不夜城 みんなのレビュー
- 著者:馳 星周
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不夜城
2014/11/27 23:48
「昔、こんな映画あったな~」で、読みました。
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投稿者:shingo - この投稿者のレビュー一覧を見る
「昔、こんな映画あったな~」で、読みました。
アウトローな話で、非常に楽しかったです。物語はわずか数日の期間で展開し、緊張感があって読む手が止ませんでした。
長恨歌
2005/01/23 22:23
新宿を舞台にした不夜城三部作の完結編.組織のなくなった新宿で力を持つものは
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投稿者:格 - この投稿者のレビュー一覧を見る
新宿を舞台にして,中国人マフィア達の動きを中心に描く96年の「不夜城」,00年の「鎮魂歌」に続く不夜城完結編.新宿は変わった.劉健一が牛耳り,混沌のなかにも組織的に統制のできた時代から,福建人,東北人が入り乱れ,まったく組織の力が働かない時代になってしまった.
主人公は李基,1970年黒竜江省生まれの中国人だが,在留邦人二世になりすまし日本に入国,武基裕の日本名で日本人としてのパスポートを持っている.まともな暮らしをしていたが,勤めていた会社が倒産,以後,結局黒社会に暮らすようになってしまった.
そして,武のボスが突然殺される.その復讐に仲間と動きだした武は,劉健一と接触するようになる.劉健一は,今では,新宿で小さな飲み屋を経営しているだけだが,PCを駆使し,多数の情報屋を操り,新宿黒社会の情報を一手に握っていた.以前とは別の力を持っていたのだ.
極端に走った馳の著作は読まなくなってしまっていたのだが,本作を久しぶりに手に取ってみると,パワーがだいぶ落ちて,淡々と書かれている印象である.劉健一は力ではなく,情報を操って暗黒社会を牛耳っている.今風と言えば言えるが,それは恐ろしい力でもある.また,主人公が臆病者でかつ,主人公の思う女性の感情がいま一つ見えないという面もあり,不思議な感覚で読み進んでいける.ちょっと馳も変わったのだろうか.
長恨歌
2004/12/04 22:01
健一が帰って来た!
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投稿者:PNU - この投稿者のレビュー一覧を見る
「不夜城」シリーズは大好きだ。陰惨な暴力や裏切りを描きながらなぜこんなに人は美しいのだろうといつも思っていた。その完結編なのだから面白くないはずはない。本書への期待はふくらみ続け、読んであまりの迫力に衝撃を受け、読後はしばらく放心してしまった。
あの美しく、血の臭いも鮮烈な「不夜城」、健一が影となり新たなる主人公が血に染まった「鎮魂歌」。そしてこの世の全ての秘密を盗み見た健一は完結編たる本作で何を思うのか…。
ノワール好きならばぜひ、不夜城シリーズを順に読むことをおすすめしたい。読めばこの作品が読者に与える衝撃がいかにすさまじいかが、わかってもらえることと思う。
あまり詳しく内容を記すと興がそがれるおそれがあるのであらすじは記さないことにする。馳作品ならではのスピーディでドキドキする展開にあふれており、めぐらされる陰謀のドス黒ささえ、あまりの手際よさに美しく見えるほど。
健一は変わっていなかった。絶望はより深く、人の欲望に飽き飽きして、それでも彼は強大な存在としてあり続けていたのだ。本作で中心となるある人物が、ラストにある選択をせまられる。彼の選んだ方法がある者には呪縛からの解放という救いになり、またある者には新たなる血と怨念と業を生み出した。彼は幸せだろうか、これでよかったのであろうか、生が地獄ならば解放となるのはそれしかなかったのだろうか。
確かにこれは見事なまでの完結編だ。続編の希望を感じさせぬ終わりも終わり、完璧なる終焉。
ただ、私は彼が選ばなかったもう一つの選択肢、絶望の果てにあるものを見てみたかった。それだけがひとつ心残りである。
不夜城
2024/02/16 16:37
国内最高峰ノワール
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投稿者:栄本勇人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
登場人物はみなどうしようもなく人間らしく、目まぐるしくまわる展開に息を飲む。読み進めることはきついが、強く心に残る一冊。赤と金色のカバーがこの小説にふさわしい。
不夜城
2022/06/11 17:44
ノワール小説
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投稿者:マー君 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ハードボイルドの世界にそれとはまた違うノワールを生み出した馳星周氏の不夜城。
今読み直してもやはり衝撃的。欲望のまま突き進む賢一と夏美。ノワール。
不夜城
2020/11/06 02:10
嘘に嘘を重ねて
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投稿者:藤和 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この手の小説は普段あまり読まないのだけれど、手に取ってみた。
誰がどこでどんな糸を引いているのかわからないまま、少しずつ真相が明らかになっていって、でもスッキリとはしないお話。
こんな世界で生きていくのはあまりにもキツい。
2015/09/30 21:28
名作です。
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投稿者:上総 - この投稿者のレビュー一覧を見る
歌舞伎町といえば不夜城
そう思ってしまう位、インパクトのある作品です。
読み終わって眠れなくなる
そんな一冊
是非、オススメします。
鎮魂歌
2002/07/17 15:24
その後の不夜城
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投稿者:奥原 朝之 - この投稿者のレビュー一覧を見る
デビュー作不夜城の2年後を描いた続編。
あの事件の前後で歌舞伎町の中華系マフィアの勢力図が大きく変わることになった。それはまた主人公劉健一をいっぱしの顔役まで引き上げるきっかけにもなっていた。
贓物故買で生計を営みながらも、胎児売買だけは決して手を付けなかった健一は胎児売買にまで手を広げるようになっていた。手っ取り早く金を稼ぐにはこの胎児売買が一番なのだ。なにが健一を変えてしまったのか。本作品を読む前に是非とも前作を読んで欲しい。
前作ではまだ甘さの残るちんぴらであった健一が、本作品では目的のためには手段を選ばないような冷徹は男に変貌していた。
また歌舞伎町の利権を巡って台湾マフィア、上海マフィア、北京マフィア、福建マフィアの暗闘が繰り広げられる。一匹狼である劉健一はまたしてもその抗争に巻き込まれていく。
最後に歌舞伎町を手中に収めるのは誰なのか。最後までページを繰る手が止まらなくなること請け合い。
不夜城
2002/07/17 14:49
裏切り、裏切り、そして裏切り
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投稿者:奥原 朝之 - この投稿者のレビュー一覧を見る
馳星周の華麗なるデビュー作である。
新宿を舞台にしたこの手の作品は多い。筆頭に挙げられるのが『新宿鮫』シリーズだろう。新宿鮫シリーズが警察官を主人公にした話であるのに対して、本作品は新宿歌舞伎町の裏側に生息する台湾人を主人公に据えて、歌舞伎町の裏側におけるマフィアの抗争を描いている。
台湾人と日本人との間に生まれた主人公劉健一は贓物故買によって生計を立てているちんぴらだ。それが夏美という女と出会うことで健一は歌舞伎町に巣くうマフィアどもの抗争に巻き込まれていく。
裏切り、裏切り、そして裏切り。本作品のキーワードは裏切りといっても良いほどだ。誰が見方なのか最後の最後まで分からない。裏切ったかと思えば生き延びるためにお互いに手を取り合う。手を握って他者に対抗しようとしている振りをして、自分が生き延びるために裏切る。
最後に笑うのは誰なのか。じっくりと読んで欲しい。
不夜城
2002/03/22 20:17
読後のむなしさが良い
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投稿者:ネッシー - この投稿者のレビュー一覧を見る
読んでいる間中、胸の奥がういた。裏切りと不信で語られる愛はこんなにもむなしいものなのか。主人公が最後に引き金を絞ったとき、その後始末をつけたとき、彼の心を占めた感情はどの様なものだったのか? 想像するだけで胸が痛くなる。この気持ちを感じるだけでもこの小説を読んでよかったと思った。
2024/08/12 18:32
歌舞伎町
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投稿者:ちひろ - この投稿者のレビュー一覧を見る
上京した時、新宿・歌舞伎町は不夜城のイメージだった。
だがそんな空気に触れるわけもなく。
敵か味方かわからない、そんな世界。
鎮魂歌
2001/12/15 04:36
『不夜城』の二年後を描く傑作ロマン・ノワール。
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投稿者:堂本 - この投稿者のレビュー一覧を見る
均衡を取り戻したかに見えた新宿中国系アンダーグラウンド。北京の大物幹部が狙撃され、歌舞伎町は再び不穏な空気に包まれた。事件の混乱に乗じ、劉健一は生き残りを賭け、再び罠を仕掛ける…。
不夜城
2001/09/04 23:18
非日常からの脱出
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投稿者:浅倉南 - この投稿者のレビュー一覧を見る
普段何気なく飲みにいく新宿・歌舞伎町。そこを舞台に闇の社会を垣間見れる作品です。「相手を殺るか、自分が殺られるか」のどきどきした緊迫感。健一の冷たい心とかすかに見える暖かい心。夏美の自由奔放で、縛られない強さ。今の自分には想像できないアンダーグラウンドな世界。どれもが読み手を引きつけずにはいられない要素がたっぷりと入った作品です。平和な日常から逃れて、危険で刺激的な非日常を求めたくなったら是非読むことをオススメします。
不夜城
2001/01/16 00:38
町を知る
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投稿者:松内ききょう - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者が書くと、町がそこにある。
懐かしい故郷のような、
あるいは思い出すのも辛い、
他人に触れられたくない郷愁の地のような町がある。
荒んだ町で、
それでも生きている人々の物語。
映画より先に読むのがお勧めかと思われます。
鎮魂歌
2000/12/30 23:22
圧倒的な前作を超えず
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投稿者:katokt - この投稿者のレビュー一覧を見る
犬好きの殺し屋ってとことんリアリティないなぁ、こんな人もしくは刑事がくずれたような人が主人公じゃあねぇ。前作の魅力ある主人公はどこにいったの?
と思ったらちゃんと出てくるけど、やけに中途半端な登場。でも作者の寵愛もあきらかに前作の主人公にあるので、そこがストーリーの分裂にもつながっているかな。まあ一回読むには楽しめるかもしれないけど、前作『不夜城』にみられたような歌舞伎町を書ききった迫力はどこに消えてしまったんだろう?