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金閣寺 改版 みんなのレビュー

文庫 第8回読売文学賞小説賞 受賞作品

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みんなのレビュー737件

みんなの評価3.9

評価内訳

730 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

生きることは地獄です。

2009/02/08 23:26

6人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:kumataro - この投稿者のレビュー一覧を見る

金閣寺 三島由紀夫 新潮文庫

先日は京都三十三間堂で千手観音坐像の美しさに魅入りました。旅の友はこの本「金閣寺」でした。金閣寺は2年前に訪れました。プラモデルの箱にあるのと一緒で金ぴかの建物でした。この本は水上勉著「五番町夕霧楼」と比較したいがために手に取りました。同著者の「金閣炎上」もいずれ読みたい。
 作者が主人公にのりうつったような文章です。作者自身の体験なのか、主人公の気持ちなのか区別がつきかねます。冒頭近くにある「有為子」の事件は、さきざきどこで再現されるのだろうか。昭和19年から昭和20年代初めの金閣寺は現在とは大違いのようです。観光客はいない。金箔ははがれ気味。静かな場所だったようです。
62ページ目で再び、有為子(ういこ)が出てきました。そして、憎しみあう親子の姿があります。
作者が切腹したニュースをテレビで見たのは、私が小学校6年生のときでした。
作者はなぜにこれほどまで身体障害を責める(けなす)のか。主人公はなぜそんなに自分の障害を思い込むのか。
記述にある「金閣寺=無力」の解釈がわたしにはできない。放火は、金閣寺管主に対する抗議なのか、それとも大人社会の不正に対する精神不安定な若者の復讐なのか。
 金閣寺=有為子、まばゆいものを自ら破壊して自らの心にとどめることが放火の目的なのか。建物に火をつけるという気持ちは心のどこから出てくるものなのだろう。
 293ページあたりから作者が主人公から抜けていく。結局、「存在」という言葉にゆきつく。人や物は、長い短いはあっても永遠にここに存在することはできない。主人公は自分が生きてきた20年間を消去したかったのだと思う。金閣寺=自分。当時の作者の心情をさぐる。相手を殺して自分も死ぬ。対象を消滅させて自らも消える。生きることは地獄ということです。

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紙の本

放火に至った経緯

2005/09/24 19:37

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:読み人 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 もうストーリーなんかは、皆さん既に知っていると、
思われますが、金閣寺に属する、学僧が金閣寺を放火するまで
のお話しです。
 学僧が、放火に至るまでの、人生を、こと細かく丹念に、心情を
私小説的にも描いてあります。
 これが、恐ろしいまでの、自分のアイデンティティ、または、ルーツを
嫌う、自己嫌悪の人生になっています。
 平凡で、小市民的な、自分、ひいては、その自分の両親を嫌い
併し、父の強力な願いと、バックアップで、金閣寺の学僧となります。
 この両親への嫌悪感は、最初中々理解出来ませんでしたが、
自己否定の自己嫌悪の特化か、変容した気持ちの表れでは、
ないのでしょうか。

 そして、父が唯一認める金閣寺の美しさが、
知らずのうちに、自分にその父から受け継がれた
遺伝子と同じように掏りこめられ
かつ、その金閣寺の権威そのものが、自分を、呪縛する存在へと、
変わっていくようになります。
 この金閣寺への、思いは、ある種フィチズムの気配さえ
感じます。
 併し、その美しさも三種の建築様式のあわせ物であること、
金閣寺では、その高僧が、ピンはねする、経費や運営のいかがわしさ
等の、裏側なんかも、主人公は、知ります。
この”汚れ”の認知は青年の成長の儀式でさえあるのですが、
悩みは、深まっていきます。
 そして、主人公を、誘うかのごとく、
この辺で、本書内のジョーカーである、柏木が登場します。
 柏木の登場で、一気に主人公の行動の原則、規範は、整えられていきます。
柏木は、こう言うわけです。
「この世界を変えるのは、自分の認識だけだと、
そして、行動だけが、決定的に世界を変えると」
この辺の思想は、自殺を行った三島の常識を、突破した、
”突破者”としての、思想では、ないのでしょうか。
 そして、この考えが、主人公を、
決定的に金閣寺放火へと、突き動かします。
 意外だったのは、もうちょっと、放火後の描写
があるのかと、思っていましたが、
これが、あっさりしているので、驚きました。
併し、借金をしたり破滅的に行動してきた筈の主人公の、
ラスト、の文章。
『生きることにした。』で、衝撃的に終わります。
 放火という行為が、ある意味必然のように、書かれていた
ので、放火そのものには、驚きませんでしたが、
この生きることにした。の一文で、人間の心理の不可解さが、
どーんと来ました。
 しかし、三島さんが、ここで、
この呪縛が解けたはずの学僧の気持ちを、全く書いていないのは、
ある意味、投げ出してしまった感もあります。
 行動者として放火までは、理解というか、共鳴までは、出来ても、
その行動の後は、全く未知の領域だと、。
これは、死後の世界は、未知の領域だと、して、自殺してしまった
三島文学の、限界点なのかもしれないと、、私は、感じました。
 併し、ここで、ぶちきることで、作品としては、深みを与えています。

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紙の本

31歳の鬼才三島由紀夫が全青春の決算として告白体の銘文に綴った普及の名作です。

2016/08/09 09:23

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書は、三島由紀夫氏のあまりにも有名な作品です。1950年7月2日、「国宝、金閣寺焼失。放火犯人は寺の青年僧」というあまりにも衝撃のニュースが世間の耳目を驚かせました。この事件の陰に潜んでいた若い学僧の悩み、すなわち、ハンディを背負った宿命の子の、生への消し難い呪いと、それゆえに金閣の美の魔力に魂を奪われ、ついには幻想と心中するに至った悲劇。鬼才、三島由紀夫氏の不朽の名作といえるでしょう。

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紙の本

絶対読んでみて下さい!

2001/02/06 09:50

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:純子 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 昭和25年7月1日、実際に起こった金閣寺の放火事件を材料に三島由紀夫が書き上げた名作です。私はこの作品を読むまで、三島由紀夫の作品というとどちらかというと敬遠していましたが、この作品を読んで、三島由紀夫の作品の素晴らしさに気づきました!

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紙の本

日本文学必読書のひとつ

2019/11/22 22:34

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:雄ヤギ - この投稿者のレビュー一覧を見る

私は日本文学に目覚めた初めのころに読んだが、バカな高校生だった私にもわかるほどすばらしい作品だった。凡庸な感想だが、文体も比喩も構成もすばらしく、読んでいて酔ってくるようなすばらしい作品だった。

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紙の本

学生の頃

2018/11/21 07:16

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:おどおどさん - この投稿者のレビュー一覧を見る

読みました。意外とスラスラ読めて、生々しい描写に衝撃を受けたりもしました。
それから20年ほど経って、「金閣寺」の舞台版を見て、また読み返したくなりましたし、実際はどうだったのか(事実の方も、事件後の母親の亡くなり方などショッキングでした)と比べて読むと色々と興味深いです。

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紙の本

「金閣ほど美しいものは〜」

2002/03/25 22:51

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:文子  - この投稿者のレビュー一覧を見る

 京都で貧乏下宿生だった頃、古本屋で『金閣寺』を買った。何度も何度も読んだ。友だちは、三島作品を取っつきにくいと酷していたが、私はそうは思わなかった。あれから有余年。今でも読んでいる。決して色褪せることなく、また、読み飽きることなく、人の生き方とは何か美しさとは何なのかを問い続けている。ぜひ、この文学を味わってみてください。

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2004/09/24 05:59

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2004/09/29 22:29

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2004/10/27 00:01

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2004/11/10 05:31

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2005/03/16 23:05

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2005/08/08 16:08

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2005/08/31 13:04

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2005/09/10 19:18

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