紙の本
ルポ食が壊れる 私たちは何を食べさせられるのか? (文春新書)
著者 堤 未果 (著)
フードテックの世界的な潮流の中、現代人の食は大きく変わろうとしている。気候変動時代のマネーゲームと〈デジタル農業計画〉の裏、牛や微生物の力を借りた土壌の再生、有機給食革命...
ルポ食が壊れる 私たちは何を食べさせられるのか? (文春新書)
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商品説明
フードテックの世界的な潮流の中、現代人の食は大きく変わろうとしている。気候変動時代のマネーゲームと〈デジタル農業計画〉の裏、牛や微生物の力を借りた土壌の再生、有機給食革命などについて解説する。【「TRC MARC」の商品解説】
ワクチンレタス、人工肉、ゲノム編集、デジタル農業……
あなたの食べ物は知らぬ間に入れ替わっている!
ベストセラー『デジタル・ファシズム』の著者が暴く〈フードテック・ファシズム〉
・もう牛は殺さない「人工肉バーガー」
・粉ミルクはもう古い! 赤ちゃんは培養母乳で
・「ふるさと納税」デビューしたゲノム編集魚
・〈原子力ムラ〉の次は〈ゲノム編集ムラ〉!?
・〈デジタル農業アプリ〉の真の目的とは
・食が〈特許〉で支配されるディストピア
・地球の砂漠化を防ぐにはバッファローを見よ!
…etc.
巨大資本が仕掛ける強欲マネーゲームーー〈食の文明史的危機〉を描き出す衝撃作!【商品解説】
人工肉からワクチンレタスまで、フードテックの裏側で何が起こっているのか? 「食と農」の危機を暴き、未来への道筋を示す本。【本の内容】
著者紹介
堤 未果
- 略歴
- 〈堤未果〉東京生まれ。ニューヨーク市立大学大学院国際関係論学科修士号取得。国際ジャーナリスト。黒田清・日本ジャーナリスト会議新人賞、日本エッセイスト・クラブ賞、新書大賞を受賞。
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紙の本
昔からの農法を見直す時期に来ているのか
2023/01/05 21:57
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:雑多な本読み - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者はジャーナリストであり、海外の話がよく出てくるが、いずれも日本に深くつながっていることを明確にする。今、牛のゲップで二酸化炭素が増えるとか、牛を肥育するために、飼料のトウモロコシ、水や薬剤を使うので、培養された人工肉が世界を救うという。学校給食等に広げようとされているが、不安は尽きないので、アメリカでは裁判が起こされている。塩分が多い、添加物も多いし、免疫機能がないとなれば、当然そうなるであろう。フードテックは遺伝子組み換えに批判が多いので、ゲノム編集であれば規制はかからないと大企業が飛びついてくる。ふるさと納税で採用されているというので、日本の課題となっている。特許でがんじがらめにして儲けの対象となる。緑の革命で収量が増えたというが、大量の肥料、農薬等を使い、種まで買わされれば収入増より経費増で苦しむ人が多いという。労働生産性と土地生産性を追うばかりで、社会的生産性とエネルギー生産性を無視、又は軽視していた結果という。本書の目次を見ると、
はじめに
第1章 「人工肉」は地球を救う?―気候変動時代の新市場
第2章 フードテックの新潮流―ゲノム編集から〈食べるワクチン〉まで
第3章 土地を奪われる農民たちー食のマネーゲーム2・0
第4章 気候変動の語られない犯人―“悪魔化”された牛たち
第5章 <デジタル農業計画>の裏―忍び寄る植民地的支配
第6章 日本の食の未来を切り拓け―型破りな猛者たち
第7章 世界はまだまだ養える―次なる食の文明へ
おわりに となる。目次はもっと詳しいが、概略は見える。
牛が環境破壊の原因と言われているが、決してそうでなく飼い方の問題で、健康な土地を作り出す循環農法で解決するという。SDGsでは環境分野で土壌が出ていないという。有機農法では、雑草取り等で大変というが、有機農法でも雑草取りが不要となるという。戦後、アメリカ軍の占領で、アメリカの小麦を買わされた結果、日本の小麦生産が大きく低下し、いまだに続いている。著者は問題点ばかりしきするのでなく、具体的な取り組みを次々紹介する。自然に恵まれ、水田等が長年整備された財産がある。これを活かさないという提案である。一読する価値がある。