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当時の海洋都市国家はヴェネツィアだけではなかった。アマルフィ、ピサ、そしてジェノヴァ。
「四つの海の共和国」と呼ばれ、現代のイタリア商船旗の中央に当時の国旗が描かれている、その国々は次第に淘汰されていく。
最後に残ったヴェネツィアとジェノヴァ。そしてこの2国間で地中海の覇権を巡る熾烈な戦いが繰り広げられる・・・。
第3巻はヴェネツィア以外の海洋都市国家の紹介、そして最大のライバル・ジェノヴァとの戦いの歴史を3分の2ほどを費やして記述し、残りはヴェネツィアの女性たちのことを詳しく紹介していました。
当時の政治や文化を細かく紹介しているところは、流石としか言いようがないです。
「ローマ人の物語」が基本的に編年体で書かれていたのに対して、本著シリーズは各話単位で記述されています。
ヴェネツィア誕生から衰退までが、色々な視点で描かれていくので、「ローマ人の物語」とは違った面白さ・楽しさがあります。
次が楽しみです。
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封鎖されたヴェネチアの一致団結っぷりが熱すぎて鳥肌立つ!と思っていたら、新宿を乗り過ごし、代々木で引き返す羽目になった。代々木には浴衣姿の女の子たちが大勢いた。
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「はじめに、商売ありき」の合理的な考え方をもっている、ヴェネツィア共和国の1000年に及ぶ歴史について描かれた本。初めに描かれていた第4次十字軍の話はとっても面白かった。自分たちの利益を最大限になるように考えつつ、大国の力をうまく利用していくところがとても面白かった。
海洋都市であった4国家の比較も面白かった。これにより、ヴェネツィアの異質性がよくわかった。また、ジェノヴァとの戦いは熱いものをかんじた。ヴェネツィアの政治制度であるドージェや十人委員会および国会による権力分立制度はとっても素晴らしいものであり、日本も見習うべきだとは思ったが、この制度が維持できたのはヴェネツィア人の性格があってこそだろう。なぜならば、今の日本の政治家では、このヴェネツィアの方々のように国を想う気持ちはほとんどないだろうから。
さらに、ヴェネツィアの商魂には驚かされた。トルコとの戦いでの大損を取り返そうと和平条約を締結した際にすぐ大使をコンスタンティノープルに派遣し、そのつなぎに捕虜となっていたヴェネツィア人を使うところもさすがだと感じた。このようにチャンスを逃さない姿勢が1000年繁栄できた要因なんだろう。
この後、経済的発展に伴って、政治的・文化的に成熟していき、衰退していく。という人の一生だったら充実してやまないような一生だろう。奢れるものというより、平和でありすぎた故の外交感覚のマヒ。今の日本を見ているような気もした。
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ヴェネチアのライバルとなった海洋国家の興亡と、ヴェネチアの女性たちについて書いている。アマルフィ・ピサなどいずれもライバルであったが、アマルフィはノルマンに侵略され十字軍に投資できなかったことが響いて脱落していく、ピサはジェノヴァとの戦いに敗れた。ヴェネチア最大のライバルはジェノヴァで黒海貿易、オリエント、コンスタンティノープルなどで対立、200年も休戦をはさんで戦いつづけた。第四次戦役の「キオッジアの戦い」(1380年)では、ヴェネチアはハンガリー、パドヴァ、ジャノヴァに三面包囲され、三ヶ月の籠城となったが、国家総動員体制をひき、初戦で敗れた提督(ピサーニ)を釈放、石を積んだ沈船による海上封鎖などで、ジェノヴァを逆包囲、無条件降伏に追い込んだ。ジャノヴァの商船を襲う役目を与えられていたカルロ・ゼンがもどってきて、勝敗は決した。ヴェネチアとジェノヴァは実力伯仲、なかなか勝負はつかなかったが、ヴェネチアでは内戦がほとんどなかったのに対して、ジェノヴァは船乗りとしてはコロンブスを出すなどヴェネチアより優秀だったが、個人プレーしか念頭になく、組織作りがよわかった。国内の4家族が常に争っていて、めまぐるしく統治者がかわった。市民階級が決起しても二分して争う状態で、ライバルに政権を渡すよりは外国に統治させるということも起こった。「キオッジアの戦い」の後は、5年で10人も統治者が代わり、フランス王の統治下に入り、スペインの保護領になったりした。
女たちの歴史には彼女たちがはたした社交について書いてあるが、ファッションや「奉仕する騎士」などの民俗にもふれている。ヴェネティアン・レースやガラスの襟、娼婦をまねた胸のあいた服、帽子に穴をあけ髪だけ日焼けさせて金髪にするなど、いろいろな工夫あった。「奉仕する騎士」とは、若い貴族に夫人のともをさせ、夫人を賛美させる習慣で、若者に女性に対する幻想をすてさせ、夫人には「男気がないのに女らしくしろ」という無理はさせず、ビジネスで忙しい夫は妻の面倒をみてもらえるという利点があったらしい。女傑はほとんどおらず、トルコのスルタンのハーレムに献上され、スレイマンの孫を産んだチェチリアがヴェネチアのために動いたことがあるくらいだそうだ。一番悲惨なのは持参金節約のために結婚できなかった娘で、修道院行きである。このため修道院の風紀紊乱事件なども起こっている。また、10人委員会が発注した各国要人の暗殺見積書があるそうである。
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塩野七生氏によるヴェネツィア史の第3巻。本巻では、ヴェネツィアの最大のライバルであった海洋都市ジェノヴァを取り上げ、第1次~第4次ヴェネツィア・ジェノヴァ海戦について詳細に記載している。本書によると、艦船1隻あたりの戦闘力はジェノヴァがヴェネツィアを圧倒していたが、銃後も含めた組織力と外交力ではヴェネツィアが勝っていた。計4回の戦争は、ともに痛み分けの結果に終わったが、その後ジェノヴァは衰退してフランス領になり、ヴェネツィアは何百年も独立を保ったことを考えると、大局的にはヴェネツィアの勝利といえる。ヴェネツィアは特定の個人に権力が集中しないよう政治制度が高度に発達していたのに対し、ジェノヴァは外敵との戦いより内輪の政治抗争の方が熾烈で、徐々に国力をすり減らしてしまった。もっとも、歴史を俯瞰して見ると、ヴェネツィアのような長寿国が例外なのであり、ジェノヴァも歴史に名を残すに足る強国の1つであったことは間違いない。(と考えたとき、日本は究極の長寿国と言えるのだろうか?西洋と東洋では、国家や政体の概念が異なるので、なかなか比較困難なのだが)
それはそうと、最近は政治家も官僚も大企業もやたらと人々の「幸せ」を謳い文句にするけれど、大規模にそれを達成する手段は、結局のところ「宗教」か「戦争」のどちらかしかないのであって(本質的には「洗脳」ということ)、本当にそれでいいのかと思ってしまう…。私もサラリーマンの端くれなんで、上からやれと言われれば、宗教指導だろうが戦争指導だろうが一応やるつもりだけど。(前線に立つ気はまったく無い)
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前半は宿命のライヴァル、ジェノヴァとの攻防を、後半ではヴェネツィアの女を描いている。1397年にジェノヴァに、対岸のキオッジアまで奪われ、海上を徹底的に封鎖された時がヴェネツィアが迎えた最大の危機であった。文字通りに四面楚歌の中で、よくぞ挙国一致でその難局を切り抜けたものだ。あわや、我々は今日あるヴェネツィアの姿を見られなかったところだったのだ。後半で興味深いのは、「カヴァリエレ・セルヴェンテ」という制度。フランス人ならずとも、夜に貴婦人をベッドまで送り届けて、「本当にそれでおしまい?」と思うだろう。
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【本の内容】
<1>
ローマ帝国滅亡後、他国の侵略も絶えないイタリア半島にあって、一千年もの長きにわたり、自由と独立を守り続けたヴェネツィア共和国。
外交と貿易、そして軍事力を巧みに駆使し、徹底して共同体の利益を追求した稀有なるリアリスト集団はいかにして誕生したのか。
ヴェネツィア共和国の壮大な興亡史が今、幕を開ける。
「ルネサンス著作集」中の大作、待望の文庫化、全六冊。
<2>
ヴェネツィア共和国は十字軍の熱狂に乗じて東地中海に定期航路を確立し、貿易国としての地歩固めに成功。
異教徒との通商を禁じるローマ法王を出し抜き、独自の経済技術や情報網を駆使して、東方との交易市場に強烈な存在感を示した。
宗教の排除と政治のプロの育成に重点をおき、強力な統治能力を発揮した内政にも裏打ちされた「ヴェネツィア株式会社」の真髄を描き出す。
<3>
東方との通商に乗り出し、地中海の制海権を握ろうとしたのは、ヴェネツィアだけではなかった。
アマルフィやピサといった海洋都市国家が次々と現れ、なかでも最強のライヴァル、ジェノヴァとの争いは苛烈を極めた。
ヴェネツィア共和国は、個人主義的で天才型のジェノヴァの船乗りたちといかにして戦ったのか。
群雄割拠の時代を生き抜くヴェネツィア人の苦闘の物語。
<4>
1453年、トルコ帝国がコンスタンティノープルを攻め落とし、ビザンチン帝国が滅亡。
東地中海の勢力図は一変した。
東方での貿易を最大の糧とするヴェネツィアはこの状況にどう対応したのか。
強大な軍事力を誇り、さらに西へと勢力を広げようとするトルコ帝国との息を呑む攻防、そしてある官吏の記録をもとに、ヴェネツィアの新興ビジネスである観光事業、聖地巡礼旅行を活写する。
<5>
十五世紀末、ポルトガルがインドへの新航路を発見という、中世の一大ニュースがヨーロッパ中を駆け巡る。
トルコ帝国との攻防も続く中、スペインに代表される君主制国家も台頭。
ヴェネツィアは統治能力の向上による対抗を図るも、「持たぬ者の悲哀」を味わうことになる。
地中海から大西洋へ。
海洋都市国家から領土型封建国家へ。
新時代の幕開けはすぐそこまで迫っていた。
<6>
ヴェネツィア共和国はトルコ帝国との争いで、交易拠点を次々に失い始める。
海外交易市場の主導権もイギリス、オランダに譲り、衰退の兆しは誰の目にも明らかだった。
そしてフランス革命に端を発したヨーロッパ世界の動乱。
ナポレオン率いるフランス軍の圧力を前にして、かつて「地中海の女王」とさえ呼ばれたヴェネツィア共和国の命運は尽きつつあった…。
歴史大作の完結編。
[ 目次 ]
<1>
第1話 ヴェネツィア誕生(蛮族から逃れて;迎え撃つ;聖マルコ;海の上の都;運河;地盤づくり;広場;井戸;国づくり)
第2話 海へ!(海賊退治;海の高速道路;海との結婚式;交易商品;ヴェネツィアの船;帆船;ガレー船;東方への進出)
第3話 第四次十字軍(エンリコ・ダンドロ;契約;ヴェネツィアへ;コンスタンティノープル;コンスタンティノープル攻城戦;落城;ラテン帝国;ヴェネツィアが得た“リターン”)
<2>
第4話 ヴェニスの商人(交易商人(その一)
資金の集め方
交易市場
マルコ・ポーロだけではない
定期航路の確立
海上法
羅針盤と航海図
船の変化
中世の“シティ”
交易商人(そのニ))
第5話 政治の技術(共和政維持の苦労;政教分離;政治改革;クィリーニ・ティエポロの乱;「十人委員会」;元首ファリエルの乱;政治と行政)
<3>
第6話 ライヴァル、ジェノヴァ(海の共和国;アマルフィ;ピサ;ジェノヴァ;ジェノヴァの商人;ジェノヴァ対ヴェネツィア;ヴェネツィアの二人の男;キオッジアの戦い)
第7話 ヴェネツィアの女
<4>
第8話 宿敵トルコ(トルコ帝国;「本土」;マホメッド二世;コンスタンティノープルへ;ビザンチン滅亡 ほか)
第9話 聖地巡礼パック旅行(まず、ヴェネツィアへ;ヴェネツィア滞在;旅立ち;イェルサレム;聖地巡礼 ほか)
<5>
第10話 大航海時代の挑戦(胡椒ショック;航海者たち;危機;巻き返し;通商と産業と ほか)
第11話 二大帝国の谷間で(都市国家から領土国家へ;統治能力の向上を期して;ヴェネツィアの光と影;元首グリッティ;その息子 ほか)
<6>
第12話 地中海最後の砦(法王庁に抗して;クレタ攻防戦)
第13話 ヴィヴァルディの世紀
第14話 ヴェネツィアの死
[ POP ]
帯に〈『ローマ人の物語』に並ぶ代表作〉とある。
著者が30年近く前に発表した、「地中海の女王」ヴェネツィア共和国の興亡史が、新潮文庫から全6巻で刊行された。
1981年度のサントリー学芸賞受賞作だ。
ローマ帝国滅亡後、他国の侵略も絶えないイタリア半島にあって、ヴェネツィア共和国は1000年もの長きにわたり、自由と独立を守り続けた。
それはいかに可能だったのか。
彼らの信条は、「はじめに、商売ありき」。
経済的に成り立つことを第一目的に、外交と軍事力を巧みに駆使して、強力な共同体を作り上げた。
「ヴェネツィア株式会社」ともいわれる経済大国の栄枯盛衰を、著者は膨大な資料を読み込み、時にはモーターボートを借り切って沼沢地帯の潟を体感した上で、生き生きと描き出した。
3巻には、渡辺靖氏、6巻には、池内恵氏が解説を寄せた。
気鋭の研究者による塩野史観評も、読み応えがある。
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ ���連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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この巻はヴェネツィアを取り巻く海洋国家に焦点を当てながら、どのような外交政策を行い、どのような争いが起こったのか。またそういう世相の中を生きたヴェネツィアの女性たちについて書かれています。
国を中心に物語られているので、こういった違った視点からヴェネツィアを見るのも非常におもしろい。
当時の西欧諸国とは一線を画す政治姿勢・外交手腕は、後の繁栄に脈々とつながっている。
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(p202)
フィレンツェ派の画家の描いた絵の前に立つと、遠近法とか解剖学の知識とか、いろいろなことも見なければならないという気持ちにさせられる。それが、ヴェネツィア派の絵画の前では、むずかしいことは一切忘れて、絵を見るという快感のみを味わえばようのだという気分になってくる。ヴェネツィアの女も、ヴェネツィアの絵に似ている。彼女たちは、頭から足の先まで女であった。
――これいいね
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ヴェネツィアとジェノヴァの戦いメイン。
商人による共和国と他国の王たちや法王との息詰まる関係や、海賊や騎士団や傭兵の戦闘など下手なファンタジーよりもファンタジー。
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ベネチアは今でこそイタリアの観光地だが、中世は商人の国として栄えた。彼らはとても抜け目無く、そしてしぶとく世の中を生き抜いてきた。土地も資源も無い国でありながら、1000年も存続することが出来た理由は、彼らのたくましさがあったことに他ならない。通常、歴史では表面上の出来事しか語られないが、この書籍では歴史の表舞台に登場しないような市民や貴族達の生活や生涯にも触れており、大変興味深い。同じく海洋国家として栄えたジェノヴァ人との対比も、また面白い。イタリアの海洋国家であるベネチア・ジェノバ・アマルフィ・ピサが、イタリアの国旗に伝統として残っていること、マルタ騎士団が商人によって創設されたことなど、現代をより深く理解することも出来た。
ベネチアやジェノヴァなどの海洋国家は、いずれも資源に恵まれなかった国であり、資源に恵まれたナポリなどは海に面していても敢えて危険な冒険や航海に出る必要が無かったため、海洋国家が成立しなかったという考察も面白い。土地や環境の面で不利であることが、生き抜くための工夫を促し、開拓者精神と経済人精神を育んでいくことことがある。ベネチアを初めとした海洋国家はそれを証明して見せた。
また、ベネチア人の政治感覚もまた奇妙なものである。君主制や独裁を嫌い、あくまで共和制を維持するための相互監視制度を創設しただけでなく、絶大な人気を誇った元首の後の2代目が、敢えて後継者になることを辞退するケースもあったようだ。彼らは政治の本質を良く理解していたと言える。
また、彼らにとって政治は常に商売と結びついており、商売の利権を確保するためのものであった。一つの土地の航路が使えなくなれば、また別のルートを開拓し、異教徒との交易を禁止されれば、現地のキリスト教徒とのみ交易するという「裏技」を用いるなど、商魂たくましい男達であった。
「生き抜く」ということがどういうことなのか、彼らの生き方を通じて学んだ気がする。
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背表紙にはベネチアvsジェノバの戦のことが紹介されているが、むしろ後半の「ベネチアの女」の項が興味深い。貿易国のベネチアは夫が商業やあるいは他国への駐在職で本国を空けることが多かった。夫に代わって催し物への参加など、本国で家のことを取り仕切るのが妻である。女子力を上げるため東西伝来の貿易の品々でオシャレをしたり、「奉仕する騎士」制度なるもので若い貴族の男の助けを女らしさを意識し続けた。僕がジェンダー論を語るのは似合いませんが、これってホストじゃね・・・。興味ある人はこの項だけでも楽しめるかと思います。
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東方との通商に乗り出し、地中海の制海権を握ろうとしたのは、ヴェネツィアだけではなかった。アマルフィやピサといった海洋都市国家が次々と現れ、なかでも最強のライヴァル、ジェノヴァとの争いは苛烈を極めた。ヴェネツィア共和国は、個人主義的で天才型のジェノヴァの船乗りたちといかにして戦ったのか。群雄割拠の時代を生き抜くヴェネツィア人の苦闘の物語
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ジェノヴァとの戦いを描く第6話は燃えである
ただジェノヴァおよびイタリア周辺各国への言及は
もう少し欲しかったところ
7話の女性について触れた話はまさに女性ならではの視点
カヴァリエレ・セルヴェンテを実行したヴェネチアの男性を
真剣に尊敬せざるを得ない
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ライバルであるジェノバとの攻防は読んでいて思わず力が入る。決着は肩透かしのようではあるが。
そして、歴史の表舞台には、ほとんど出て来ないヴェネツィアの女について。オスマントルコの后となったチェチリア・バッホの記述が興味深い。