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「舞姫」と「うたかたの記」は擬古文のため、内容をあまり理解できなかった。再読の必要あり。
※「舞姫」「うたかたの記」「鶏」「かのように」「阿部一族」「堺事件」「余興」「じいさんばあさん」「寒山拾得」の9編を収録。
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江戸時代に存在した「殉死」制度。使えていた主君の死に対し、許可をもらって後追いで自害することだ。主従関係を絶対とする封建制度を象徴する行いだが、必ずしも、主君を慕ってのことばかりではなかった。殉死によって一族の地位を高めるという打算や殉死しないことで人から後ろ指を指される恐怖などの感情も入り交じっていた。
そんな殉死を主君から認められなかったことをきっかけに、滅亡の道へ進んでいった阿部一族の悲劇がドキュメンタリーのような淡々とした文体で描かれている。
殉死についての著者、森鴎外の意見が書かれていないのは、残念だ。「自己の死」より重いものが多くあった武士道の時代を理解することはなかなか難しい。江戸時代はともかく、著者が生きた明治時代でも、死して子孫を助けるという考え方があったのだろうか。
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舞姫再読して、昔よりすらすら読めたことに感動した。木戸書簡集で鍛えた成果が…!笑
鷗外の「お前らわかんねぇだろ」と言わんばかりの独語伊語仏語オンパレードで、ちょっとした性悪さがにじみ出ていて笑える。
別に厚い本ってわけでもないのに、注釈は何と70ページ超。すごい。まあ歴史モノの注が大部分だけどね。
堺事件に関しては醒めた炎を読んだ直後だったんで予想外に事前知識があってわかりやすかった。なにかしら、何か大いなる力に呼ばれたのかしら。
舞姫って、もっと結果を悪化させると鷗外の実体験になって、ハッピーエンドにすると青木周蔵物語になるよね。
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言葉遣いがだいぶ難しい。日本語なのに理解できないという悲しさ。なので、楽しむというよりは必死に理解するので精一杯でした。現代語訳で読むべき。
2009/11/23
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ベルリン留学中の若いエリート・太田豊太郎は、街で出合った美しい踊り子・エリスの危機を救った。やがてふたりは魅かれ合い、豊太郎は友人の中傷により免官となる。いったんは栄誉を捨て、エリスとの愛を貫こうと決意するが…
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・阿部一族
男ってやつは・・・!!!
なんですかね、この小説。女の人が入り込む隙が一瞬たりとも存在しません。女の意思がまったく介在しない男としての「格好つけ方」を最大限に格好良くつづったお話。任侠映画のようなそのストイックさにころっと参りました。
「義」を通すことに躍起になる登場人物たちをさんざん葛藤させておいて、いつでもラストはとってもあっさり。でも実際、封建社会というのはそんなモンだったんだろうなあ。男って言うのはいやはや、しょうがないねえ。
自分の生に恥辱を感じる男の人の単純でストイックな姿は見ていておバカさん!好き!ってな具合に愛おしくさえ思える。反面、自殺も切腹も殉死も、死んだら一緒だよ。おしまい!っていうあっさりさが残酷ではあるけど面白かったです。
読み終わった後の一番の感想は「鴎外やれば出来るじゃん!」
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舞姫以外はどれも面白かった。森鴎外、意外と読みやすい。
「うたかたの記」は画家の卵と花売り娘の運命の出会い、偶然の再会、嵐の中の告白に悲劇的な死という怒涛の展開に狂王ルードヴィッヒ2世の謎の死の真相まで絡めて30P足らずでまとめてるし。凄すぎる。
「鶏」の石田少佐は今なら萌えキャラ。堅物の軍人のくせに、仕事帰りに「内が近くなると雛の事を思い出す」ほどヒヨコを可愛がってたりする。鶏が庭を荒らすと苦情をいう隣家のおばさんを、腹話術の人形見てるより面白いとか考えながら相手してる性格もいいし。最後は「雛なんぞはいらん」と言ってるけど、きっとその後も雛の面倒をみていると予想します。
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舞姫が好き。
文語体で難しかったけど、そういうところにもロマン?を感じてドキドキしながら読めた。
鶏も面白い。
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高校の教科書に載っていた『舞姫』
それ以来、初めて読み返してみたのですが、当時の思いと全く異なっていたのに驚きました。
こんなにも、最低な男だっかのか?
『阿部一族』『堺事件』『じいさんばあさん』はぐいぐいと読んでしまった。
『舞姫』にかかった時間の半分で読み終わったくらい。
それくらい、読みやすい。
きっと映像化したら、海外でも人気が出そうな気がする。
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阿部一族のみ。iPhoneにて完読。
恥をかくことをもっとも嫌った侍たちとそのことを理解し従った妻たちの話。
昔の日本にはこんな人々がきっと居たのだろう。文体は比較的読みやすい。
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室岡さん所有
→11/01/30 浦野さんレンタル
→日付不明 返却済(12/10/20本人確認)
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舞姫は歴史的仮名遣いの漢文調で読み難く、ゆっくりと読み進めて行ったが。鴎外は西欧かぶれだったのかなあ。
歴史小説的なものは事実が淡々と語られ、何が面白いのかよく分からなく退屈になってきてしまうが、退屈な部分を過ぎると話がすすんでいく。
あとで解説を読んで知ったが、鶏は自分の孤高さを表現したものらしい。でも滑稽さというか、ちょっと抜けているように見えるのもわざとなのだろうか。
あまり鴎外の面白みがわからないまま読み終えてしまったが、あとで解説を読むとなるほどなあと思い、他の作品も読んでみたくなった。
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図書館より。
『舞姫』『うたかたの記』は擬古文で書かれているので、とっつきにくいのですがリズムがよいのでその分では読みやすいかな?といっても現代語訳がないのがつらいところ…『舞姫』はエリスの存在がとてもかわいらしくいじらしいです。
現代語で書かれた作品では始めのうちはセリフのない場面での一段落が長くて苦労したのですが、慣れてきてからはあまり気にならなくなりました。殉死を描いた歴史小説『阿部一族』『堺事件』が印象に残りました。
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難しい難しい。舞姫は高校生のときに読んだのだけどなぁ。
宗教談義の「かのように」と倹約家の日常「鶏」は普通に読める…気がする。歴史物は切腹とか忠義とかよくわからない。
三メートルのパーパットみたいな感じ。難しいラインをしっかり読み切って落としていってるんだろうけど、素人が見ちゃうと「普通じゃん」と思っちゃうみたいな。
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明治の文豪の小説を読むことは伝統の価値観と新たな価値観(当時は西洋文化)の狭間の中での葛藤や考察や思想に接すること。
それは現在社会、特に3.11以降、現代人も同じ立場に置かれていると思う。
武士の美学を学ぶのならば「堺事件」、「阿部一族」が必読。
明らかに乃木希典の自害に影響を受けた作品で、日本人のアイデンティティでもあった「死」の意味を提起している。
上述の新旧価値観のぶつかりから、鴎外が求めたものは日本の歴史であり、歴史小説であった。これを現代人も学ばざるを得ない。
一番、心に残った小説は「かのように」。
日本人とは、合理的に説明できるものではなく、文化、歴史に根着く「かのように」を土台に生きている、としている。
解説によると、この小説は山縣有朋からの依頼により保守主義、支配階級がどうあるべきかを書いたものであるらしい。
しかし、「父」が皇室であるとすれば、最後の友人の綾小路の「駄目、駄目」は権威主義への否定にもなり、この小説の奥深さを感じる。
以下【引用】
「かのうように」
・そうして見ると、倅の謂う、信仰がなくて、宗教の必要だけを認めると云う人の部類に、自分は入っているものと見える。
いやいや。そうではない。倅の謂うのは、神学でも覗いて見て、これだけの教義は、信仰しないまでも、必要を認めなくてはならぬと、理性で判断した上で認めることである。
・そうして見ると、人間の智識、学問はさて置き、宗教でもなんでも、その根本を調べて見ると、事実として証拠立てられない或る物を建立している。即ち、かのように、が土台に横たわっているのだね。