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  • カテゴリ:一般
  • 販売開始日: 2020/06/08
  • 出版社: 双葉社
  • レーベル: 双葉文庫
  • ISBN:978-4-575-51344-8

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告白

著者 著者:湊かなえ

「愛美は死にました。しかし事故ではありません。このクラスの生徒に殺されたのです」我が子を校内で亡くした中学校の女性教師によるホームルームでの告白から、この物語は始まる。語...

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告白

税込 681 6pt

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商品説明

「愛美は死にました。しかし事故ではありません。このクラスの生徒に殺されたのです」我が子を校内で亡くした中学校の女性教師によるホームルームでの告白から、この物語は始まる。語り手が「級友」「犯人」「犯人の家族」と次々と変わり、次第に事件の全体像が浮き彫りにされていく。衝撃的なラストを巡り物議を醸した、デビュー作にして、第6回本屋大賞受賞のベストセラー。

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みんなのレビュー3,293件

みんなの評価4.1

評価内訳

紙の本

きれいごとでは済まされない

2011/07/05 11:45

23人中、22人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る

 ベストセラーは基本的に寝かせてから読む主義なので、こんな時期になってしまった。すでに映画化もされているため、内容についてはよく知っている方が多いかもしれない。
「第一章 聖職者」「第二章 殉教者」「第三章 慈愛者」「第四章 求道者」「第五章 信奉者」「第六章 伝道者」という六章は、全て事件に関わった人々の独白で語られる。娘を殺された教師、犯人の級友、少年Bの母親、少年B、少年A、そしてまた教師と、独白する人は移り変わっていく。

 物語は、事故でプールに転落ししたと思われていた幼児が、実は中学生によって殺されていたのであり、その母親である教師が終業式後の教室で犯人を指摘するシーンから始まる。第一章~第六章で一連の事件と、それに関わる人々の心境を語りながら、各章がひとつの短編として成立している。

 娘を殺された怒りを聖職者という枠で押し殺したと見せながら、犯人の恐怖を喚起する復讐を成し遂げていく教師。教師の復讐後に発生するいじめから、悲劇のヒロインの様な役を演じ始める女子生徒。ひきこもりやニートなどと名付けて正当化する姿勢を嫌う公正な人間であると思いこみながら、子どもが殺人者という枠に納まった途端に自分の行動を正当化してしまう母親。自己を確立しようとして自分を見失っていく少年。自分を母親に認めて欲しいばかりに、自分が馬鹿にする様な人間になってしまう少年。
 自分がなりたくない人間像を否定しながら、結局、自ら選んだかのように自分が否定するような人間に堕ちていく過程が描かれる。

 終わり方に救いがないという人も多いだろう。しかし、自分の大切な人を失うという怒りと悲しみは、きれい事では済まされない。普段は物分かりの良い様な事を言っていても、実際に自分がその立場に落とされれば、自分が否定していた様な行動をとる。もしくは自分が信じたいように自分で信じ込む。
 そういう人間の心理を描いている作品だと思う。もっとも、こんな文章もきれいごとなのかもしれないが。

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紙の本

断罪と懺悔

2010/05/16 17:53

13人中、12人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:タール - この投稿者のレビュー一覧を見る

――娘は事故で死んだのではありません。このクラスの生徒に殺されたのです――
 この引用部分をこれまで何度目にしてきたことか。読みたくてたまらなかったこの作品の待ちに待った文庫化に狂喜乱舞して購入。噂にたがわぬ面白さ、期待に背かぬ、いやそれ以上の仰天の展開に一気読みを果たした私だった。

 舞台は中学。終業式のホームルームの場で、担任の女性教師が自らの辞職を告げると同時に語り始めたのは、自分勝手な生徒や我が子しか見えない保護者の実情、携帯小説に安易に飛びつく若者への警告、そして10代が引き起こす現実味の乏しい理由による残忍な犯罪についてと、そうした理不尽な犯行をおこして英雄気取りでいる犯人に対する思い切った断罪の方法の提案など、それこそ教職の身ではストッパーがかかるであろう本心の吐露だ。それらを含めた長い話の果てに、いよいよ彼女の用意した恐るべき復讐開始の場面が生徒たちの前で披露され、いったん幕がおろされる。

 この第一章のラストにすら言葉をなくすほどだったから、この部分のみが、もとは短編として発表されたと知った時はなるほどと深く頷かされた。引き続いてさらなる驚異の結末までつきつめ書き上げた力量にも感心するが、それにつけてもここでの多岐に渡る問題喚起ぶりと、容赦のない断罪ぶりには驚かされっぱなしだった。なにしろ新聞やテレビで見聞するたび、対処法を模索しようもなくこめかみを押さえる思いを抱いてきた事柄が一刀両断されていくのが爽快なのだ。クールな女性教師の口を借りた作家自身の憤りの声として聞こえて、共感することしきりだ。ところがその爽快感をも打ちのめす、教師が生徒に向けて行った手加減のない仕打ち。ここから最終章ラストに向けて読み進めながら必死に追い求めていたのは、この女性教師に対して共感と反感のどちらに自分の気持ちを振ればいいのか見極めることだったように思う。

 教師、生徒、犯人、親族ら、次々に語り部を変えながら常に一人称で語られるこの作品では、主観によるストーリー展開が、個人の思惑を照らしだし、それぞれの考える原因とそれぞれだけが知る結末を見せつける。他人の脳内を経由して映り込む世界を見せられていると、愛する・嘆く・取り乱すといった母性も、情感・熱情・安らぎといった本来求められるべき人の象徴であるはずの感情も、それらすべての結晶のような存在である4歳の幼女の死によって封印されてしまったことがわかる。自分を取り巻く狭い環境にのみ感覚を研ぎ澄ませる対人関係が一人歩きを始めた無機質な殺人ロボットを思わせて、この上なく不気味だ。そしてこの不気味な無機質感に似た感情を、別世界のことだと切り捨てたいと願う自分の中にも見つけてしまう。読了後あらためて感じる奇妙な爽快感は、残忍さに動揺しながらもどこかで当然の断罪であると静観している感情を自分の心に見つけてしまった息苦しさを積極的に認めてしまおうとする懺悔の気持ちなのかもしれない。

 ところでこれは文庫で読んでこそだと思うが、この作品の映画化によせて文庫に掲載された映画監督の言葉から、合いすぎる辻褄の裏には嘘が隠れているということに気づかされたことはまたひとつの大きな衝撃だった。「告白」という形態を取っているこの作品で、作家は「決定的なことをまったく書いてない」のだ。

 人の本心に触れた時、そのあまりの思いがけなさに愕然とすることがある。自分が信じてきた道程が全否定されるその瞬間、しょせん人とは己の思惑で作り上げた都合のよい妄想の中で生きているに過ぎないのだと思い知らされる。そうした思いに立ち返ってこの作品に対峙する時、そこには共感も反感ももはやなく、ひたすら孤独に己と向き合わされる懺悔の部屋にいる心地がするのだった。

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紙の本

「不平等な平等」にどう対峙すべきかを考えさせられる、著者渾身のデビュー作。(2009年度本屋大賞受賞)

2010/05/13 10:42

12人中、12人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:惠。 - この投稿者のレビュー一覧を見る

著者デビュー作にして2009年度本屋大賞受賞作である。

まず、本屋大賞とは書店員が「面白かった」、「売りたい」、「読んでもらいたい」と思った作品に投票して決定する賞だと聞いて驚いた。(わたしは文学賞をついての知識は持ち合わせていない。)

だって本作、後味はあまりよろしくないのだもの。

「面白い」か否かの判断は個々人の価値観によるものだからいいとして、「読んでもらいたい」作品として本書が挙げられたことが純粋に面白いな(興味深いな)、と思ったのだ。


物語の舞台は中学校。女性教師は終業式のホームルームで生徒たちに辞職を告げる。その数ヶ月前、シングルマザーである彼女は学校のプールで愛娘の愛美を亡くしていた。自身の監督不行届を認めた上で彼女は、生徒たちに対してこう言う―――
―――「(略)わたしが辞職を決意したのは愛美の死が原因です。しかし、もしも愛美の死が本当に事故であれば、悲しみを紛らわすためにも、そして自分の犯した罪を悔い改めるためにも、教員を続けていたと思います。ではなぜ辞職するのか?
 愛美は事故で死んだのではなく、このクラスの生徒に殺されたからです。」


全6章から成る物語は全て、独白形式で進行する。章ごとに独白者はひとり。各人物の独白に耳を傾けることで、愛美という少女の死の真相が少しずつ浮彫になってくる。

第一章は先にも引用した女性教師の独白だ。ホームルームで彼女は、娘を殺した犯人を暗にほのめかし、彼女なりの罰を与えたことを生徒たちに「告白」する。そしてその「告白」が原因で、クラスは不穏な空気に包まれることとなる。

事故として処理された愛娘に対する殺人。女性教師は裁きを法に委ねず、自ら下すことにした。それは決して許されることではない。それでも彼女はそれを決行した。その最たる理由は、犯人の年齢にある。

この世の中、ことあることごとに「平等」がうたわれるが、不思議なことに「完全なる平等」は時と場合によって疎まれる。平等が素晴らしいことであるならば、全て「完全に」平等にしてしまえばいいはずだ。しかしわたしたちの実社会に「完全なる平等」は馴染まない。

例えば所得税。完全なる平等を求めれば定額制にすべきだろう。しかしそれでは人によっては生存権を脅かされかねない。ならば定額制の税金額を極小にすればよいかというと、それでは国が潰れてしまう。

このように、わたしたちの世界は「不平等な平等」の上に成り立っている。そしてその「不平等な平等」は刑法においても用いられる。例えば心神喪失者は犯罪不成立となるし、心神耗弱者は刑が必ずに軽減される。そしてもうひとつ、刑法上の責任能力なしと定められる身分がある。それは14歳未満者だ。

辞職した女性教師が担任したクラスは中学一年生。スキップ(飛び級)が認められない日本では、中学一年生のクラスに14歳以上の者はいない。それは、愛娘を殺した生徒を警察に突き出しても科刑されないことを意味する。だからこそ彼女は自ら裁きを加えることを選んだ。しかも間接的な方法で。

なんて平等なひとなのだろう。彼女は刑事不可罰犯罪者に対して、完全なる平等を追究し続けた。しかし彼女がとった行動は許されることではない。とは言いながら、もしもわたし自身が彼女の立場に立たされたと仮定したら、その怒りを、その哀しみを、鎮める方法がわからない。

ネタばれになるから詳しくは書けないが、愛美の死亡事件も女性教師の復讐も、何かひとつ、たったひとつだけ違うことが起こっていたら、避けられたのではないだろうか。全てのことは紙一重―――そんなことを感じた作品だった。



注意:後味ははっきりいって良いものではありません。
   ハッピーエンドが好きな方は読まれないほうがよいかもしれません。

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紙の本

一冊の本を数時間で読了したのは久しぶり。それほどに惹かれる内容だった。

2010/05/09 19:53

10人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みす・れもん - この投稿者のレビュー一覧を見る

昨年、話題になった作品だが、文庫化を機に購入。
思いの外、薄いと思った。

「愛美は死にました。しかし事故ではありません。このクラスの生徒に殺されたのです。」
我が子を亡くしたシングル・マザーであった女教師の告白で、本書は始まる。
中学1年のクラスを受け持っていた教師は、3学期の終業式の日に、我が子を殺した犯人と思われる少年2人を仮名を使いながらも、すぐに特定できるように犯行の状況を淡々と話すのだ。
そうして、話し終えたあと、ある復讐をしたと語り、学校を去っていく。

その後、語り部を変えながら、5人の告白が綴られていく。
1人の少女の死を巡る5人の告白。
なぜ、彼女は死ななければならなかったのか。
その原因について、少しずつ近づいていき、そしてまた新たな事件が起こり・・・。

本書を手に取ったのが今日の昼前だった。
そして読み終えたのが、夕方。
数時間で一冊の本を詠み終えたのは、どれくらいぶりだろう。
そのくらい、途中で本を読む手を止めることができなかった。

本書の評価は分かれるようだ。
悪く評価する方々の意見には、「後味が悪い」「科学に関する知識が薄い」「HIVという病気の扱い方に疑問を持つ」といった者が多いように思える。
確かに後味のよい作品ではない。
登場する人物は、どこかしら皆が自己中心的というか、責任転嫁ばかりというか。
そして、女教師の復讐方法もあまりに重い。救いがない。
書かれている知識の浅さも、確かにある。
不自然さを感じる部分も少なくはない。

しかし、新人作家のデビュー作とは思えないほど、私はこの小説に惹き付けられた。この文章に飲み込まれた。
少年たちは、本当は何がしたかったのか。何を望んでいたのか。
登場人物の行動の裏には何が隠れているのか。
それが知りたくて、ページをめくっていった。
一番知りたかったのは、女教師の本心だったのかもしれない。
本当に復讐に燃えていたのか、それとも少年たちの更正を願ったのか。

最後に全ての答えを知り得たとは言わない。
しかし、読み終えたあとは、ただ何となく気味が良かった。
私は性格が悪すぎるのだろうか(苦笑)。
ある種の爽快感を得たのも事実である。

少年法やイジメ、子供の育て方など、いろんな問題を含んだ作品であるのかもしれない。
だが、そんなことは横に置いておいて、ただ単純に楽しんだ。

淡々と語る女教師の独白から始まる「告白」。
そのあとに、感情的になったり、自己陶酔に走ったりしながら、繋がっていく「告白」。
すべての「告白」をまだ聞き終えていない気もする。
ほかの登場人物の「告白」も気になるところだ。

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紙の本

本当の「告白」は。

2010/09/28 16:45

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:真愛 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 この本が発売され「本屋大賞」「このミステリーがすごい」等様々なランキングに入っているのに賛否両論の書評が気になり読むか否か迷っているうちに文庫化されました。

 個人的総評を先に述べると、今まで読んだ酷評程酷くはない、と言う感想でした。後味の悪さはもやもや感に近く、個人的には騒ぎ立てる程の内容ではない、逆に少し緩いとさえ思いました。あくまで個人的です。

 話題とされた一文、
「愛美は死にました。しかし事故ではありません。このクラスの生徒に殺されたのです」
てっきりページを開くと一文目に来ると思っていたので若干出鼻を挫かれた思いでした。

 この小説は章によって語り手が変わると言う今まで読んだ事の無い形態で書かれていた為読み辛さがありました。第一章で娘の母親であり中学女性教師の「告白」でおおよその犯人と思われる生徒、経緯等の概要が掴める分、先を読みたい!と逸る気持ちがおこりました。
一つの事件へと結びつく経緯を追うにはそれぞれの心情が良く表され人として決してやってはならぬ行為でもうっかり納得してしまう説得力、豊かな感情表現が印象的です。
愛する、憎しみ、悲しみ、妬み、護る、裏切り、思いやり、誤解、見下し。。。一つ一つ書き出すと誰にでも持っている感情。しかしそのどれかが確実に偏り他の感情が見えなくなる程膨れ上がると人はこうなるのか、と変な感心をしてしました。そして見えないからこそ完全なるものは生まれない、とも気付きました。
代わる代わる語られる事件の背景、心情。。しかしどの語り手も「それが本当に本当の奥底に抱いて起こした本心?」と思わずにはいられません。特に娘を殺された女教師は。一貫して淡々と語る事で異様な凄みは感じますが逆に本心を出さない様に隠す技の様に感じました。その為「読んだ後の嫌悪感」とはわたしにとって「先生、本当の『告白』は?」とのもやもやした疑問としての後味の悪さでした。
唯一嫌悪感を抱いたのなら犯人生徒の母親の日記です。歪んだ子どもへの愛情、疑わない己の教育法、こちらの方が恐怖を抱きました。

しかし訊けるものなら訊いてみたい。
「先生、本当はどんな感情を持って、どんな復讐を考えているの」と。

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紙の本

復讐

2010/05/24 12:09

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ひろし - この投稿者のレビュー一覧を見る

一章を読み終えた段階では、そんなバカなと荒唐無稽な導入部分にちょっと辟易とさせられかけるが、この作品二章からぐっと面白くなってくる。少年犯罪を基本テーマに取り扱っているのだが、関わった人間それぞれの視線から事件を語らせる事で、物語が進んでいく。物語の展開が、その事件に関する色々な人の見解の違い、によって転がっていくのが面白い。それまでの正義が、ある人から見ればまるで悪意の塊に見えたりという。そしてその誤解や偏見が、さらに悲劇を生んでいくという構成だ。
中学校の女教師の娘が、学校のプールで溺死するという事件が発生する。当初こそ事件として扱われたが、その女教師は自分の担任するクラスの男子二人が、自分の娘を殺したのだという事に気が付いてしまう。その女教師はその事をクラス全員に告げた上で、警察に知らせる事はしないという。さらに学校も止めると言った教師だったが、最後に恐るべき復讐を実行した事を告げたのだ。その復讐に怯える男子生徒二人。そしてその事実を知らされた親兄弟の思惑。微妙に二人を取り巻くクラスの雰囲気も変わっていく。そしてその事実を知らない新任の教師は、いじめを受けている少年Aと、学校に来なくなっている少年Bを熱過ぎる情熱で何とか救おうとする。しかしその熱い情熱こそ実は・・・。
一章ごとに視点(語る人物)が変わり、その中で徐々に真実が見えてくる。殺意のありか、真実の黒い悪意はどこにあったのか。そもそもそんな物は、存在したのだろうか。驚愕のラストには、思わず息を飲む。
読み口のバランスも非常に良いと感じた。やたらと導入部分が長かったり、読者を混乱させる為だけの記述が多かったりなんて作品もある中、本作品は読んでいて間延びせず、各章の切れ味も良くて読み飽きない。導入部こそ静かではあるが、ラストは結構派手な感じになっていくのも好印象。
ただ実際に起きた事件などにも主観的な意見が言及されているのが、人によってはちょっとうるさく感じるかもしれない。でもその部分は物語の構成の一つ、くらいに受け取って、「社会派作品」とかで読むのではなく、一つのエンタメ作品として読めば、非常に面白く読める作品だと思う。

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紙の本

母と子

2017/03/25 21:56

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る

単に誰かに褒められたかった子供たちが巻き起こす残虐な事件の数々。そして3組の母と子に起きた悲劇。一体どこで歯車が狂ったのでしょうか。
 事件当事者の独白形式で物語は進行します。同じ事象でも当事者の数だけ見え方が違うということを、湊かなえさんは鮮やかに表現しています。デビュー作からアクセル全開という印象を受けました。
 ところどころに垣間見える社会批判も頷けました。中でも、金八的な鬱陶しさや「世界に一つだけの花」的な生ぬるい人生観を切って捨てる点は、ある意味爽快でした。ラストもさることながら、印象に残る本でした。

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紙の本

読書が遅い私

2018/12/24 16:31

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:おどおどさん - この投稿者のレビュー一覧を見る

始めはコミックから入り、映画を見て、最後に原作を読みました。
しかし、読むのが遅い私も、読むのが止まらなくなり、本当に一気に読んでしまいました。
オチを知っていてもなお読みたくなる面白い小説です。

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紙の本

ひきこまれました

2016/08/28 07:35

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ひろくん - この投稿者のレビュー一覧を見る

次はどうなる?の連続ですぐに読み終えました。

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紙の本

怖い話

2017/12/11 14:07

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:his - この投稿者のレビュー一覧を見る

映画が面白かったので、原作を読んでみました。あらすじを知っているのに、とても楽しめました。章ごとに色々な人の視点で語られる、面白い構成です。しかし、中学生が殺人を犯す動機、罪悪感の無さに寒気がします。

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紙の本

構成が秀逸

2017/06/09 21:08

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:kohei - この投稿者のレビュー一覧を見る

様々な人の目線で物語が語られていく。

そして、一番気になる人物の目線はラストに配置されており、早く読みたくて、頁をめくる手が止まらない。

かなり楽しめた小説。

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紙の本

最初からぶっ飛び

2017/06/08 23:00

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:たさち - この投稿者のレビュー一覧を見る

デビュー作とは思えないほど面白かったです!

圧巻! それに尽きます。

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紙の本

痛快な(!?)復讐劇

2016/01/31 16:00

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:けんたん - この投稿者のレビュー一覧を見る

娘を教え子に殺された女性教師の復讐劇です。
少年法で,’守られている’犯罪少年に対し,あのような(少し歪んだ)形で復讐することには,当然のことながら賛否両論があると思いますが,私は,正直言って痛快でした。

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紙の本

これはすごい作品です!

2016/01/18 21:39

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

これは従来の小説という概念を崩してしまうものといってもいいかもしれません。それは、この小説が、幾人かの関係者による独白のみから構成されているからです。また、これは道徳的・倫理的な点からかなり危ない面もあるといえるかもしれません。それは教師が自ら生徒の飲むジュースにエイズ患者の血を混ぜたという事実が明らかにされるからです。しかし、この小説に読者が引き込まれるのは、親が子を思う気持ちが最前面に出ているからです。きれいごとなしの人間のありのままの姿が正直に描かれていると思います。

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紙の本

告白

2016/01/12 18:54

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:わかにゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

図書館で借りて読みましたが、すごく面白かったので、購入しました。

読んでの第一感想は、衝撃でした。
すごい!と思いました。

一番最初のお話、聖職者でも衝撃だったのに、結末もすごかったです。

いろんな人がそれぞれいろんな感情を抱えながらこの事件を起こして、見ていたんだと思いました。

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