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収録作品一覧
超税金対策殺人事件 | 9-48 | |
---|---|---|
超理系殺人事件 | 49-82 | |
超犯人当て小説殺人事件(問題篇・解決篇) | 83-132 |
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紙の本
微妙・・・
2020/08/29 10:57
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:makiko - この投稿者のレビュー一覧を見る
推理作家を主人公とする短編集。税金を安くするために連載中の作品に無理やり色々な物品を登場させる作家、解決編が思いつかないために編集者を集めて推理させる作家、高齢になって認知症でまともに作品が書けなくなった作家など、「なんだかなぁ」というものばかりだった。暇つぶしとして読むにも微妙な作品。
紙の本
書く側の苦悩を面白可笑しく『超・殺人事件』
2011/01/23 17:28
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:惠。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
東野作品は、どちらかというと得意ではない。数は多く読んでいるけれど、すごく好き!とかすごく嫌い!とかいう評価がつけづらい。読んでも読まなくてもどちらでもいいけれど、まぁ読んじゃう、わたしにとってはそんな作品だ。(こういうタイプの作品が一番売れるような気もする)
しかし本書は素直に、面白かった、と言える。
本書は、「書く」側がに焦点を当てた短編集だ。「書く」側に焦点を当てた作品には有川浩の『ストーリー・セラー』があるが、両者全くタイプが異なる。
本書に登場する「書く」側の人間は、税金対策に悩む小説家や書評に悩む書評家などなどまったくウツクシくない。シニカルでブラックでだからこそコミカル――まるで何かのキャッチコピーみたいだけれど――な短編集となっていて、非常に好みだ。思わずくすりと失笑してしまう場面がいくつもあった。
どの短編も割と短い上にオチも「やっぱり」というものが多いので、あらすじは書けないのだけれど(ネタばれに繋がる)、オチが予測できてもブラックなユーモアと哀切と可笑しさがあって好きな一冊である。
『超・殺人事件』収録作品
・超税金対策殺人事件
・超理系殺人事件
・超犯人当て小説殺人事件(問題篇・解決篇)
・超高齢化社会殺人事件
・超予告小説殺人事件
・超長編小説殺人事件
・魔風館殺人事件(超最終回・ラスト五枚)
・超読書機械殺人事件
紙の本
吉と出るか凶と出るか?
2008/02/23 23:35
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あん - この投稿者のレビュー一覧を見る
また非常に自虐的と言える内容です。
推理作家である東野氏が実際に体験してきたであろうと思われる、創作に関する数々のシチュエーション。
一般読者や評論家への皮肉もたっぷりです。
何度も吹き出しました。
この手の皮肉を笑い飛ばせる人には面白いが、真に受けてしまう人にはつまらない作品かも…
紙の本
他の人より凄く面白いか、って聞かれれば、ちょっと疑問ですけれど、東野の多才さを見る、という点では納得の作品集。ユーモアだって書けるんです、本当は☆ひとつプラスしたい
2006/04/25 21:20
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
《作品が急に売れ、税金の申告の準備をし始めたところ、あまりの納入額の多さに驚いた作家に泣きつかれた税理士が編み出した奇策の数々》ミステリ短篇集。
実は私、東野作品と相性が悪いんですね。特に長篇は駄目。なんていうか、その説教臭さっていうか、人間て本当は美しいんだぞ、っていう刷り込みが、うそ臭くて駄目なんです。だから、という訳じゃありませんけど直木賞受賞作も読んでいないし、予定もありません。
でも、じゃ、全く駄目かっていうと、短篇ならいいかな、っていう思いはあります。で、今回は短篇集。阿刀田高じゃありませんけれど、いやなら途中で投げ出してもいいし、一編くらいは我慢して読んでも損はしません。というわけで読み始めたんですが・・・
作品が急に売れ、いざ申告の準備をし始めたところ、あまりの納入額の多さに驚いた作家に泣きつかれた税理士が編み出したのは、思いもかけぬ奇策の数々だった。プライヴェートな出費を経費として認めさせる努力。税務署との応酬こそ描かれないが、税理士が想定する問答だけでも楽しめる。個人で遊びに出かけたハワイ旅行、そこでのゴルフ。奥さんが買った毛皮のコート、これらが如何に経費に化けるか。現実には、作家だけではなく中小企業の社長達は多かれ少なかれこんなことをしているのだろうと思わせる「超税金対策殺人事件」。
短編や、せいぜいが500枚程度の長さの小説しか書けない作家。しかし世は超長編時代、しかも1000枚クラスはざらで、2000〜3000枚が謳い文句の作品が、書店で平積みにされる今日この頃。編集者が編み出した奇策と、いやいやながら流されていく作家。そして、その結果としての噴飯物の作品を皮肉に描く「超長編殺人事件」。
作家の横暴に怒る編集者たち、書けない作家たち、奢れるものたちの生態を皮肉たっぷりに8編の短編で描きます。小説が変貌していく様子や、作家たちのいい加減な創作姿勢も笑えますね。今までも『怪笑小説』のようなユーモア推理を書いている作家ですから当然といえば当然なんでしょうが、それを未読の私には、東野ってやればできるじゃん、なんて思ってしまいます。
私などは戦前のカストリ雑誌風にどぎつく、血みどろでしかもタイトルに殺人事件と謳ってあるカバーを見たせいで、てっきり純ミステリかと思って読み始めたのですが、全く違っていましたから、なおさらです。しかも、文庫のカバー画、基本的には単行本と同じようなんですが、絵を少し傾けたおかげで不安感が一層増しています。これはオリジナルを上手く利用して例でしょう。
『秘密』、『白夜行』といった叙情性溢れる作品から、『天空の蜂』のゲーム小説風サスペンス、そして今回のユーモらすな作品など多様な作風を示す作家の皮肉に満ちた快作といっていいでしょう。
紙の本
ニヤリと笑える短編八作
2006/02/13 23:18
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ピエロ - この投稿者のレビュー一覧を見る
推理小説作家や出版社の編集者を主人公に、その内幕や舞台裏を溢れんばかりのブラックユーモアを交えてミステリ仕立てで書いた短編八作を収めた短編集。
短編ミステリとして遜色のないでき、最後にはブラックなオチが待っている『超犯人当て小説殺人事件』に『超予告小説殺人事件』、作家が税金対策に慌てる様がおかしい『超税金対策殺人事件』、理系の理系による理系のための『超理系殺人事件』、大長編ミステリの流行を揶揄する『超長編小説殺人事件』などなど、どれもこれもニヤリとさせられるものばかり。
商業第一主義の出版会、水増しによる大長編の氾濫、高齢化社会に活字離れに税金問題等、深読みすればユーモアの裏側に隠された重いテーマを見つけることもできますが、そんなに深刻にならずに軽い気持ちで楽しむのが正しい読み方。作者の用意した極上の八つの黒い笑いを堪能しましょう。
紙の本
愛すべきナンセンス
2004/07/11 14:11
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Kay - この投稿者のレビュー一覧を見る
東野圭吾お得意の一般の意識を逆手に取った痛快作。作中での作家や編集者たちの苦労やおバカっぷりに、思わず笑みがこぼれた。明朗快活な「ハハハ」ではなく、ニヤリ笑いの「へへへ」が。こんな中身を読んでしまえば、帯の「推理作家協会除名覚悟!」の文字すら洒落として受け流せる。
私のお気に入りはショヒョックス。ありそうでなかったアイデアだと思う。星新一さんの本が好きな私は、こんなナンセンスな機械が大好きだ。まあ、人間ってのは天邪鬼だから、ショヒョックスが流行ったら流行ったで「この書評にはショヒョックスを使用していません。」なんて文句がウリになったりして。もちろんこれにも使ってません。へへへ。
紙の本
本当に超えた殺人事件
2021/05/11 13:56
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あっちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
出たーーー!!東野圭吾のブラックユーモア。シュールな内容から本当に(…といっても実話ではないと思うのだが)作家が可愛そうと思える内容ばかり。それでいながらだから作家はやめられない、という強い気持ちもとてもよく分かる一冊。
紙の本
東野圭吾、超・最高傑作?
2013/09/11 09:34
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:atsu - この投稿者のレビュー一覧を見る
今や押しも押されもせぬ人気作家となった東野圭吾。
あまりマニアックな「本格」世界に足を突っ込まず、万人に受けるライトなミステリを書く作家と思われがちだが、それはとんでもない誤解である。
ここには東野圭吾の裏の顔がある、とは言い過ぎだろうか。ブラック東野である。ライト東野ではない。
「東野圭吾か……」と敬遠しがちな本格ミステリファンにこそ、本作は読んでほしい。逆にあまり本格に造詣のない「キャー湯川教授(福山)素敵」という層が読んでも、全然ぴんと来ないかもしれない。
ガリレオも加賀恭一郎も道を空けろ。これが、ミステリ作家東野圭吾の超・最高傑作だ。
紙の本
第2弾期待しています
2004/06/06 08:42
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オオトリさま - この投稿者のレビュー一覧を見る
「世界の中心で愛をさけぶ」「蹴りたい背中」「蛇にピアス」これらのベストセラーには「かさ高紙」と呼ばれる特殊な紙を使用してあるそうだ。
「かさ高紙」とは製造する段階で紙の繊維の隙間をつぶすことなく加工した紙で軽くて厚みがあるのが特徴だ。
出版社が「かさ高紙」を使う意図は実際の文章量より本の見た目が厚くなり、「こんなに厚い本が読めた」という満足感を読者に与えるからだそうだ。
この話を聞いたときにこの本に収録されている短編の一つ「超長編小説殺人事件」を思い出した。
弁当箱のように分厚い本がブームだからと800枚の小説を2000枚に水増ししろと編集者に依頼された作家は何とか必死に書き上げた。
気をよくした編集者が次回作のノルマとして提示したのは3000枚。
やっと書き上げた時にライバルも3000枚の作品を上梓するという情報を得た編集者は活字を大きくしたり、イラストを入れたりして見た目を厚くしてインパクトを大きくする作戦を提示する。
もうすぐ本が店頭に並ぶという時に、出版業界でルール改正があった。
編集者がとったルール改正に対抗する手段とは…
この作品が「小説新潮」に初出されたのは2000年の1月号だそうだ。
わずか4年でサイコロか豆腐のように分厚い本から200ページ程度なのに適度に厚みがある本に流行が移ってしまった。
「かさ高紙」版「超長編小説殺人事件」を読んでみたいと思った。
他にも、「超高齢化社会殺人事件」「超読書機械殺人事件」など現代の出版界を皮肉った作品が8編収録されている。
紙の本
「超」
2004/05/10 23:34
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みぃ - この投稿者のレビュー一覧を見る
やっと彼の新刊が出た。
彼の作品は多様である。
本格ミステリから、青春もの、純文学風なぐっとくるもの、
そして軽いタッチのユーモラスなもの。
今回の「超・殺人事件」は題名から察するところ、
彼の引出しのひとつである「愉快・悪乗り」系統かしら、
帯の「日本推理作家協会 除名覚悟!」というのもわくわくした。
主人公が小説家や編集者という設定で構成された短編が計8編。
どれもこれも、ぷっとふきだしてしまうおちや、
ありえないぞ〜とつっこみたくなるような愉快な事件ばかりだ。
「この小説が肌に合わない人は読み飛ばしてください」と
注意書きのある「超理系殺人事件」。
年をおいすぎて記憶があいまいになることによる
食い違いをおかしく描いた「超高齢化社会殺人事件」。
中でも気に入ったのは、作家が編集者を3人呼び出し、
出版前の小説の犯人当てクイズを出す「超犯人当て小説殺人事件」。
とにかく、そのタイトルだけで読者の好奇心をそそる。
なにしろ、登場人物が作家や編者ばかりだから、
小説のなかでの「小説」が読める。
さらにそのなかの小説、という深い階層になっていくものもある。
そのわりに、軽い口調と不可思議な設定でひっぱられ
あっというまに読み終えられる。
まったく、東野圭吾、あそんでるな〜やってくれるわ(笑と
にんまりしてしまう。
「笑える推理小説」、健在です。