壬生義士伝(下)
著者 浅田次郎 (著)
南部藩を脱藩し、新選組隊士となった吉村貫一郎は鳥羽伏見の戦いで敗れ、切腹して果てた。その子、嘉一郎も脱藩者という父の汚名を雪ぐべく戊辰の役に参戦するが、南部藩は降伏。嘉一...
壬生義士伝(下)
商品説明
南部藩を脱藩し、新選組隊士となった吉村貫一郎は鳥羽伏見の戦いで敗れ、切腹して果てた。その子、嘉一郎も脱藩者という父の汚名を雪ぐべく戊辰の役に参戦するが、南部藩は降伏。嘉一郎は、箱館へと走る。五稜郭に霧がたちこめる晩、若侍は参陣した――義士・吉村の一生と、命に替えても守りたかった子供たちの物語が、関係者の“語り”で紡ぎだされる。吉村の真摯な一生に関わった人々の人生が見事に結実する壮大なクライマックス。第13回柴田錬三郎賞受賞の傑作長篇小説。
著者紹介
浅田次郎 (著)
- 略歴
- 1951年東京生まれ。日本ペンクラブ会長。95年「地下鉄に乗って」で吉川英治文学新人賞、97年「鉄道員」で直木賞、2000年「壬生義士伝」で柴田錬三郎賞を受賞。
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感動の作品でした。
2021/06/14 10:14
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kotep - この投稿者のレビュー一覧を見る
南部藩屋敷で自刃した吉村貫一郎。南部の雫石に残した妻のしづ、息子・嘉一郎、娘のみつは主の脱藩後どのように生き抜いてきたのか。家族は妻の実家に身を寄せる。
嘉一郎は秋田藩討伐に加わり、函館の五稜郭で最後まで薩長軍と戦う。みつは家老の大野次郎衛の息子・千秋と結婚し満州で医院を開業する。そして最後に生まれた子供には最高の名前が・・・。
嘉一郎の生き方にも父の武士道の精神が受け継がれていたことや、母への手紙を含めて生き方にただただ驚くばかりでした。上下巻ともに本当に感動した作品でした。新撰組の有名人ぐらいしかしりませんでしたが、少し興味を持ち始めました。次は一刀斎夢録や輪違屋糸里を読んでみようと思います。
涙が止まりませんでした
2003/09/12 18:48
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:るか - この投稿者のレビュー一覧を見る
もう、下巻は切ないぐらいに、男を魅せつけられます。
涙、涙、涙、涙が止まりませんでした。
主人公吉村貫一郎とその周囲の人々の男を魅せつけられ、
もう、涙で字が読めないくらい、号泣しました。
映画化され、ビデオもでたようですが、先に原作を読んでおいたほうが良いと
思われます。
やっぱり泣ける浅田次郎の技
2003/05/31 11:05
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yhoshi2 - この投稿者のレビュー一覧を見る
幕末歴史小説「壬生義士伝」。初版発行が2000年。浅田次郎の人気で刊行当初から書店では平積み、マスコミでも話題、中井貴一主演で映画化も。そして2年、文庫化もされて、こちらも結構な売れ行きらしい。それらを横目でみながら幕末の歴史マニアを自認する僕が遂に買わずに終わった本。「鉄道員」の終章に不覚の涙して以来この作者には「また泣かされるのか。かなわんな」という予断が働くのだ。ところが最近知人の女性から「ええ! まだ読んでなかったの。私うーーんと感動。是非読むべきよ。本は進呈するから」とまでいわれて発奮。数日後宅急便で上下2冊の単行本が送られてきた。これはもう読むっきゃない。読み始めての発見、なんと函(箱)館も登場するではないか。新撰組幹部の主人公吉村貫一郎は鳥羽伏見の戦いの後、大阪の南部藩屋敷で切腹して果てた筈なのに? なんで函館かというと、実は彼の息子嘉一郎が亡き父に代わって南部盛岡から箱館までやってきて、新撰組とともに千代ヶ岡で戦死するという筋なのだ。この部分はまったくの創作なのだが、この息子がまたなんとも清清しいのである。「自分が戦うのは主君のためでなく家族のため。自分の女房・子供を食わせられなくて何がか」と愚直に思い続け、天性の剣さばきで京の町に屍の山を築く一方で給金全部を南部の妻子に送金し続けた貫一郎の生涯が南部訛りでたんたんと語られる。それにしてもなぜこれほどのブームなのか? ちなみにYAHOO検索で「壬生義士伝」をひくとヒットが28000、「吉村貫一郎」でも2300ものヒット。大半がファンによる勝手連サイト。中には終章の漢文の手紙の書き下し文まである。この手紙、貫一郎自刃の謎を解き明かす格好のお膳立てだなのだが漢文はいまや準外国語扱い。こういうサービスまで登場するとはもはや「壬生義士伝」現象というべき事態。ブームのあとでゆっくり楽しんでもいい本としてお奨め。
ところで浅田次郎がある飛行機の機内誌に「函館の夜景を絶賛する」コラムを書いた。函館がことのほかお気に入りとも聞く。辻仁成、宇江佐真里(おうねすてぃ)、谷村志穂(海猫)に続く「はこだて」のストーリーテラーになってくれないものか。期待。
人々の生き様に心打たれる名作。
2020/07/17 16:09
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Ryu - この投稿者のレビュー一覧を見る
下巻のラスト、あの怒涛と混迷の時代をそれぞれの置かれた位置で必死に生ききった人々への思いが溢れ、通勤電車の中で声を殺して泣いた。
歴史物に苦手意識のある方にも是非読んでいただいたい一冊です。
この作品、映画『壬生義士伝』(c2002年、監督:滝田洋二郎、出演:中井貴一、佐藤浩一)を観たときに凄いと思いずーーと気になっていた作品。映画も良かったが、小説も極上品でした。
2016/11/22 11:04
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ナミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
感動でした。吉村貫一郎の一代記であると同時に新選組・戊辰戦争の歴史的記録でもある。この作品、映画『壬生義士伝』(c2002年、監督:滝田洋二郎、出演:中井貴一、佐藤浩一)を観たときに凄いと思いずーーと気になっていた作品。映画も良かったが、小説も極上品でした。
吉村貫一郎が鳥羽伏見の戦いで傷だらけになって京都の南部藩蔵屋敷に辿り着いたところから始まり、そこから時間をさかのぼって彼の生い立ち、脱藩、そして新選組での生き方が物語の大半を占めるが、吉村貫一郎が切腹して果てたあとは親友であった家老・大野次郎右衛門がどのような気持ちで彼に切腹を強いたかという謎解きと、吉村の家族と大野の息子との話が続く。吉村の長男・嘉一郎は戊辰戦争に幕府軍として参戦、幕府軍は降伏した後も義のため箱館の榎本武揚の下に走り、千代岱で戦死する。長女・しずは医師・大野千秋(家老・大野次郎右衛門の息子)の妻となり満州で医療に従事、そして次男・貫一郎(夫の死を予感した母が夫の名前を付した)は東大教授として稲の改良に生涯を捧げ、退官したのを契機に故郷の農業高校の教師となるべく帰郷するところで終わる。生きるため故郷も家族も捨てて旅立った吉村貫一郎がやっとふる里に帰ってきたような結末に心からほっとさせてくれました。
再読するにはいつにするかな?
2016/09/22 13:54
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なまけたろう - この投稿者のレビュー一覧を見る
前に図書館で借りて読んだ作品。
涙々で途中嗚咽までしてしまった作品です。
昔の人たちはしがらみなんかでいろんな選択が出来ず人生を流されるように生きなくてはいけなかったのだろうと思う。
それにより自分の死が近くなるとしても。
出てくる人物が不器用な人ばかりなのかもしれないけどどうしてつらいほう苦しいほうを選んでしまうのか。
でもそれは皆大切な誰かの為なんだよなということだけはわかりました。
とにかく切ない。
その一言の作品です。
またいつか読みたいし子供にも読ませたいと思ったので購入しました。
でも読むと涙になるのでいつ読むか・・・悩みます。
浅田さんの作品を読んでみようかなと思っている人にぜひ読んでほしい作品です。
出会えてよかった
2015/03/26 09:54
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投稿者:september - この投稿者のレビュー一覧を見る
初めて読むのが10年後20年後、50年後でも必ず出会えてよかったと言うはず。それはそれでどんな印象を抱くか気になりますけどね。読み終わるまで全然他の本に手をつけられない自分がここにおりました。
何度読んでもいい
2013/04/22 22:19
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投稿者:kinchan1012 - この投稿者のレビュー一覧を見る
単行本、文庫本、電子書籍、都合3度読みましたが、読めば読むほど感動が深まります。
素晴らしい
2012/07/04 18:55
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投稿者:makokato - この投稿者のレビュー一覧を見る
幕末小説の中でも、白眉!
泣きました。
泣きたい人、歴史物好きの人必読!
2003/02/15 23:07
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投稿者:tsucchee - この投稿者のレビュー一覧を見る
上巻に引き続き、新撰組隊士 吉村貫一郎の人となりが、明治以降も生き残った人々の証言として語られていく。実在の人物ながら、今までの新撰組ものではほとんど取り上げられることの無かった主人公が、この小説により最も身近に感じられるようになる著者の技量と力量に脱帽! 新撰組ものでは常連の近藤勇、土方歳三、沖田総司などのキャラクターも非常に上手く書き分けられている上、歴史上の謎とされる竜馬暗殺についても、著者の見解をサラリと自然に入れている語り口の上手さには、思わずニヤリとさせられる。幕末から大正にかけて大きく変わる日本の風俗・社会状況から、証言者ごとの話し振りや方言などの細かい所まで、まさにその時代にその場にいて取材をしたのかと思わせるほど自然に描写されている点も凄い。昔のようでいながら、ほんの少し前までは同時代の人が生きていた… そんな遠いようで身近な日本を、今までの新撰組ものには取り上げられなかった東北出身の主人公を掘り起こすことにより、現代によみがえらせている。今の日本人が忘れつつある日本の心、今につながる昔の日本人の生き様や心意気が、埋もれそうになりがちな東北の歴史とともに掘り起こされている。上巻以上に泣きドコロも多いので、電車の中で読むときにはご注意!
泣けます
2023/03/07 18:16
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投稿者:みみりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
舞台は幕末。
盛岡藩の下級武士として生まれ、家族を養うために妻子を残して脱藩し、新選組の一員となった吉村貫一郎。人柄は優しいものの腕は立ち、家族を養う金を得るため人を斬る。しかし新選組は鳥羽伏見の戦いで負け、怪我をした貫一郎は藩に帰るべく大阪の藩屋敷へ向かう。しかし貫一郎に対し、旧友であり藩の重役である大野次郎右衛門は彼に切腹を命じる。
最後、貫一郎が切腹のために与えられた刀を息子に残し、自分は切れない刀で切腹するところが泣けます。
映画をみて
2019/02/27 10:52
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:晴耕雨読なわたし - この投稿者のレビュー一覧を見る
遅まきながら映画をみて、からの再読です
他の方もおすすめされているように、いい本です
わたしも、お勧めしたいです。
上巻読んだから
2021/10/05 23:03
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
下巻も……と、読みましたが、子母澤寛の史実の吉村貫一郎を知っているので、ちょっとキレイに描きすぎだろー、とツッコミをいれたくなる場面ばかりです。子母澤寛が史実を聞き書きの形で残しているので、それによると、吉村は、金に汚く、命ごいのため南部屋敷を訪ねたんですけど……