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みんなのレビュー1,947件

みんなの評価4.0

評価内訳

1,932 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

読書で乗り物酔い――騙し絵の恐ろしさ。

2010/01/15 20:09

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:惠。 - この投稿者のレビュー一覧を見る

さて、何から書こう。何から書けばいいのか迷ってしまう、そんな作品だ。

率直な読後感は――まるで車酔いしたかのような気持ち悪さ、だ。物語の終盤からやんわりと、しかし確実に、気持ちが悪くなってゆく。ここでいう「気持ち悪さ」は「気分を害する」という意味ではない。それはまさに乗り物酔いの、三半規管の支配能力を失ったときのあの「気持ち悪さ」なのだ。

「平地の読書で車酔い」だなんて新しい特技に加えようかしらん――などと言っている場合ではなく、この作品にはそれだけの「威力」があるということだろう。


読書で車酔い。その原因は――騙し絵。


読者がなかなか接点を見いだすことができない複数の物語、その中に生きる十以上の人生、それぞれが交錯し、バラバラになり、そして最後には見事に収まってしまう。そう、この作品は一枚の壮大な騙し絵なのだ。

この作品は、5つのストーリーから成る。それぞれがどんなストーリーかというのは、解説の池上冬樹がきれいにまとめてくれているのでそれを引用する。


(引用ここから)
A.拝金主義の画商戸田と、彼に振り回される新進の女性画家志奈子
B.空き巣に入ったら必ず盗品のメモを残して被害者の心の軽減をはかる泥棒の黒澤
C.新興宗教の教祖にひかれている画家志望の河原崎と、指導役の塚本
D.それぞれの配偶者を殺す計画を練る女性精神科医京子と、サッカー選手の青山
E.四十社連続不採用の目にあっている失業者の豊田
(引用ここまで)


本作はこの5パタンの視点から成る5つの物語で構成されている。このそれぞれの物語はもちろん、どこかで接点を持ち複雑に絡まりあっていくことになるのだが、その接点がなかなか見つからない。読んでも読んでも焦点が定まらない。


この作品の冒頭には、エッシャーの騙し絵が挿入されている。

マウリッツ・エッシャー。名前は知らなくとも一度はその作品を目にしたことがあろう、オランダの画家だ。紙という有限のスペースに無限のループを描き出す――わたしは彼の作品を目にすると必ず気分が悪くなってしまう。再度断わっておくが、ここで言う「気分が悪い」は決して「気分を害する」という意味ではない。乗り物酔いの気持ち悪さ。決して強くはないわたしの三半規管に視的アプローチで作用して、平衡感覚を奪いとってしまう。(この記事を書いている間にもエッシャーの絵を少しばかり見てしまったので、正直すでにちょっとグロッキーです)

まさにこの作品はあの騙し絵だ。

そうそう、この気持ち悪さ。これまで、読書で気分を害したり不愉快になることはあっても乗り物酔いをしたことなど、初めての経験だ。あぁ、やはり伊坂幸太郎――恐るべし。

評価は星三つと高くはないが、それはこの作品がつまらないからではない。どうしても、気持ち悪さが先行して、読み返すこともそうそうないだろうからだ。

幾筋ものプロットを走らせ収束させていく技は圧巻。登場人物の強いキャラクターはいつもと変わらず健在で、その会話の端々にユーモアがちりばめられ、読者の心をくすぐる。伊坂ワールドがお好みならば、是非ともトライしていただきたい作品である。

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紙の本

仙台を舞台とした群像劇方式の小説。

2015/11/06 20:56

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:たる - この投稿者のレビュー一覧を見る

それぞれの登場人物の好きな日本語を問う外国人の使い方(時間軸の答え合わせ)が秀逸だった。 前半にあれだけ放った伏線の数々をきちんと収斂していく。読んでいてにやりとしてしまった。 豊田が憧れたエッシャーの騙し絵の「壁によりかかり城の上を眺めている男」は、きっとその老犬なんだろう。未来を決めるのは人の交互作用だった。

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紙の本

ファン向け作品かも

2015/03/18 00:31

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オオバロニア - この投稿者のレビュー一覧を見る

本作は、典型的な群像劇です。様々な人達の行動が、知らず知らずのうちに、互いに影響し合う様は王道といえるかもしれません。

伊坂作品のファンの方なら、他作品に出てくるキャラクター(特に黒澤が目立ちます)がかなり登場するため、あちこちに気付きがあって楽しい作品だと思います。しかし、伊坂作品に詳しくない方だと、ただの群像劇に終わってしまうかもしれません。

伊坂作品を読んだことが無い方なら同じ群像劇でも「チルドレン」の方がおススメです。

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2009/12/06 19:47

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2005/05/10 23:03

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2005/05/14 16:08

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2005/05/20 12:19

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2005/05/26 23:50

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2005/05/30 23:32

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2005/06/02 03:27

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2005/06/17 23:50

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2005/06/18 14:12

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2005/06/23 16:05

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2005/08/03 16:39

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2005/08/21 01:27

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