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TOKUGAWA 15 徳川将軍15人の歴史がDEEPにわかる本 みんなのレビュー
- 堀口 茉純 (文・絵)
- 税込価格:1,320円(12pt)
- 出版社:草思社
- 発行年月:2011.9
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紙の本
「あなたはどのタイプの将軍か?」という性格に焦点を当て書いたのは、マーケティングとしてはなかなかのもの
2011/11/20 21:15
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:龍. - この投稿者のレビュー一覧を見る
徳川将軍と言えば、家康、秀忠、家光、吉宗、慶喜くらいが有名どころ。他の将軍は正直言って影が薄いです。
本書は、堀口茉純さんが、イラストと解説文で徳川将軍15人を紹介しています。
読みどころといえば、歴史上、影が薄い将軍たち。
影が薄いのには訳があります。
まずは治世が短く取り立てて功績の見当たらない将軍。治世が安定していて、しかも政治的には見るべきものがない将軍などです。しかし、それら影の薄い将軍たちも、将軍として生活していたわけで、歴史的には重要ではなくても、私生活を垣間見ると興味深いものもあるのです。
本書ではそういった私生活や、将軍の容姿などを軽いタッチの文章と特徴をとらえたイラストで分かりやすく解説しています。容姿などは、女性的な視点からイケメンだとか身長が高いとか低いとか、現代であればどのように評価されたかなど、堅苦しい解説は一切抜き。
内容的には、歴史好きであれば、ある程度知っているものが大半ですが、いくつか新しいものもあります。
そのなかで一番なのは、「将軍家に生まれた人が短命の理由」。
現代と違い医療が発達しているわけではないので、ある程度の短命は当たり前と考えられますが、特に江戸期の後半はその傾向が顕著に表れています。
本書では、大奥で女性が使う白粉をその原因として紹介しています。白粉は当時、亜鉛・水銀などが含まれており、それを幼少時、母体内にいるときから摂取し続けた結果の短命というもの。
それにしても、15人将軍がいると、その性格も様々。
「あなたはどのタイプの将軍か?」という性格に焦点を当て書いたのは、マーケティングとしてはなかなかのものだと思います。
龍.
紙の本
将軍も人間。歴史書では見えないキャラ全開。
2012/06/13 08:35
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:のちもち - この投稿者のレビュー一覧を見る
江戸文化歴史検定1級最年少合格者の「歴女」が語る徳川将軍。教科書などどこかで見たことのある史実、それよりも将軍一人ひとりのキャラクター、エピソード、そして次期将軍をめぐる駆け引きなどに焦点を当てている、「珍しい」歴史の本です。
徳川将軍が15代だったことを知っていても、名前がでてくるのは3,4人だったりする。知らないことが多いんですね。試験に出ないから知らなくても良かったんだけれど、10歳に満たない将軍とか、身体に障害を持っていた将軍とか、「徳川」の系譜を眺めるだけでは見えてこない裏側を知ることは、とても興味深いことです。これまで知らなくて損していた感じすらしてきます。
今の首相と比べて(比較するものではないけれど)各将軍の在任期間はかなり長いのだが、今と同じなのは、「次期ポスト」獲得に暗躍する「戦略家」たち。原則は直系の長男が継ぐものなのだけれど、それが叶わない場合のために作られた「御三家」、ポスト争いは激化していきます。後継者とめされていた者が若くして死亡するなど、現代では感覚がわからない流れも少なくなかったようだが、もしかしたら暗殺のようなこともあったのかもしれない。徳川中期あたりからは力を持った側近、実質的なトップに君臨する徳川家以外の者がその後継争いにも力を貸したり、政略結婚などは特に珍しいものではなかったようだ。
それだけ将軍職が「お家」の都合としては重要だったわけだが、俯瞰してみれば、そこに力を注げるくらいに、江戸時代が「平和」だったのかもしれない。もちろん、庶民の苦しさはあったのだろうけれど、将軍家のいざこざなど無関係で日々過ごしていたのだろう。「政治」はつまり、庶民が関与する幅が大きい方がよいのではなく、政治に関心がなくなるくらいに「平和」な方が、庶民にとってはいい政治なのかもしれない。
本書は「現役世代」にも読みやすい構成で、イラスト、4コママンガなど、幅広く興味関心を持てる。歴史嫌いでも入りやすいと思う。ただ、徳川将軍を15代、順々に追っていくので(歴史の本は、あたりまえだけど時間列だ)一気に読み切る、というよりは、区切り区切り、となってしまった。頑張って読む、というよりは、興味のある将軍から一人ひとり、という読み方でもよいかと思う。有名無名に限らず(失礼か...)それぞれ個性的なキャラ、楽しめます。
【ことば】"徳川○代将軍"というと、なんだか非常に縁遠い世界の人たちのように感じられてしまいますが...じつに個性的で...愛すべき普通の人間だったんだということがわかりました。
まさに、「記号」としか思えていなかった「歴代将軍」が、人間のカタチを持って登場してきます。当たり前だけれど、能力のある人もない人も、トップの立場としての苦労や、逆に慢心もあった、ということがイキイキと感じられます。「愛すべき」かどうかは不明ですが...
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将軍
2020/03/25 22:49
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:きりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
歴代将軍の名前を覚えるのすら一苦労という感じですが、こういった視点での取り上げ方もあるのか! という面白さがあって良かった。