0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:藤和 - この投稿者のレビュー一覧を見る
夕顔の忘れ形見が中心となった話が多い巻。
求婚者が多い中で、玉鬘の扱われ方が非常にスリリング。
この巻で第一部が終わる感じらしく、なんとなく丸く収まった感はある。
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:earosmith - この投稿者のレビュー一覧を見る
瀬戸内寂聴訳、源氏物語5巻目。田辺聖子さんの訳で読んでいたので、違いを楽しみながら読もうと思っています。玉鬘と髭黒の話が面白いです。
源氏物語第1部の終わりとなっているらしい
2017/12/28 22:04
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まなしお - この投稿者のレビュー一覧を見る
光源氏36歳の5月から39歳10月までが描かれる。この巻では、前半のほとんどが玉鬘についての話となっている。あと、明石の姫君や夕霧についての話である。瀬戸内寂聴の解説では源氏物語第1部の終わりとなっているらしい。
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ないものねだり - この投稿者のレビュー一覧を見る
執筆当初から評判となり、後世の研究者の対象であり続けている作品。多くの人の共感を得た作品が何時の間にか謎の研究対象になるものらしい。
投稿元:
レビューを見る
夕霧よかったね!夕霧と雲居の雁の姫が一番好きかも。玉鬘の姫は急展開すぎてついていけないwあと真木柱が好きです。
投稿元:
レビューを見る
玉鬘の姫君や夕霧の行く末にひとまずの決着がついたようでよかった。玉鬘は気の毒だけど、夕霧は長年の恋が実ってほっとしました。
この後の帖は晩年の源氏の君の話が書いてあるんだろうか。この辺りまでは知っていたけど、晩年の辺りは憶えてないので楽しみです。
それにしても歳とっても自分がイケてると思い込んでる源氏の君は厚かましいことこの上ない。
投稿元:
レビューを見る
メインは、昔、源氏と逢引中に「物の怪」にとりつかれて死んでしまった夕顔の娘、玉鬘(父親は源氏ではなく、内大臣という人)。行方不明だったのを源氏が見つけ、父親として引きとるも彼女に恋をしてしまい、でも、父親だと公言したので手は出せない、とかいうぐちゃぐちゃした話がずっと続いて少し飽きるかも。こんなに玉鬘が源氏物語のなかで大きな位置を占めるとは知らなかった。結局、玉鬘を強引に奪った男は、奥さんが実家に帰ってしまい、とか人間関係もけっこうごちゃごちゃ。で、当の玉鬘は源氏にうんざりしていて。源氏に言い寄られる女たちって、意外と、最初からすごく源氏が好き、っていう人はいないような。この時代、女は相手を自分で選ぶことはできなかったわけだけど。この巻では、書道や香道、文学というか物語というものについてあれこれ語られるのもおもしろかった。どういう書がいいとか、香物を調合するとか、物語を選んで写させるとか。
投稿元:
レビューを見る
源氏30代後半の物語。平安時代の30代後半は、もうかなり落ち着いている頃だと思われるのに、源氏はまだまだ男盛り。引きとった娘という触れ込みの玉蔓を自分の妻の一人(花散里)に育てさせる一方、自分は玉蔓に恋心を寄せている。困った困った。
お香に興味がある私としては、薫物の調合が行なわれる「梅枝」の帖が興味深かった。明石の姫君の入内の際に持たせるという。読んでいて、その香りを嗅いでみたくなった。
文学論や書道論が語られるこの巻、栄華を極めた源氏の暮らしぶりが垣間見れる。
投稿元:
レビューを見る
この時代の女たちは男に言い寄られ、部屋に押し入られたが最後、もうどうすることもできなかった。源氏に言い寄られ髭黒の大将にも言い寄られ玉鬘は相当気持ち悪かっただろうな…。五巻は玉鬘の結婚と、夕霧が遂に雲居の雁の君と結婚するところが大イベント。一見一途に姫を思い続けたように見える夕霧だけどやっぱり源氏の子。一度は姉と慕った玉鬘に言い寄ってみたり、他の女を慰みものにしようとしたりと彼の恋路にも波乱の予感を感じる。
投稿元:
レビューを見る
「須磨源氏」という言葉がある。
『源氏物語』を読み始めて、「須磨」の巻まで読み進んで挫折し、再び最初からとりかかるが、また須磨の巻で挫折していつまでも読み終わらないことをいう。
僕はこの「巻五」に収録されている「藤裏葉」で挫折してしまった。
あれから2年近くの月日が流れてしまったが、また続きが読みたくなってきた。
源氏さんは玉鬘(夕霧の娘さん)に恋心を打ち明けながらも、弟の兵部卿の宮との交際をそそのかす。
源氏が玉鬘の部屋に蛍を放ち、その光で兵部卿の宮が玉鬘の横顔を見てしまう場面がある。
すごく幻想的で、日本的な美しさにあふれているなあと思う。
しかし、そうこうしているうちに、玉鬘は鬚黒の大将の手に落ちてしまった。
そんな横取りありか!って感じだ。
明石の姫君(娘さんの方)の入内が決まり、その後見役として明石の君(お母さん)が推薦されたことで、漸く母娘は宮中で共に暮らすことができるようになった。
すべての心配事が解決し、源氏は出家の志を固めたようだ。
「蛍」「常夏」「篝火」「野分 」「行幸」「藤袴」「真木柱」「梅枝」「藤裏葉」の9帖を収録。
寂聴さんの日本語、美しいなあ。
投稿元:
レビューを見る
光源氏、栄光の絶頂!!というところですね~本当に。
ハレムにいる女性たちに着物を贈るところが本当に華やか。
投稿元:
レビューを見る
玉鬘10帖が続きますが、玉鬘が本当に魅力的な女性として、その描写が素晴らしい限りです。特に蛍の光の明るさで兵部卿宮に玉鬘の横顔を見せてその美しさに心を奪わせるシーンの幻想的な描写は秀逸ですね。「真木柱」の篇では、理想の美女・玉鬘がついに鬚黒の大将に犯されてしまい、出産にまで至るというのは非常に寂しい想いまでします。源氏の君の玉鬘への懸想を子息の夕霧が不安気に見守る姿は滑稽でありながら、非常に深刻な心情が身にしみて理解できます。
投稿元:
レビューを見る
きっと映画ならミステリーがスリリングに展開し、アクションも散りばめられて面白いんだろうと思う。ただ、小説として活字を頭で整理しながら追っていくと、「風が吹けば桶屋が儲かる」的な結末で、ちと釈然としない。それでも著者の小説の主人公は、正義感にあふれ、信念を貫くといういつものスタイルなので、感情移入しながら一息に読み終えた。
投稿元:
レビューを見る
もうこの巻では、どうして玉鬘が鬚黒の大将といっしょになるのかということ。それにつきる。真木柱の帖のはじまりは「こんなことを帝がお耳にされたら、畏れ多い。当分は世間に知れ渡らぬよう、内密にしておくよう」という源氏の言葉にはじまる。鬚黒の大将が玉鬘のところに通い始めているという。解説にもあるように、読者は寝耳に水。私は、何か読み飛ばしたのかと、数ページもどって読んでみたりした。けれどどこにも何があったか書かれていない。想像するよりない。というか、それを受け入れるよりない。なんか、玉鬘がかわいそうでならない。せっかく、帝の姿を見て、入内するのもいいかなあと思い始めていたのに。もう一つ印象に残るのが蛍の件。蛍をたくさん捕まえておいて、夜に放つ。その明かりで、玉鬘の美しさに魅せられてしまう。そんなことが本当にあったのだろうか。それから、葵祭が出てくるのもおどろき。
投稿元:
レビューを見る
源氏の悪戯から蛍兵部卿宮が玉鬘の横顔を見る場面は、何か書き手の凄味のようなものが感じられる。彼女に対する源氏の接し方、自らの欲を制しながらも押し入れるように愛着を馴染ませては内省を繰り返す独善的な男の愉しみや、夕霧の利己的な忍耐、髭黒の大将が北の方を追い詰めた態度然り、心理描写を季節の空気の中に深く織り込んでいるのも巧妙で、数年前は咀嚼し切れなかった機微も多い。
故に絡み合う人物の心中を察するのが面白くもあり、苦々しいエピソードとも言える。
艶やかな王朝文化に食傷気味になるけれど、全体を通して落ち着いて読める巻。