電子書籍
真田太平記(一)天魔の夏
著者 池波正太郎 (著)
天正10年(1582年)3月、織田・徳川連合軍によって戦国随一の精強さを誇った武田軍団が滅ぼされ、宿将真田昌幸は上・信二州に孤立、試練の時を迎えたところからこの長い物語は...
真田太平記(一)天魔の夏
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
真田太平記 改版 第1巻 天魔の夏 (新潮文庫)
商品説明
天正10年(1582年)3月、織田・徳川連合軍によって戦国随一の精強さを誇った武田軍団が滅ぼされ、宿将真田昌幸は上・信二州に孤立、試練の時を迎えたところからこの長い物語は始まる。武勇と知謀に長けた昌幸は、天下の帰趨を探るべく手飼いの真田忍びたちを四方に飛ばせ、新しい時代の主・織田信長にいったんは臣従するのだが、その夏、またも驚天動地の時代が待ちうけていた。全12冊。
関連キーワード
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
小分け商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この商品の他ラインナップ
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
武田の壊滅と信長の破滅が真田家を翻弄し草の者が真田家を支える
2009/12/26 13:37
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:toku - この投稿者のレビュー一覧を見る
本の厚さと12巻もの長い物語に、手に取るのを躊躇してしまいがちだが、まったく読むことが苦にならない。
あっと言う間に一日で読み終えてしまうほど、読みやすく面白い作品。
物語は、武田家が織田・徳川連合軍に壊滅させられるところから始まり、織田信長が本能寺にて明智光秀によって急襲を受けるところまでを描いている。
今まで知らなかった武田亡きあとの真田家の動きが描かれているので、非常に興味深く読み進めることができた。
落城した高遠城から辛くも生き延びた武田・長柄足軽の向井左平次と、少年の真田源二郎(幸村)との出逢いや、怪我を負った左平次を助け、真田の庄近くまで連れてきたお江など「草の者」たちの活躍が、今後の物語を方向付けていく存在であると感じさせる。
武田家に仕えて、戦国の世を生き抜いていこうとしていた真田昌幸は、武田家が滅んだ後、真田家のような小さな家が生き残っていくには、大きな組織に仕えなければいけないと考え、北条や弟・信尹(のぶただ)を通して徳川へ道を付けておこうとしている事に興味を覚えた。
昌幸の徳川嫌いはよく聞くことで、始めから徳川嫌いだと思ったのだが、この頃は徳川嫌いなどはまだ無いようである。
家康も昌幸に一目を置いており、これが後々どう転んでいくのかが楽しみである。
また武田家亡き後、信州の一部と上州一国を貰い受けた滝川一益と、仕方なく信長への臣従する昌幸の会談も心地よく描かれている。
真田の心中を察し丁寧に向き合う滝川一益とそれに感銘を受ける昌幸の姿は、相手の腹を探り合う戦国の世にあって清々しいものを感じさせる。
また余計な事は言わず、真田の地は詳しくないので「安房守殿。ちからを貸してもらいたい」とあっさりと助力を請う滝川一益の姿勢は、武将としての大きさを示している。
十分な調査の上に書かれた歴史的事実と創作の部分が絶妙に織り込まれ、読んでいて物語の展開に疑問を感じる余地はない。
史実の部分はしっかり描かれつつ、物語の流れを淀ませるようなくどい内容はなく、あくまで物語の展開を補足する程度のものなので、歴史的な流れも十分楽しめる。
筆者の思想などは織り込まれていないので、物語に集中して入り込める作品となっている。
紙の本
長い物語の始まりは、武田家の滅亡から
2017/01/26 23:02
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みなとかずあき - この投稿者のレビュー一覧を見る
1974年から1982年に雑誌『週刊朝日』に連載された大長編小説。
言わずと知れた真田一族、特に真田幸村として知られる真田信繁とその兄信之、二人の父親昌幸の話である。
が、この物語の最初数十ページにこの三人は登場しない。
真田はいつ出てくるのだ、いつなのだと思いながら読み進めるのだが、これがまた読めてしまうのだ。そこが池波正太郎の面白さなのだろう。
長い物語の始まりは、武田家の滅亡から語られる。武田家が滅びたことによって、真田一族がどこへ向かっていくのか、何を目指していくのか、真田昌幸の行動がメインではあるが、そこに信之、信繁がところどころ姿を見せる。そこがまた長い物語の始まりにふさわしく思えてしまう。
そこに、忍びの者たちの話が絡まっていくのだから、ついつい読み進んでしまうわけだ。
この第1巻は武田家の滅亡から本能寺の変までが書かれている。
特に本能寺の変はいくらかあっさりと書かれているように思える。京都から離れた上州・信州の真田一族が知る本能寺の変はこんな感じだったのかと思わせるものだ。
ちなみに、私の読んだのは1988年に刊行された新潮文庫版の初版です。
紙の本
真田太平記
2015/08/20 11:29
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:しましま - この投稿者のレビュー一覧を見る
真田太平記は元々NHKドラマを先に見て、偶々住んでいた所が真田氏縁の土地だったので、地元大盛り上がりで国道沿いに「真田太平記の里」とか書かれた六文銭の幟が立ち並んじゃう状況に子供心に吃驚して、じゃあ本でも読んでみるか、となったのですが、当時小学生だったので…。こまかいことはわかっていなかったはずですが、楽しんで全巻読了しました。その後高校生になってもう一度読み直してようやく概ね解った感じです。
来年大河ドラマは真田ものだそうですが、これを超えられるのかなぁ。
紙の本
時間を忘れてしまう
2002/03/18 17:45
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぶん - この投稿者のレビュー一覧を見る
信長・秀吉・家康と一大傑物が現れ、時代が落ち着いていく戦国時代終盤に、一際明るい光芒を放つ真田家の物語である。
著者らしく、超人的な力を持つ忍(しのび)が大活躍する活劇なので、史実そのものを好む傾向のある私にとっては、始めは戸惑いながらの読書だった。12巻もあるので、読み終えることができるかと心配もしたが、今、こうして読後の感想を書いているように、それは全くの杞憂に終わっている。
人物の描き方、場面展開、ストーリーの構築、どれをとっても素晴らしく、時間がたつのも忘れ、読みふけることができる小説である。日常を忘れて、本の世界に没頭してみたいと思う人にお勧めである。
紙の本
大満足で大好きな本。
2001/10/16 20:09
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:亀豆 - この投稿者のレビュー一覧を見る
私が本に求めるものは『娯楽』だ。どんなジャンルの本であっても、楽しめて、面白い、それが重要。だからこそ、歴史物はちょっと避けていた。なぜなら登場人物が死ぬことを、あるいは死に様までもを知っているから。死んで終わり、というのは…と思っていたのだ。しかし、そんなことはなかった。動と静の絶妙なバランスでぐいぐい引っぱられ、存分に楽しめる。もちろん、多くの人が最期を迎えるが、そこに悲愴感がない。ああ、もっと生きてほしかった」と思うが、同時に「精一杯の人生が素晴らしかった。ありがとう」と思うのだ。登場人物の人となりが、エピソードと共にしっかり描かれているので、行動が納得できるし、感動もする。その上、かなりの人数になるはずなのに「この人誰だっけ」ということがないのもすごい。
テンポが良くて読みやすい文章に、この中身。これぞ、極上の『娯楽』である。この本をきっかけに、池波氏に夢中になった私としては、本当にオススメの本である。
紙の本
大河ドラマとともに
2015/12/27 10:27
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:earthbound - この投稿者のレビュー一覧を見る
池波正太郎は流石に読みやすいです。
ぐんぐん話に引き込まれていきます。
とはいえ、大河ドラマとともに読み進めたいのでブレーキをかけて読まないと年末年始の休みで全巻読み終えてしまいそうです。
紙の本
題材がいい
2003/09/07 15:42
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:春や昔 - この投稿者のレビュー一覧を見る
大長編小説である。
著者もこれほど長く連載するつもりがなかったらしいが、
結果、著者の看板小説のひとつになってしまった。
なぜか?
著者の力もさることながら、
考えられるひとつは、真田一族という題材がよかったのだろう。
史実でも魅力的な人間たちが、この小説ではさらに魅力的になっている。
その点、著者には敬意を払わねばならない。
「歴史は物語だ」という見解をする人がいるが、
それが真ならば、この真田太平記は歴史そのものであるような気がする。
紙の本
したたかな巨匠の筆が描き出す魅力的な人物群が今後への期待を高める
2011/06/06 13:09
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ががんぼ - この投稿者のレビュー一覧を見る
『真田太平記』とはまた、なんともぜいたくな題だ。
真田といえば、講談でも有名な「真田十勇士」の真田家。知略の人として、遠く『三国志』の諸葛孔明や、日本では楠木正成と並び称せられる真田幸村の真田家である。『太平記』は、その楠木正成が悲運の忠臣として活躍する軍記ものの傑作で、吉川英治の『私本太平記』はじめいろいろ小説になっている。
期待はいやがうえにも高まる。
巨匠池波正太郎の代表作として、『剣客商売』などと人気を分かち合うこの長大なシリーズは、戦国武将としての真田家の生き様を描いたものである。始まりの段階では幸村の父である真田昌幸が主役だが、やがて幸村の華々しい戦いとその最期、さらには、深謀として徳川に付いた幸村の兄信幸による、真田家生き残りへの渋い戦いぶりまでが描かれることになるだろう。
この第1巻では、真田の主君に当たる武田家の滅亡、そして真田家としてどう生きるかを模索する昌幸らの姿、さらにそうした彼らの運命を大きく変えることになる本能寺の変までが描かれている。戦国の世の歴史の動向という大局の展開と、真田がどう生き残るかという、より絞られた、かつ切実な焦点とが、いわば二重の視点で読めるのが面白い。
いや、二重の視点をいうならもうひとつ。真田といえば、最も有名な「猿飛び佐助」を初めとする真田忍者が当然重要なわけで、物語は、歴史の表舞台に立つ武将立ちの動きと、その裏で働く草の者(=忍び)たちの活躍を描く二重構造にもなっているのだ。これがまた面白い。
その辺の展開は、さすがに巨匠の筆は自在である。たとえば鈴木英治や長谷川卓の、いわばまっすぐな時代小説を読んだ後では、池波正太郎はいかにも悪人だ。悪人でいいすぎなら曲者か。もちろん文字通りに意味でいうのではない。世の中の酸いも甘いもかみ分けた、海千山千のしたたかな作家。その上で子供のような茶目っ気もあり、遊び心に満ちて魅力タップリの食えない男。そうしたイメージはけっこうそのまま真田昌幸に重なっていくようで、それもまた楽しいのだが、そうした作家が描き出す人間像が面白くないはずがない。
何も起こらないようでもこの巻が十分に魅力的な所以だろう。今後への期待が膨らむのである。多少冗長なところはあって、それは『剣客商売』などにも通じたこの作家の特徴だろうと思われる。しかし欠点といえば欠点にも見えるそうした点も、トータルにこの作家の個性と付き合う魅力と思えば不満もない。次が楽しみだ。
電子書籍
読みやすい本です
2015/02/22 17:24
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:えり - この投稿者のレビュー一覧を見る
別所に旅行した際に、真田家の歴史を何も知らなかったことを後悔したため、読み始めました。全12巻と長編ではありますが、読みやすい本ですので長さはさほど感じません。電子書籍のアプリとも相性が良いのか、前回読んでいたところから読み始められるので、使いやすいです。大河ドラマも始まるため、色んなことを想像しながら予習するのに役立てるのも良いかと思います。
紙の本
面白い
2016/02/20 20:02
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ms - この投稿者のレビュー一覧を見る
真田丸の影響で購入。
すらすら読めてあっという間に1巻終了。
大河ドラマと若干話が違うがこちらも面白い。