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直木賞受賞作です。私が山本さんに出会った本でもあります。
これを読んだのは6年生の時でしたが、何度読んでもいい本だと思います。山本さんの作品でも個人的にはベストではないかと。
表題の「プラナリア」は働くことと恋愛と乳がんとどれとも向き合えない女性の姿が描かれています。その他に短編が3つほど。
何度切っても切っても生えてくればいいのにという気持ちは狂気でしょうね。哀しい狂気。希望の光など見えてこない出口の無い迷路にさまよい続ける彼女の姿が印象的でした。
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いるいるこんな不器用で他からみたら嫌な女。でも自分にもどこか当てはまってしまう。。共感してしまう。私の中にすっと入ってきた一冊
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短編集。いろんな事情で<働かない>女性の物語です。結末は、読者の想像におまかせします、といった感じの作品が多い。これからどうするんだろ!?とつい悩んでしまいます。この作者の本を読むのはこれが多分初めて。「プラナリア」…身近なある女性のことを思い出しました。いるよね、こういうかんじの人、って。性格だから、きっとどうしようもないんです。わたしも自分の性格なんてどうしようもないし。「ネイキッド」…30代で、それまでは学校も仕事も誰よりも優秀にバリバリやってきた女性が離婚と失業を期に2年間の休憩のような、ただのひきこもりのような生活を続けます。編みぐるみや漫画喫茶や冴えない年下の男性、周囲から見ればちょっと病的なものを感じてしまうことにはまっていくもとキャリアウーマンの姿が面白い。「どこかではないここ」…娘の人生からリストラって、悲しいなぁ。現実的な主婦のお話でした。「囚われ人のジレンマ」…主人公の年が近いせいか、このお話が一番身近に感じられました。ここでは、<働かない>のは女性ではなくて大学院に通っている男性の方。<囚人のジレンマ>という本は実在します。「あいあるあした」…わたしから見るとちょっと自由奔放すぎて非現実的。娘が出てくるのはいいですね。皆、いろんなものを抱えての今なんだ、ってかんじで深みがでて安心できました。
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山本文緒が好きなんですが。
いつも頑張り過ぎないダラダラした思考を持っている女の主人公が多くてかなり共感度が高いです。
短編なので読みやすいです。
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第124回直木賞受賞作。
”無職”である女性達の、様々な生き方と心模様を書いた短編集。表題作の「プラナリア」は、若くして乳がんを患った女性の、退院してからの無気力な生活と心の動きが書かれている。
この人の作品を初めて読んだが、このなんともいえない暗さにはまりそう(笑)。手術は成功し、まだ通院はしているものの普通の生活に戻った春香だが、何かと”乳がんを患った”ということを理由に、社会復帰も、恋人との生活にも、今までのような素直なものの考え方でいられない。「ひねくれてるなー」と思いつつ、「こういう部分あるよなー」というのが本当に多々ある。女性特有の”陰の部分”を描くのがうまいなぁ。
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この作品の中に出てくるだめな人たちのことが、他人事とは思えない。山本文緒はこういうちょっとだめな人を描くのがうまい。
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直木賞受賞作品。
「現代の無職をめぐる5つの物語」
短編集です。
私は一番最後の「あいあるあした」が1番良かった。
この人の本を初めて読んだのでなんとも言えないが、
話し自体は日常生活の普通の場面。
そこに見え隠れするさまざまな人の心理。
すべてが中途半端というか、
まぁ短編集なので仕方がないんだろうけど
やるせない気持ちになるお話です。
そんな中で唯一、最後の話がちょっとホッとできたので私は1番好き。
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どうして私はこんなにひねくれているんだろう。
乳がんの手術以来、何もかも面倒くさく「社会復帰」に興味がもてない25歳の春香。
恋人の神経を逆撫でし、親に八つ当たりをし、バイトを無断欠勤する自分に疲れ果てるが、出口は見えない。
現代の「無職」をめぐる心模様を描いて共感を呼んだベストセラー短篇集。
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「無職」の女性をメインに据えた短編集。読み応えがあります。そしてやっぱり山本さんは女性の心理描写が巧みですね。
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現代人のなんとなく生きている人たちをスポットにした短編集。ひねくれてしまった女の子や、日々の生活に追われて生活をせざるをえなくなった主婦や、ただ時間をもてあましてだらだら生きているニートとかが主人公です。個人的には囚われのジレンマが一番良かったです。
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直木賞受賞の短編集。
「無職」がテーマ。
でもただニートな訳じゃない。読んでると切ないと言うか、かやるせなさが残る一冊。
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短編集。初めて読んだ山本作品。特に「プラナリア」の主人公が好きです。人格に歪みがある人物が生きる姿って結構好き。
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山本文緒を好きになったのがこれから。
直木賞とったから有名なはず。
この作品のプラナリアに表紙どおりのふわふわほやほやした幻想的なイメージを抱いていたため、その後生物の資料にプラナリアの写真を発見したときはショックでした・・・(どうでもいい)
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いわく、山本文緒にハズレは無い。
囚人のジレンマが面白かった。
あいある明日の終わり方も好きだ。
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短編集なせいか、今回は面白かった。
面白かった、というには語弊がある気もするけれど。
ハッピーエンドにしろバッドエンドにしろ、なんか区切りがついて欲しい自分には、
「で?」っていう読後感が否めない部分ではあるんだけど、前読んだのより
全然共感できた。今回のが合うのか、今回荒んだ心境だから合うと感じるのか…。
取り敢えず、プラナリアは知ってました。
ん~…。
こういう報われない気持ちっていうか、気だるい感じって、みんな持ってるものなのかなぁ?
幸せそうに笑ってる人の笑顔が信じられなくなってきた今日この頃。