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  • 販売開始日: 2012/04/19
  • 出版社: 早川書房
  • ISBN:978-4-15-031019-6
一般書

ハーモニー

著者 伊藤計劃 (著)

〈ベストセラー『虐殺器官』の著者による“最後”のオリジナル作品〉これは、“人類”の最終局面に立ち会ったふたりの女性の物語――急逝した著者がユートピアの臨界点を活写した日本...

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ハーモニー

税込 1,045 9pt

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商品説明

〈ベストセラー『虐殺器官』の著者による“最後”のオリジナル作品〉
これは、“人類”の最終局面に立ち会ったふたりの女性の物語――急逝した著者がユートピアの臨界点を活写した日本SF大賞受賞作

掲載中の特集

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みんなのレビュー720件

みんなの評価4.4

評価内訳

みんなが平和に暮らせる世界

2011/03/28 21:09

10人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る

 21世紀後半に起きた大災禍は人類に滅亡を感じさせた。旧来の政府が弱体化した代わりに、人々は生府という共同体を作り、個人の情報をすべてオープンにして危険を事前に回避し、また、個人の身体を共同体の資産として管理することが常識的となった。
 だから、自らの体を傷つけるような行為は常識的ではない。人々はWatchMeという恒常的健康管理システムを導入し、異常には瞬時に対応することにより、人類から病気や苦痛という単語はほぼ駆逐された。その代償として、酒やたばこ、カフェインなどの嗜好品も健康に悪影響を与えるものとして遠ざけられているのだが…。

 そんな世界において、霧慧トァンは友人の御冷ミァハの誘いに乗り、一緒に自殺をしようとする。自分の身体を自分のものとして扱えない世界に対して、決意表明をするためだ。しかし、トァンの自殺は失敗し、生き残ってしまう。
 それから十数年後、螺旋監察官という世界の生命権を保護する立場に就いたトァンだったが、少女時代の影響はこっそり残り、どこか世界の在り方に対して息苦しさを感じていた。そんなとき、世界中に点在する数千人もの人々が、何の前触れもなく、一斉に自殺するという事件が起こる。その事件の影には、死んだはずの御冷ミァハの影が見え隠れしていた。

 この本の結末にもたらされる世界を、ユートピアと呼ぶのか無と呼ぶのか、あるいは地獄と呼ぶのかは読者により異なるだろう。何故マークアップ言語風の記述になっているかも、その時に分かる。
 世界の最も効率の良い管理方法は、人々の間に差異を認めないこと、そしてそれを人々が受けられている状態なのだろう。しかし実際には、個人個人で価値観は異なるし、文化圏でもそれは異なるので、世界中の対立の根源としてなくなることはない。
 作中世界は、一度滅びを目前に見た人類の世界だ。だから、人々の争いの根源に対する恐怖感は、現代に生きる人々より現実感がある。ゆえにそれをなくそうなどという冒涜的な試みが現実に計画・実行されてしまうわけだ。

 みんなが平和に暮らせる世界をユートピアと呼ぶならば、この物語が導く世界はまさにそれであろう。しかし、人間が暮らすという意味は何かと考えてみれば、その答えによっては、作中世界はユートピアとまったく正反対の世界に見えるに違いない。

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わたしの終わり

2011/06/24 13:32

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:kc1027 - この投稿者のレビュー一覧を見る

体調が悪いと世界まで悪く感じる。
世界を良くしたいなら、正義ではなくて体調について考えるのが先で、考えるよりも先に体調が悪化する前兆を事前に捉えて悪くならないようにすれば、わたしの世界はそんなに悪くならない。

夭折の天才SF作家、伊藤計劃が絶筆で描いた世界は、医療によって病気が取り除かれたユートピア。健康が蔓延し、身体反応が外注されてデザインされた生命に苦痛はない。生命がコード化され、優しさがシステム化されて、誰もが誰をも思いやる世界とは、本当に「優しい」のか?この強烈な問いかけに、わたしの意識はただ揺さぶられるばかり。

人類の獣性が暴発し、虐殺に虐殺が繰り返された「大災禍」を経て、人類は優しさを極限にまで突き詰める社会をほぼ実現してしまった。身体を過剰なまでに保護し、「大災禍」と正反対の歴史的バランスを取るかのような優しい社会は、やがてじわじわと人間性を追い詰めていく。優しくてキレイなだけでは息苦しくなってしまう、なんとも不可解な人間性によって。

果たして人間性とは何か?身体を支配した医療社会は、やがて必然的に脳という身体の、意識という行動に切り込まざるを得なくなる。「わたし」というものを意識の上に作り出す脳こそが、意識という存在こそが、人間とこの世界をアンバランスにさせる元凶ではないのか?だとしたら、意識を取り除いてすべての身体的反応をコード化すれば、地球にも人間にも苦痛はなくなるのではないか?ただし、そこに「わたし」という意識は存在しないのだが。

意識を失った人類、自然な人類、それは遠いようでいて近いと思う。思考停止で顔なんて誰でもいい指導層、見えない空気に流される世間、見えない放射能に踊らされる市民、スーパークールビズという脱装飾、わたしがデータ化されていくネット社会。考えなくてもいい方向に向かう人類の意識の拠り所は、果たしてどこにあるのか。

「わたし」という意識は、やがて優しさに包まれて世界に溶け込んでいく。この身体も、世界のものになる。始まりも終わりもよくわからない。ただ不可解な意識を抱えたわたしの今は、ここにある。

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世界が主人公の決断で変わっていた時代の物語

2013/08/30 00:30

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:わびすけ - この投稿者のレビュー一覧を見る

著者の作品はSFの衣装をまとっているが、基調には80年代に青春を送った世代が共有する、世界を自分の意志で変えられる主人公のRPG的物語が蠢いているように感じられる。『虐殺器官』も本作も『メタルギア』も大がかりな技術による変革を描くが、本作と『虐殺器官』その他との大きな差異は、主人公の微妙なスタンスにあると思う。他の主人公達よりもさらに非現実的で、さらに傍観者的。しかしだからこそ著者の本心の投影に近いのではないかと感じられる。世界と距離を置くことが我々世代のリテラシーだったと懐かしく思い出させてくれる良作だと思う。

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意識から解き放たれ、調和した社会

2025/09/11 11:26

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ブラウン - この投稿者のレビュー一覧を見る

体調や栄養摂取、傷病に至るまで管理された“生府”社会で、謎の同時多発自殺事件が発生する。目の前で友人を失った主人公トァンは、事件を捜査する内に、かつて共に心中を試みて、一人だけ逝ってしまったはずの友人、ミァハの影を垣間見る。

脳という聖域を残し、人体の健康に全構成員が資源として奉仕する社会において、今や不要となった身体機能は意識であった……途方もない発想を徹底的なロジックで構築したこの作品では、前作「虐殺器官」と地続きであると匂わせていながら、前作のラストから繋がったとは思えないほど、一見して倫理的な理想を追求した社会が成立している。

しかし、どれだけ正しく望ましい社会形態でも心との不一致からアウトサイドに弾き出される、または自ら身を引く人間は現れてしまう。自らの在り方を否定し、圧倒的な善意から否応なしに適応を求める社会に対して、アウトサイダーたちが取りえる選択とは何なのか。答えの一つを意識の消失として、この物語はある種の幸せの内に幕を下ろす。

だが、と思う。果たしてこの物語はユートピアだけを残して終わったのだろうかと。

作中で意識を消失させるデバイスは、あ人の成長が終わった段階で埋め込む必要があるという。そうしなければ正確に肉体の健康状態を観測できないためとされていた。

したがって、物語の締めくくりとして語られたユートピアはあくまで成人した大人にのみ訪れるものであって、モラトリアム期間中の若者たちが含まれていない可能性が示唆されているのだ。

主人公たちが反抗期で行動を起こしたように、調和した社会も若い力によって反抗される余地があり、またモラトリアムの間はディストピアを強いる可能性も捨てきれない。作中世界のこの先は、約束された幸福などないことを暗に示しているように私には見えた。

生物が今日まで獲得した遺伝的形質は、すべて場当たり的な適応の集合に過ぎないと、作中で言及される。意識の消失という処置は、自然淘汰か外科的処置かの違いでしかなく、やはり場当たり的に形成された社会に場当たり的に適応したに過ぎない。

しかし、それでいてなお作中のユートピアは恐ろしくも魅力的に見えてしまう。完璧などどこを探しても存在せず、世界は常に絶え間ない変化に曝されていることに無自覚で、永遠の幸福を実現するシステムが完成したと思いこみ、頑なに胡坐をかける場所を探す怠惰な心根を指摘されたかのようである。

一見して完成を迎えたように見えながら、その先を想像させる余地のある物語。著者の慧眼が空恐ろしく、失われてしまったことがただただ惜しい。生前最後に残した長編は傑作であった。

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私も偽善ぽい世界が嫌い

2024/10/03 15:20

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

ネタバレ
2009年に43歳の若さで逝去した伊藤計劃氏の作品、第30回日本SF大賞の受賞作品、遺作でもある。大災禍と呼ばれることとなった核戦争後の世界はWatchMeという恒常的体内監視システムに守られた健全な世界、世界から病気が根絶された理想的Yな世界のはずだが、作中でトァン、ミァハ、キアンの3人はこの誰にでも優しい平和な世界を嫌悪し、憎悪する。私もこんな世界は嫌だ、あらゆる大人はあらゆる子供を慈しみ労わる世界、なんだか偽善ぽくって気味が悪い。ミァハはそんな世界を消滅させるためにWatchMeにトラップを仕掛ける、「誰かを殺さないと死ぬことになる」。こうなるとその人の本性があらわになる、そんなことはできないと自ら死を選ぶ人、その時はその時と達観する人、そして人を殺す人、私は最後の人になりそうな気がする

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調和とは何なのか。

2020/03/11 21:49

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:なまねこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

人類がほぼ完ぺきな「健康」を手に入れた社会。
親切と善意のサポート体制万全な社会に息苦しさを覚え、自死を試みる主人公たち。
それはぜいたくな悩みにも見えるけれど、実際、そんな世界を生きる羽目になったら、同じことを考えてしまうかもしれない。
ハーモニー(調和)など、人間が二人以上存在する限りありえないのではないだろうか。
個の消滅=全人類の調和。
そこには戦争も殺人も恐怖もないけれど、限りなく死に近いように思える。

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映像にできる物語

2018/04/19 23:28

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:さまさま - この投稿者のレビュー一覧を見る

作者の意図もあり、読みにくい書式なのだけれども
あー登場人物の名前も読みにくい!

でも、そこで読むのをやめるともったいない。
読みにくいにも関わらず読み始めると最後まで一気に読んでしまいます。

真っ白な映像が浮かんだのだけれども
これはきっと病室ですね。
汚れていない世界。
でも、病原菌がいっぱいある世界。

どうしてこんな話がかけるのかと不思議に思いましたが
作者の状況を知って納得しました。

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電子書籍で読むのが妙にはまる本…

2016/06/26 21:58

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ちぃ - この投稿者のレビュー一覧を見る

人間にとって苦しむこと、野蛮であること、思いやること、愛することは自然なことである。どちらも行き過ぎると災禍を招く。大体の人は個人ではそれらの性質を「行き過ぎる」ところまで持ってくことはしないのだけど、社会の「空気」はそれを可能にしてしまう。ミァハの言うことはいつも「正しい」。けれど社会から何かを強要されることしか知らなかった少女は自分も結局その正しさを社会に「強要」することしかできなかったのかな。けれど種の保存を第一義に掲げ、何の葛藤も持たない存在であることを選び取った人類は、いつか何のためらいもなく滅亡を選択する日が来るのかもしれないね。なんてことを思わせる最後。誰かが悪いわけじゃない。個人と社会の境目が侵害され続けた結果。見かけ以上にすごく深い含みのある物語だった。映画よりもディティールがしっかりしていて、面白い。

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少し前に読んだのですが

2013/11/20 17:38

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:tatu - この投稿者のレビュー一覧を見る

確か伊坂さんのおすすめ図書に入っていたので読んでみた次第です。その時は伊坂さんにかなりはまっていたので、サクッと読んでしまいました。
 現在でも医療はかなり人の生活に入り込んできている気がします。いつかはメディモルの様なものが確かにできるかもしれません。伊藤さんも存命中はかなり医療に身体を任せていらっしゃったと思いますからこのような発想になった(実際なっている)のかなぁと思いました。

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電子書籍版

2015/10/10 16:53

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:匿名 - この投稿者のレビュー一覧を見る

はじめて著者の本を読んでみました。SFには詳しくないのですが、映画はよくみますので、設定やら何やら現代的でおもしろいです。

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なかむらたかし監督映画化原作

2017/02/08 10:10

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る

マサーズ・ヴィンヤードに入植して近親相姦を繰り返す民族に脅威を感じた。遺伝子操作が現実となった今、心までコントロールされる恐怖が伝わってくる。

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Foucault

2016/02/14 14:28

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:kentaro - この投稿者のレビュー一覧を見る

明らかにフーコーを多いに踏まえた内容・記述だが、作中の誰が彼の作品を読み、誰が読んでいないのか、といった整理は不十分に見えた。

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闘病の小説家が描く無病世界

2016/01/11 10:24

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る

20代から著者は癌と戦っていた。本作では機械につながれた人々が病に苦しむことなく生きる未来を提示する。悩みや苦しみを乗り越えるからこそ人生は素晴らしいと、34歳でなくなった伊藤計劃は教えてくれる。

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非常にもったいない作品(ややネタバレ)

2015/11/24 20:42

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ぽんすけ - この投稿者のレビュー一覧を見る

個々人の体内に埋め込まれた医療デバイスが個々人の健康状態を常にモニターし、病気をいち早く発見してくれる理想社会。ただ、個々人のほぼすべての情報は公開・共有され、酒やタバコはもとよりカフェインですら不健全とされる「理想社会」。
 そんな「健全」な世界において、その維持・管理の先兵たる螺旋監察官たる主人公は、同時多発自殺の謎を追っていく。

 おぞましさすら感じる理想の未来と名状し難い結末は、医療の行き着く先や自我の価値というものに刺激的な問題意識を提起してくれます。作品中盤までは本当に「時間を忘れて」読みふけった。
 文章が平易で作品がコンパクトなのも好印象。
 「エヴァンゲリオン」や「攻殻機動隊」が好きな方はドはまりするに違いありません。

 ただ黒幕の行動に一貫性も魅力も感じられず、そんな黒幕に翻弄される世界に重みも厚みも感じられないのはやや残念です。
 何より「自由裁量のあるエリートが主人公、謎の黒幕を追って世界を旅して、最終的に黒幕を倒すも、その黒幕の意図は達成され、世界は大きく変貌していく」というように、前作「虐殺器官」とほぼプロットが同じなのはどうなんでしょう。 前作との対比に意味を持たせたかったのなら仕方ありませんが、それには成功しているように思えませんし。
 その意味で非常にもったいない作品であると思いました。

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フィリップ・K・ディックが好きな方に!

2015/02/02 01:18

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:jun3 - この投稿者のレビュー一覧を見る

作者がフィリップ・K・ディック賞を受賞していたことを知らず読みましたが、最初に想起したのがディックでした。本当の意味での人間の「調和」とはどのような状態なのだろうか?今まさに世界の緊迫感が増していく中、もう一度読み返してみる価値があると思います。作者の次回作がもう読めないのは非常に残念です。色々考えさせられる一冊です。

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