天皇の歴史8 昭和天皇と戦争の世紀
著者 加藤 陽子
昭和天皇は、その生涯に三度、焦土に立った。皇太子として訪れた欧州の、第一次世界大戦の激戦地。摂政として視察した関東大震災。東京大空襲で焦土と化した東京。こうした体験は、「...
天皇の歴史8 昭和天皇と戦争の世紀
商品説明
昭和天皇は、その生涯に三度、焦土に立った。皇太子として訪れた欧州の、第一次世界大戦の激戦地。摂政として視察した関東大震災。東京大空襲で焦土と化した東京。こうした体験は、「戦争と平和」をめぐる天皇の観念に何を及ぼしたのか。激動する国際情勢のなかで、天皇はどのように戦争に関わり、歴史の「動力」となっていったのか。そして、「昭和の戦争」は、平成の天皇に何を残したのか。「象徴天皇の時代」を大幅に加筆!
目次
- 学術文庫版のまえがき
- はじめに
- 序章 昭和天皇とその時代
- 第一章 大正期の政治と宮中の活性化
- 第二章 昭和の船出と激動する世界
- 第三章 内なる戦い
- 第四章 大陸と太平洋を敵として
- 終章 戦いすんで
- 補章 象徴天皇の昭和・平成
- 学術文庫版のあとがき
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講談社100周年記念文庫として出版された質の高い歴史書シリーズです!
2019/01/27 17:04
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、講談社100周年記念文庫として出版された質的にも非常に高い歴史書シリーズの一冊です。1901年に明治天皇の初皇孫として生まれた後の昭和天皇ですが、87年間の生涯を通じて、大きな戦争を率いる運命を背負った方でもあります。その戦争とその後の我が国の繁栄を経験された昭和天皇は、現在の平成天皇に何を残していったのでしょうか。新憲法、平和、アメリカ、沖縄などのキーワードから象徴天皇の意味を引き出していく興味深い一冊です。
素晴らしいです
2025/02/28 10:28
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:a - この投稿者のレビュー一覧を見る
この時代の天皇史はどの本を読んでも戦争史になります。明治に天皇の基礎作りが出来て、大正、昭和と時代が流れますが、この時代の流れの中で、日本はどこに向かおうとしていたのか、その事が書かれてある。
昭和天皇と国政
2022/02/05 05:18
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:福原京だるま - この投稿者のレビュー一覧を見る
昭和天皇が国政にどう参画したのか(もしくはできなかったのか)という点が興味深かった。補論で述べられた戦後の天皇がマッカーサーとの間で日米安保や沖縄問題に政治的な発言をしていたことには驚いた。
昭和近代史と天皇
2021/10/22 08:42
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かずさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
昭和天皇と近代史を考えるとき、どのように政治的出来事に天皇は対したかを丁寧に多方面からの史料で客観的に見て行かなければならない。何故なら昭和生まれの国民が多くいていろいろな考えをもっている人がいるし現役の政治家・国の指導者もいるから。本書は昭和天皇の生誕から育っていく過程の世界情勢、国内情勢を丁寧に書いている。国の大権を総攬する神格化された天皇から太平洋戦争後の象徴天皇として生涯を過ごした昭和天皇。天皇はその時々の事柄にどう考えを持って対応したか。読み進めれば進む程、自分の持っている天皇像とは違うものが見えてきていた。戦後の日本の在り方、周辺諸国情勢。そして多くの悲惨な犠牲を生んだ沖縄についても。是非読んでおくべき一冊。平成の天皇に対する補章も必読。
50ページ超の補章を書き足すだけでなく一部マニアへの目配りも忘れない
2018/07/30 11:49
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぴんさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
昭和天皇は、ヴェーバーの言う政治的人間ではなかったが、武田泰淳の言う政治的人間ではあった。それはなぜか。どういう意味があったのか。加藤さんはこうやって問いを明確にされる歴史家。