失踪日記 みんなのレビュー
- 吾妻ひでお
- 予約購入について
-
- 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
- ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
- ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
- 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。
失踪日記 1
2005/04/12 18:38
内容紹介
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:bk1 - この投稿者のレビュー一覧を見る
全部実話です(笑)
突然の失踪から自殺未遂・路上生活・肉体労働、アルコール中毒・強制入院まで。波乱万丈の日々を綴った、今だから笑える赤裸々なノンフィクション!
「実体験の凄さはもちろん、絵も含めた『漫画作品』として完成度が高く本当に面白い。できるだけ多くの人に読んでほしい、傑作だと思います」
とり・みき(漫画家)
これはもう総てのアズマニア、だけでなく総ての現代人にとっての福音の書だと思いました。面白くて面白くて、泣く暇も震える暇もありません。[足の丸い四頭身で描かれた現代の新約聖書]て事でどうでしょうか。受難の煉獄とも言える全編を覆う、強烈な生命力が
軽妙ですら有ります。
菊地成孔(ミュージシャン) ———帯より
失踪日記 2
2018/05/10 15:27
面白い
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぽぽ - この投稿者のレビュー一覧を見る
題材は重い話なのにも関わらずギャグがいっぱいで、おもしろかったです。シンプルな構成で読みやすかったです。
失踪日記 1
2018/07/05 23:49
ホームレス
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:pope - この投稿者のレビュー一覧を見る
ネタばれあり。
ホームレス編はイマイチだったなー。
現実感というか臨場感がないというか。
アル中病棟の方はこんな感じなのかーと思いながら読んだ。
失踪日記 1
2014/10/07 20:24
前評判通りの面白さ
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:reon - この投稿者のレビュー一覧を見る
初めて吾妻作品を読んだ。筆者の体験記なので、実に面白い。事実故の面白さ、事実故の驚き。続きのアル中日記も楽しみです。
失踪日記 1
2005/07/31 08:34
生活のためだけに仕事をする日々のほうが優れていると言えますか?
14人中、14人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yukkiebeer - この投稿者のレビュー一覧を見る
マンガ家吾妻ひでおが自らのホームレス体験やアルコール依存症の日々を綴ったマンガエッセイ。
マンガが描けなくなって出奔し、腐った毛布を拾って山の中で生活を送る著者。悲惨この上ない路上生活を描いているにも関わらず、「全部実話です(笑)」というキャッチ・コピーが示す通り、本書は無邪気に明るく路上生活を笑いのめしています。
賞味期限切れで捨てられたコンビニ弁当で空腹を満たす著者の生活を、飽食社会日本ならではのエピソードとして興味深く読みました。これだけのサバイバルが出来る力があるならば、日常生活でもなんとかやっていけそうなものではないか、という思いが心をよぎりましたが、物を創る世界に生きる人間には、その人間の流儀というものがあるのでしょう。
本書では著者が漫画家生活を振り返る挿話が20頁近くに渡って、やや唐突な感じで登場します。デビュー当時は漫画誌編集部の言う通りに描くなんて「死んでもイヤだった」著者も、「自分の好きな作品を描くなんてことは出来ないと未来に絶望して」、やがて「ただ生活のために仕事をして」いくようになります。
実は私が本書の中で最も痛ましく感じたのは、腐った食べ物を拾って食あたりを起こすような路上生活でも、魑魅魍魎の妄想に襲われるアルコール依存症生活でもなく、抱いていた夢と希望を喪失した著者の漫画家生活の日々です。
巧みなサバイバルを続ける路上生活者の著者と、金のためだけにマンガを描く著者。果たしてどちらの生活がより優れているのでしょうか。
巻末では、続編の出版が示唆されていますが、出来ることなら著者を支えた家族の出番を増やしてもらいたいものです。中島らもの「今夜、すべてのバーで」(講談社)には、アルコール依存症の治療に苦しむ主人公を叱咤激励する、さやかという実に魅力的な女性が登場します。苦しい時に支えてくれる吾妻氏の家族も同様に魅力的な人々であるはずでしょう。
失踪日記 1
2005/05/19 16:44
失踪生活もアル中生活も楽しそう。そう書いたところがプロ!
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:吉野桃花 - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトル通り、失踪中の生活を描いた漫画である。
一読しての感想は、なんか楽しそうだなあ、むしろ本人は気楽なのかもね、だった。
失踪に追い込まれた気持ちは別として、逃げちゃってからはほんとに楽しそう!
ほんと人って、生きられるものだ。生きようとするものだ。
実は、数年前私の弟が失踪した。
母は出て行ったその部屋を見て、身も凍る思いがしたらしい。普通にがばっと布団を跳ねのけて起きて、そのまま出て行った感じだったという。これはまずい、普通に仕事が嫌になったというレベルではない雰囲気。家族はみんな「とにかく生きていてくれ」と祈った。年取ったばあちゃんも私に電話してきて泣き崩れた。
結果的には1週間ほどで捕獲されたのだけど、その間の気持ちといったら、とても今でも漫画とかにできない。笑える部分がない。
でもね、見つかって家に帰った弟にそのことをいうと「死ぬわけねえやん」とか言うんですよ。
さすがに怒りましたよ。「おのれが死ぬ気がねえでも、こっちとは連絡取れんし、仕事ほっぽりだして行くちゅうのは普通やねえやん。うちがどんな気持ちでおったと思うちょん!!ばあちゃんにもよう謝れよ!あんな年寄りにこげな思いさせて」
逃げた人は自分のことは自分で把握できているからいいのだけど、ふっといなくなられたこちら側からしてみれば、生き死にすらわからないのだ。
弟は、お金も持っていたし車で出たし、たった1週間で見つかったので、吾妻さんみたいにサバイバルはしていないと思うが、途中からはこんなふうに楽しくもあったのだろうなあ、と思う。何にもつながれてなくて、義務も権利もない自由。
さすがプロというか、その客観性、その生活で見たものが克明に描かれている。
こんな工夫して生きているんだったら、家族も心配ないね、ってもんだ。ほんとそれくらい笑える。
作品として、徹底して笑いに終始しているところにプライドを感じる。
余談だけど、失踪しても大人の場合は警察に真剣に探してもらえません。しょっちゅういなくなるという人は別として、そうじゃない場合は「自殺する可能性が高い」というと腰を入れてもらえるらしい。父の友人からそう助言されて「もう死んじょるかもしれん」くらいのことを言ったみたいです。ほんとにそう言うと有効なのかどうか謎ですが、弟は高速に乗ろうとしたところで警察につかまりました(もちろんナンバーは伝えていた)。
ちなみに、弟は今は別の会社で元気に働いています。
失踪日記 2
2013/11/26 17:47
吾妻ひでおの新作
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:crive - この投稿者のレビュー一覧を見る
前作「失踪日記」の続編として発売された本作品ですので、前作を読んでいない方は先にそちらを読むことをお勧めします。
前作の第3章"アル中編"にスポットを当てた本作品ですが吾妻ひでおらしい軽快な書き方で、アル中病棟という重苦しい印象を受ける話にも関わらずとても楽しく読むことが出来ました。
アルコール依存症の怖さも知ることが出来、一度は読むべき作品だと思います。
失踪日記 1
2023/04/05 15:03
常人にはできない
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:.ばっは - この投稿者のレビュー一覧を見る
以前から気になってはいたのだが春になったからか無性に読みたくなった。
やはり病気なのだろうか、ほとんど考えることなく(と思えた)ある日突然、失踪する。
失踪してしまいたい事は多々あれど常人なら戻る時の事を考えるから
失踪に至らないのかもしれない。
ゴミを漁り野宿する。凄い事をやっているのだが、この絵がやわらかく包み隠しているのか。
飲み続けたいとまで思わない事も常人の感覚なのかもしれない。
続けて一連の著作を読みたくなる。
2020/01/04 14:42
全てを投げ出して
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
ある日突然に仕事からも家庭からも逃げるために、ホームレス体験を決行してしまう著者にビックリです。「取材旅行」と称して、マンガにしてしまう抜け目のなさも光っていました。
失踪日記 2
2017/05/11 04:55
失踪日記続編
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
アルコール依存症から立ち直ることの難しさが伝わってくる。病棟の中での生活に依存してしまうのは皮肉な結果だ。
失踪日記 2
2015/07/14 03:56
失踪日記と併せてどうぞ
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kg - この投稿者のレビュー一覧を見る
前作失踪日記で描かれた入院生活を掘り下げた内容で
300ページを超える描きおろしで読み応えは十分
著者が経験した病院での生活や個性的な人物達との交流などを描いた一冊
辛い内容も面白おかしく描かれるがアルコール中毒症状の幻覚など
恐怖を感じさせるものはちゃんとそう表現してるのは流石と思う
失踪日記 2
2014/10/07 20:42
失踪日記の続きである
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:reon - この投稿者のレビュー一覧を見る
楽しみにしていた、失踪日記の続き。初めやはり実体験ならではの面白さ、リアリティー感があったけど、安定期(入院中のプログラム)に入ってくると、話しが長く、だらだらした感があった。しかし実体験ならではの面白さ、事実は皆に知って欲しいと思った。アル中は病気なのだとの理解が必要だと思いました。
失踪日記 1
2005/08/04 08:55
世界がひっくり返っても絶対に宿無しにはならないだろうヒトも必読
17人中、17人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:SnakeHole - この投稿者のレビュー一覧を見る
いやどうにもこうにもこれはものすごいマンガである。数年前の「刑務所の中」(花輪和一著)もすごかったがこれもすごい。89年11月,マンガ家吾妻ひでおは月刊誌の仕事をほっぽり出していきなり失踪してしまう。そして……巻末にあるとり・みきとの対談によれば西武線の奥の方らしいんだが,とにかく団地のそばの雑木林の中でいわゆるホームレス暮らしを始めるのだ。
なんつうかなぁ,オレなど昔から町で宿無し(上で「ホームレス」ちう言葉に「いわゆる」をつけたようにオレは基本的にこの横文字言葉が嫌いである。「宿無し」つう立派な日本語があるぢゃないか)の人を見かけるたび,明日は我が身というか,彼我の間に横たわる距離の短さ,壁の薄さを切実に感じてたクチなので,気持ちわかるなぁ。仕事キツいとき駅とかで電車待ってるとふと「逃げちゃおうか」とココロに浮かぶんだよな,やりませんけど。
不審者として警察に引っ張られ,身元がバレてファンだという警官に子供宛の色紙を描かされるくだりが傑作。このへんは実話だけが持つおかしさだよな。全国の宿無しのヒト,潜在的宿無し候補のヒト,そして世界がひっくり返っても絶対に宿無しにはならないだろうヒトも必読。続編も楽しみである。
失踪日記 1
2012/05/18 03:20
SF以上に不条理で奇想天外な実人生のスペクタクルを、最高水準の漫画で。
11人中、11人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:しのはら - この投稿者のレビュー一覧を見る
我が目を疑いました。かわいいキャラしてマニアックな「不条理SF漫画」で、ディープな読者の熱狂的指示を受けていた著者が、『失踪日記』だなんて。
でも確かに、実際に著者が仕事への行き詰まりから失踪した日々のエピソードが、淡々と描かれているのです。孤独な野外生活・漫画とはかけ離れたガテン系の仕事・アルコール依存症での強制入院と、ビッグウエーブの連続に、涙よりもめまいが。
しかし、仕事場からふらりと逃げてしまったり、幻覚への恐怖から連続飲酒の深みにはまるような「人の心の弱さ・危うさ」を描く一方で、それ以上に、漫画家の七つ道具を武器に拾った素材で寝床を整え、漁ったゴミを時には調理し、工夫を重ねて生き延びる「命根性・強さ・したたかさ」をも描き、ひとりの人間の中に、その両方がちゃんと存在している事を思い出させてくれます。
そんな中で出会う、個性的な人々との係わり合いからは、「生きていく事の、ややこしさと面白さ」を、さらに実感させられます。
そして何より、漫画としての表現が超一流!
あの、独特の丸っこいキャラと乾いたタッチ、クールな視点は健在。王道のコマ割り・構図・背景・濃淡も美しく、リアルに描けばシャレにならないような痛いエピソードを、絵柄と語り口で「あはは」と読ませてしまうのです。
これは、小説や実写ではちょっときつい、「吾妻ひでおの漫画」でなければ、成立しない作品かもしれません。
本書は衝撃的な内容ではあるけれど、同時に最高に面白く、最終的には「こんな完成度の高い漫画を描かれたのだから、吾妻先生は大丈夫!」=「弱いけど強い、人間は大丈夫!」と心強く思える本でした。
時折登場する奥さまが、口はへの字で仁王立ち。お不動様みたいで頼り甲斐があって、後光がさしてみえました。家内安全の守り神ですね。
奥さまといえば、同時期に読んだ西原理恵子さんの『毎日かあさん・入学編』は、本書と同じテーマを女性の側から書いてある、互いに裏と表の本ではないかと感じました。男もつらいけど、女もたいへん。本書をお読みの方は、そちらもぜひ。
失踪日記 1
2005/03/25 00:51
壮絶な話なのに面白い!
11人中、11人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:木の葉燃朗 - この投稿者のレビュー一覧を見る
マンガ家吾妻ひでお氏の、失踪生活を描いた漫画。
イントロダクションには「このマンガは人生をポジティブに見つめ、なるべくリアリズムを排除して描いています」(p.5)、「リアルだと描くの辛いし暗くなるからね」(p.5)とあるが、それでもかなりすごい生活をしていたことが分かる。
収録されているのは、ホームレス生活を描いた「夜を歩く」、失踪の後、ホームレスを経てガス関係の肉体労働に従事する「街を歩く」、アルコール中毒になり、強制入院した日々を描く「アル中病棟」の三部。「街を歩く」の後半は、マンガ家デビューした当時の思い出話で、これもまた面白い。
多分、この内容を、例えばつげ義春氏のような絵で描いてあったら、少なくとも俺は読むのに抵抗があったと思う。しかし、吾妻氏独特の丸っこい、かわいい絵で描いてあるので、読むのがつらくない。むしろ面白い。
それから、当時の出来事の中で、マンガに描いて面白いものを選んでいることも、この本の魅力だろう。
例えば、捜索願いが出ていたため、警察で保護された時に、警察官の中に吾妻氏のファンがいて、色紙に「夢」と書いてくれと頼まれる、とか。
あるいは、ガス関連の会社で働いていた頃、社内報にマンガを投稿して採用された、とか。働いていなければ働きたくなり、肉体労働をしていると芸術がしたくなるらしく、あれほど描けなかったマンガを描いたらしい。これは興味深かった。
このあたりについては、巻末のとり・みき氏との対談でも触れられていますが、やっぱり氏の上手さだと思う。
吾妻氏を知らない人にとっても、ノンフィクションのマンガとして面白いのではないかと思います。