み方であろうという初心に帰って読み続けるならばなんと二人
は宿での食事についてのなんとも埒のあかない会話を延々と続けている
ではないか卵が半熟か生かなどという重要な決定事項についての結論は
えらく長く出ないしビールの銘柄とビールという飲料そのものの矛盾に
ついてのさながら言葉と物の関係性あるいはシニフェとシニファンとい
った記号論的領域にも抵触するがごとき重要な話を夕食の席で延々とか
わす情景は抱腹絶倒ものではあるが一夜明けていよいよ登山ともなると
登るか登らないかそれが問題である的会話がひとしきりかわされたあと
なんの根拠もないままに登山する事に決定するのはこの小説においては
異例のスピード感がかんじられるのではあるがいや違うな前の日の浴場
において決定は既になされていたのであるが登り始めてからは相変わらず
間延びした会話がなされていくにせよ大自然の脅威を体感し始めてからは
少しずつ少しずつ緊張感が増していきいよいよ大地の切れ目に転落すると
いう大事件が勃発するのであるがここでもあまりにもあっけなく事は解決
するのであるが丁度ストライクゾーンぎりぎりにボールが投げ込まれて
試合が終了したかのような壮快感がこのシーンにおいては感じられて末尾
の言葉を読みたいが為に再びこの小説を繰返し繰返し読む事態になるのは
永遠の間延びの詩学がこの小説全編を貫いているからにほかならないので
ある。

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紙の本

前者はさくっと、後者はじっくりと

2016/04/29 13:22

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Lilypiano - この投稿者のレビュー一覧を見る

『二百十日』は、ほとんど会話でテンポよく話が進んでいく為、金持ち・社会への批判を取り上げている内容でもさくさくと読み進めることが出来ました。
合間に出てくる饂飩の下りと半熟卵の件は思わず笑ってしまいましたが・・。

『野分』は、打って変わってずっしりとした印象の作品でした。
正直前半はそれほど興味を持って読めたわけではなかったのですが、八章の道也先生が高柳に言った“一人坊っちは崇高”の意味にはっとさせられるものがあり、前半の感覚が信じられないほどそのまま一気に最後まで読み進めてしまいました。また、演説の場面は臨場感があり、漱石の文章力を改めて感じました。

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紙の本

孤独の意味

2015/01/30 00:16

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:コーチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る

『野分』について書いてみたい。
 主人公は、白井道也という元中学教師と、そのかつての教え子、高柳周作である。正義感が強く、曲がったことの嫌いな白井先生は、かつて地方の教員をしていた頃、地元の権力者を批判したことから、同僚や生徒のいびりにあい、失職を余儀なくされた。その時白井先生を追い出すのに加担したことで、懺悔の念を抱いている高柳は、現在東京で文学者を志している。
 二人は、ひょんなことから再会を果たす。もっとも、白井の方は、高柳がかつて自分を追い出した生徒の一人であることを、最後の場面まで知らぬままでいる。己のまことを貫くがゆえに、世間にのけ者にされる者同士、意気投合する二人だが、それぞれのいだいている孤独の意味は、少々ちがうようである。それは、世間の無理解を嘆く高柳に対して、白井が放った次の言葉に見てとれる。
 「君は自分だけが一人ぼっちだと思うかも知れないが、僕も一人ぼっちですよ。一人ぼっちは崇高なものです。 … それが、わからなければ、とうてい一人ぼっちでは生きていられません。―君は人より高い平面にいると自信しながら、人がその平面を認めてくれないために一人ぼっちなのでしょう。しかし人が認めてくれるような平面ならば人も上がってくる平面です。芸者や車引きに理解されるような人格なら低いにきまってます。それを芸者や車引も自分と同等なものと思い込んでしまうから、先方から見くびられた時腹が立ったり、煩悶するのです。もしあんなものと同等なら創作をしたって、やっぱり同等の創作しか出来ない訳だ。同等でなければこそ、立派な人格を発揮する作物も出来る。立派な人格を発揮する作物が出来なければ、彼らからは見くびられるのはもっともでしょう」
 前作『二百十日』同様、社会主義的傾向をもった作品で、前作に劣らず独善性やアクの強さは垣間見られるものの、上の引用文に見られるような啓発的なメッセージに富み、ヒューマンな感動をさらりと残す佳作である。これが、小説として前作よりずっとまとまっていることは、高柳が思わぬ形で白井を助ける鮮やかなラストシーンを見るだけでも明らかであろう。

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紙の本

野分

2013/01/05 23:57

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ふみお - この投稿者のレビュー一覧を見る

「野分」が良かったです。好きな小説です。

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紙の本

偏愛する

2002/02/15 13:37

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:白井道也 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 巷間の評価はともかく、僕が漱石作品の中で偏愛するのは『野分』。孤高を保って人にバカにされながらも文筆活動をする先生、彼を支持する情熱はあるが金も健康もない青年、その友人の高等遊民、その3人が絡み合って、「孤独」とは「才能」とは等々の青二才が好みそうなテーマが描かれていく。

 「君は人より高い平面にいると自負しながら、誰もその平面を認めてくれないから寂しいのでしょう。しかし、誰もが認めるような平面ならそれは誰でも登れる平面です」というような先生のセリフは、いきがっていた高校生の僕には痛切に響いた。「あぁ、孤独とはなんと崇高なことか!」って、今では(笑)でもつけないとやってられないですが。でも、「学者は金儲けの方法がわからないかわりに物の理がわかる」とか、けっこういい文章はある。

 才能があっても結局は金には勝てない、っていうのはもうひとつこの物語を貫くテーマになってるけど、それもいろいろ考えさせられる。

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2006/01/18 17:03

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2006/05/27 22:26

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2007/03/26 22:05

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2007/08/03 23:01

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2007/08/09 00:15

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2008/06/08 07:37

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2008/10/20 23:45

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2009/11/02 01:30

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