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みんなのレビュー901件

みんなの評価4.0

評価内訳

897 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

読書好きの心を捉えたセリフが満載。激しくオススメ。

2018/11/10 23:16

7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:たけぞう - この投稿者のレビュー一覧を見る

「阪急電車」で気に入った作家さん。
「阪急電車」は短めにエピソードをつなぎ,心温まる話で
仕舞いをつけてあり好印象であった。
軽妙な語り口に新鮮なものを感じた。

本作「ストーリー・セラー」を読んだら,物語の重さと愛情の
深さが加わり,得意技で怒涛の攻めを受けてしまった。
冗談抜きで泣きそうになり,本当にヤバかった。

Side Aの終わりがちょうど電車の改札を抜けたところだったから
助かった。挙動不審者一歩手前。踏みとどまった自分を
思わず誉めてしまった。でも電車を下りてから二宮金次郎を
やっちゃったから,充分挙動不審。

Side AとSide Bで対をなす物語。
Side Aは女性作家が病気にかかり,仕事を辞めないと
死に至ると医師に宣告されるところから始まる。
そんな女性作家と夫の話だ。

Side BはSide Aを受けて立場が変わる。
女性作家の夫が死に至るかもしれないという設定から話が始まる。

どちらの話も,夫は無類の読書好きで「本を読む側」であることを
意識している。妻は仕事の傍ら小説を書いていて,
夫から言わせると「書く側の人間」として区別されている。

Side A,Bとも本を読む側の心理描写が抜群である。
数々の名言集といっても過言ではない。
書評を読むほどの本好きの皆さんであれば,心に響くこと間違いなし。
きっと有川さんもこんな気持ちで読んでいるんだと思う。

有川さんは書く側の人間だから,不思議と書く側の描写は
あまり際立っていないように感じた。
物語の種を自然にすくいとってしまうから書き切れないのだろう。
第一,自分の姿ってあんまり見えないものだしね。
これに対して「本を読む側」の人は観察対象だから
非常に魅力的だ。実に面白い。

夫婦の話だから,ちゃんと恋愛話も絡んでいる。
恋愛物語と読書好きの物語。
どちらから読んでも私は降参してしまった。

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紙の本

作家の宿業

2010/10/21 08:21

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 「面白い物語を売る」というコンセプトで書かれた二つの物語。
 Side:Aは女性作家が夫を残してなくなってしまう話、Side:Bは、女性作家の夫がなくなってしまう話と、主人公も状況もまったくちがうが、対のような形になっている。
 Side:Bに登場する女性作家がSide:Aを書いたようにも描かれている。
 つまり、虚構が虚構が生むような多層的な仕掛けでできた作品集である。

 恋愛小説風でもあるが、むしろ作家有川浩の「書く」ということへの自己問いかけとして読める。二つのSideの主人公ともに女性作家であり、そのパートーナーである夫は妻の作品の良き読み手となっている。おそらく、有川浩のなかでは、この二つ(「書く」ということと「読む」ということ)は同居しているのだろうが、物語のなかのパートナーがそうであるように、「読む側」に満足している人は多い。
 「書く」ことと「読む」ことはやはりちがう。そのどちらがいいというのではない。ただ読書という行為は「書く」ことではなく「読む」ことであり、「読む」ことで新しい世界を広げることになる。

 「読む側」にいるパートナーをうしなう女性作家は不幸だろうか。
 Side:Bの主人公である女性作家は夫の死の告知に対して、こうひとりごちる。「あたしは作家だ。物語を商う作家だ。(中略)腹の足しにもならない空想を、絵空事を、夢をこの世でお足に替えている。あたしは夢を操る生き物だ」と。
 だから、本当は夫の死を虚構にさえしてしまう力をもっているはずだ。しかし、夫は死んでしまう。それさえも、作家が仕掛けたわなにさえ思える。

 では、作家とはすべての世界をつくりうる神なのかと問われれば、それさえもちがうというしかない。世界はそう単純ではない。男や女が息づくのは、読む人があってはじめて生まれる。
 だとすれば、読む人こそ、世界をうごかす神ではないか。物語の世界にあっては。

 ◆この書評のこぼれ話は「本のブログ ほん☆たす」でお読みいただけます。

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紙の本

瞬時にひきつけられる文章。

2011/01/28 17:28

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:金曜日のらいおん - この投稿者のレビュー一覧を見る

 家族って何かを考えさせられるside.Aと、夫婦って何か考えさせられるside.B。
 私が印象に残っているのは、side.Aの方です。
 この話のように、ここまで親と意見が合わず、こじれ、どうしようもなくて、互いに干渉せずに生きてくしかない、ということは、一般にはそうそうないと思います。
 しかし、家族との確執は多かれ少なかれ、みんな一度くらいは経験しているのではないでしょうか。
 よく、血は水よりも濃いといいますが、それだけでもないだろう、と。
 血よりも濃い絆もある、と思います。
 よくベタ甘と言われていますが(作者も言ってる)、そんな絆を持つことのできている登場人物を、またその周囲の人間関係も含めて、魅力ある文章であり、惹きつけられるのではないでしょうか。

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紙の本

一人のための物語でありながら、全ての読者ために書かれた物語でもある

2010/08/21 10:07

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る

 同名アンソロジーの雑誌&文庫に収録されていた著者の同名作品を抜粋してSide.Aとし、同じテーマの書き下ろしをSide.Bとして収録した作品。

 Side.Aは、ひっそりと物語を書き溜めながらも翼を折られていたために飛べなかった女性が、一人の男性と出会い再び翼を得て作家となっていく様子を描く。ここだけ見るとプラス面だけのようだが、冒頭に彼女が不治の病に冒されること、彼女の作家生活を妨害する親類・知人の存在という、強烈なマイナス面も併せて描かれていて、かなりクる。初読の時はしばらく呆然としていた。
 Side.Bは、Side.Aと設定をひっくり返して、読者側が辛い目に会う。

 Side.AもSide.Bも、固有名詞ではなく一般名詞や人称代名詞で登場人物を示していることが、逆に物語に真実味を出させている様な気がして不思議。そして、いずれも虚実入り混じるような感覚を得ることは共通している。

 一人のための物語でありながら、全ての読者ために書かれた物語でもあるという二義性を内包していると思う。

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2011/01/02 22:53

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2010/09/30 12:42

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2011/02/16 23:15

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2010/09/21 12:37

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2010/11/10 23:57

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2011/12/14 22:16

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2010/09/07 20:08

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2010/08/19 00:31

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2010/09/29 14:39

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2010/08/20 10:20

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2010/08/20 10:47

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