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真夜中の五分前 Side‐A みんなのレビュー

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みんなのレビュー108件

みんなの評価3.6

評価内訳

108 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

最後は融合なのか!?

2005/06/27 03:20

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:hiro-tom - この投稿者のレビュー一覧を見る

小説の書評を書くのは初めてですが、書いてみたいポイントがあったので、それを書きます。それは、人の固体の特定、アイデンティティーの識別はどのようなプロセスで行われるか、また、どのようなプロセスで形づくられるか、ということです。
この本の題材はまさにそれでした。この題材を使って、両サイドに登場人物を登場させ、考えさせ、悩ませ、恋愛をさせ、最後は究極の結論に持っていきます。
アイデンティティーを形づくる者、すなわち本人におけるプロセスは、本人が本人でありたいと願い、他者との違いを見つけ、他者とは違うぞ、強く意識することから始まると自分は思っている。しかし、小説の中では、これが微妙に揺らぐ、「一卵性双生児」をベースにした設定とストーリーが展開されている。
また、アイデンティティーの識別についても、「恋愛対象」という最もアイデンティティー識別が要求される登場人物の行動・思いを通じて、「人の識別って、実は曖昧なものなんだ」と考えさせられます。
以前、脳の働きの本を読んだとき、「目が認識している世界は、実は脳が作っている。他の人が見ているものと同じものを見ているかどうか証明するのは難しい」という内容があったことを思い出し、それと似ているな、と感じました。
これは小説で、科学的である必要はなく、また、私が分析したいような、科学的記述はもちろん一切ありませんので、純粋に小説としてどっぷりつかれます。ご心配なく。
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紙の本

生きていくうえで多少感じる息苦しさ

2004/12/20 18:36

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:dimple - この投稿者のレビュー一覧を見る

先日side-Aとside-Bを読了した。本多孝好の著作だ。現代作家の小説は正直あまり読まないボクにしては珍しいことだ。実際、ボクは村上春樹を読んだことはない(正確に言うと、村上のプリンストン留学時代を綴ったエッセイ『やがて悲しき外国語』は読んだことがある)。

本多孝好との出会いは奇妙なものだった。実家で夕食をしたときに、母親から氏のインタビュー記事を見せられたのがきっかけだった。『Grazia』という女性誌の12月号に写真付きのインタビュー記事が出ていたのだ。彼女曰く、氏の雰囲気がボクと似ているという。確かに、氏とボクは同世代で(氏が1年上)、勉強していた分野も同じだ。その記事と写真に何だか魅せられてしまって、今回の作品を読んでみたのだった。

内容も重くないし、2冊合わせて400頁程度なので2日間で一気に読めた。結論を言うと、かなり面白かった。主人公の「僕」というか著者の恋愛観みたいなものに共感してしまったことを告白しなければならない。。

side-Aの「僕」は26歳でside-Bでは28歳である。ボク自身、実年齢よりは5年くらい幼いところがあると自覚しているので(それが原因でしばしば自己嫌悪に陥るのであるが)、その意味では、かなり感情移入できた。

要するに、思慮深さと意気地なしは対のものだし、クールさはナイーブさを包み隠すためでもあるということだ(たとえ、意識していなかったとしても)。そして、それゆえに、生きていくうえで多少の息苦しさを常に感じてもいる。

かつての恋人・瑞穂を事故で失っても悲しくはなかったとうそぶく「僕」であるが、それ以来6年間もセックスをしていなかったりする。また、かすみが「僕」を求めて家に来たときも、一度は拒絶してみたりする。

でも、今「僕」はかすみを愛している。肌も重ねた。でも、かすみは一卵性双生児の妹・ゆかりの婚約者・尾崎への思いも捨てられない。姉妹は海外旅行先で事故に遭い、片方は死んだ。生き残ったのは、「かすみ」なのか、「ゆかり」なのか??

恋愛感情というものはどのように生じるのか?について深く考えさせてくれる本である。

(以上、dimple管理人『とはずがたり』ブログから転載)

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紙の本

主人公は嫌な奴。双子の姉妹との恋の行方は?

2006/09/16 10:31

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:よし - この投稿者のレビュー一覧を見る

この作品、わたしは、side-AとBは全く違う作品だと思い込んでいました。しかし、続いているのですね。うまいなーというのがAの感想。Bいかんによって大きく評価が左右される作品です。

広告会社に勤める僕は6年前彼女を突然、交通事故でなくした。彼女の癖は5分、時計を遅らせること。僕は今でもそれを続けている。そんな中、スイミングスクールで出会った女性は双子の姉、かすみ。双子ならではの苦悩を抱えながら僕は彼女と付き合うことになる。
この主人公、嫌な奴なんですよねー。決して熱くならず、常に冷静でクレバー。その性格を作っているのは、6年前の彼女なんですよね。別れた彼女は言います。「あなたは人より5分ずれている」
仕事でもしかり、冷静で客観的にものを見るタイプ。そういうタイプですが、やり手の上司に好かれるんですよね。ただし、主人公にとってはどうでもいいんですよ。自分がよければ。他人は関係ないというアウトロー。
そんな僕が出会った彼女は双子の姉。図らずも彼女は妹の彼に恋をしている。そんな彼女との出会いが、忘れられない6年前の彼女との思い出をよみがえらせます。お互いが、お互いの気持ちを痛いほどわかりつつ、踏み込めない男と女。
遅れた5分は、彼女との出会いでどうなるか。この恋はどうなるのか。妹との過去と決別できるのか。そんな思いで読んでいたのですが、あー、終わった。
一体、「僕」はどこに行くのでしょうか。
読んだらはまってしまいました。嫌な奴だけど、やはりこいつの中にも自分がいると思えるside-Aでした。
双子の姉が魅力的なんですね、気になります。さてside- Bは?

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紙の本

5分遅れ男と片割れ女

2021/12/11 15:15

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る

大学時代の恋人を忘れられない僕と、双子の妹の許嫁を愛してしまったかすみ。足りないものを埋め合うかのようなふたりが、二人三脚で歩き出す瞬間に感動しました。

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紙の本

私は「かすみ」。

2004/11/27 12:03

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:チョビ - この投稿者のレビュー一覧を見る

本多孝好という作家の小説を読んだのは、これが初めてである。もともとは村上春樹的な世界観もしくは小説作法に影響を受けているのではないかと思うのだが、本多さんや伊坂幸太郎さんといった若手作家が「ナイーヴ系」と称されたりしているようだ。まさにこの作品もナイーヴの王道を行く小説。作者名を知らずに読んだら、村上さんの作品と言われても信じてしまいそうだ。
もちろん本多さんならではと思われる特長は随所にみられると思う。いちばん感心させられたのは、主人公「僕」の会社員としての苦悩や周囲の人間との軋轢といったものが丁寧に書かれていることだ。上司や同僚たちとのやりとりはたいへん興味深く読ませてもらった。「僕」のような繊細な人間にとって、この社会は生きづらいことと思う。それから、女性に対する「僕」のストイックな姿勢も新鮮だった。恋人だった水穂が亡くなって6年、「僕」は何人かの女性とつきあうが、その誰とも深い関係にはならない。
水穂の不在をどう捉えたらいいのかわからずもがき続ける「僕」は、双子(というモチースはやはり村上春樹的だ)の片割れであるかすみと出会い、恋に落ちていく。再び人生を自分たちの手に取り戻せるかと思われた2人だったが…。

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紙の本

脇役陣の見事な描写には脱帽させられますが…

2004/11/14 21:36

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:トラキチ - この投稿者のレビュー一覧を見る

その透明感溢れる文章で読者を虜にしてくれる本多さんの最新刊である。
寡作な作家なので一字一字味わい深く読んでみた。
小気味よい会話分が主体なのであっという間に読み終えれますね(残念)

主人公の“僕”は過去の恋愛を引きずって生きている26才の男性で広告会社の社員である。
彼の性格はどういったらいいのだろう?
率直な所、少し人生を徘徊し過ぎてるのかなという印象を受けた。

男性読者の私は別にどうでもいいが、女性読者は主人公にウットリするだろうか?
繊細というより小心物かつ無頓着なようにも受け取れる。
そのあたりもう少し本多さんも考えて書いて欲しかったな。

対して女性の2人(かすみ&ゆかり)は上手く描けている。
双子のモチーフも当然だが女性だから成り立つ話である。
しかしながらロマンティックさにはSide-Aのラストを覗いては欠けるように感じられた。
読者は本多さんにロマンティックさを求めてはいけないのであろう。

特筆すべきは、過去の佳作にも垣間見られた脇役達の描写の見事さである。
例えば、年上の女上司小金井さん、転職して高額の給料を払ってくれる野毛さん、Side-Bで登場する高齢の渋谷のマスターとバーテンなど…
とても人間臭いのである。

全体的には“喪失からの再生”がテーマなんだけど、ちょっと中途半端な気がする。
恋愛小説としたら物足りない。
Side‐Bの帯に“愛したのは誰?”とあるがはたしてこの作品を読むにあたりそのことに集中し関心を持って読まれてる方って少ないのじゃないかな…
そのあたりが微妙なところであります。
でももう少しグローバルにこの作品を捉えたら(例えば再生小説・青春小説)評価が高くなるのかもしれないな。

2分冊になってる点も賛否両論ありそうだ。
確かに読者の負担は大きい(笑)
でもAとBのあいだに2年の月日が流れており、主人公の職も変わり愛していた人も亡くなる。
装丁も素敵なんでまあ仕方ないかなとは思った。

少し辛口に書いたが本多さん特有の人に優しい文章は健在である。
濃密な恋愛小説は苦手な人にはオススメします。
文章の上手さで勝負出来る稀有な作家であることに異論はありません。

本多さんって読後“読者の想像力にその評価が委ねられてる”と言っても過言ではないかなと思うのは私だけであろうか…
読者も感性を研ぎ澄まして読まなければならない。
“自分の居場所”について少しでも考え直すことがあれば収穫があったと言えるであろう。
(sideA&B まとめて感想書かせていただきました。)

トラキチのブックレビュー

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著者コメント

2004/11/02 15:20

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:本多孝好 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 この『真夜中の五分前 Five minutes to tomorrow』は、自分としては五冊目の単行本になります。五冊目にして初めてだったことが二つあります。
 一つは、SideA、SideBという二分冊であること。長大な本が珍しくなくなっている昨今では、これは必ずしも二分冊にする必要はない長さだと思いますし、二分冊にすれば、その分、読者の方には色んな意味でのコストがかかります(持ち歩くのが面倒臭いとか、単純に一つの小説に対する対価が高くなるとか)。ですので、これを二分冊にするかどうかは迷ったのですが、この形で読んでもらうのがベストであろうと判断しました。だから、これは、自分がベストだと思う形で読んで欲しいという著者のわがままです。すみません。それなりの自負とともにわがままを通しているのだとご理解いただいて、今回はこの形でお付き合いいただければと思っています。
 そして二つ目は、日本語のタイトルであること。今回も、書いている途中はずっと仮のタイトルとして「You don't know」というタイトルをつけていました。これは作中にもちらっとだけ登場する古いジャズの歌から取ったものです。書き始めた当初は、もっとストレートな恋愛小説になるかと予想していたのですが、書き上がってみると一風変わった恋愛小説となりました。そしていつの間にか僕の中でこれは『真夜中の五分前』という名前の小説になっていました。前作まで自分なりに伸ばしてきたベクトルとは、少し違う方向を模索したつもりですし、そんな思いが初めての日本語タイトルということになったのかもしれません。
 久しぶりの長編を書き上げることができて、とにもかくにも今はほっとしています。多くの方にこの物語を共有してもらえれば、嬉しいです。

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2004/11/17 14:36

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2004/11/19 14:04

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2004/11/28 23:57

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2004/12/21 23:27

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2004/12/30 16:34

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2005/01/22 13:20

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2005/02/01 22:14

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