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バリー・ユアグローの短編集。
各1~2ページという短編が大量に収められています。
どれもこれも他人の夢を覗いているような、シュールな話ばかりです。一度に全部読むと感覚がおかしくなったり夜眠れなくなったりするので、少しづつ読み進めていくのがいいでしょう。
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幻想小説としては、他の人が到達できない境地に達している。
ジャンルは違うけど、ちょっとだけ星新一を思い出す。
あまりにも奇妙な日常ばかりが描き出され、もしかしたら
こちらが異常なのかもと自分の足元がぐらぐらしてきます。
それが不思議と気持ちよかったり…
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桜庭さんの読書日記にあったので借りてみました。訳も柴田さんで興味をもったし。
たくさんの夢、しかも比喩として使われる「夢」ではなく実際に夢で見そうな短いお話をたくさん集めた本。邪悪だったり卑猥だったり、趣味の悪いものがほとんど。たまに淋しいお話やどうってことないけどいい話とか。作中の世界の矛盾というか、へんてこな部分、けれどそれを当然のように受け入れたり時にはオチも良くわからず展開していったりしていくところがまた夢っぽい。それぞれの世界観に頭を切り替えなきゃいけなかったせいか、読むのに、短編集ということで想像していたよりはるかに時間がかかりました。
二冊合本とのことですが、後半の『父の頭をかぶって』のほうが好きかな。短編で言えば「水から出て」「ピクニック」「芝生」なんかがいいなと。
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人の夢の話ほどつまらないものはないっていうけど私は結構好きです。
フロイト的解釈するまでもなくアレですが。アレすぎて逆にとっても健全な気がするこのお人。でもとりあえずあなたの両親のイメージってどんなことになってるんですか。
っていうか翻訳柴田元幸さんでした。本当に変な作家好きだよねこの東大准教授。
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149本の不思議な短編からなる本。
夢の中の不条理な話がたくさん。
はじめのうちはおもしろおかしく読んでいたのだが、
読んでいるうちになんとなく調子が同じように思えてきてしまって、
先に進むのがだるくなってしまった。
ショートショートのようにオチがなかったりするのがなんともむずがゆくあった。
なので半分ぐらいまで来たところで、読むのを断念することにした。
男は本を閉じる。
活字の荒波をみずからの手でせきとめる。
入ってくるのは窓からの雑音。
男は別の新たな本を手にする。
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やっぱり天才だと思う作家のバリー・ユアグローが書く文章は、いつも現実をちょっとずらした僕の知らない世界に連れて行ってくれる。せつなくもなるし、笑うこともあるし、結末がどうなるかわからない。今後もパラパラと読み続けたい本です。
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読了以来、お気に入りの景色を探すつもりで深く考えずにパラパラとめくったりしています。
ほとんど悪夢なのに、たまに綺麗な話があるのが悔しい。
ガラスの喉をもつ男の話なんて心が洗われるようです。
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夢を覚えていると気が狂うみたいな話をよく聞くけれど、この本は覚えておく必要もなく読むだけで夢のような世界を体験することができる。
脈絡のない話は子どものころに楽しんだ童話のような感じを受けるが、童話と呼ぶにはあまりにもえげつない。
キラキラした物語が目立つけれど、たまにはこういった毒のような話を読むのもいいと思った。
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内容(「BOOK」データベースより)
一人の男が飛行機から飛び降りる。涙を流しながら、靴箱いっぱいのラブレターを空中に投げ捨て…・魚を先祖に持つ女の逸話・世界で最後の煙草を持った男が、ブロンド女からマッチを手に入れようと苦労した物語・サルタンのハーレムを警備していた私が、テントの中を覗き込んで見たものとは…などなど、あなたが昨夜見たかもしれない、リアルでたのしい悪夢、149本の超短編。
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夢、それも悪夢のようなイメージの超短編149本。
グロテスクでエロティックでナンセンスな夢の描写集。作者本人は、実際の夢を書いたわけではないとは言っているが、このめちゃくちゃなイメージは夢そのもの。夏目漱石の「夢十夜」よりももっと明るく軽妙で残酷なストーリー。
奇妙な味わいのある本。
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ああー、こういうの、苦手。ちゃんと「オチ」がないとダメなんだよね~。
でもまあ、10作品に1つくらいは、なんかいいな、と思うものはあった。
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ずっと続くのこの感じ?と思いながら読了。他者の見た夢の話を延々聴かされている感じ。それを面白いと思うか苦痛に感じるかは聞き手次第。
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発想のとっぴさや豊かさが評されることが多い掌編集ですが、私はかえって不自由さを感じた。何か同じところで足踏みをしてもがいて沈んでいくような。
それでも自分にフィットする感覚があればよかったんだけど、「父が母が父が父が」みたいな乱打に辟易です。
単純に私の問題だろうけど。
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読んでも読んでも読んでも読んでも読んでも....一向に有意義な内容に出会えない。
感動的な結末も、特別な技巧もない。そもそも脈絡がない。
ではこの作品群にはどんな価値があるのだろうか?
多分、頭を引っ掻き回されるその体験自体が一種のスリルとなって読者を惹きつける何かになっているのだろう。あるいは、見たそばから忘れてしまう夢の代替。とにかく、もはやなにか理由をつけて、それを信じる以外に救いはないような気もする。
「ねぇ! 気でも狂ったの!?」
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装丁につられて手を伸ばしてみると
作者紹介欄の悪夢的なショート・ショートを得意とするが、自分の夢を題材に使うことはないという。という一文にやられました。
夢さ加減で言えばボルヘスなどの名手と比べるとリアルさが先に立つ印象です。
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柴田元幸の翻訳が冴えますねー。
ちょっと先月読んだ、リン・ディン「血液と石鹸」が思い出される。そう、矢鱈に、過去読んだ本がフラッシュバックします。
こんな感じ↓
・シルビナ・オカンポ「ポルフィリア・ベルナルの日記」
・カポーティ「ミリアム」
・三島由紀夫「朝顔」
・サンドバーグ「砂」(これは詩、でした)
・大泉黒石「黄夫人の手」
・・・ピンとくるものがあった方は、是非読んで感想を教えてください。