- みんなの評価
5件
本なら売るほど
著者 児島青(著者)
ひっつめ髪の気だるげな青年が営む古本屋「十月堂」。店主の人柄と素敵な品ぞろえに惹かれて、今日もいろんなお客が訪れる。本好きの常連さん、背伸びしたい年頃の女子高生、不要な本を捨てに来る男、夫の蔵書を売りに来た未亡人。ふと手にした一冊の本が、思わぬ縁をつないでいく――。本を愛し、本に人生を変えられたすべての人へ贈る、珠玉のヒューマンドラマ!漫画誌「ハルタ」連載時から大きな反響を呼んだ話題作が、待望のコミックス1巻発売です。
本なら売るほど 2
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2025/01/28 17:34
本が好きなら
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
本が好きな人ならきっと刺さる一冊。
最初のエピソードは本好きとして切なくてたまらなくなった。
店主は亡くなった読書好きさんの蔵書を少しでも救いたかったんだよね…
全部は無理だったけど一部はレスキューできた。
その一部は元の持ち主を構成したいたカケラ。
カケラは店頭に並び誰かの手に渡る。
それでいいじゃないか。
着物のエピソード おばあさんがカッコいい!
橋本さんも着物警察に負けないで!
ラストエピソード
老店主の心遣いを粉砕するあの恩知らず美大生にコブラツイストでも食らわせたい(怒)
2025/03/21 05:47
色々な方向から突き刺さる
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:やじやじ - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルと表紙が気になって手に取ったのですが
もう色々な方面から突き刺さる作品です。
幼稚園から小学低学年まで世界の本は死ぬまでには
全部読めると思っていた子供の私がむくむくと目覚めるような感じです。
どれも別方向からだけれどどの話も突き刺さってくる。
1話目に自分の未来をみたり
(とはいえ、彼の方のようなスペースはないので手放さねばならなかったりするのですけれど)
4話目のこういう部屋持ちたいと思ったり(積読3000冊!!)
2話目にいいなぁって思ったり
3話目に私も森茉莉を読んだのはこのくらいの年と思ったり
5話目の艶やさに憧れたり
6話目はかなり切なく痛かったけれど世の中はそういうものかと思ったりと
(でも腹立たしい気持ちは本好きとしては仕方ないですよね)
そんな感じで読み終わった作品
自分の周囲の本たちを眺めながら、何度も読み返したい作品です。
2025/04/22 18:45
サバイバーの行く先
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
古本屋さんに並ぶ本たちは歴戦のサバイバー
さしずめ古本屋さんはレスキュー隊員といったところ。
その隊員さんは時に断腸の思いでトリアージもしなくてはならない‥
「鷹の目を持つ男」
自分も中野さんのように店主も悔しがるような掘り出し物を見つける鋭い眼差しが欲しい。
「本の海の漂流者」
伝説の辞書・諸橋大漢和の背負う運命が凄まじい。
そんな十月堂の最古参の幸せな落ち着き先。
数奇な運命を辿った辞書はこれからあの歌うたいさんと穏やかな時間を過すのだろう。
「雲隠」
質屋さんも古書店と同じく人の思いが籠もったものを扱う場所。
前川さんと質屋さんが重ねてきた時間を思うと切なくなるエピソード。
思い出という形だけど前川さんと質屋さんの繋がりは残る。
そう信じたくなった。