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商品説明
大切な人の不倫、不正、裏切り。正義によって裁くか、見ないふりをするか。やさしさに流されてきた3人の男女が立ち止まるとき−。新次元の群像ドラマ。『週刊文春』連載に加筆して単行本化。【「TRC MARC」の商品解説】
『悪人』『路』『怒り』の作家が満を持して放つ
2016年最大の話題作。
新次元の群像ドラマ、ここに誕生!
ビール会社の営業課長、明良。
部下からも友人からも信頼される彼の家に、謎めいた贈り物が?
都議会議員の夫と息子を愛する篤子。
思いがけず夫や、ママ友の秘密を知ってしまう。
TV局の報道ディレクター、謙一郎。
香港の雨傘革命や生殖医療研究を取材する。結婚を控えたある日……
2014年の東京で暮らす3人の選択が、
未来を変えていく。
一気読み必至、2016年最大の話題作!【商品解説】
著者紹介
吉田修一
- 略歴
- 〈吉田修一〉1968年生まれ。法政大学経営学部卒業。「最後の息子」で文學界新人賞を受賞し作家デビュー。「パレード」で山本周五郎賞、「パーク・ライフ」で芥川賞を受賞。
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紙の本
吉田修一『橋を渡る』
2020/04/09 12:48
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:み - この投稿者のレビュー一覧を見る
【若干のネタバレを含む】
本書の大筋は、帯にも記されていることではあるが、端的に「いまなら、未来は変えられる。」である。各章ごとに、「不正義」に目を背けてきた異なる3人の人物について物語が語られ、最後の章になってようやく、点でしかなかった各物語がつながり線となる。
最初の3章、それぞれほとんどつながらない物語と、それとなく張られた伏線が、最後の章からエピローグにかけて見事にまとめられる。物語をまとめるために、悲惨な未来を用いるのはやや都合が良すぎるようにも思えるのであるが、その点を差し引いても、緻密な構成に目を惹かれる。
本書の著者は芥川賞を受賞した作家であり、現在は芥川賞の選考委員も務めている。このような事実を裏付けるほどの表現力には、当然のことながら、目をみはるものがある。複雑な心情表現や官能的な表現などは、文意を正確に描写しながらも、美しいリズムを損なわない。本書の前半3分の2くらいはいわば非常に平凡な物語であるが、それでも楽しんで読み進めることができるのは、著者の美しい表現力によることが大きいと思う。
メモをとりながら読んだりすると、より理解が深まっておもしろいのではないかと思う。再読したい一冊。
紙の本
まさか最後こうなるとは
2016/05/25 16:21
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:RIN07 - この投稿者のレビュー一覧を見る
それぞれの章で一見無関係な話が、最後にどこかでまとまるのだろうとは思ってましたが、まさかこんな形でまとまるとは思ってもみませんでした。飛び抜けてましたね。驚きました。
一つ一つのエピソードも、日常の中にちょっとした違和感を挟みつつ、全体的には静かに進行していくスタイルですが、それぞれちゃんと読ませてもらえるので、最後の驚きの展開まで飽きずに引っ張られます。
それにしてもこんな話も書けるんですね。著者の作品としては横道世之介や産業スパイものが好きですが、それともまた違うテイストながら読ませる実力はさすがだと思いました。
紙の本
向こう側でめぐり逢う
2022/12/03 08:37
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
謎の贈り物に悩まされるビール会社社員、セクハラヤジに悩む都議会議員の妻。それぞれが独立したお話でありつつ、後のタイムスリップに繋がるとは思いませんでした。
紙の本
じっくり
2016/07/09 21:13
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投稿者:テラちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
4作の中編だが、都議会のマタハラ・ヤジ問題を扱った最初の作品から3作目までは、少しずつリンク。4作目で、いきなりSFと思わせておいて全てが繋がる練り方は鮮やか。プロの構成だとうならされた。「週刊文春」に連載された小説で、同誌をギャグ的に取り入れ、しかし、これまたオチに使う手腕はさすが。欲を言えば、SFの4作目が、やや硬く、読みやすくしてほしかったが、これは読解力の問題か。
紙の本
う~ん
2016/04/05 13:46
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投稿者:さんちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
三部構成のそれぞれは、吉田修一らしく読み易く明解だったけど、最終章のあのまとめかたは‥う~ん。確かに三部構成内の伏線は破綻することなく、説明されていると思うけど、どうなんでしょう、好みの問題ですかね?それでも、読んで損なしの一冊でした。
紙の本
この結末は!!
2017/02/20 13:11
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投稿者:えるべっく - この投稿者のレビュー一覧を見る
第3章まで読み終わったところで、
最後はきっと「怒り」のような結末を
迎えるのだと思い、ページを進めたのだが..
話が未来に飛んでしまっていて
結局作者が何を言いたいのか
わからなかった。
前の3章をつなげてまとめるにしても
5-10年先の現実的な世界で
よかったのでは。
各章の疑問が拡大したまま
残ったような後味の悪さを感じてしまった。
吉田修一を好きになりかけていたのだが
少し逡巡してしまった。
紙の本
うーん
2016/04/24 12:04
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投稿者:GORI - この投稿者のレビュー一覧を見る
「春の明良」「夏の篤子」は吉田修一らしく、ぞわぞわしながら楽しめた。
「秋の謙一郎」辺りから無理な展開に感じられ、「そして、冬」ではSF。
繋がりはあるんですが、4編の冬は別な話の雰囲気で話が中断させられた感じ。
当たり前にある事が当たり前ではないと気づいた時の不安感。
夫の不正を知りつつ、忘れたことにする事の善悪。
そんな人達の選択が正しかったのか、どんな未来が待っているのか。
それを書くのであれば、もっと次元を越えたレベルでなければ読めません。
帯に「新次元の・・」と書かれていますが、吉田修一のファンは期待値高いです。