空海の風景 下巻 (改版)
著者 司馬遼太郎 著
唐から帰朝した空海は、宗教・文学から土木灌漑まで八面六臂の活躍を続ける。その死の秘密をもふくめて描く完結篇。著者積年の思索が結実した記念碑的大作。昭和五十年度芸術院恩賜賞...
空海の風景 下巻 (改版)
商品説明
唐から帰朝した空海は、宗教・文学から土木灌漑まで八面六臂の活躍を続ける。その死の秘密をもふくめて描く完結篇。著者積年の思索が結実した記念碑的大作。昭和五十年度芸術院恩賜賞受賞。 0ページ
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だから「空海の風景」・・・納得です
2005/08/22 23:20
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゴン狐 - この投稿者のレビュー一覧を見る
上巻に比べこちらの方が、小説として面白い。司馬さんのコメントがひょいひょい出てくるのは上巻と同様。執筆途中で長安まで行った事まで書かれていて、空海の風景に迫ろうとする心情が感じられます。
最澄との確執が延々描かれるのは慈悲深い「お大師様」として、空海を捉えている人にはちょっとつらい。空海さん結構俗人じみているというのか、ここまで書いた司馬さん偉いかもと感心。最澄の方が人間できている気がしてきます。まあ、これくらいじゃないと、密教を人の生活や性にまで落とし込んでいけなかったのじゃあないかと思いますけど。空海の死はあっさりと書かれていて、かえって想像を掻き立てられます。
長い後書きは、「空海の風景」である所以を筆者自身が語ってくれます。大岡信の解説は、読者の感動・疑問・戸惑いなどを端的に代弁してくれます。本文よりこっちの方が、興味深く読めました。後書き、解説とも気を抜かず一気読みすることをお勧めします。
良い本です
2024/03/29 12:16
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:a - この投稿者のレビュー一覧を見る
随筆のような散文のような味わい深い小説を読み終わりました。確かに空海の居た風景を感じました。空海そのものとか、空海の真言宗の内容とかそういうものにはあまり触れませんが、空海が存在した時代の空気を感じました。
充実した読後感でした
2023/12/25 17:12
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
伝記とは言え、宗教的知識が皆無の私は、読了するのに予想以上に時間がかかりました。下巻は、空海が長安にて密教を習得するところから始まり、帰国後、仏教界の頂点を極め、死亡するまでを描いています。中でも最澄との相克に多くの頁を割いています。私は、労せずに密教を習得しようとする最澄に嫌悪感を持ちました。空海が愛想を尽かすのは当然でしょう。本書は、全くの無名の僧が己の力量のみで頂点を極めるという大出世譚ですが、解説にもある通り、「評伝ではあるが、密教とは何かに関する異色の入門書」ということで、充実した読後感でした。
帰国後の空海
2021/06/20 22:46
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投稿者:qima - この投稿者のレビュー一覧を見る
人間臭く、泥臭い空海を、とても読みやすく書いてくれている作者さまに感謝。入門編として最適だと思います。
司馬流の空海評伝後編
2016/03/20 22:51
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:しゅん - この投稿者のレビュー一覧を見る
唐の長安から帰国後の空海の行動を、残された記録から空海の人間性を推理し、評価している。
司馬遼太郎氏は、密教についての造詣も深く、密教の入門書としても、よくできている。
空海の多才な能力を天才と評価し、でありながらバランスの取れた人間であることを、うさん臭さと表現するなど、独特の表現で表している。
大変面白い。