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チェーザレ 完結
「私の母は娼婦――そして父は怪物だ」15世紀のイタリア、ルネッサンス時代。現代政治学の祖・マキァヴェッリに「理想の君主」とまで謳われながら、歴史の闇に葬られた英雄チェザーレ・ボルジア。争いに向かおうとする不穏な時代に、全ヨーロッパ統一という野望を抱いた男の戦いの物語。本邦未訳『サチェルドーテ版チェーザレ・ボルジア伝』(イタリア語原書)を精査し惣領冬実が描く、華麗なるルネッサンス絵巻!
チェーザレ 破壊の創造者(1)
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2007/08/12 00:15
私の母は娼婦―― そして父は怪物だ
22人中、22人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kou - この投稿者のレビュー一覧を見る
惣領冬実さんの描くチェーザレ・ボルジアと聞いて、これは読まなきゃ!と思っていました。
チェーザレ・ボルジアと言えば、ルネッサンス期に小国に分裂していたイタリア半島を統一しようとし、志半ばにして斃れた青年。婚姻を許されない法王の息子、自身の野心のため妹ルクレツィアに度々の政略結婚を強いた冷徹さ、反面そのルクレツィアと近親相姦関係にあったという噂や、彼に影のようにつき従ったという暗殺者ドン・ミケロットの存在、政敵を次々に暗殺したというボルジア家の毒薬カンタレラ、レオナルド・ダ・ヴィンチとの親交、反抗を許さない冷酷さと、『君主論』の著者マキャベリに「かつてある人物の中に、神がイタリアの贖罪を命じた一筋の光が射したように見えた。だが残念ながら、彼は活動の絶頂で運命から見放されてしまった」と言わしめる魅力を兼ね備えた人物……などなど、様々な噂と謎に包まれた魅力的な人物です。
作者の惣領冬実さんは外国の文献などもかなり綿密にあたり、彼がどう育ち、何を思い、何を目指した人間なのかというところまで、できる限り忠実なチェーザレ伝を作ろうとしているように伝わってきます。
その分惣領冬実さんの代表作とも言える『3 THRREE』や『MARS』などのようなドラマチックさにやや欠ける面もありますし(まあこれらは少女漫画なので)、そこがちょっと物足りない気もしますが、そこが却ってクールに仕上がっていて引き込まれます。
うまいのはアンジェロという青年を置いたこと。メディチ家の恩恵でピサの大学に入学しながら、チェーザレの魅力に惹かれていく、世間知らずながらも天才肌の彼を視点に持ってきたことで、お話がかなり親しみやすくなってきています。
それにこの時代は、ルネッサンスだけあって他にも魅力的な人物が沢山いるのですよ。
まだ話としてしか出てこない(出てくるかどうかも不明ながら)メディチ家のロレンツォ・イル・マニフィコ、ミケランジェロ、ラファエロ、サヴォナローラ、マキャベリ、カテリーナ・スフォルツァ…
今後歴史上の重要人物たちが、どのような描かれ方で登場するのか。それを考えるのも楽しいです。
2009/11/09 03:37
お前は死なない。死なせはしない。
16人中、15人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:マタタビ - この投稿者のレビュー一覧を見る
2009年11月現在、「チェーザレ 破壊の創造者」は7巻まで刊行されている。
その7巻の中で、この6巻が一番好きだ。
中世のイタリアが舞台と言いたいところだが、まだ「イタリア」という国家は存在してなかった。イタリア半島統一前の、ブーツの形の土地の話だ。
主人公はかのチェーザレ、ではあるが、アンジェロという真面目がとりえの平凡な少年から見たチェーザレ・ボルジア、と言った方が良いかもしれない。
天才と凡才の友情(らしきもの)が不器用に育っていくさまは、何とも微笑ましい。
その天才が平凡な少年に「お前は死なない。死なせはしない。」なんて言っちゃうのだ。
天才の方の少年だってまだ十代のくせに、カッコいいだけでなく、中々のおませさんでもある。
より良い暮らしを手に入れる為の仲間の裏切り、
仲間だと思っていたら敵だった・・・と思ったら仲間だったと思ったらやっぱり敵だった、みたいな相手、
敵か味方か区別が付かないというか、まだどっちになろうか迷ってる立場の人、
この状況を切り抜けるために避けて通れない局面、
新しい出会いと永遠の別れ、
少年が大人になる階段を一歩一歩登って行く、というのはきっとこうゆうことを言うのだろうと思った。
8巻がいつ出るのか、楽しみで仕方がない。
日本の本には新刊ならば大体オビが付いているが、そのオビもまたこの本の楽しみの一つです。
紙の本チェーザレ 11 破壊の創造者 (モーニングKCDX)
2015/01/27 05:07
ルクレツィアが可愛かった
11人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:アランチャチョコラータ - この投稿者のレビュー一覧を見る
久しぶりの新刊。物語が前進し始める。
小さい頃から、惣領冬実という少女漫画家を知っていた。
絵柄が嫌いなわけでは決してなかったのに、一度も読んだことがなかった。
少女漫画にしては絵が重い。
少女漫画にしては絵が何だか説教臭い。
そんなイメージしかなかったので、本を入手するということ自体が無いまま大人になった。
大人になる少し前に、塩野七生という作家の本と出会い、チェーザレ・ボルジアという人を知った。
そして正真正銘の大人になってから、惣領冬実の「チェーザレ」と出会った。
あんなに重いと感じていた絵は、重厚なものに感じられ、
あんなに説教臭いと思っていた絵は、説得力を持ってこちらに訴えかけてきた。
私が変わった為ではない。
惣領冬実の書く対象が少女漫画から別の何かに変わった為だ。
これ。これですよ。待ってたんですよ。
チェーザレは31歳で没する。
1巻の時点で既に人生の半分を生きてしまっている。
これから結婚をし、娘をもうけ、でも何故かそんなことそっちのけで、人生の目的に向かってひたすら突き進んでいく。
アンジェロという少年の目線を通して語られていることが多いので、たまに「主人公どっちだっけ」とか思ってしまうが、
タイトルが「チェーザレ」である以上、きっとチェーザレが主人公だろう。
チェーザレの人生が最後まできちんと描かれるのか、それとも道半ばで最終回を迎えるのか、どっちだろうか。
コミックス派の私には長いインターバルだが、12巻が楽しみだ。
2016/01/31 21:20
1490年代のイタリアの世界観を堪能できる
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:onew - この投稿者のレビュー一覧を見る
装丁もシンプルで好き。この本書のおかげで、1490年代頃のイタリアだけ詳しくなった。この本から興味が派生して、塩野七生著の「チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷」やニッコロ・マキャヴェッリ著の「君主論」を読んだり、色んなきっかけを与えてくれた漫画です。
紙の本チェーザレ 12 破壊の創造者 (モーニングKCDX)
2020/01/02 22:51
あのチェーザレの物語とは!
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ねこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
チェーザレボルジアと優雅なる冷酷を以前に読んでいましたが、はじめにこのまんがの連載が雑誌に載った時にはとても驚いたのを覚えています。
はじめは硬い絵柄でしたが、話の進行でいや、はじめは仮面を被っていたチェーザレの心の動きが出るようになってどんどん絵に動きが出てきました。
チェーザレがこの先どうするのかとても気になります。早く続きが読みたくなる反面、チェーザレの運命を思うと読みたくない気も・・・。
電子書籍チェーザレ 破壊の創造者(11)
2015/10/17 20:44
魅力的な登場人物にはまってしまいます。
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まさ - この投稿者のレビュー一覧を見る
この漫画を読んで、チェーザレやミゲルにはまらない人はいないのではないでしょうか。
アンジェロ、他魅力的な登場人物に
作者の美しい緻密な絵で、壮大なストーリーとなっています。
何となく名前は聞いたことのあるチェーザレ・ボルジア。
ハマっていろいろと調べました。
実際には若くなくなるのですが、マンガの中に描かれている
聡明で、かつ野性味あふれ策略家でもあり、自信に満ちたチェーザレからは想像も思いつきません。
何年かかっても最後まで完結してもらいたいと切に願う
歴史スぺクタルの漫画です。
この11巻は教皇選の幕がいよいよ開きます。
歴史の史実も大切で勉強になりますが、
チェーザレやミゲル、アンジェロ達のほのぼの(時に事件!?)な
日常の一コマにとても癒され、魅力を感じるので、
そういった内容の漫画も今後是非期待しています!!!
本当に面白い漫画です。¥!
紙の本チェーザレ 10 破壊の創造者 (モーニングKCDX)
2013/10/23 23:47
すごい歴史漫画!
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:よしえ - この投稿者のレビュー一覧を見る
これは最早漫画の領域を超えている作品です。
美麗な絵とまるで難しい哲学書を読んでいるかのような豊富な知識に裏打ちされた歴史に加え、人間ドラマも盛り込まれてあります。
歴史好きな方には絶対お勧めです!
紙の本チェーザレ 13 破壊の創造者 (モーニングKCDX)
2022/03/28 14:43
遂にここまできた。
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:名取の姫小松 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ローマの教皇庁で行われるコンクラーベ。次期教皇は一体誰か?
駆け引きが延々と続けられる。
チェーザレたちの青春と人生はこれからだ。
続くんですか?
帯には完結とありますが、このままじゃないですよね?
電子書籍チェーザレ 破壊の創造者(2)
2020/03/26 11:48
チェーザレの光と闇
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:aya - この投稿者のレビュー一覧を見る
チェーザレと親しく付き合うアンジェロであるが、彼について回るほど、チェーザレの非凡さと孤独に気づいていく。
電子書籍チェーザレ 破壊の創造者(12)
2019/09/30 13:32
政局
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ペンギン - この投稿者のレビュー一覧を見る
緊迫する政局。結果を知っている未来人としては「そーなの」ってところだが、その時代に居合わせた人にとっては人間の心の揺らめきに翻弄されて苦しかったろうなって思う。
紙の本チェーザレ 12 破壊の創造者 (モーニングKCDX)
2019/07/29 10:34
歴史好きには堪えられないが、そうでない人にはもどかしいかも。
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:名取の姫小松 - この投稿者のレビュー一覧を見る
長患いのローマ教皇が遂に崩御。次期教皇を選ぶためのコンクラーベが始まった。歴史好き、陰謀史観好きには堪えられない場面。
しかし、そうでない人にはチェーザレやアンジェロの出番が少なくて物足りないかも。しかし、この根比べが終わればチェーザレの活躍が始まると歴史好きは知っている。待て、次巻。
電子書籍チェーザレ 破壊の創造者(2)
2018/08/27 17:53
天才と天才
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ねむこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
チェーザレとダ・ヴィンチの出会いは必然であり、相互理解も一瞬。
持てる者にしかわからない感覚なんだろうなぁ。
電子書籍チェーザレ 破壊の創造者 (5)
2016/03/22 16:00
模擬戦
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ペンギン - この投稿者のレビュー一覧を見る
フランス団とのいざこざで復讐されると予想があった模擬戦、いよいよ開幕です。重装騎兵のフランス団相手に、小回りの良さで戦うチェーザレたち。チェーザレの雄姿に続いてアンジェロの活躍も見ものです!
紙の本チェーザレ 10 破壊の創造者 (モーニングKCDX)
2015/01/29 04:23
切なくて不安
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:WMB - この投稿者のレビュー一覧を見る
11巻は出るのだろうか。
出ないんじゃないだろうか。
ちょっと不安だ。
10巻の終わり方がまるで最終回みたいだったからだ。
巻末の欧州中世史など、難しくてよくわからないながらもちゃんと読んでいるのだけど、疑問が2つも湧いてきてしまった。
教皇聖下になると源氏名のような名前が付くのは何故だろう。
自由に付けられるそうだが、本名のままでは何か差し障りがあるのだろうか。
チェーザレパパのロドリーゴ・ボルジアはアレクサンデル6世に。
ジュリアーノ・デッラ・ローヴェレはユリウス2世に。
ジョヴァンニ・デ・メディチはレオ10世に。
本名と何の関係も類似性もないように思うのだけど、本当は何か決まり事があるのだろうか。
あの名前はどのように選ばれ、決定されているのだろうか。
異教は邪教だったはずのキリスト教世界で、ギリシャ神話はどのような扱いをうけていたのだろうか。
この辺りのことをいつかわかりやすく巻末トークしてくれたらいいなとリクエストしておく。
電子書籍チェーザレ 破壊の創造者(1)
2024/01/05 10:16
惣領さんの画で読める、至福。
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:どらやき - この投稿者のレビュー一覧を見る
チェーザレにカリスマ性が溢れ、アンジェロ同様、彼の言動に魅了されてしまいます。 惣領さんの画が余りにも美しく、壮大な物語になりそうです。