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これこそ、わかりやすい、エンターテイメント的ジェンダー論、という1冊。
オトコ社会で頑張って生きている女子、
男女平等とアタマでは理解している男子の皆さん必読。
とにかく、うまいです。
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厳密にいうとジェンダー論ではない。レヴィ・ストロースの『神話論理』等をもじったお笑い構造主義論だろう。筆者の執筆意図は十全には果たせていないかもしれない。しかし、サブカル題材のキャラ分析は驚くほかないし、伝記書人物の紹介には知らなかったことも多く(幼い頃伝記を読みふけったものの一人として)目を見張った。特に、キュリー”夫人”をローザ・ルクセンブルグと並置したところなどは快哉をおくりたい。批評としては傑作。
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いはやは面白かった! 日本のアニメから伝記まで、男女差を視点に切り込む切り込む。
ドラえもんのしずかちゃんに女の子の友達がいないのはなぜか?や、女の子の戦いは、愛のための戦い、など、ついうなずきたくなるものばかり。
著者の『モダンガール』のときも、そこまでいってもいいの?と思ったけれど、切り口のするどい文体で、楽しめる。男性はきらいかもしれないけれど、楽しめない人は心がせまいかも。
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やっぱりやっぱりミナコ様!
妊娠小説からずっと、その目のつけどころの素晴らしさは群を抜き、
そうしてその分析力は高まる一方。
エヴァンゲリオンやゴレンジャーのヒロインと、
キュリー夫人とナイチンゲールが同じ土俵で語られるこのカイカン!
切り取られるその姿がまた、胸をすく。
以前有川浩を「読むセラピー」と評したが、
この本はまさに、「読む外科手術」。
あなたの胸の奥の奥までえぐり出されて、お日様の下にさらされてぺかぺかだ。
こんなのあり?なんだこれ?
ナイチンゲールは知ってても、確かにそう、実際はなにがすごだったんだっけ?
ヘレンケラーって三重苦を乗り越えて、どうすごかったの?
えぐり出された傷につめられたものは多分、そこにあった肉体の代わりじゃなくて、
なんかそう、冷たくて固くてすごいもの。
読み終わったときあなたはそうきっと、一部別な人になってると、あたしは思うよ。
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ドラえもんにおけるしずかちゃん。ゴレンジャーにおけるモモレンジャーの位置づけがよくわかる。何故かキャリアを持つ女性像は悪の黒幕として登場する。
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大学の図書館で借りて読んだ本。アニメ・特撮・伝記の中のヒロインの描かれ方を取り上げ、女性がどういう役割を強いられてきたかを論じている。
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図書館の神様のようなお友達に教えてもらった本ばっさばっさと斬る様な文章でとても面白く読みました。ちさいとき夢中で観ていた『セーラームーン』もなるほど そういう捉え方もあるのかと 目からうろこがぽろぽろ・・・いつか洞になるんじゃなかと心配・・・。10年以上前に書かれた御本なので、その後社会も変化し製作する人々も多彩なチームで作られるようになったと思いますし、アニメのヒロインも変り続けていると思います。アニメもちくと齧ってるわたくしには新しい目を開かせてくれる御本でした。“伝える人の筆先ひとつで 人の像などどうでも変る”の文章に捉えるわたくしも思い込みでイメージを持ちがちであるな・・・と改めて考えさせられました。
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テレビアニメとか子供用みたいだけどそれだけに 世間のべたなイメージを すくいあげるのに 最適 な 素材ってことはありますね。
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アニメのヒロインをフェミニズム的視点で評論するという、ありそうでなかった本。エヴァ世代なので、エヴァの章は特に興味深かったです。
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男の中に女がひとり、というドラマなどで見慣れた光景を斬る。いや社会の上層部も、「たくさんの男と少しの女性」でできているのだが。。
「たくさんの男と少しの女性」の語源は王安石の詩の一部だそうだが、これらは小学生向けの伝記シリーズ、TV・映画によって幼少期から摺りこまれる。氏は質の問題として、紅一点のヒロインは「ひとりだけ選ばれて男性社会の仲間に入れてもらえた特別な女性」という点をあげる。もっと正確に言うなら、選者は男性である。この観点で取り上げたのはジャンヌ・ダルク、ナイチン・ゲール、キュリー夫人などの伝記人物から、リボンの騎士、セーラームーン、ヤマト、ガンダム、エヴァンゲリオン、コナン、ナウシカ、もののけ姫など。こ
れら男性にお墨付きを得られたヒーロを、ばっさばっさと類型し分析する。アニメの国のヒロインは男の視聴者のためのセクハラ天国だとバッサリ。ロリコンの衣装もさることながら、ドラエモンでさえしずかちゃんの入浴シーンが用意されている。
女性を長年やってれば、この紅一点感覚が暮らしにくさの原点かも、と思い当たる。
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アニメ特撮の中で描かれる紅一点、女性とその環境をいつもの毒舌で語るのだが、同じ著者の他の作品のように思えなかった。アニメ特撮評論の孫引きを読まされている印象があった。どうも鋭さと毒が少ない気がしたんだが。 んまあ文芸作品の評論と違って映像作品の該当部分を引用することは不可能だからしょうがないと言えばそうかもと納得させる。
エヴァの説明のあらすじでああそうかと再確認したことがあった。本編は何回も見てたはずだが彼女の要約の切れ味にあらためて驚かされた。
伝記の話になってようやく彼女の作品らしく感じた。
ちょっと異色な作品だと感じる。少し残念な本。
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アニメ・特撮・伝記のヒロイン像」という副題を持つ挑発の書。エヴァ信者は読まぬこと。
大分大学 経済学部(分野 西欧中世社会経済史)
教員 城戸 照子
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子ども向けのアニメ、特撮ヒーローを分類、解説した本。
男の子の国では異物は全てみんなで寄ってたかって排除する等、言われてみればとても納得がいく指摘がいっぱいあります。
そして、そんな番組を見て育った子供が親になっている現在が心配になりました。。。。
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[ 内容 ]
「男の中に女がひとり」は、テレビやアニメで非常に見慣れた光景である。
その数少ない座を射止めた「紅一点」のヒロイン像とは。
「魔法少女は父親にとっての理想の娘である」「(紅一点の)紅の戦士は“職場の花”である」「結婚しないセクシーな大人の女は悪の女王である」など見事なフレ-ズでメディアにあふれる紅一点のヒロインとそれを取り巻く世界を看破する評論。
[ 目次 ]
紅一点の国(アニメの国 魔法少女と紅の戦士 伝記の国 ほか)
紅の勇者(少女戦士への道―『リボンの騎士』『ハニー』『セーラームーン』 組織の力学―『ヤマト』『ガンダム』『エヴァンゲリオン』 救国の少女―『コナン』『ナウシカ』『もののけ姫』 ほか)
紅の偉人(天使の虚偽―フローレンス・ナイチンゲール 科学者の恋―マリー・スクロドフスカ・キュリー 異能の人―ヘレン・ケラー ほか)
[ 問題提起 ]
[ 結論 ]
[ コメント ]
[ 読了した日 ]
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アニメについて。
「男の子の国」「女の子の国」とはいうけど、要はそのどっちも男が建国したってことですよね。これ書いてある?ある?まあいいや、別に。
で、女は大人になるにしたがってそういう男が父親目線で作った商品が嫌になって「MADE IN ONNA」を求めて「女の子の国」を出て行ってしまうという構図ですね。
手塚治虫よろしく初期の少女向けのマンガが男作家の手によって著されていたのには少しく違和感を感じていたけど、娘の理想というより理想の娘を育てるためのものだったってことね。
萩尾望都や岡崎京子、あとはサンリオや『ふたりはプリキュア』なんかにも言及してほしかったところ。嫌いなのかな?なんかでやってないかな。
逆にエヴァなんかへの指摘は良いよね。こういう人たちが述べてることの方が面白い。
あとはヒロインの「職業:女」っていうのには笑った。確かにそうね。
「女性は職質をされない。なぜなら女は「女」だからだ」っていうのを思い出してた。誰が言ったんだっけ?
セクハラとは「キャ~!!のび太さんの、エッチ~!!」。セクハラとは「いやん、まいっちんぐ」…。セクハラとは「カーンチ!ねえ、セックスしよ?」…?「セクハラ史」というジャンルも面白そうね。
「紅一点」という一つの形、「健全な」=青少年向けに作られたアニメの(というかサブカルの?)型ではあるけど、では「不健全な」(「腐健全な」)=大きいお友達向けに作られたアニメ、、もしくは二次創作はどうなるかというと、ハーレム(女だらけor男だらけ)の状態への挿入や、そうなるための排除が現れると思うのですが如何。
女多数に男一人ってのはわかりやすいでしょう。具体的なキャラでなくても例えば『アイドルマスター』では「プロデューサー」、『艦隊コレクション』では「提督」というように(一時創作の時点で「アニメ」でないから微妙だけど例えとして)。また或いは単純に「男」という存在として。自己投影の形としてね。これこそ本当に成人向けだろうけど。
「紅一点」自体が男向けなわけであってじゃあ女向けはどうなるかというと、この一点の「紅」が排除される、または最初から描かれないのが多いと思う。男の場合「女だけ」の空間にもまだ「男」という存在として居座る、這入っていく感じがするけど、女向けの、チュッチュクやってる男同士(または女同士)が「君もおいで」と読者や視聴者に言うのは想定されていない気がする。好みの問題?いやあくまであたしの考えとしてさ。『きらきらひかる』とか『キッチン』読んでてこんな感じがしたんだよね。またどこかで述べられれば。
確たる証拠も考証もないので以上にします。
しかし少年・女性向けはかっこいい男、少女・男性向けは可愛らしい少女がメインというグラフの交差する点にはいったい何があるのでしょうか?誰かわかったら教えて。
感想:アニメ、観なくなったな~。歳とったな~。