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みんなのレビュー836件

みんなの評価4.0

評価内訳

823 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

無垢と狂気

2009/03/06 10:16

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:きゃべつちょうちょ - この投稿者のレビュー一覧を見る

久しぶりに読み返したのだけれど、
きれいな文章<わかりやすく書かれたきれいな表現>には
感動してしまう。
比喩も擬態語も会話も描写も、なにもかもが美しかった。
私はこの人の書く文章が本当に好きだ。
江國香織の本を読み始めるときは
すてきなものを選び取るとき・・・・・・。たとえば
「キルフェボン」みたいな美味しいケーキ屋さんで
ガラスケースの中からとびきりの一個を選ぶときに
似ている。あれとおなじくらい、わくわくする。
そんなときめきを与えてくれる。

物語はある母娘の、あてどもない旅。
母・葉子の、『のっぴきならない恋愛事情』により
娘・草子と共にふたりは『神様のボート』にのってしまったのだ。
消えてしまった『あのひと』(草子の父親)の、一言を信じて
少女のようにひたむきに待ち続ける葉子の、
『しずかな狂気』をはらんだ恋。
娘の草子はだんだんと成長していき
やがて一緒に父を待つことができなくなる。
「ごめんなさい。ママの世界にずっと住んでいられなくて。」
いつの間にか母親よりもしっかりして
地に足をつけた考えを持つようになった草子のこのせりふに
心がふるえて泣いてしまった。

葉子はひとつの場所に留まって『あのひと』を待つ恐怖に耐えられず、
何年かごとに引越しを繰り返す。
いちずという狂気を、これ以上ないくらいの無垢さで持ちながら。
恋を、孵らないかもしれない恋の卵を温めずにはいられない。
色々な形があるだろうけれど、いずれにせよ
娘はいつか必ず母親を卒業していく。
ある面は母以上におとなになり、ある面は母を永遠に超えられない。
そんなギャップを抱えながら。
揺れ動く思春期の娘の心と
いつまでも若くはいられない、やはり揺れ動く思秋期の母の気持ちが
それぞれ見事に切り取られていて
せつないくらいに伝わってくるものがある。

物語は葉子の視点からも草子の視点からも読めるようになっているので
読者は、ふたりぶんの思いを抱きながら、いつの間にか
『神様のボート』に一緒にのせられて漂流することになる。
いったい神様はどんなシナリオを用意してくれているのだろうかと
水のうえをさまよいながら、どきどきはらはらの旅がはじまってしまうのだ。

おもったことがふたつある。
狂気は無垢の中に存在するのかもしれない。
無垢だからこそ狂気をもてるのかもしれない。
『狂気』だなんてちょっと危険な言葉を多用しているけれど
葉子のもつ狂気は、ストーカー的な粘着質なものとは別格である。
もっと透明な、水のようなひたひたした、狂気。
それは葉子が水のようにピュアだからなのか。
そして、母と娘という関係性に含まれる不思議のこと。

少し立て込んだ事情でもさらさらした手触りで描けるのは
やはり江國マジックなのだろう。
読み終えて本を閉じると
華やかなのにさりげない、江國さん愛用(?)のエスカーダの香りが
ふわっと思い起こされた。

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紙の本

漂っているような空気感

2020/09/12 09:22

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:makiko - この投稿者のレビュー一覧を見る

娘の父親で、いつか必ず会いにいくと約束していなくなった男性を信じて待ち続ける母親と、その娘の話。最後の部分の意味がよくわからなかった。結局、男性と再会できたのかできなかったのか。死を暗示するような記述もあったから、夢の中の出来事?
久しぶりに江國さんの本を読み、漂うような不安定さのある主人公の空気感を味わいました。

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2009/11/10 21:14

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2003/02/21 08:31

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2003/08/20 00:00

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2010/05/02 10:32

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2004/09/24 10:14

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2004/09/24 13:59

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2004/10/03 07:52

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2004/10/05 00:33

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2004/10/05 04:54

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2004/10/05 20:48

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2004/10/08 00:38

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2004/10/21 20:09

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2004/10/22 15:09

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