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  • カテゴリ:一般
  • 発売日:2005/11/17
  • 出版社: 新潮社
  • レーベル: 新潮新書
  • サイズ:18cm/191p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-10-610141-6

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国家の品格 (新潮新書)

著者 藤原 正彦 (著)

日本は世界で唯一の「情緒と形の文明」である。いま日本に必要なのは、論理よりも情緒、英語よりも国語、民主主義よりも武士精神であり、「国家の品格」を取り戻すことだ。すべての日...

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国家の品格 (新潮新書)

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商品説明

日本は世界で唯一の「情緒と形の文明」である。いま日本に必要なのは、論理よりも情緒、英語よりも国語、民主主義よりも武士精神であり、「国家の品格」を取り戻すことだ。すべての日本人に誇りと自信を与える画期的日本論。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

藤原 正彦

略歴
〈藤原正彦〉1943年旧満州生まれ。お茶の水女子大学理学部教授。数学者。著書に「若き数学者のアメリカ」「遙かなるケンブリッジ」など。

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みんなのレビュー714件

みんなの評価3.7

評価内訳

紙の本

天下の愚書

2006/02/26 03:31

28人中、26人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:renqing - この投稿者のレビュー一覧を見る

 こういう標題を付けると、諸賢の顰蹙(ひんしゅく)を買うだろうか。しかし、教養のない私でも、数学者、藤原正彦氏に垂れて戴く《数学》以外の「教養」の、あまりの似非(えせ)ぶりに、心底怒りを抱いてしまうことを率直に告げよう。
 その、頁の端から端まで、あまりの杜撰さにあいた口が塞がらない。恐縮だが、その論証は、こちらにつけた私のTBから記事をご覧戴きたい。全部で9回分書いてある。それでも、足りずに番外編まで2回も書いて、まだ、中途となっている。
 私もいい加減飽きたし、過放電状態で、他から知的点滴を補給しないと頭がおかしくなりそうなので、番外編を完結させられない気がしている。
 書評なのに、中身に触れずにおくのはフェアではないと思うので、1点だけ。
 『武士道』の著者、新渡戸稲造は、南部藩の武士の子弟として生まれ、札幌農学校時代に洗礼を受けた、敬虔なキリスト教徒(クエーカー、プロテスタント)であり、終生それは変わらなかった。ある意味で、よき武家としての躾(しつけ)をうけたことがキリスト教への感受性を高めた。だから、この書は、かつての武家の嗜み・躾と、キリスト教という両親のDNAを受け継いでいる。このことをほとんど考察の外に置く著者の態度は、知的誠実さを欠く。つまり、新渡戸の「武士道」は、日本古来の武士道とほとんど別物になっている可能性がある、ということだ。新渡戸という人間そのものが、武士の子の肉体に、キリスト教精神が受肉して出来上がったものなのである。

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紙の本

どうしてこの本が流行ったのか。ギャグとして、としか考えられません。

2012/01/28 23:22

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:S-1 - この投稿者のレビュー一覧を見る

内容が「トンデモ」とは噂に聞いておりましたが、読んでみてぶったまげました。本書の冒頭に「女房に言わせると、私の話の半分は誤りと勘違い、残りの半分は誇張と大風呂敷とのことです。私はまったくそうは思いませんが、そういう意見の
あることはあらかじめお伝えしておきます。」とありますが、奥さんがまともです。私は、自他共に認める国粋主義的考えを持っておりますが、それにしても、 著者よりは物事を知っているし、考え方も筋道が通っていると自負します。 平均して1ページあたり2箇所のツッコミどころがありまして、それを説明する だけで、2倍の厚さの本になるのではないかと思います。

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紙の本

脳内で勝手な敵を作り出しては吠えまくり自滅した藤原正彦という哀れな存在。本書が売れているそうだが満つれば欠けるの諺どおり、藤原の人生は本書をピークにあとは転落するだけになるのではないか?

2006/04/02 12:34

36人中、32人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:塩津計 - この投稿者のレビュー一覧を見る

言いたいことはわかる。私は山本夏彦の崇拝者であるが故、山本夏彦さんに見出され評価された藤原正彦さんに敬意を抱いている。藤原さんの著作も大半は買った。その上で言わせてもらうと本書は藤原さんの著作で最低の出来栄えだ。なぜ、最低なのかそれは本書が「酔っ払いオヤジの愚痴」とほとんど変わらない非常に程度の低い文章で構成されているからだ。これほど突っ込みどころ満載の本も珍しい。以下突っ込みどころをピンポイントで攻撃させてもらう。
◆「論理」だけでは世界が破綻する(P.35)
アメリカを引き合いに出して論理」だけでは世界がギスギスし破綻すると吠えているが、そもそもアメリカは「論理だけ」の国ではないし、世の中一般で論理「だけ」を通そうとすれば角が立つのは夏目漱石が古くから指摘している通りなのである。ありもしない「論理だけで世の中を渡ろうとする」バーチャルな敵を作り出して藤原さんは何を吠えまくっているのか?
◆自由、平等、民主主義を疑う(P.65)
なんか藤原の議論を聞いているとアメリカは「自由、平等、民主主義という美しい論理」で世界を騙し、また世界はこの「美しい論理」に酔ってしまっているが、本当はアメリカは自由でも無いし平等でもない、騙されるな!ということになるのだが、世界の人々と言うのはそんなに馬鹿なのだろうか?だいたいアメリカという国がそんなに不自由、不平等で過酷な搾取を行なう弱肉強食の国なら、アメリカに暮らす大半の人は「弱者」だろうから、「こんなひどい国にいられるか」と雪崩を打ってアメリカからの亡命、脱出をはかろうとするだろう。ところが事実は全く逆で「アメリカに移住したい」「アメリカに亡命したい」「アメリカの大学で学びたい」という人は世界中に溢れている。このペースでアメリカへの移民が続くと2050年にはアメリカの人口は5億人を突破してしまうという。繰り返す。アメリカというのはそんなにひどい国なのか。そして人生をかけてアメリカに移住することを希望している世界中の人々はそんなに馬鹿なのか?藤原は一度アメリカに移住を希望する世界中の人たちに聞いて見るといい。己の世間知らずを棚に上げて勝手に吠えるな!といいたい。
◆武士道精神の復活を(P.116)
先日、爆笑問題の太田さんがいいことを言っていた。「武士道、武士道っていうけど、日本は武士の国じゃなくて農民百姓の国だったわけでしょ。日本人の大半は武士道とは関係なく生きてきたわけですよ。それに確かに戦後の民主主義はアメリカに与えられたわけだけど、それが我々は好きなんであって武士道なんかよりアメリカ文化の方が我々には近い存在になっている」まさに言い得て妙である。山本夏彦さんも過去の日本をあまり美化するなといい、以下のような指摘をしている。「戦前が良かった良かったなんて過去の日本をあまり美化するものではない。今の日本が昔より遙かによくなったことの一つに大人の男がそこら中で立小便をしなくなったことを指摘しておきたい。昔の東京では裏通りなんか臭くて歩けなかった。今の東京ではこういうことはなくなった。それだけでも大きな進歩だ」
◆日本が目指すべきは「普通の国」ではなく異常な国だ(P.179)
おいおい、藤原、馬鹿も休み休み言えよ。普通の国=アメリカみたいな国になることと藤原は勝手に決め付けているが、「普通の国」とは小沢一郎が「日本改造計画」で言い出した表現で、要するに憲法9条にからんだ非武装中立論を克服しようという話であって、アメリカみたいな国になることが普通の国になることだ、なんて誰も言っていないんだよ。ここに藤原の議論の破綻が凝縮されている。もう少し勉強し、推敲を重ねてから本を世に問うべきだった。風呂の中で勝手に吠えているのなら害はないが、公共の場で発言すると、それは後々までついてまわることになる。

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紙の本

よくこんなひどい本を…

2006/03/07 08:59

34人中、32人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ぱんくぽんく - この投稿者のレビュー一覧を見る

まあここまでひどい本をよく書けたものだ。
正直言うとあきれ返って口もふさがらないのだが、
一点だけ。
著者は「論理」が戦争を引き起こし、「情緒」があれば戦争は防げるという。だから日本の「情緒」を世界に広めるべきだとも。
だとしたら、日中戦争は?太平洋戦争はどうなるの?
あの戦争の当事者だった当時の日本の指導層のどこに「論理」があったの?国民も一丸となって「情緒」だけで(何の合理的計算もかなく)、戦争に突入し、「情緒」だけで立案した特攻作戦とか玉砕を繰り返し、敗北。
だから戦後、情緒ではダメだ、やはり論理的でないということになったんでしょ。
著者が西欧的な「論理」を嫌う気持ちは理解できる面もあるが、日本的な「情緒」だけでもこの国はまたダメになるだろう。
今、「情緒」を強く訴えることは、そういう気分でなし崩し的に増税、改憲などの悪政を強行しようとしている一部指導層に利用される可能性が高いことを著者は分かっているのだろうか。
それとも著者も同じ穴のムジナ!

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紙の本

文章のうまさに酔わされるたびに内容を鵜呑みにしていたのでは身がもたない。

2006/09/04 01:03

17人中、15人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ちひ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 いまに至るまで、世界には強者が弱者を虐げてきた歴史が厳然と存在している。その過程において、虐げられた側には様々な不幸や様々の苦渋があった。ちなみに私は日本が大好きだ。そんな私は提言する。これから日本人は確信を持って日本が世界の強者たらんと努力邁進していくべきであり、(そして、これまでの歴史とまったく同じ轍を踏んで)世界をリードし、強者として君臨していくべきなのである‥‥。
 飽きのこない文章で綴られた非常に楽しい一冊ながら、内容をかいつまんで要約するとこのようなことにしかならない。ただ部分的には本当に楽しく読める。「楽しく読めたから良い本だ」とは必ずしも言えない、そのことをとてもよくわからせてくれるという意味では非常に素晴らしい本である。
 無知と偏見と誤解に礎をおいた「論理」を文章の勢いだけで読ませようとするのだが、矛盾や誤謬に気付けば頭の中が「?」でいっぱいになりそのまま読み進めることは苦痛にならざるを得ない。しかし「すべてを是とは受容せず批判的に読み、わたしとの議論を楽しんで欲しい」という著者の真のメッセージを読み取ることができた気がしたので苦痛にも何とか耐えられたのだろう。逆に、文章の表面的な勢いに完全にやられてしまうと、何の批判もなく、最初から最後まで楽しいだけで読み終えることもできてしまう、らしい。
 本をけなしておいて言うのも変な気がするが、しかし著者の語り口のなめらかさとウィット、洒落っ気には驚かされた。これは著者が新田次郎氏とあの名著中の名著『流れる星は生きている』の藤原てい氏との間の息子として二氏の薫陶を受けた結果なのだろうか。(しかし文章のうまさに酔わされるたびに内容を鵜呑みにしていたのでは身がもたない。)
 この本は大ベストセラーになった。つまり多くの人が非常に楽しみながらこの本を読み終えたはずである。なお、著者の「論理」にしたがえば大衆の大多数は愚か者であることになる。その事実を重く重く受け止めたい。

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紙の本

品格を謳う割には品がない文章

2021/11/14 15:05

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:とりこま - この投稿者のレビュー一覧を見る

社内研修の課題図書なので、今さらながら初めて読んだ。
卑怯は恥ずべき振る舞いをすべきという惻隠や、美しさを貴ぶ心が必要など、頷けるところもあるにはあるが、それ以上に例えが大げさだったり下品だったり、つまり、文章に品性がなく(著者も触れているが、だからといって受け入れられるものではない)、課題図書出なかったら途中で止めていたと思う。
また、欧米を徹底的にこき下ろして、武士道や情緒を持ち上げるというスタンスもわからなくはないが、やり過ぎて贔屓の引き倒しという感じを受けた。

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電子書籍

うーんロジカルじゃない?

2016/01/07 13:22

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ベルたーす オリジナル - この投稿者のレビュー一覧を見る

話題作ということで読んでみましたが、どうも読みづらい。
書き方がロジカルじゃないからかな?
もう少し勉学を重ねればすらすら頭に入ってくるのでしょうか…

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紙の本

すべてを呑み込むのではなく、是々非々で読み込むことが必要な書

2006/01/09 23:15

13人中、13人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:yukkiebeer - この投稿者のレビュー一覧を見る

お茶の水女子大学の数学教授であり名エッセイストとしても知られる著者が、目指すべき国家・国民について述べた講演記録に加筆修正した一冊です。軽便な読み物に仕上がっています。

 本書は劇薬のような一冊なのではないでしょうか。使いようによっては、つまり読み込み方を誤ることがなければ大変有益な書だと思います。
 著者が言う、謙虚さや自然の美しさに心振るわせるだけの情緒を持つことを昨今の日本人の多くは忘れてしまっていますし、それを取り戻すことをこのように声高に叫ぶ著者の思いには大いに心寄せることができます。

 もののあわれなどの美しい情緒、武士道精神から来る慈愛、卑怯を憎む心、誠実、惻隠、名誉…。こうした日本の伝統と形式を、確かに私も美しいと思うのです。ですからそのことに立ち返ることを唱える著者の言を、居住まいを正して読み進めました。

 一方で、著者は昨今の日本の米国追随主義や論理偏重主義を憂えるあまり(私ももちろん気持ちは同じですが)、次のように主張するのです。「論理だけでは物事は片付かない。論理的に正しいということはさほどのことでもない」。
 本書はほかにもかなり勇気を要する発言が続きます。「民主主義の前提条件、『成熟した国民』は永遠に存在しない」。だから「暴走の危険を原理的にはらむ民主主義を抑制する」ために「真のエリートが必要」だと。

 こうした主張の大部分は多くの読者に鼻白む思いを抱かせるのではないでしょうか。それだけ私たちは民主主義を著者が言うように「金科玉条」として掲げることに慣れてきましたし、民主主義の前提に成熟した国民が必要だということは私も以前から強く感じてきたとはいえ、その国民の成熟が永遠に望むべくもないと言われてしまうと、やはり心さびしく感じざるをえないのです。
 
 是々非々の気構えを忘れることなく読む。それであれば本書は大いに見るべきことの多い書といえるでしょう。

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紙の本

大事なことは、理屈ではなく「ダメだからダメなんだ」と教えよ

2007/07/26 00:13

7人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ざわ・・・ぶろぐ - この投稿者のレビュー一覧を見る

今更ながらのベストセラー。
 あまり流行ったとは思えないけれど、流行語大賞にもなった『品格』。

 第2章の「論理」だけでは世界が破綻する、が興味深い。
 生活の様々な場面で欧米化(欧米か!)が見られる昨今、それは思想や思考の形式にまで及んできた。合理的であること、効率的であることの価値が尊ばれるようになり、論拠や根拠の無い意見はとどのつまり駆逐。淘汰される。タカトシも驚きの論理至上主義。
 そんな時代に対する警鐘を鳴らす一冊。多少、ナショナリズムが過ぎると感じる部分もあったものの、日本人として、今の日本に生きる人間として考えねばならぬもの、感じなければならぬものが、この本にはある。という気がする。

 羨望は無くとも、尊敬されるような普遍的価値を生み出さなければならない、というような記述には感銘を受けた。

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紙の本

日本よ,よみがえれ

2006/07/18 01:49

14人中、14人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:BCKT - この投稿者のレビュー一覧を見る

 1943年(満州国)生まれ。新田次郎(作家)と藤原てい(『流れる星は生きている』)の次男。東大理学部数学科卒後,同大大学院修士課程修了。ミシガン大学研究員(72年,29歳)。理学博士(73年,東大,30歳)。専門は数論。コロラド大学助教授(73年)。お茶の水女子大学理学部数学科教授(88年,45歳)。『若き数学者のアメリカ』で第26回日本エッセイストクラブ賞受賞(78年)。本書は,城西国際大学東芝は国際交流財団共催の講演記録をもとに執筆したもの。手許のは17刷。著者62歳の作品。バンバン売れてる。編集者の名前が見当たらないのは,こんなのがここまで本格的に売れるとは,編集者自身も予測できてなかったからだろう。定年前に印税で一財産。いいなぁ。
 趣旨は,国家の品格は,論理ではなくむしろ武士道精神によって培われる,というもの。形式論理の象徴でありと同時にその神である数学の研究者が,論理の限界を論じたもの。というよりむしろ,論理は危険だ的な主張だと言える。「私はガーナ人でガーナを愛さない奴がいたらブッ飛ばします。韓国人で韓国を愛さない奴がいたら張り倒します。仮に張り倒さなくても,少なくともそういう人間とは絶対に付き合いません」(112頁)という発言に見られるように,郷土愛や祖国愛の欠如した人間や,無意味な発言を英語でピーチクパーチク話すインターナショナル・バカを軽蔑しており,小学校への英語教育導入に真っ向から反対していて,国語教育を重視する立場。小学生に株式投資を教える課程を無用(有害?)と切り捨てる立場。
 そりゃそうだろう。言ってることは正論だ。これがわからない奴は,本当にダメだ。ヒトを殺してはならない。何故か? ダメだからダメなんだ,それ以外に反論する論拠はない,というもの。まったく同感だ。三浦朱門と曽野綾子の夫婦的価値観を藤原夫婦が継承しているという印象(僕は三浦が個人的に嫌いだけど)。
 問題は,そんな教育がこの変質した家庭=新世代を育んでいる男女に通用するかどうか,だ。最近の夫婦は確実に変質している。歴史の流れだと言ってしまえばそれまでだが,日本だけが変質しているような気がしているのは,僕が世界を知らないからだけなのかもしれない。でも,東大数学科を出ても似たような発想があるということは,多少は根拠もあるのかもしれない。
 ただね,加藤恭子『英語を学ぶなら、こんなふうに』が言っていたが,欧州人どもが桜の美意識を感じないのは,桜が違う生育をしているからという生物学的な事実もあるということに藤原が無知なのが気にかかる(104-5頁)。加藤によれば,桜はアイルランドではなかなか散らず,根性のある桜(はな)として認識されているらしいのだ。たしかに藤原の叫ぶ心情はよく理解できるし,同情もするし,同感だが,事実に基づかなければ,それは妄想だと言われても仕方がない。この点,小林よしのりに限りなく漸近している。
 キリスト教に端を発してホッブズからアダム・スミスを経てフリードマンまでに至る経済的自由主義的思考(藤原はこんな用語を用いていないが)を叩くあたり,羨ましいなぁとは感じる。たしかに,誰でも知っているように,合衆国は自由を尊ぶが,規範遵守に対しては日本と比べ物にならないくらい厳しい。三権分立はしっかりと分立している。合衆国を擁護する気はないけれど,事実は認定しておかなきゃ。日銀総裁が特定のファンドに出資しておいて,“規則がないから”,“素人だから”という弁解で済むようなら(これがインサイダー取引でなければ,法的再定義は必至だ),日本には活動の自堕落があるだけだ。日本の司法が無能呼ばわりされても,それは自業自得というものだ。
 日本よ,よみがえれ。(1722字)

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紙の本

主張がわかりやすい

2006/04/15 10:45

13人中、13人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:あたる - この投稿者のレビュー一覧を見る

書かれている主張が極めてわかりやすいので、多くの読者を集めることができたと思う。
現在の、わが国におけるグローバリゼーションの流れに対するアンチテーゼを提示し、わが国の本来持っている「美徳」を、「武士道精神」という視点がら一貫して導き出しており、極めてわかりやすい主張を展開している。
ただし、非現実的な主張も散見されるので、いわゆる「鵜呑み」にしてしまうのは危険。

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紙の本

「究極の競争社会、実力社会はケダモノの社会です。」と言える実力者になるために

2005/12/25 21:18

13人中、13人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:GTO - この投稿者のレビュー一覧を見る

「はじめに」において、『孤高の日本』という表現が使われていて、作者が父親を尊敬して成長し、今の彼になったことが感じられる。そして、この著者の考えそのものよりも、そのような親になることこそ、日本を救う道なのだと思った。

 いくつかの行き過ぎの発言を除けば、著者の意見は正論である。多くの知識人は肌でその正しさを感じてきたが、多数の論理・人権信仰の前に屈してきたのが実情であろう。

 欧米崇拝主義やアメリカ中心主義に対して「二十世紀の最後の頃から跋扈し始めたグローバリズムは、冷戦後の世界制覇を狙うアメリカの戦略に過ぎません。」とか「パリ講話会の時に、日本が本気で提案した「人種平等法案」が否決されています。」などとあっさり言い切っていて気持ちよい。西欧の学術が遅れていたことは、村上陽一郎の『やりなおし教養講座』でも言及されている。だが、ドイツがいい、イギリスがいい、アメリカがいいという比較文化論よりはよいとして、日本しか世界を救えないというのは、言いすぎである。日本が世界により優れた価値観を提示するのだという気概は大切だとしても。

 自由、平等より惻隠の情や情緒と形のほうが日本文化に合うことに間違いはない。嘘をつくな、卑怯なことをするな、弱いものをいじめるななどは、「なぜ」を問わせず「駄目なことは駄目」で徹底させていれば、最近の事件の多くがおこらなかったと思う。そして、それを教えることは親の義務である。

 女性のこと(特に妻のこと)を書く時、著者は品格を失う。これでは武士道が泣く、書くべきではなかった。これを除けば、すべて読む価値がある内容だ。

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紙の本

★情緒と論理は車の両輪☆

2006/01/17 13:31

9人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:jupitorj - この投稿者のレビュー一覧を見る

★情緒と論理は車の両輪☆
 本書の後半の情緒に関する主張は共感できるものが大部分だ。しかし、前半の論理に関する主張に対しては、言いたいことがある。著者は「長い論理」と「短い論理」と「論理の徹底」の問題を主張する。「長い論理」が「風が吹けば桶屋が儲かる」式の論理を言い、「短い論理」が短絡的論理を言い、「論理の徹底」が市場原理主義の論理の徹底を言うならば、問題は無い。「風が吹けば桶屋が儲かる」式の論理はその正しさの確率が極めて低くなるのは、著者の言うとおりだからである。短絡的論理が、人々の情緒と思い込みに訴える危険なものだからである。市場原理主義が、金銭的計算的合理性に過ぎず、資本家が利益を得るための論理であり、全体としての人間の幸福を勘定に入れたものではないからである。
 しかし、その論理に対する批判は、立派な理論家・思想家の長い論理一般に対しては必ずしも妥当するものではない。彼らは、長い論理を組み立てる。しかし、その長い論理は、確実な前提に立った上で、短い確実な論理を論理的に積み重ねて結論に至る。前提を選ぶに際しては慎重であり、確実な前提を得るために努力を積み重ねる。短い論理は、時や場所、他との関係、意味するものなど、その妥当範囲を限定した確実なものとする。短い論理を積み重ねて長い論理にする際には、その論理関係の正しさを確保するように注意する。一応の結論がでれば、それまでの論理を点検すると共に、情緒的に受け入れられるものかの観点からも点検する。事実による批判を受ければ、前提や論理が誤っていないか点検し、修正できるものなら、前提や論理を修正する。立派な理論家・思想家ならば、必ず、こうしたステップを踏むだろう。その長い論理は、深みに達することができると共に、一歩一歩前進するが故に誤りが紛れ込んでいないか検証することが容易である。頭の良い男なら、こういったことを実践するだろう。筆者が53ページで述べている東大出の男は大変頭の悪い男ということになる。
 そして、情緒の徹底にも問題がある。ヒトラーとドイツ人によるホロコーストは「ユダヤ人憎し」の情緒に起因する。ベルサイユ体制は、「ドイツ人憎し」の情緒に起因する。日本の美しい情緒と形を徹底したのが、太平洋戦争である。情緒が突出したため、このような不幸が生じた。そして、戦後、日本の美しい情緒と形は、論理的裏づけを欠いたために、敗戦の事実とヨーロッパ思想を前に衰退した。さらに、最近では、ジェンダー理論が論理により否定されるまで、男女間の美しい情緒と形を否定するフェミニズムが跋扈した。誤った情緒の行き過ぎを抑えるためにも、美しい情緒を守るためにも、正しい論理は必要なのである。自分は、ある情緒と形が「美しい情緒と形である」と考えても、美しいと考えない人もいる。人殺しを肯定する人もいれば、卑怯がカッコいいと主張する者もいる。そうした人に対して、説得を行うには論理が必要である。正しい論理が人殺しを否定する原則を打ち立て、卑怯はよくないことだという確実な根拠を提供する必要がある。私の「新しい幸福の原理」は、そのような要請にこたえるものである。
 そして、19ページで述べられている「荒廃の真因」である。宗教・道徳主義の力を奪った唯物論・共産主義、脱構築の哲学・思想、左翼・フェミニズムの理論などが力を失った。しかし、唯物論等の力を奪い、道徳に力を与える新しい哲学・思想が既に存在するにもかかわらず、その存在が否定され、無視されている。新しい筋の通った理想が存在するにもかかわらず、学問の理想と真理の原則に反して無視されている精神の空虚が真の原因である。その結果、理想が力を失い、現実主義・実力主義・経済主義・拝金主義が横行しているのである。

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数学者、藤原正彦氏による日本論です!

2016/09/18 12:36

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書は、数学者である藤原正彦氏によって2005年に発表された日本論です。「我が国は世界で唯一の情緒と形の文明であるにも関わらず、国際化という名のもとにアメリカ化に踊らされてきた日本人は、この誇るべき国柄を長らく忘れてきた」と筆者がいうように、もっと日本のもつ伝統や美を堂々と誇っていくべきであるという日本人に誇りと自信を与えてくれる画期的な書となっています。

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亡国の民に語りかける数学者の声

2006/03/12 23:51

29人中、28人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:佐伯洋一 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 「論理より情緒」。情緒を普段から優先しているような人がそれを言っても誰も信用しない。しかし、著者は数学者藤原正彦氏。この世で最も論理を探求している職業人である。我々凡人が、いかに騒ごうと、論理では数学の博士号を取得するような人には万が一にも勝てはしない。
 世の中全て論理で割り切れば、市場原理主義は徹底され、累進課税もなくなり、悪平等が跋扈することになる。そうした形式的平等は既に近代法学によって否定され今に至っている。著者は、市場原理主義を卑怯だと断ずるが、既にそのことは平等概念の変質とともに市場に了承されていることである。現代日本の法律は実質的平等を定めた憲法14条というフィルターを通すことにより、累進課税を初め多くの国民は利益を得ているのである。そのことからすれば、著者の「卑怯」という指摘は、まさにその常識を追認したに過ぎず、なんら新鮮ではない。しかし、その常識を多くの人は忘れていたということだろう。
 著者さらに武士道精神の復活を主張する。私は「葉隠」や「武士道」といった大名著を精読しているうち、日本という国家の中核は武士道にあると確信するようになった。日本的なものを追いかけていくと、必ず武士道という倫理体系に衝突するのである。武士道が体系的に発展したのは江戸以降だが、なぜそれをなし得たかといえば、「鎖国」の影響であろう。もちろん、そのベースは聖徳太子の中華圏離脱宣言にまで遡るが、そうしてわが国は大中華圏から距離を置いた。そこで外国から断絶した文明が誕生した。それこそまさに武士道である。
 かつて日露戦争において、日本は世界で始めて有色人として陸軍大国ロシアを粉砕した。ロシアは南下政策として日本を準植民地かする腹積もりであった。まさにロシアは骨肉まで怨むべき敵であった。しかし、日本は日本兵よりもまずロシア兵戦没者慰霊塔を真っ先に案子山に立てた。ロシア皇帝ニコライ2世は泣きに泣いたという。まさに武士道が成せる業である。
 その武士道を「韓国が起源」として世界中にネットを通じて英語で喧伝している韓国は日本の破壊者である。事態は相当逼迫しており、オリンピックには「剣道」ではなく「クムド」と登録される可能性が高い。そのとき、日本は滅びを加速させるだろう。
 太平洋戦争は情緒、論理とは全く無関係である。ハルノートを読んで欲しい。あれは日本に死ねといっているのと等しい(パル判事はモナコでも戦う以外ないと断言している)。そこには既に情緒も論理もない。論理的には死ぬならば戦う。戦う以上勝たねば植民地。ならば勝つために最善の手を打つというのが論理である。大体、軍部では米内、山本はおろか東条英機も戦争反対であり、陛下も反対であられた。戦争とは基本的に負けたほうが悪になる。もしアメリカがまけたら、日本に原爆を面白半分に2個も落としたトルーマンは最大の戦犯だろう。でもトルーマンは英雄なのである。その理由は、戦争に勝ったからという以外に何もない。
国家とは日本人みんなで作った共同の家である。家を愛するのは当然のことなのに、日本ではそれが出来ない。日教組や社会の隅々にまで入り込んだ共産分子に朝鮮総連の影響で、学校では君が代を歌うことも出ない。これが異常でなくてなんなのだ。
 日教組や共産党、社民、在日朝鮮人や中韓はこういう日本が強力になるだろう本が大嫌いである。そういう一部のダボが狂ったように本書を中傷している。しかし、やはり良識ある国民の目は騙せぬもの。88万部という売れっぷりは「どうもなにか大切なものが手中から消えていく感じがする」と嗅ぎ取った証拠であり、まだ日本は生きている証左であろう。

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