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電子書籍

フィニッシュ・ゲートから

著者 三浦しをん (著),あさのあつこ (著),近藤史恵 (著)

「ランナーとは走る者を言う。現世の何を背負おうとも、ただ純粋に真っ直ぐ走り続けられる者だけをランナーと呼ぶのだ」。東京マラソンを舞台に、友情と、遠い日の恋心を優しく紡いだ中編。文春文庫『シティ・マラソンズ』収録。

フィニッシュ・ゲートから

税込 102 0pt

フィニッシュ・ゲートから

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みんなの評価4.1

評価内訳

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  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)

紙の本シティ・マラソンズ

2013/03/31 18:36

自分の肉体を通じて語る人生の「物語」

7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Fukusuke55 - この投稿者のレビュー一覧を見る

ファンである三浦しをんさんと近藤史恵さんが連作しているのを書店で見つけ即買い。あさのあつこさんの著作は、興味はありつつ読んだことがなかったのでこれを機にという一石二鳥。

ニューヨーク、東京、パリの大規模なシティ・マラソンを舞台に、三人の著者がそれぞれの世界を紡ぎだしている秀作でニューヨークやパリに住んだこと、行ったことのある人、走っていた人、今も走っている人、走りたいと思っている人・・・それぞれがいろんな思いを抱くであろうことは、想像に難くない。

3人の主人公たちはそれぞれこれまでの人生で何かをあきらめ、何かを置き忘れてきた人たち。今が不幸かと言えばそんなことはないのだろうけれど、自分の中で、けじめをつけないといけないと心のどこかで思っている人たち。

「純白のライン」(ニューヨーク;三浦しをん)の安部広和には、大学時代の全てを懸けた駅伝でごっそり情熱を抜かれた人生の転機となり、「フィニッシュ・ゲートから」(東京;あさのあつこ)の南野悠斗は恋人が事故で死んだ親友の再起を自分の再生に重ね、「金色の風」(パリ;近藤史恵)の香坂夕は、才能ある妹との葛藤を克服して、自身への自信と誇りを取り戻していく。

マラソンのゴールシーンでは、いつもゴールしたランナーの表情を食い入るように見てしまう。
この主人公たちのように、それぞれのランナーに、それぞれの物語があるのだろう。走ることの意味って、その物語を自分の身体を通して表現することなんだ。

# 本作は、株式会社アシックスの企画「マラソン三都物語~42.195km先の私に会いに行く~」による書き下ろし連作だそうです。

# 空腹時に「金色の風邪」を読んだら、無償にパンが食べたくなりました。今すぐ家を飛び出して、駆けだしたい思いに駆られます。

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紙の本シティ・マラソンズ

2020/12/08 22:56

アンソロジー

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ありすばぁ - この投稿者のレビュー一覧を見る

やっぱり、同一テーマで違う作者さんをちょっとずつ読めるので、なんかお得感多いですよね。時間がまとまって取れない時に、短編なのも助かる感じ。

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紙の本シティ・マラソンズ

2019/01/04 10:52

人気作家によるアスリートを描いた傑作です!

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書は、三人の人気作家による別々の、しかし、どこかでつながっているようなアスリートの姿を描いた傑作です。ニューヨーク、東京、そしてパリという異なった世界の町を走るランナーたち。そんな彼らの姿が生き生きと三名の独特のタッチで描かれた大変興味深い一冊です。ぜひ、多くの方々に読んでいただきたい一冊だと思います。

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電子書籍金色の風

2016/09/15 18:50

ところ変われば。。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:szk - この投稿者のレビュー一覧を見る

しをんさん『純白のライン』、あさのさん『フィニッシュゲートから』、近藤さん『金色の風』、それぞれ単独で電子書籍で購入。しをんさんがニューヨーク、あさのさんが東京、近藤さんがパリ。ところ変わればマラソンの雰囲気も全然違う。ニューヨークにしろパリにしろ、やっぱ自由だなあ!というのが感想。東京はちょっと堅苦しいね。日本人、きまじめ。近藤さん初。しをんさん目当てだったけど、近藤さんよかった。うるってきちゃった。パリでの一人暮らし、心細い中での出会いと別れ。一期一会、まさに。主人公がしっかり成長するところが好感触。

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紙の本シティ・マラソンズ

2013/05/22 10:16

走りたくなる。

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ちはる113 - この投稿者のレビュー一覧を見る

三作品いずれもサッと読めて、読後「すっきり」の物語でした。
自分は陸上部に所属していました。
走るってこれほど素敵なことだったか?と記憶を遡れど
当時の気持ちを思い出せず。
かねてから考えていたことでもあるけど
これは再び走ってみるしかないかと、まんまと載せられた気分です。
心の中に澱のように蟠るものたちを、
走りきることをきっかけに乗りこえていくランナー。
淡泊と言えば淡泊で、あとくちが軽すぎるくらいです。
胸にずどんと響くようなストーリーと異なり、さらりと読み干せます。
現実も物語のように、胸に溜まる重たいものを
すっきりさっぱり吹っ切って、前に進めれば良いのだけど!

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紙の本シティ・マラソンズ

2013/08/19 13:06

走りたくなりますね。

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:mikako - この投稿者のレビュー一覧を見る

ニューヨーク、東京、パリを舞台に其々の事情を抱えた主人公たちが
シティマラソンに関わっていく姿が描かれていますが、
私個人としては、三浦しをんさんの軽快で愉快で切なさも感じられる
ストーリーが甚く気に入りました。
その勢いに乗じて「風が強く吹いている」も読破してしまいました。
高校生の時、校内駅伝に出場した事をふと思い出し、
懐かしさと共に何だか走りたくなってしまいました。

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紙の本シティ・マラソンズ

2023/02/05 23:23

おもしろく読みました。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:satonoaki - この投稿者のレビュー一覧を見る

マラソンをテーマにした短編ですが、それぞれ書き手の持ち味が出ていて、ぐいぐい引き込まれました。
好みとしては、三浦しをんさんと近藤史恵さんの作品に惹かれました。

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紙の本シティ・マラソンズ

2016/02/13 16:20

足っクス

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:テラちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

単行本を買い逃したため、文庫になってから購入。アシックスのキャンペーとして、売れっ子の女流作家3人が、マラソンを書いている。だから”ズ”がつく複数形。近藤史恵氏のパリ、あさのあつこ氏の東京、三浦しをん氏のニューヨーク。それぞれの味がよく出ているが、パリの情景描写に優れた近藤作品を買いたい。走ることは生きること。3氏ともアスリートの捉え方は、さすが。

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