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紙の本
ファンタジーに酔ってみよう!
2005/03/11 13:56
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:綾丸 - この投稿者のレビュー一覧を見る
いわずとしれた十二国記、「月の影 影の海」の時間的に後の物語に位置します。海客で仙の鈴、元芳国公主しょうけい、そして新景王陽子。それぞれ苦悩する三人の少女たちを軸に、緻密な構成の世界観の元に繰り広げられる壮大な人間ドラマ。
正直言って、漢字は読みが難しい箇所があって、ページをめくる手が遅くなることもありましたが、それを補ってあまりある見事な仕上がりには感嘆の一言。とくに三人の少女たちが、幼い自分達の力量や人間性の殻を破り、成長していく姿を見て、自分と照らし合わせ、共感し涙する人も少なくないのでは?
個人的に多感な中高生にお勧めします。真の誇りある人間関係が学べる、かけがえのない物語です。
紙の本
少女たちの思い
2023/01/01 17:32
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投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
身分を追われた元公主、女仙のもと奴隷扱いを受けていた少女、二人はそれぞれの思いを抱えて景王陽子のもとを目指します。
二人の思いが独りよがりで、それを向けられる陽子が気の毒に・・・。
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3人の少女の物語
2017/09/28 18:32
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投稿者:黄龍 - この投稿者のレビュー一覧を見る
異世界から流されてきて言葉もわからないうちに奴隷にされた仙の鈴、父王と母を殺されていきなり里に放り出された元芳国の公主祥瓊(しょうけい)、異世界からいきなり連れてこられて景王にされた陽子、それぞれ苦悩する三人の少女たちを軸に話が進んでいきます。ただ、祥瓊も鈴も、なんて自分勝手なんだろうってイラっとしてしたけど、終わりのほうでは、祥瓊と鈴の、景王への気持ちが逆転
紙の本
面白さスパーク!!!
2002/05/19 06:21
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投稿者:marikun - この投稿者のレビュー一覧を見る
慶国女王、陽子の即位後のお話
シリーズ中、今回は始めてイライラさせられました(笑)。特に上巻でのイライラ指数はかなり
高いです(笑)。慶国の立派な女王たらんとして悩む陽子を中心に3人の少女の視点で物語は進みますが、
あとの2人が生理的に非常に苦手なタイプ(笑)。もうこれでもか〜と言うくらいにイライラさせられます!
ところが下巻になると、状況は一変! やはり生物学的に女の方が強いのでしょうか(笑)?
特にラスト近くの、陽子が「勅命」を出すシーンの鮮やかさは鳥肌もの!いいですねえ〜。
サブキャラの楽俊もイイ味出してます♪
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「そういう社会での仁道とはなんだ?」
2019/04/27 10:20
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投稿者:きん☆ぎん☆すなご - この投稿者のレビュー一覧を見る
上下巻の上巻は延々と辛い話が続くってのはお決まりなんでしょうか。鈴、祥瓊、陽子それぞれ悩みを抱えるのだが、清秀、楽俊、遠甫と出会って、少しずつ変わっていく様が丁寧に書かれている。
特に祥瓊と楽俊のやり取りは好きだなぁ。陽子が景麒を説得する場面、清秀が鈴に不幸自慢を戒める場面と名場面がたくさん、供王が供麒にびんたをくらわして、下女たちに礼を言う場面はお気に入り。
三人の場面が頻繁に切り替わるのでアニメの様にダラダラと長く辛い場面ばかり続かないのは良かった。
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陽子と祥瓊と鈴と
2002/06/19 14:03
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投稿者:さすけ - この投稿者のレビュー一覧を見る
発売順から十二国記を読んでた人にとっては、待ちに待った今作。やっと、「月の影影の海の続きが読めます。この本が出るまでに出た本ももちろん面白かったけど、最初が陽子から、だっただけに、ちょっと思い入れもあり、慶国のお話を楽しみにしてました。
陽子即位後のお話です。苦難を乗り越え、慶国の王となった陽子。でも、慶国では、それまで出た女王の治世が長く続いていなかったため、女王を厭う者が多かった。その上、陽子は海客。そのため、この国で当たり前であることも、教えてもらわなければなにも知らない。そんな陽子に政が出来るはずもなく、自分のふがいなさに陽子は苦悩する。
同じ頃、芳国には、王と皇后である父母を目の前で殺され、公主の位を剥奪されて泣く祥瓊がいた。
才国には、蓬莱で親に捨てられ、虚海に落ちたところを拾われて後、仙のもとで苦行を強いられ、さげすまれて涙する鈴がいた。
祥瓊は同じ年頃でありながら、自分が失ったすべてを手に入れた景王を憎み、その地位を奪うことを目的に旅をはじめた。鈴は、同じ海客の景王なら自分を救ってくれるはずだと思い、やはり景王に会うため旅をはじめた。どちらも景王・陽子に会うために…。
祥瓊も鈴も、なんて自分勝手なんだろう。見ていたくない…。そう思ったのは、自分にもあるいやな部分を、つきつけられた気がしたからかもしれない。自分は悪くない、自分が1番カワイそう。読んでいて、悲しくなるくらいだった。それが、旅を通して、世界が広がり、人と出会うことで変わっていく。変わっていくのがわかるのが、嬉しかった。陽子もがんばってる。がんばってもそれでうまく行かないのが、政治なんだなあなんて、これを読んで思いました。気持ちだけじゃなく、行動がなければ、前に進めないのかも、なんて気がしました。悩みながらも、前進しようと行動する陽子は、かっこよかった。
終わりのほうでは、祥瓊と鈴の、景王への気持ちが逆転してしまいましたね。すごい!と思いました。これからどうなるのか、またも楽しみなところで、続きは下巻ヘ。上巻を読んだら、すぐ下巻が読みたくなるのが、十二国記の魅力の証かもしれません。
紙の本
三人の少女達それぞれの想い
2001/08/14 20:40
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投稿者:藍桐 - この投稿者のレビュー一覧を見る
異世界からいきなり連れてこられて女王にされた少女、父王と母を殺されていきなり里に放り出された少女、異世界から流されてきて言葉もわからないうちに奴隷にされた少女。この立場が全く違う三人がそれぞれの辛さを想いを胸に日々を暮らしている。物語はそこから始まります。
それぞれの立場で辛い思いをしながら生きている三人。でもそれは、ただ単に生きているというだけ。辛い辛いと嘆いているだけ。そんな少女達の苦悩と苛立ちの日々を描いたのがこの上巻です。
わがままで後ろ向きな少女達にイライラしながらも、これから三人がどうなっていくのか気にせずにはいられません。
そして、上巻を読み終わった時、思うのです。彼女達の態度や発言にイライラしながらも、自分は果たして彼女達とどう違うのだろうか?と。