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風の市兵衛 新着
著者 辻堂魁
柳原堤下で、武家の心中死体が発見された。旗本にあるまじき不祥事に、遺された妻と幼い息子は窮地に陥る。そこにさすらいの渡り用人唐木市兵衛が雇われた。算盤(そろばん)を片手に家財を調べる飄々とした武士に彼らは不審を抱くが、次第に魅了されていく。やがて新たな借財が判明するや、市兵衛に不穏な影が迫る。心中に隠されていた奸計とは? “風の剣”を揮う新ヒーロー・市兵衛誕生!時代小説界に新風を吹き込んだベストセラー・シリーズ、待望の電子化第1弾!
風の市兵衛[1]
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紙の本風の市兵衛 長編時代小説
2020/03/31 23:16
渡り用人とは、つまりフリーランス。江戸時代にもそんなシゴトあったんだ。
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公は、さすらいの渡り用人唐木市兵衛。出自は、旗本の次男ながら妾腹の子ゆえか、家を飛び出し、武術とともに算盤と商いを学ぶ。渡り用人とは、今風にいうとフリーランスの経営コンサルタント...だろうか?算盤の知識で、江戸市中に住む人々の困難を解決してゆく物語は痛快。加えて、この市兵衛、腕っぷしっていうか、剣術も凄腕なんだっよねぇ。テレビドラマが面白く、手に出してみたが、シリーズがやたら長い。でも全部読みたい。
2019/01/26 09:48
このたびは、身内が大事件に巻き込まれ…
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:satonoaki - この投稿者のレビュー一覧を見る
市兵衛の兄・片岡信正が優れた人物であり、信正の部下・弥陀ノ介も見た目は怖くても人として温かく優秀なので、いつか妬まれて事件が起きるのではないかと思っていました。
今回は、まさに市兵衛の周りのかけがえのない人たちに難がふりかかりました。
けれども、さすが!です。
鬼しぶも矢藤太たちも気持ちのよい協力を惜しまず、充実した読後感を味わえました。
2019/01/17 16:52
重い話でしたが、すっきりしました。
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:satonoaki - この投稿者のレビュー一覧を見る
シリーズどれもすべてが面白いというわけではなくて、どうしても当たり外れがあります。『五分の魂』は、重く悲しいストーリーではありましたが、筋立てがきっちりとしていて、混乱せずに読めました。片岡のお兄さまがいよいよご婚儀なのか、次巻が楽しみです。
電子書籍月夜行 風の市兵衛[4]
2019/01/13 10:11
心が温かくなる、良いお話でした。
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:satonoaki - この投稿者のレビュー一覧を見る
今回は算術よりも武術が際立つお話でしたが、兄・片岡信正、小人目付の返弥陀ノ介とのコンビネーションは今回も面白かったです。市兵衛はいつまで「渡り」を続けるのだろう、身を固めてどうかとも思いますが、宰領屋の矢藤太が出てくると、今回はどんな仕事だろうとお約束のようにウキウキしてしまいます。
2023/10/14 10:44
時代小説は楽しい
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
時代小説はただ読み楽しむものではなく、現代社会になにかを伝えんがための舞台を提供するエンターテインメント。算盤侍とも呼ばれる浪人唐木市兵衛は、「風のように戦えば、斬られ馳せぬし負けはせぬ」剣の心得をもち、世間を生きていく。今回は、以前に縁を得た東北小藩の騒動に巻き込まれる。良いところだけをとり、悪いところは切り捨てるという政を企む輩が、世間を乱すのだ。目に見えて役に立つものの陰には、目に見えずとも役に立ち助けになる力が集まっているのだ。無用の用ともいうべき理だろう。市兵衛は凛々しい。
紙の本風の市兵衛 長編時代小説
2023/10/08 17:49
面白い小説でした
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:きうれんす - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公・唐木市兵衛が武術と算盤でもって難事に取り組み、解決する。
このような要約で語るのは勿体無いほど、筆者の巧みなアイデアが物語を面白いものにしている。人気シリーズなのも納得である。
2020/02/16 21:22
風の市兵衛はやっぱり面白い!
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たろう - この投稿者のレビュー一覧を見る
【少しネタバレ含みます】
年末に本屋に行ったところ、帯に「年明けNHKでスペシャルドラマ放送!」と書かれた本を発見し、今回購入に至りました。
以前放送されたNHK土曜時代劇「風の市兵衛」ではじめて市兵衛に出会い、4巻目の月夜行まで読んでいたのですが、最近小説をじっくり読む時間がとれないことを理由にして読んでいませんでした…。
久しぶりに読んで感じたのは、やっぱり面白い!ということ。父である中江半十郎の息子への想いに触れ、ふと故郷の両親が頭に浮かび恋しくなりました。また、道場で子供達に剣術を教えていた半十郎が江戸勤番の元教子たち一人ひとりに声をかけるシーンでは師である半十郎が描かれており、ただ感動するばかりでした。
風の市兵衛は大好きなシリーズです。
紙の本帰り船 長編時代小説
2019/01/12 19:33
大好きなシリーズです。
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:satonoaki - この投稿者のレビュー一覧を見る
どこにも、悪の手を広げようとする者はいますし、どこにも、愛しい人たちを守ろうとする者がいます。今回も、すっきりと片付いて、市兵衛は兄・信正との絆をますます深めていくように感じました。
しかし、唐人の女「青」の存在がなかなか不気味です。
紙の本風の市兵衛 長編時代小説
2019/01/08 15:22
背筋をスッと伸ばしたくなるすがすがしさを感じました。
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投稿者:satonoaki - この投稿者のレビュー一覧を見る
たいへん読みやすく、それでいて描写は大雑把ではなく、心地よいものでした。腹違いの兄弟が出てくものは江戸時代小説に多く見受けられます。その大半が、正室の子と身分が低い女が産んだ子、あるいは先妻の子と後妻の子というパターンが多く、どうも衝突し合うケースが多々あります。しかし、市兵衛は頼もしい弟として登場します。このシリーズは初めて読みますので、今後が楽しみです。
2016/11/29 13:50
市兵衛に家族は出来るのか?
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:何時まで読んでるの - この投稿者のレビュー一覧を見る
毎回ストーリーの背景設定と合わせて、市兵衛の飄々とした過ごし方を楽しみに読んでいる。油堀端の喜楽亭参集メンバーがこれまた軽妙で面白く、それぞれの話題毎に各人が絡んでくるストーリー設定がたまらない。ところで市兵衛の家族構成は何時になったら始まるのか。甥の信之助ではなく自分自身の妻・子供と共に過ごす市兵衛が見たいのは私だけだろうか?
2023/11/01 07:52
青春賦
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投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
唐木市兵衛の物語というよりは、今回の依頼人の引退を控えた老商人の物語のようだ。若い頃の色恋の想いを整理するために、別れざるを得なかった女性のその後の人生と今をたどる物語だった。振り返れば後悔することばかりだけれど、少しでも今を大切にして、未来に目を向けることが大切だ。
2023/10/29 19:31
家庭内のもめ事に端を発した
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投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
風の剣を使う唐木市兵衛は、知人の家庭内のもめごとに、関わることになる。既得権益に胡坐をかく渡世人という不思議な役割を持つ人たちは、どこかでは世の中をうまく回す役割を担っているのだろうが、必要悪なのだろう。行政官たる役人たちとつるみ乍ら、悪を働く。市兵衛は、無敵だった。
2023/10/28 18:26
江戸時代後期の経済が分かる
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投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
風の剣を使うという唐木市兵衛が、前作に続き、越後津坂藩に関係した騒動に、巻き込まれる。算盤侍ともいうだけに、江戸時代の大名の経済の回し方が理解できる物語の展開だった。地方の領地から、江戸大阪の藩蔵屋敷への搬送とか、そのさいに生じる濡れ米の扱いとか、興味深い話題が、重要なカギになっていた。経済の話題が多い時代小説だ。
2023/10/25 20:54
大名家跡継ぎ騒動
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投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
風の剣を使う唐木市兵衛は、とうとう大名家の跡継ぎ騒動に巻き込まれてしまう。浪人でしかない主人公が、公儀の役目を担うことになる。都合よく情報に辿るつける不思議さはあるが、なじみとなった登場人物に助けられ、首尾よく役目を果たすことができた。読みやすい物語だった。
2023/10/25 17:13
旗本と御家人の経済格差
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投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
出だしは、コロナ禍を思わせるような流行感冒で患者や重傷者が増加をする江戸の町が舞台だ。唐木市兵衛は、疫病には無力だが、その中で借金の取り立て手出すの職を得る。盗品販売業者の悪だくみを、奉行所と並行する形、挫いてしまう。旗本と御家人の経済格差がよくわかった物語だった。