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北村薫の創作表現講義 あなたを読む、わたしを書く みんなのレビュー

  • 北村 薫 (著)
  • 税込価格:1,43013pt
  • 出版社:新潮社
  • 発行年月:2008.5
  • 発送可能日:購入できません

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みんなのレビュー22件

みんなの評価4.2

評価内訳

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20 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

この本の面白さが分かる人は小説が書けます・・・か?

2010/08/14 10:48

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:プラチナ若葉 - この投稿者のレビュー一覧を見る

この本は早稲田の文学部で著者が受け持った表現の授業の一部を活字化したものだそうである。作家や編集者を志そうという矜持を持った早稲田の学生たちはこの講義をきいてどう思っただろう。

もし、私が出版界に出ていこうという気持ちでこの講義を聞いたら、平凡な自分には畏れ多いことだ、と怖気ずくかもしれない。
しかし、そう思ったとしても、自分にできるペースとやり方で表現するということを楽しもうという強いメッセージは感じただろう。

「この本の面白さが分かる人は小説が書けます。」と小説家宮部みゆきが帯に推薦文を寄せている。
私にはこの本の面白さはたしかに「分かる」。しかし、だからと言って世間でいうところの小説家になれるとはとても思えない。
私のできることは、「ああ面白い本を読んでしまった!」と感じ、書評にすること、それが自分を表現することなのだ。そしてこの自分を表現する、ということが宮部みゆきさんの言うところの「小説が書ける」ということなんだろうと思う。

創作したり、優れた才能を持つ作家の作品を世に出すこと、それだけが表現の形ではない。器用にまとめることを考えるより、自分の心の中のこのまま黙っていられなくなるような気持を表に出すことが表現なのだ、ということをこの本は教えてくれる。

そしてのびのびと自分を表現するにはどこからはじめたらよいか、というのを知りたい方はぜひ、この本を手に取って読んでみていただきたい。
心を表にだしたくなること請け合いである。

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紙の本

編集者のイメージが変わりました。もしかして編集者は作家の名前に隠れて、実は創作の主体だったりして。この本のあとで桜庭一樹読書日記を読むと、肯けます・・・

2008/10/06 19:53

5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

久しぶりに出版案内を見ただけでワクワクした本です。北村薫と新潮選書という取り合わせが何より新鮮、何が出るかな、何がデルカナ、ナニガデルカナ、状態。一気、とまではいいませんが、読み終えてすぐに大学生長女、高三次女に読ませました。次女については受験勉強中断を認めました。それほどにためになります。

おまけに北村が教鞭をとったのが早稲田は、長女が粉砕され、次女が入学を夢見る大学です。そこでは、こんな授業が行なわれている。夫は早稲田の理工学部建築学科の出ですが、理工馬鹿の名に恥じず他学部のことは全く知りません。文学部などは授業の時に体育館以外に入ったことがない。だから、この本で講義の様子を知り、聴講だけでもしておくんだった、と一言。遅いんだって!

カバー後の言葉は

「読む」とは、「書く」とは、こういうことだ! 本を愛する「読書」達人の特別講義。

「早稲田大学で教えた二年間、教室でこんな事を話していました」――ド
ラマ、映画、落語、朗読、短歌、舞台美術、音楽……さまざまな表現に
《スパークする》小説家の創作魂。「その人でしかありえない」表現の秘
術。より深く味わうための心得、「伝える」こと、「分かる」ことの奥義。
小説家の頭の中、胸の内を知り、「読書」で自分を深く探る方法を学ぶ。

ですが、

宮部みゆき推薦という帯の言葉のほうが、ピッタリ来るかもしれません。

「この本の
面白さが
わかる人は
小説が
書けます。」
創作の極意満載!
本を愛する小説家の、
思わず膝を打つ
特別講義。

まず、印象的なのは「演習」と「「出会う」体験」に登場する天野慶という25歳の歌人さんです。女流歌人、というのが合っているかどうかは分かりませんが、女性です。23歳で結婚、というところは家内と同じ。ご主人も歌人といいますから、天野家は一種の社内恋愛。夫君は村田馨、1966年生まれとあります。年の差まで我が家と一緒というのは面白いですが、勿論、僕のほうが一回り近く年上。

Wikipediaには、

天野 慶(あまの けい、1979年10月19日 - )は東京都三鷹市出身の歌人。現在は世田谷に在住。夫に、同じく歌人の村田馨。日常における様々な“言葉にならない思い”を言葉にする現代歌人。 繊細な感性と力強い表現力で、新しい時代の短歌をつくり続けている。

小学校に在学していた頃から高校生詩のコンクール、中新田現代詩未来賞、俳句甲子園、大伴家持大賞などに投稿し、入選・受賞している。毎日新聞 Women interactive カモミールにて連載されている、短歌+イラストの動画配信サービス「テノヒラタンカ」に参加。歌集に『短歌のキブン』。

夫の村田馨と「歌集喫茶うたたね」を不定期で企画・運営している。そのほか、イラストレータのはまのゆからとの動画コラボレーション「こどものとき」(小学館 webきらら)や「赤ちゃんが欲しい」(主婦の友社)で連載を有している。 また、少年少女に短歌の魅力を伝えるため、世田谷文学館のジュニア文学館という企画で「にほんごのおもしろさ ウタノタネを蒔こう」というワークショップを行っている。一方、NHKラジオ第1「夜はぷちぷちケータイ短歌」にも定期的に出演中。

とあります。詩歌大嫌いの私は、たとえ北村薫著とはいえ『続・詩歌の待ち伏せ』などを手にする気はないので、まったく存知あげませんでしたが、その道では結構有名な人のようです。この本での彼女の発言は、けっこう面白いのでいくつか引用しておきましょう。

・短歌は三十一音だから、《書いてみよう》と思ったら書けます。勉強して云々という世界でもないと思います。

・(インターネットでの発表で、色々な人が閲覧できるのでは、という質問に答えて)インターネットが登場する前は、皆、結社で発表していました。でもそれだと、本当に限られた人しか読めない。結社誌は書店に並ばないし。歌集にしても刷り部数五百だったりするので、人の目に触れない。これに対して、ネットのメリットは大きいと思います。《ネット短歌は消費される、それでいいのか》という声もあります。
 しかし、短歌の雑誌には、毎月、日本中で大変な数の歌が発表されていきます。むしろ、ネット短歌より消費されています。 

・同世代の歌人の作を読んで、面白いと思うことはあっても、影響は受けませんね。《人は人、我は我、されど仲良し》――です。

・(三ヶ月、寝かせても駄目なものはありますか、という質問に答えて)あるある、私の場合、発表するのは消費税分ぐらいです。ほとんど、捨ててますね。

・(「テノヒラタンカ」は短歌と違うのでは、という質問に答えて)一般的な歌壇の方は、「テノヒラタンカ」や「ケータイ短歌」は《短歌ではない、ただの三十一音につぶやきだ》とおっしゃたりもします。短歌を衣替えしよう、現代の服を着せたらどうか、という考えがスタートなので、《短歌である》というところは変わらないと思います。

どうです、結構面白いですよね。他で興味深かったのは、「独自の表現――偏愛と執着」で扱われる塚本邦雄の瞬篇小説、『戀(恋) 六百番歌合――『戀(恋)』の詞花対位法』の一篇『晝戀(昼恋)』です。歌人として有名な塚本ですが、詩歌嫌いの僕にとっては歌人ではなく、耽美的な小説の書き手として大切な存在で、つい先日も『戀(恋)』の初版本を実家から移動したばかり。再読をしなければ、と思いました。

それと編集者の仕事が意外でした。私にとっての編集者というのは、どちらかというと企画者であり校正者というイメージが強かったのですが、この本を読む限り殆ど創作者です。作品の内容にここまで関与しているとは驚きで、オリンピックで言えば選手とコーチの関係と同じかもしれません。文章どころか何をどのように書くかまで決めてしまうなんて、編集者はイメージアップでも、作家はイメージダウン。

桜庭一樹の日記に、編集者との打合せや食事のことが頻繁に出てくるのも肯けます。「書籍編集者に聞く」のゲスト 佐藤誠一郎氏(新潮社の出版部長(当時))が語る乃南アサ、宮部みゆき、高村薫、天童荒太、伊坂幸太郎、あるいは「雑誌編集者に聞く」のゲスト 唐木厚氏(講談社の「群像」の編集長(当時))から見た村上春樹、村上龍、京極夏彦、の姿は、驚愕といってもいいでしょう。

まさに創作の秘密、というか楽屋裏が見えて来ます。いわゆる「ハウツー」ではありませんが、文学講座としてはここまでタメニなる本を読んだことがありません。清水義範の文章読本も好きでしたが、ここまで手の内を明かすことはありませんでした。菊地信義に対しミルキィ・イソベが手ほどきする装幀講座、そんな位置付けかもしれません。ちなみに、北村によれば作家って、変人が多いそうです。

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2008/07/24 11:33

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